はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第32回はまなす賞(BG3) (2020年8月30日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 3・4歳オープン別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
○ | 1 | アオノブラック | 牡4 | 710 | 西謙一 | 金田勇 | 鹿毛 差 |
2 | ダイリンファイター | 牡4 | 690 | 赤塚健 | 小林長 | 青毛 逃 | |
注 | 3 | エンゼルフクヒメ | 牝3 | 640 | 中山直 | 小林長 | 栗毛 差 |
4 | ゴールドハンター | 牡3 | 660 | 島津新 | 金田勇 | 栗毛 追 | |
◎ | 5 | メムロボブサップ | 牡4 | 710 | 阿部武 | 坂本東 | 鹿毛 差 |
△ | 6 | インビクタ | 牡4 | 700 | 藤野俊 | 松井浩 | 青毛 逃 |
取消 | 7 | キョウエイリュウ | 牡3 | 690 | 松田道 | 村上慎 | 鹿毛 差 |
8 | サクラドリーマー | 牡4 | 690 | 藤本匠 | 今井茂 | 鹿毛 追 | |
▲ | 9 | カイセドクター | 牡3 | 670 | 鈴木恵 | 坂本東 | 鹿毛 差 |
「はまなす賞」の概要と傾向
3歳、4歳の世代から選抜されるばんえい独自の条件による重賞。夏に行われるはまなす賞と年度末に行われるポプラ賞がある。はまなす賞の場合は、3,4歳それぞれの世代から賞金上位5頭ずつが選ばれる(回避馬が出れば補充または頭数減)。若馬世代の中でもその力関係を推し量ることのできる興味深いレースである。
過去10年で1番人気は(2,3,1,4)とやや微妙。勝ち馬は2~4番人気あたりから出る場合が多い。大荒れはないが堅く収まることも少なく、中荒れというところか。3歳対4歳では4歳馬が8勝2敗とやはり一日の長はあるが、3歳馬も健闘しており7年連続で連対している。これは3歳の方に有利なハンデになっていることが一つの要因となっている。連覇は難しく、25年前の1993年~94年のコーネルトップまで遡る。牝馬も健闘しているが優勝は7年遠ざかっている。また、このレースの優勝出走権のあるばんえい大賞典(3歳)又は柏林賞(4歳)の勝ち馬は過去10年で1勝(2014年柏林賞・ホクショウユウキ)のみとなっておりこちらもハンデが影響か。騎手では藤本匠騎手が4勝と現役最多、続いて阿部武臣騎手の3勝となっている。
今回のみどころ
今年の3歳、4歳いずれも粒ぞろいで、ハイレベルといえる。ただそれぞれの世代の3冠の狭間の時期なので、上位馬が顔をそろえられるかが心配されたが、4歳馬は上位5頭が全て出走、3歳馬は大賞典など重賞2勝のコマサンダイヤが回避したものの、キョウエイリュウら上位馬が登場。9頭立てと好メンバーが揃った。現時点での3歳、4歳の比較も興味深いところ。
なお、キョウエイリュウは出走取消となりました。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 アオノブラック:4歳馬。3歳時の昨年も出走し当時の4歳勢に割って入って2着に好走した。同じく今年春の世代対抗戦ポプラ賞では後続に差を付けて圧勝している。勝ったレースは自分で主導権を握れているが、後手に回ると追いつけないことも。障害は上手い。
2 ダイリンファイター:4歳馬。自己条件がB1あたりとやや下位クラスで重賞も出られないことが多かったので実績は上がっていないが、母譲りの先行力を武器に一歩一歩勝ち上がっている。近走はハナを奪いに行く場面も多く、今回もスピードで押していきたい。
3 エンゼルフクヒメ:3歳牝馬。世代ランク6番目だが出走機会を得てきた。黒ユリ賞に勝ち中山騎手に重賞初制覇をもたらしている。今シーズンは夏から始動し前週も勝利するなど調子が上がってきている。中団から障害を上手く越え、直線でじわじわ伸びるタイプ。
4 ゴールドハンター:3歳馬。こちらも同世代に回避馬があり出走権が回ってきた。伸び盛りでこの2か月だけで5勝を挙げている。出足が悪くスタート直後は騎手が座って馬を落ち着かせるシーンが見られるが、直線に入れば抜群の伸びを見せる。苦手の障害も改善してきた。
5 メムロボブサップ:4歳馬。3歳時3冠を含み重賞6勝と、実績では世代の中でも抜けている。今シーズンはハンデ差もあって当初苦労したが、柏林賞では全ての課題を克服して快勝。強さを見せている。今回は柏林賞より10kg軽く、障害を抜ければ勝負になる。
6 インビクタ:4歳馬。今年春のポプラ賞、そして7月の柏林賞といずれも粘って2着に残っている。とにかく抜群の先行力でレースを引っ張る。ただ最近は控える競馬も覚えてきており、その分最後の粘りが増してきた。障害も慌てなければ。あまり速いペースは好まない。
7 キョウエイリュウ:同馬は出走取消となりました。3歳馬。2歳時は能検1番時計の後デビュー10連勝、重賞も2勝したが、イレネー記念で障害転倒、大賞典では障害は越えたものの後方で伸びを欠いて6着と実力が発揮しきれていないことがある。まだ脚質も確立していない感じで自分の型を作りたい。
8 サクラドリーマー:4歳馬。切れ味勝負の馬で、障害を降りればかなり後方からでも十分届くくらいのスピードを持っている。柏林賞でも障害で最後方から3着まで押し上げた。ただ肝心の障害が苦手でそれが出世の妨げになっている感がある。今回はじっくり攻められそう。
9 カイセドクター:3歳馬。重賞勝ちがなく存在は地味だが、出走すればしっかり上位に食い込んでくる。前半控えて直線で差して行く競馬がこの馬の形だが、切れ味というより最後までじわじわ伸びて行くタイプ。障害も上手な方。鈴木騎手に替わり前半攻めて行っても良さそう。
展開予想
天気が崩れそうで軽馬場は必至か。特にどの馬も位置取りがポイントになってくる。先行したいのはインビクタとダイリンファイター、この2頭のハナ争いの可能性が大きいが、メムロボブサップあたりも前の方に付けるか、他の馬もなるべく離されずについて行って第2障害までには並びかけたい。切れ味の良いのはアオノブラック、カイセドクターそして最も鋭いのがサクラドリーマーといったところだが、どの位置で障害を越えられるかが勝負の分かれ目になりそう。
【はむ!の見解まとめ】
4歳馬は上位馬が全て揃い、大きなハンデ差がないのでやはり3歳馬より有利なイメージだ。有力どころが揃ったが、微妙なハンデ差と馬場状況の変化があって、なかなか予想は難しい。
思い切った狙いもしてみたいところだが、やはり軸は◎(5)メムロボブサップか。この馬は特に重賞の勝ち方を知っている様子だ。出走間隔が開きレース勘的なものは気になるが、最近の充実ぶりから本命に置かざるを得ない。積極的に前の方につけてそのまま逃げ切りのシーンが浮かぶ
そして相手の方だがこちらも素直に○(1)アオノブラックを取る。最内枠、軽馬場とこの馬的には好条件とはいえないが、そこは昨年2着の実績と力で上位には持ってくるだろう。そして、単穴を一工夫したい。3歳馬勢で勢いがありそうなのが▲(9)カイセドクター。こちらも軽馬場は得意ではないが、乗り替わってきた鈴木騎手が積極的に前の方に攻めてくることが考えられ、最後で逆転という目もあるのではないか。軽ければ△(6)インビクタも前残りも十分考えられる。最近は粘りも出ており、中間スムーズに流れれば。
あとは、繰り上がってきた3歳牝馬の注(3)エンゼルフクヒメは640kgとかなり軽く荷物で走れるため、前半ついて行って直線で接戦に持ちこめれば抜け出してくるチャンスはありと見た。(2)ダイリンファイターの先行逃げ込みも注意はしておきたい。(8)サクラドリーマーや(4)ゴールドハンターの直線一気も怖いが、障害がアテにならず手を広げづらい。
はむ!の馬券狙いどころ:
プラスの方もわずかになってきたので、なんとかこの辺で盛り返したいところだがここで難解なはまなす賞。こういうところで取れると大きいのだが。
王道でボブサップから入る。3冠馬の強さを見せてくれるだろう。相手には初めカイセドクター中心で考えたが妙に人気しそうな感じがするので、こちらも王道のアオノブラックの方を厚めに。怖いのは無印にしてしまったキョウエイリュウ。ワイドで押さえたいけど安いかな。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 5→1,9,6→1,9,6,3,2 合計12通り 各100円
5→1,9→1,9,6,3 合計6通り 各100円
1,9,6→5→1,9,6,3 合計9通り 各100円
1,9→1,9,6→5 合計4通り 各100円
枠複 5=1,8,6 合計3通り 各400円 合計 4,300円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 5 700円
ワイド 6=5,1,9,3 3=5,1,9 合計7点 各100円
合計 1,400円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告します。
【コラム】突然の珍事
先日、ばんえいで全国に報道された出来事がありました。それはレース出走予定の馬が前日に仔馬を出産したため出走取消という、それだけを聞いたら、え?そんなことあるの?と思うような珍事でした。出産したのはタケノセーイコーという3歳牝馬。2歳にデビューする馬がほとんどの中で、3歳になって遅れて入厩、能力検査に合格しデビュー、1戦目は障害を上がれずに競走中止。そして2戦目に挑戦しようとするところでした。報道によると、帯広競馬場の中にある厩舎内になぜか仔馬がいて、そのそばにいたタケノセーイコーが産んだ子であることが判明したとのこと。そもそも馬の妊娠期間は人間とあまり変わらない11か月程度。だから妊娠していたらわかりそうなものですが、入厩したのが遅く、通常この時期は出産時期ではないことで、まさか妊娠していると思わず、体の大きい馬くらいにしか思われなかったようです。過去にはサラブレッドでも例があり、外国では妊娠がわかっていてもそのまま競走に出る場合もあるようなので、あり得ない話ではないようですが、それでも、基本的に血統管理がされていて、競走馬と繁殖馬は明確に分かれている競走馬の世界ではやはり珍事ということでしょう。
なぜそんなことになったとかということは、知りたい人だけが調べればいいと思いますが、とにかく父親がわからないので、この仔馬が将来どのような扱いになるのかというのが心配なところです。良い馬生を送れればいいのですが・・。ちなみにタケノセーイコーはこの日をもって引退、そして仔馬の方は産まれて2週間後に事故により骨折。回復の見込みなく残念ながら予後不良の措置がとられたということです。