ばんえい重賞レース回顧
第28回北斗賞(BG3)-2020年6月21日-10R 200m直 曇 1.5%
1着△(7)ミノルシャープ(島津新) 1分59秒7
2着○(1)アアモンドグンシン
3着◎(8)オレノココロ
単勝 7 1,540円(6番人気) 馬複 1-7 3,850円 三連単 7-1-8 42,620円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
古馬オープン重賞の一戦、第28回北斗賞は、6番人気の伏兵、6歳馬ミノルシャープが先頭で障害を抜け出し逃げ切り勝ち、重賞は3歳時のはまなす賞、4歳時の銀河賞(2018年)以来3勝目、古馬重賞は初めての優勝となった。島津新騎手は2014年1月の帯広記念をホリセンショウで勝って以来6年ぶりの重賞勝利で通算3勝目、大友栄人調教師はこの北斗賞は5度目の制覇で重賞通算47勝目。
レース振り返り
この日の帯広は、前日まで雨が降ったこともあり、馬場は水分を含んでいたが、当日は降水がなく少しずつ乾いていたせいか重くもなく軽くもなくといったところであった。
レースは、スタート直後から、アアモンドグンシン、メジロゴーリキそしてミノルシャープらが勢いよく飛び出し第1障害を越えて先頭集団を形成、他の馬らもついて行くが、ホクショウマサル、キタノユウジロウ、そして大外のコウシュハウンカイあたりは行き脚が付かず後方からの競馬となった。その後各馬刻みを入れペースが落ち着き、1,2障害中間あたりでは後方の馬も前に追いついた。その中からアアモンドグンシンとミノルシャープがわずかにリードを保ちながら第2障害手前に到着。ここまで64秒と中間ペース。
障害を最初に仕掛けたのはミノルシャープ、しっかり踏みしめて障害の天板へ。続いてアアモンドグンシンが勢いを付けて障害に挑戦するが天板近くで前膝をついた。さらに続いたメジロゴーリキも膝を折りこちらは転倒。センゴクエース、ミスタカシマ、1番人気オレノココロといったところも障害に挑戦するが、いずれも坂の中腹で立ち止まる。そうしている間にミノルシャープは立ち止まることなく障害を越え先頭で直線へ。キャンターで引き離しにかかった。後続は障害で苦戦が続いたが、先に立て直したアアモンドグンシンが2番手、前半遅れていた外枠のコウシュハウンカイ、コウシュハレガシーの2頭が相次いで障害をひと腰で越え、3,4番手、そしてオレノココロ、ミスタカシマと続いた。センゴクエースは膝を折っていた。
先頭を行くミノルシャープは直線を快調に飛ばし、アアモンドグンシンが障害を降りた時点で残り30mあたりに達していた。その後もスピードは落ちず、後続を大きく引き離したまま進み、最後までほとんど緩むことなくゴールを駆け抜けた。終わってみれば快勝だった。その後はアアモンドグンシンがそのままのペースで流れ込み2着を確保。3着争いは、コウシュハウンカイがコウシュハレガシーを押さえ前に行くところを、5番手からじわじわと伸びてきたオレノココロが迫り、ゴール直前で逆転して3着に入った。オッズパーク杯を勝ち2番人気になっていたコウシュハウンカイは4着だった。
次走へのメモ
ミノルシャープ(1着):終始自分のペースで行き、障害もしっかり越えて、見事な逃げ切り勝ちであった。馬場もこの馬に向いていたか。ウイークポイントだった最後の詰めも、今回はほとんどスピードを落とさずゴールを駆け抜けた。初の古馬重賞勝ちと共にレースぶりも秀逸で、収穫のあったレースといえよう。先行力はこの馬の強みである。次は当然来月の旭川記念で重賞連覇を目指す。もう少し荷物が重くても十分対応可能。
アアモンドグンシン(2着):障害での膝折はもったいなかったが、リカバリーが早く2着を確保したことは立派だ。前半積極的に攻めて行ったことも、後の粘りにつながったと言える。今後も古馬重賞戦線で互角以上に戦えそう。旭川記念、グランプリとこの後の重賞も、障害をしっかり攻められれば勝てるチャンスは十分にある。
オレノココロ(3着):動きが悪かったわけではないが、今回は若馬勢のスピードに押された形になった。障害ももう少しじっくり攻めたかったところだが、早く仕掛けなければならなくなり、勢いがつかなかった。この馬は夏が苦手と言われているがどう乗り切っていくか。次は4連覇のかかる旭川記念が目標。
コウシュハウンカイ(4着):今回はこの馬としては大きい28kgの馬体重減と、大外枠に入ったことがはっきりした敗因であろう。特にこの馬は大外が相当苦手で成績が上がっていない。このような条件でもしっかり障害を上げ上位争いするのだからやはり力は上の馬だ。次には巻き返し十分可能。
コウシュハレガシー(5着):5歳馬ながら、古馬勢に遅れることなくしっかりついていき、得意の障害もクリアし上位争いを展開。この馬のセンスの良さが見られるレースぶりであった。さらに最後まで勝負ができるように力をつけていくことを期待する。
その他では、牝馬ミスタカシマ(6着)は一線級のメンバー相手でも臆することなく、この馬らしい走りであった。初騎乗の村上騎手とのコンビも合っていたようだ。センゴクエース(8着)はまたも障害で失敗、焦るとだめなようだ。ホクショウマサル(9着)も出足から遅れを取るなど、ひところの勢いが感じられない。立て直しが必要か。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 枠複 1-7 5枚 ワイド 1-7 7-8 各1枚
ミノルシャープにまんまと逃げられたね。軽馬場だしある程度粘るとは思って△にはしていたが、さすがに頭までは難しかった。でも、オレノココロと同枠だったので枠複が入って助かったし、あとはワイドに入れていたのが良かった。グンシンとのワイドがそこそこついたから良かった。グンシンもあそこからの立て直しが速かったね。
レース全体ではわずかなマイナスなんだけど、まあこの配当で、原点に近いところまで戻せたから良しとしよう。
今回収支 -190
(通常分) -650 (配当)15,540 (投入)4,200
(単複・ワイド) +460 (配当)1,860 (投入)1,400
今年度累計 +13,030(6/21・北斗賞終了時点)
(通常分) +11,270 (配当 24,670 - 投入 12,900)
(単複・ワイド) +1,070 (配当 5,170 - 投入 4,100)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
次回は2週間後の7月5日(日)、4歳三冠の第一弾、柏林賞(BG3)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
2020年6月22日月曜日
2020年6月20日土曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第28回北斗賞(6/21)
1ヶ月半ぶりの重賞競走は古馬の一戦、北斗賞です。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。
「北斗賞」の概要と傾向
かつて1992年まで岩見沢ないしは北見を中心に実施されていた「地方競馬全国協会会長賞」を引き継ぐ伝統ある古馬重賞。最近は7月に行われ初夏の風物詩的レースとなっていたが、今年から姉妹重賞ともいえる「旭川記念」と時期を入れ替え、6月に行われることになった。前後に重賞が少ない時期でもあり、ほぼオープン一線級が揃う。
時期が入れ替わったことによりここでは過去の旭川記念の傾向を見ていった方が良いだろう。旭川記念は過去10年で1番人気は(5,1,3,1)とまずまずといったところか。オレノココロが3連覇中でコウシュハウンカイもその前の2年を優勝、その後も2着2回3着1回と、この2頭が永く引っ張ってきている。勝ち馬は4番人気以内に収まっており、2着も3番人気以内で10頭中8頭と好成績、馬券的にもかなり安い配当となっており、かなり本命サイドで決まると言って良い。やはりこの時期はハンデ差が少ないことで実力どおり走れる状況にあるというところか。強いて言うなら3番人気の馬が2勝2着3回と気を吐いており、このあたりを絡めての狙ってみるのがおもしろそう。
ちなみに、北斗賞としては過去10年で1番人気は(4,1,1,4)とやや不安定になってくる。季節的なものや重賞の端境期ということもありそう。時期が入れ替わって実施される旭川記念がBG2に格上げされるだけに、各陣営にとっては、北斗賞と旭川記念で微妙な力の入れ方の違いが出てくるか。馬齢による有利不利はないが、5歳馬あたりの若馬が思い切ったレースしてきたときは好成績を挙げている。騎手別では旭川記念が藤本匠騎手が5勝と抜けており鈴木恵介騎手が3勝で追っている。北斗賞の方は、群雄割拠の状態で若手騎手の台頭もある。
今回のみどころ
大きなレースが少なく、狭間となりがちなこの時期ではあるが、それでも古馬オープン一線級が顔をそろえた。まだまだばんえいの盟主の座に君臨するオレノココロ、コウシュハウンカイの双璧に、円熟のセンゴクエース、そして復調を目指すホクショウマサルというところが年長組。一方、ミノルシャープやアアモンドグンシンといった勢いのある5歳、6歳がどこまで絡んでくるか。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 アアモンドグンシン:ばんえい記念挑戦後は立て直しにやや苦しんだものの、オープン特別の大雪賞ではしっかり障害を上げ、切れ味鋭く快勝。今シーズンから西将太騎手とのコンビとなり、この馬の持ち味を引き出している印象。このメンバーでも勝てるだけの力はある。
2 センゴクエース:ばんえい記念(2着)好走後は一息いれた形となったが、出来落ちはしていない。オッズパーク杯では追い込んで3着をキープ。ただ前走のオープン特別のように、速いペースになると慌てて障害でミスというケースもあり、この馬の永遠の課題である。
3 ミスタカシマ:牝馬の代表格で重賞6勝の実績は堂々たるもの。しかし昨シーズン秋ごろは苦戦が続いた。今シーズンは重賞カーネーションCで復活の兆しの見える2着、オープン特別の大雪賞でも好走、あと一歩のところまできている。本来の先行力が戻ってくれば勝負になる。
4 ホクショウマサル:日本競馬記録31連勝のあと、ばんえい記念に出して3着と敗れたものの好走。しかしダメージが残ったかシーズン明けは障害で苦しんで崩れている。出足でつまづき前半出遅れる癖も出てきているのも気になるが、本来の調子を取り戻せば走りきれるだろう。
5 メジロゴーリキ:しばらく重賞から離れて別路線に行っていたため、昨年12月以来の重賞挑戦となる。近走は、本来の先行力が影を潜め全体として動きが固い印象。ただ前走スタリオンカップで粘りの走りで久々勝利した。じっくり構えていければ持ち味を発揮できそう。
6 キタノユウジロウ:昨シーズンは本格化し、重賞2勝など好成績を挙げているが、ここにきてパッとせず足踏みしている。本来は先行力と安定した障害力が持ち味だが、近走は相手関係もあって、流れに乗れず後方追走で一杯のレースが続く。きっかけをつかんで流れに乗れれば。
7 ミノルシャープ:オッズパーク杯では珍しく障害膝を折ったが、それでも4着に入るなど力のあるところを見せている。基本的には先行逃げ切りタイプではあるが、近走は、直線での失速も計算に入れて、無理に行かず流れに乗る作戦に出ている。レースを引っ張っていきたい。
8 オレノココロ:ばんえい記念優勝後、一息いれたもののすぐ持ち直し、オッズパーク杯で障害を切っての2着、その後のオープンのさつき特別でも勢いのある若馬勢を蹴散らして勝利している。馬体重の減は若干気になるが、好調はキープしている様子。意地をみせるか。
9 コウシュハレガシー:昨シーズンの天馬賞勝ちが唯一にしてひときわ輝く実績。素軽い動きと確実に越えられる障害力がこの馬の武器で、重厚感のある兄メジロゴーリキとは対照的。ただ重賞となると力強さでやや見劣りするイメージ。軽馬場で他を慌てさせる展開になれば。
10 コウシュハウンカイ:ばんえい記念ではリードしながら重い荷物で失速し4着、一方、年度明けのオッズパーク杯では先行力を発揮し快勝。今回も十分守備範囲のレースだが、ここひと月ほど休ませ、レース勘が戻っているか。若馬のペースに巻き込まれたくないところ。
展開予想
馬場もこなれてきて、力のある今回のメンバーなら問題なくこなすだろう。あとは各陣営がどのような狙いでくるかにより展開も変わってきそう。序盤はミノルシャープ、メジロゴーリキあたりが先行しそうだが、あまりガツガツとは行かず様子を見ながら中間で前に出るというイメージか。むしろアアモンドグンシンの方が先に前に行くことが考えられる。コウシュハウンカイ、コウシュハレガシーあたりが続くか。センゴクエースとオレノココロは中団待機から障害を重点に攻めてくるだろう。ホクショウマサルは出足がポイントで、そこで大きく遅れるとその後追いついても後半苦しい。後続がもたつくと先行勢がそのまま逃げ切る可能性も。
【はむ!の見解まとめ】
やはりウンカイ産駒を中心とした実績馬勢の重賞での安定感は抜群。その中で、今回は◎(8)オレノココロの方を本命とした。昨年までこの時期に行われていた旭川記念で3連覇中と、時期的にもこの馬が最も走りやすい頃だと思われる。例年のことだが、ばんえい記念後の崩れも少ない。障害を好位置で降りられれば、他馬を振り切る確率は極めて高い。
相手には5歳馬○(1)アアモンドグンシンの勢いを取りたい。切れ味勝負の馬だが、先行力もあり、流れに乗って自然に好位置に付けられればこのメンバーでも互角に戦える。あとは障害だけが課題だが最内に入りかえって落ち着いて攻められるか。そして▲(10)コウシュハウンカイ。引き続き安定度は抜群だが、オッズパーク杯勝ちで以降レース間隔が開いたのと10kg加増の荷物がどうか。大外枠もやや苦手にしている、若馬の速いペースに巻き込まれると失速も。
6歳馬△(7)ミノルシャープは地味ながら確実に走れる。課題のゴール前も最近は粘りを増しており、自分の走りをすれば上位に残れそう。あとは、このレース連覇を目指す注(2)センゴクエースも無視はできない存在だが、相変わらず障害のリスクがあり全面的には信頼しがたいところ。(4)ホクショウマサルは今シーズンに入ってからはばんえい記念の影響が残ってか不調が続いている。出足も遅れ気味。立て直しの気配は見えつつあるので、本来の力を出せれば上位食い込み可能。少し重賞戦線から遠ざかっていた(5)メジロゴーリキも前走あたりで復活の兆しが見えつつある。
はむ!の馬券狙いどころ:
久々の重賞。筆者もこの間、個人的に馬券から遠ざかっており勘を取り戻したい。まずはプラスキープを目指す。
やはり困った時は実力馬オレノココロを軸に。アアモンドグンシンの一発にも賭けてみたい。一方、コウシュハウンカイの狙いを少しだけ下げてみたがどうなるか。ワイドは6歳馬2頭で。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 8,1→8,1,10,7→8,1,10,7,2 合計18通り 各100円
8→1,10,7→1,10,7,2 合計9通り 各100円
枠複 7=1,8,2 合計3通り 各500円 合計 4,200円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 8 700円
ワイド 7=8,1,10,5 5=8,1,10 合計7点 各100円
合計 1,400円で勝負!
結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】再開に向けて
新型コロナウイルスの感染拡大からもう半年近く経とうとしていますが、いまだ影響が長引き、緊急事態宣言は解除されたものの、日常に戻るにはまだまだ時間がかかる状況です。そんな中、競馬はこの期間も無観客ながらレースは実施されてきました。改めて関係者の方々の努力に敬意を表します。本場や場外で馬券が買えない分ネットによる投票が増加。ばんえいも昨年度比50%増の売上となっています。そして少しずつ光が見えてきました。競輪、競艇などでは既に観客を入れたレースが再開され始めていますし、競馬も一部の場外で馬券の発売が再開しました。ばんえいも今週から直営場外での馬券発売を開始、あとは本場での再開を待つのみです。ただ、完全に感染拡大が収まってはおらず、3密を避けるなど新しい生活様式が叫ばれる中、今後もネットによる投票が中心となっていくことでしょう。でもやはり応援と歓声があってこそのスポーツ、早く競馬場に人が戻ることを祈ってやみません。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第28回北斗賞(BG3) (2020年6月21日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 3歳以上オープン別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
○ | 1 | アアモンドグンシン | セン5 | 770 | 西将太 | 小林長 | 鹿毛 逃 |
注 | 2 | センゴクエース | 牡8 | 770 | 菊池一 | 槻舘重 | 鹿毛 差 |
3 | ミスタカシマ | 牝5 | 750 | 村上章 | 槻舘重 | 栗毛 差 | |
4 | ホクショウマサル | 牡9 | 770 | 阿部武 | 坂本東 | 鹿毛 先 | |
5 | メジロゴーリキ | 牡6 | 770 | 西謙一 | 松井浩 | 鹿毛 逃 | |
6 | キタノユウジロウ | 牡5 | 770 | 松田道 | 村上慎 | 栗毛 差 | |
△ | 7 | ミノルシャープ | 牡6 | 770 | 島津新 | 大友人 | 鹿毛 逃 |
◎ | 8 | オレノココロ | 牡10 | 770 | 鈴木恵 | 槻舘重 | 青毛 差 |
9 | コウシュハレガシー | 牡5 | 770 | 藤野俊 | 平田義 | 栗毛 追 | |
▲ | 10 | コウシュハウンカイ | 牡10 | 780 | 藤本匠 | 松井浩 | 栗毛 先 |
「北斗賞」の概要と傾向
かつて1992年まで岩見沢ないしは北見を中心に実施されていた「地方競馬全国協会会長賞」を引き継ぐ伝統ある古馬重賞。最近は7月に行われ初夏の風物詩的レースとなっていたが、今年から姉妹重賞ともいえる「旭川記念」と時期を入れ替え、6月に行われることになった。前後に重賞が少ない時期でもあり、ほぼオープン一線級が揃う。
時期が入れ替わったことによりここでは過去の旭川記念の傾向を見ていった方が良いだろう。旭川記念は過去10年で1番人気は(5,1,3,1)とまずまずといったところか。オレノココロが3連覇中でコウシュハウンカイもその前の2年を優勝、その後も2着2回3着1回と、この2頭が永く引っ張ってきている。勝ち馬は4番人気以内に収まっており、2着も3番人気以内で10頭中8頭と好成績、馬券的にもかなり安い配当となっており、かなり本命サイドで決まると言って良い。やはりこの時期はハンデ差が少ないことで実力どおり走れる状況にあるというところか。強いて言うなら3番人気の馬が2勝2着3回と気を吐いており、このあたりを絡めての狙ってみるのがおもしろそう。
ちなみに、北斗賞としては過去10年で1番人気は(4,1,1,4)とやや不安定になってくる。季節的なものや重賞の端境期ということもありそう。時期が入れ替わって実施される旭川記念がBG2に格上げされるだけに、各陣営にとっては、北斗賞と旭川記念で微妙な力の入れ方の違いが出てくるか。馬齢による有利不利はないが、5歳馬あたりの若馬が思い切ったレースしてきたときは好成績を挙げている。騎手別では旭川記念が藤本匠騎手が5勝と抜けており鈴木恵介騎手が3勝で追っている。北斗賞の方は、群雄割拠の状態で若手騎手の台頭もある。
今回のみどころ
大きなレースが少なく、狭間となりがちなこの時期ではあるが、それでも古馬オープン一線級が顔をそろえた。まだまだばんえいの盟主の座に君臨するオレノココロ、コウシュハウンカイの双璧に、円熟のセンゴクエース、そして復調を目指すホクショウマサルというところが年長組。一方、ミノルシャープやアアモンドグンシンといった勢いのある5歳、6歳がどこまで絡んでくるか。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 アアモンドグンシン:ばんえい記念挑戦後は立て直しにやや苦しんだものの、オープン特別の大雪賞ではしっかり障害を上げ、切れ味鋭く快勝。今シーズンから西将太騎手とのコンビとなり、この馬の持ち味を引き出している印象。このメンバーでも勝てるだけの力はある。
2 センゴクエース:ばんえい記念(2着)好走後は一息いれた形となったが、出来落ちはしていない。オッズパーク杯では追い込んで3着をキープ。ただ前走のオープン特別のように、速いペースになると慌てて障害でミスというケースもあり、この馬の永遠の課題である。
3 ミスタカシマ:牝馬の代表格で重賞6勝の実績は堂々たるもの。しかし昨シーズン秋ごろは苦戦が続いた。今シーズンは重賞カーネーションCで復活の兆しの見える2着、オープン特別の大雪賞でも好走、あと一歩のところまできている。本来の先行力が戻ってくれば勝負になる。
4 ホクショウマサル:日本競馬記録31連勝のあと、ばんえい記念に出して3着と敗れたものの好走。しかしダメージが残ったかシーズン明けは障害で苦しんで崩れている。出足でつまづき前半出遅れる癖も出てきているのも気になるが、本来の調子を取り戻せば走りきれるだろう。
5 メジロゴーリキ:しばらく重賞から離れて別路線に行っていたため、昨年12月以来の重賞挑戦となる。近走は、本来の先行力が影を潜め全体として動きが固い印象。ただ前走スタリオンカップで粘りの走りで久々勝利した。じっくり構えていければ持ち味を発揮できそう。
6 キタノユウジロウ:昨シーズンは本格化し、重賞2勝など好成績を挙げているが、ここにきてパッとせず足踏みしている。本来は先行力と安定した障害力が持ち味だが、近走は相手関係もあって、流れに乗れず後方追走で一杯のレースが続く。きっかけをつかんで流れに乗れれば。
7 ミノルシャープ:オッズパーク杯では珍しく障害膝を折ったが、それでも4着に入るなど力のあるところを見せている。基本的には先行逃げ切りタイプではあるが、近走は、直線での失速も計算に入れて、無理に行かず流れに乗る作戦に出ている。レースを引っ張っていきたい。
8 オレノココロ:ばんえい記念優勝後、一息いれたもののすぐ持ち直し、オッズパーク杯で障害を切っての2着、その後のオープンのさつき特別でも勢いのある若馬勢を蹴散らして勝利している。馬体重の減は若干気になるが、好調はキープしている様子。意地をみせるか。
9 コウシュハレガシー:昨シーズンの天馬賞勝ちが唯一にしてひときわ輝く実績。素軽い動きと確実に越えられる障害力がこの馬の武器で、重厚感のある兄メジロゴーリキとは対照的。ただ重賞となると力強さでやや見劣りするイメージ。軽馬場で他を慌てさせる展開になれば。
10 コウシュハウンカイ:ばんえい記念ではリードしながら重い荷物で失速し4着、一方、年度明けのオッズパーク杯では先行力を発揮し快勝。今回も十分守備範囲のレースだが、ここひと月ほど休ませ、レース勘が戻っているか。若馬のペースに巻き込まれたくないところ。
展開予想
馬場もこなれてきて、力のある今回のメンバーなら問題なくこなすだろう。あとは各陣営がどのような狙いでくるかにより展開も変わってきそう。序盤はミノルシャープ、メジロゴーリキあたりが先行しそうだが、あまりガツガツとは行かず様子を見ながら中間で前に出るというイメージか。むしろアアモンドグンシンの方が先に前に行くことが考えられる。コウシュハウンカイ、コウシュハレガシーあたりが続くか。センゴクエースとオレノココロは中団待機から障害を重点に攻めてくるだろう。ホクショウマサルは出足がポイントで、そこで大きく遅れるとその後追いついても後半苦しい。後続がもたつくと先行勢がそのまま逃げ切る可能性も。
【はむ!の見解まとめ】
やはりウンカイ産駒を中心とした実績馬勢の重賞での安定感は抜群。その中で、今回は◎(8)オレノココロの方を本命とした。昨年までこの時期に行われていた旭川記念で3連覇中と、時期的にもこの馬が最も走りやすい頃だと思われる。例年のことだが、ばんえい記念後の崩れも少ない。障害を好位置で降りられれば、他馬を振り切る確率は極めて高い。
相手には5歳馬○(1)アアモンドグンシンの勢いを取りたい。切れ味勝負の馬だが、先行力もあり、流れに乗って自然に好位置に付けられればこのメンバーでも互角に戦える。あとは障害だけが課題だが最内に入りかえって落ち着いて攻められるか。そして▲(10)コウシュハウンカイ。引き続き安定度は抜群だが、オッズパーク杯勝ちで以降レース間隔が開いたのと10kg加増の荷物がどうか。大外枠もやや苦手にしている、若馬の速いペースに巻き込まれると失速も。
6歳馬△(7)ミノルシャープは地味ながら確実に走れる。課題のゴール前も最近は粘りを増しており、自分の走りをすれば上位に残れそう。あとは、このレース連覇を目指す注(2)センゴクエースも無視はできない存在だが、相変わらず障害のリスクがあり全面的には信頼しがたいところ。(4)ホクショウマサルは今シーズンに入ってからはばんえい記念の影響が残ってか不調が続いている。出足も遅れ気味。立て直しの気配は見えつつあるので、本来の力を出せれば上位食い込み可能。少し重賞戦線から遠ざかっていた(5)メジロゴーリキも前走あたりで復活の兆しが見えつつある。
はむ!の馬券狙いどころ:
久々の重賞。筆者もこの間、個人的に馬券から遠ざかっており勘を取り戻したい。まずはプラスキープを目指す。
やはり困った時は実力馬オレノココロを軸に。アアモンドグンシンの一発にも賭けてみたい。一方、コウシュハウンカイの狙いを少しだけ下げてみたがどうなるか。ワイドは6歳馬2頭で。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 8,1→8,1,10,7→8,1,10,7,2 合計18通り 各100円
8→1,10,7→1,10,7,2 合計9通り 各100円
枠複 7=1,8,2 合計3通り 各500円 合計 4,200円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 8 700円
ワイド 7=8,1,10,5 5=8,1,10 合計7点 各100円
合計 1,400円で勝負!
結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】再開に向けて
新型コロナウイルスの感染拡大からもう半年近く経とうとしていますが、いまだ影響が長引き、緊急事態宣言は解除されたものの、日常に戻るにはまだまだ時間がかかる状況です。そんな中、競馬はこの期間も無観客ながらレースは実施されてきました。改めて関係者の方々の努力に敬意を表します。本場や場外で馬券が買えない分ネットによる投票が増加。ばんえいも昨年度比50%増の売上となっています。そして少しずつ光が見えてきました。競輪、競艇などでは既に観客を入れたレースが再開され始めていますし、競馬も一部の場外で馬券の発売が再開しました。ばんえいも今週から直営場外での馬券発売を開始、あとは本場での再開を待つのみです。ただ、完全に感染拡大が収まってはおらず、3密を避けるなど新しい生活様式が叫ばれる中、今後もネットによる投票が中心となっていくことでしょう。でもやはり応援と歓声があってこそのスポーツ、早く競馬場に人が戻ることを祈ってやみません。
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