ばんえい重賞レース回顧
第22回ヤングチャンピオンシップ(BG2)-2020年12月30日-11R 200m直 曇 1.0%
1着○(1)アルジャンノオー(藤野俊) 1分41秒9
2着◎(7)ネオキングダム
3着△(4)カイセキングオー
単勝 1 940円(5番人気) 馬複 1-7 930円 三連単 1-7-4 13,070円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい2歳の馬産地別選抜の重賞。第22回ヤングチャンピオンシップは、5番人気となっていたアルジャンノオーが直線での接戦を制して優勝した。北見産駒の優勝は2014年センゴクエース以来6年ぶり。藤野俊一騎手はこのレースは2009年ホクショウバトル以来11年ぶり2勝目。重賞通算58勝目。松井浩文調教師はこのレース初制覇、重賞通算68勝目。
レース振り返り
この日は帯広は小雪が舞ったものの、当初の予報よりも雪は降らず、馬場は砂煙が上がるほど乾燥したままで、力の要る重馬場が続いていた。
レースは、スタートから一斉に飛び出し駆け足で第1障害へ、全体として内枠の馬が早めに進み、最初抜け出したのはホクセイジョーカー、ジェイスターそしてアルジャンノオー、外からネオキングダムが続き、他の馬はやや後方に置かれ、さらにシンエイララが大きく置かれる形で、全体としてばらけた流れとなった。各馬刻みを入れ始めペースが落ち着き加減。1,2障害中間ではホクセイジョーカー、アルジャンノオー、ネオキングダムが前に出て、これにジェイスター、コウシローレディそしてカイセキングオーあたりがついていく展開、これらは出たり入ったりで第2障害の手前までにはほとんど差がなく続いた。最初に第2障害手前に到着したのはネオキングダム、ほどなくジェイスター、アルジャンノオーと続き、後続各馬も6,7頭がほぼ横一線に並ぶ展開。ここまで47秒とハイペースだがこのレースとしてはまずまずのタイム。
第2障害もネオキングダムとジェイスター、アルジャンノオーが同時に仕掛け、その中でもネオキングダムはスムーズに障害を降りこれが先頭、アルジャンノオーも楽に障害を越えた。ジェイスターが踏みしめた分1歩遅れたがこれに続き、少し溜めていたカイセキングオー、コウシローレディも続々と坂を下りた。ホクセイジョーカーは坂の中腹でストップ、外枠のキタノダンディとショウリノホシあたりが前と大きく離れて坂を下りた。
先頭争いは先に障害を越えた5頭のマッチレース。その中でも2番手で降りたアルジャンノオーの切れ味が良く、先に抜けたネオキングダムをかわして先頭に立った。これにジェイスター、カイセキングオーがピッタリと追い、1馬身差でコウシローレディが追う展開。残り30mでアルジャンノオーは1馬身差でリード、これを追うネオキングダムにカイセキングオーが迫って2番手争い、ジェイスターとコウシローレディはやや置かれていった。前3頭の争いは激しさを増し、残り10mあたりではスピードの緩んだアルジャンノオーにカイセキングオーの方がグングン差を詰めてほぼ並走、ネオキングダムも半馬身差で追い、この形でゴール前へ。ゴール線上では一旦カイセキングオーが前に出たように見えたが、ゴール線上にソリがまたいだところでストップ。再度アルジャンノオーが粘るところ、もう一度外のネオキングダムが迫って、ソリの後端が線上に並んだところでゴール。わずかの差でアルジャンノオーが残って優勝、ネオキングダムは惜しくも2着。カイセキングオーはすぐ立て直したが3着だった。その後は3馬身ほど離れてジェイスターらが続いた。当欄で単穴に狙ったキタノダンディは前に行けず7着に終わった。
次走へのメモ
アルジャンノオー(1着):能検1番時計の馬の見事な復活劇と言えよう。デビュー当時の勢いを考えると5番人気まで人気を落としていたのが不思議だった。今回は最内枠ということもあってブリンカーを装着。まともに走れれば力は1枚上、障害もスムーズだったし、一瞬の切れ味も鋭かった。最後は重馬場が応えてかなりキツくなったがなんとか持ちこたえた。ベテラン藤野騎手のペース配分も絶妙だったのではないか。これで再び世代トップの座を取り返した。次の狙いは新設重賞の翔雲賞。今回出てきていない強力馬たちを相手に、今回のような走りができるか。
ネオキングダム(2着):これといって敗因が見つからないほど完璧なレース運びであった。障害も最もスムーズに越えていたし、最後差し返したのも力のある証拠だ。今回は勝ち馬の勢いにやられた感があったが、走りは安定感があり、さらなる成長が見込める。今後は翔雲賞、イレネー記念と目標レースが続くが巻き返しは十分可能。
カイセキングオー(3着):勝利目前のところまでいったが、ゴール線上でストップ。優勝は逃したが、見せ場十分の走りを見せた。前半は先頭グループをマークしながら進んでいたが、無理のないペースであった。障害は上手く、じっくり溜めて軽々と越えていた。最後の一歩は馬の経験の差か。今後の重賞戦線での活躍に期待。
ジェイスター(4着):十勝産駒の代表ということもあり、最後は2番人気に押し出されていた。終始好位置に付け直線でも前を追うなどレース運びは悪くなかったが、最後は厳しくなり、やはり重賞にはやや力不足であったように思われる。ただレースセンスは良いので、これからさらに馬体が成長すれば上位活躍できるだろう。
コウシローレディ(5着):ランクは下位だったが、釧路産駒そして牝馬の代表として堂々と掲示板に入ったことは、今年の牝馬のレベルの高さを示したのではないか。積極的なレース展開で前にしっかり食らいついていった。このレースを経験したことは、この後の目標である黒ユリ賞に向けアドバンテージになりそう。
その他では、ショウリノホシ(6着)は、力関係からするとこの位置は妥当なところであるが本来前に行く馬なのでもう少し積極的に行ってもよかったか。それはキタノダンディ(7着)にも言えること。レースを引っ張るタイプの馬が前に行けないと苦しい。もちろん馬場状態も影響したか。ホクセイジョーカー(8着)も懸念されたように障害に手間取ってしまった。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 三連単1-7-4 2枚 枠複 1-7 5枚
これは嬉しい結果。本命にしたネオキングダムは最後で惜しくも届かなかったけど、対抗、それも厚めに買っていたアルジャンノオーが粘ってくれた。さらにカイセキングオーも△にしていたので、久々に3連単の万馬券、しかも2枚買っていて、枠複も意外と配当がついて、なんとここにきてトータルプラ転。今年最後でなんとか一矢報いたというところか。忙しさもあって今後もじっくり馬券に取り組めるかどうかわからないけど、買ったときはこの調子を来年も維持したい。
それにしてもばんえいの醍醐味を見せた好レースだった。アルジャンノオーは能検1番時計の意地を見せたね。カイセキングオーもあとわずかだった。そしてネオキングダムも最後あと一歩まで迫ったのは今後が楽しみだね。
今回収支 +23,790
(通常分) +25,390 (配当)30,190 (投入)4,800
(単複・ワイド)-1,600 (配当)0 (投入)1,600
今年度累計 +8,640(12/30・ヤングチャンピオンシップ終了時点)
(通常分) +14,670 (配当 89,970 - 投入 75,300)
(単複・ワイド) -6,030 (配当 19,570 - 投入 25,600)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
次の重賞は、年明けすぐの1月2日(土)、年末年始重賞シリーズの第3弾、帯広記念です。予想などは1月1日元旦には、3日に行われる天馬賞とともにアップできればと思っています。
2020年12月31日木曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第49回ばんえいダービー(12/29)
ばんえい重賞レース回顧
第49回ばんえいダービー(BG1)-2020年12月29日-11R 200m直 晴 1.1%
1着◎(3)キョウエイリュウ(松田道) 2分01秒9
2着注(8)ヤマトタイコー
3着○(1)カイセドクター
単勝 3 160円(1番人気) 馬複 3-8 770円 三連単 3-8-1 3,930円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい3歳三冠レースの最終戦。第45回ばんえいダービーは、1番人気のキョウエイリュウが障害2,3番手からすぐ先頭に立ち、最後は他馬の追随を抑えて優勝。ばんえい菊花賞に続き重賞通算4勝目。松田道明騎手はダービーは2010年ミスタートカチ以来10年ぶり3度目、重賞通算55勝目。村上慎一調教師はダービー初制覇で重賞は通算24勝目。
レース振り返り
帯広は、当地らしい冬の乾燥した天気、雪などもなく、馬場も渋めでやや力の要る状況となっていた。
レースは、スタートからほとんど横並びで進み、第1障害からは予想されたとおり、キョウエイリュウ、コマサンダイヤ、外からヤマトタイコーがやや前に出た。各馬が刻みを入れ始めてからは、これらの3頭に、内からカイセドクターも早めに前に付いて4頭がほぼ先頭グルーブで第2障害に向かう。これらから少し遅れてブラックサファイア、ダイナマイト、アバシリルビーといったところが続いた。各馬は刻みを入れながら同じような態勢でゆっくり進み、結局、第2障害手前にはカイセドクターが先着、そしてずっと並走していたキョウエイリュウとコマサンダイヤ、これにヤマトタイコーが続いて障害に到着。ここまで62秒と平均よりややスローペース。
第2障害は4,5頭がまだ到着していなかったが、その間障害をカイセドクターとコマサンダイヤがほぼ同時に仕掛け、すぐに外からヤマトタイコーも続いた。このうちコマサンダイヤが坂の7分どころで一旦膝を折りかけた。先に障害を越えたのはヤマトタイコーでこれがまず先頭、少し遅れてカイセドクターが越えた。そして少し溜めていたキョウエイリュウとブラックサファイアが障害に挑戦。キョウエイリュウはが両足を踏みしめて勢いよく障害を越えた。ブラックサファイアは坂の中腹で止まった。
先頭争いは、ヤマトタイコーにすぐにカイセドクターが追いつき進んだが、3番手で降りたキョウエイリュウの切れ味が素晴らしく、一気に前の2頭をかわして先頭へ出て、さらに引き離しにかかる。これにカイセドクターが追い、ヤマトタイコーもついて行く。さらに障害を立て直したコマサンダイヤが4番手で障害を降り前を迫ろうとするが勢いがなく前との差は縮まらない。5番手以降は大きく離れた。キョウエイリュウは残り30m付近で2馬身ほどのリード、しかし少しスピードが緩み始め、これに再びカイセドクターが近づき、ヤマトタイコーも食らいつく。各馬はかなり厳しくなりながらゴールを目指す。キョウエイリュウはかなりスピードが落ちて苦しくなり、ゴール直前ではカイセドクターとヤマトタイコーが接近するが、キョウエイリュウは止まらずに押し切って最後はクビほどの差でゴールを駆け抜けた。2着争いは、最後の最後でヤマトタイコーがカイセドクターをわずかにかわし2着、カイセドクターが3着に入った。追っていたコマサンダイヤはゴール手前でも止まり4着だった。当欄で単穴で狙ったゴールドハンターは終始後方からの競馬で障害も上がれず最下位の10着と大敗した。
次走へのメモ
キョウエイリュウ(1着):道中の流れも良く、障害も溜めてひと腰。この馬の勝ちパターンに持ち込んだ見事な勝利であった。馬場が渋いこともあって最後はかなり厳しくなったが、それども止まらずにゴールまで駆け抜けるあたりはこの馬の力であろう。直前のオープン特別で強い相手と対戦しひと叩きしていたのもレース運びに良い方に作用したのではないか。次の目標は4歳戦線で少し先なので当面は一息入れるか。あるいは2月のチャンピオンカップの出走権を得たのでこのあたりに挑戦してみるのもおもしろい。
ヤマトタイコー(2着):結果としては上がり馬がその勢いをもって善戦したというイメージだが、終始先行グループに入り、しっかり障害を上げて、最後まで粘るという、なかなか強いレース内容で、力を持っているところを見せたのではないか。セン馬の10kgハンデも最後で有利に働いたか。先行力はこれからも武器になりそう。またペルシュロン系の血統でもしっかり戦えることを証明した。これで自己条件はB1クラス。台風の目になりそう。
カイセドクター(3着):今回は最内ということもあり、阿部武臣騎手が特に意識して積極的に先行策に出ていた。この馬としては目いっぱいのレースはできたのではないか。最後の甘さもかえってこの馬らしさが出たというところか。しかしそろそろ善戦にピリオドを打ちたい、4歳戦線でも当然チャンスはあるのでそこに向けてさらに力をつけたい。
コマサンダイヤ(4着):この馬がぶっつけ本番でどこまで走れるか注目された。キョウエイリュウをピッタリとマークし勝負に出ていたが、珍しい障害での膝折が出てしまった。調子そのものは悪くないようだったが、やはりレース勘という面があったのではないか。まだこれからの馬、今後立て直して4歳戦線に再挑戦してほしい。
キタノボブサップ(5着):菊花賞同様に、後ろから様子を伺って最後で前に取り付く作戦に出たようだが、今回は先行馬にかなり先に行かれてしまい、障害はひと腰で越えていたものの、前との差を縮めるほどではなかった。そこはまだまだ力不足の面があるか。今後まだまだ成長の余地はある。
その他では、ブラックサファイア(6着)は、好位置にはつけたものの、やはり障害がカギになってしまった。最後もゴール前ストップするなど課題は多いが、ある程度克服できれば上位で十分戦える。エンゼルフクヒメ(7着)は牝馬最先着。このメンバーはいつも厳しいが、しっかり自分らしいレースはしている。ゴールドハンター(10着)はパドックから落ち着きがない様子で、道中も行き脚が悪く、この馬の走りが全くできなかった。ただいつでも巻き返せるだけの力はあるはず。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 枠複 3-7 3枚 単勝 3 7枚 ワイド 1-8 1枚
キョウエイリュウはやはり自分のレースをしていたね。最後は一杯になりかけたけどなんとか粘ってくれた。カイセドクターも積極的に行って、今度こそと思わせたが、やはり最後の詰めででやられた。この馬らしいと思う。ヤマトタイコーは気になってたけど入れられなかった。粘り強かったね。当欄では菊花賞の時は対抗にしてたんだけど狙いがチグハグ。
馬券の方はキョウエイリュウは良かったんだけど1番人気、そしてヤマトタイコーが割り込んできたから3連単はならず、枠複とワイドで少し取り返した程度。不完全燃焼と、なんか自分らしい結果となってしまった。重賞シリーズは続くので頑張っていこう。
今回収支 -2,490
(通常分) -2,790 (配当)1,710 (投入)4,500
(単複・ワイド)+300 (配当)1,800 (投入)1,500
今年度累計 -15,150(12/29・ばんえいダービー終了時点)
(通常分) -10,720 (配当 59,780 - 投入 70,500)
(単複・ワイド) -4,430 (配当 19,570 - 投入 24,000)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
本日後ほどヤングチャンピオンシップの回顧もお送りします。
第49回ばんえいダービー(BG1)-2020年12月29日-11R 200m直 晴 1.1%
1着◎(3)キョウエイリュウ(松田道) 2分01秒9
2着注(8)ヤマトタイコー
3着○(1)カイセドクター
単勝 3 160円(1番人気) 馬複 3-8 770円 三連単 3-8-1 3,930円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい3歳三冠レースの最終戦。第45回ばんえいダービーは、1番人気のキョウエイリュウが障害2,3番手からすぐ先頭に立ち、最後は他馬の追随を抑えて優勝。ばんえい菊花賞に続き重賞通算4勝目。松田道明騎手はダービーは2010年ミスタートカチ以来10年ぶり3度目、重賞通算55勝目。村上慎一調教師はダービー初制覇で重賞は通算24勝目。
レース振り返り
帯広は、当地らしい冬の乾燥した天気、雪などもなく、馬場も渋めでやや力の要る状況となっていた。
レースは、スタートからほとんど横並びで進み、第1障害からは予想されたとおり、キョウエイリュウ、コマサンダイヤ、外からヤマトタイコーがやや前に出た。各馬が刻みを入れ始めてからは、これらの3頭に、内からカイセドクターも早めに前に付いて4頭がほぼ先頭グルーブで第2障害に向かう。これらから少し遅れてブラックサファイア、ダイナマイト、アバシリルビーといったところが続いた。各馬は刻みを入れながら同じような態勢でゆっくり進み、結局、第2障害手前にはカイセドクターが先着、そしてずっと並走していたキョウエイリュウとコマサンダイヤ、これにヤマトタイコーが続いて障害に到着。ここまで62秒と平均よりややスローペース。
第2障害は4,5頭がまだ到着していなかったが、その間障害をカイセドクターとコマサンダイヤがほぼ同時に仕掛け、すぐに外からヤマトタイコーも続いた。このうちコマサンダイヤが坂の7分どころで一旦膝を折りかけた。先に障害を越えたのはヤマトタイコーでこれがまず先頭、少し遅れてカイセドクターが越えた。そして少し溜めていたキョウエイリュウとブラックサファイアが障害に挑戦。キョウエイリュウはが両足を踏みしめて勢いよく障害を越えた。ブラックサファイアは坂の中腹で止まった。
先頭争いは、ヤマトタイコーにすぐにカイセドクターが追いつき進んだが、3番手で降りたキョウエイリュウの切れ味が素晴らしく、一気に前の2頭をかわして先頭へ出て、さらに引き離しにかかる。これにカイセドクターが追い、ヤマトタイコーもついて行く。さらに障害を立て直したコマサンダイヤが4番手で障害を降り前を迫ろうとするが勢いがなく前との差は縮まらない。5番手以降は大きく離れた。キョウエイリュウは残り30m付近で2馬身ほどのリード、しかし少しスピードが緩み始め、これに再びカイセドクターが近づき、ヤマトタイコーも食らいつく。各馬はかなり厳しくなりながらゴールを目指す。キョウエイリュウはかなりスピードが落ちて苦しくなり、ゴール直前ではカイセドクターとヤマトタイコーが接近するが、キョウエイリュウは止まらずに押し切って最後はクビほどの差でゴールを駆け抜けた。2着争いは、最後の最後でヤマトタイコーがカイセドクターをわずかにかわし2着、カイセドクターが3着に入った。追っていたコマサンダイヤはゴール手前でも止まり4着だった。当欄で単穴で狙ったゴールドハンターは終始後方からの競馬で障害も上がれず最下位の10着と大敗した。
次走へのメモ
キョウエイリュウ(1着):道中の流れも良く、障害も溜めてひと腰。この馬の勝ちパターンに持ち込んだ見事な勝利であった。馬場が渋いこともあって最後はかなり厳しくなったが、それども止まらずにゴールまで駆け抜けるあたりはこの馬の力であろう。直前のオープン特別で強い相手と対戦しひと叩きしていたのもレース運びに良い方に作用したのではないか。次の目標は4歳戦線で少し先なので当面は一息入れるか。あるいは2月のチャンピオンカップの出走権を得たのでこのあたりに挑戦してみるのもおもしろい。
ヤマトタイコー(2着):結果としては上がり馬がその勢いをもって善戦したというイメージだが、終始先行グループに入り、しっかり障害を上げて、最後まで粘るという、なかなか強いレース内容で、力を持っているところを見せたのではないか。セン馬の10kgハンデも最後で有利に働いたか。先行力はこれからも武器になりそう。またペルシュロン系の血統でもしっかり戦えることを証明した。これで自己条件はB1クラス。台風の目になりそう。
カイセドクター(3着):今回は最内ということもあり、阿部武臣騎手が特に意識して積極的に先行策に出ていた。この馬としては目いっぱいのレースはできたのではないか。最後の甘さもかえってこの馬らしさが出たというところか。しかしそろそろ善戦にピリオドを打ちたい、4歳戦線でも当然チャンスはあるのでそこに向けてさらに力をつけたい。
コマサンダイヤ(4着):この馬がぶっつけ本番でどこまで走れるか注目された。キョウエイリュウをピッタリとマークし勝負に出ていたが、珍しい障害での膝折が出てしまった。調子そのものは悪くないようだったが、やはりレース勘という面があったのではないか。まだこれからの馬、今後立て直して4歳戦線に再挑戦してほしい。
キタノボブサップ(5着):菊花賞同様に、後ろから様子を伺って最後で前に取り付く作戦に出たようだが、今回は先行馬にかなり先に行かれてしまい、障害はひと腰で越えていたものの、前との差を縮めるほどではなかった。そこはまだまだ力不足の面があるか。今後まだまだ成長の余地はある。
その他では、ブラックサファイア(6着)は、好位置にはつけたものの、やはり障害がカギになってしまった。最後もゴール前ストップするなど課題は多いが、ある程度克服できれば上位で十分戦える。エンゼルフクヒメ(7着)は牝馬最先着。このメンバーはいつも厳しいが、しっかり自分らしいレースはしている。ゴールドハンター(10着)はパドックから落ち着きがない様子で、道中も行き脚が悪く、この馬の走りが全くできなかった。ただいつでも巻き返せるだけの力はあるはず。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 枠複 3-7 3枚 単勝 3 7枚 ワイド 1-8 1枚
キョウエイリュウはやはり自分のレースをしていたね。最後は一杯になりかけたけどなんとか粘ってくれた。カイセドクターも積極的に行って、今度こそと思わせたが、やはり最後の詰めででやられた。この馬らしいと思う。ヤマトタイコーは気になってたけど入れられなかった。粘り強かったね。当欄では菊花賞の時は対抗にしてたんだけど狙いがチグハグ。
馬券の方はキョウエイリュウは良かったんだけど1番人気、そしてヤマトタイコーが割り込んできたから3連単はならず、枠複とワイドで少し取り返した程度。不完全燃焼と、なんか自分らしい結果となってしまった。重賞シリーズは続くので頑張っていこう。
今回収支 -2,490
(通常分) -2,790 (配当)1,710 (投入)4,500
(単複・ワイド)+300 (配当)1,800 (投入)1,500
今年度累計 -15,150(12/29・ばんえいダービー終了時点)
(通常分) -10,720 (配当 59,780 - 投入 70,500)
(単複・ワイド) -4,430 (配当 19,570 - 投入 24,000)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
本日後ほどヤングチャンピオンシップの回顧もお送りします。
2020年12月30日水曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第22回ヤングチャンピオンシップ(12/30)
年末年始重賞シリーズ第2弾、今年最後の重賞は2歳馬による馬産地選抜・いわゆる「ばんえい甲子園」決勝であるヤングチャンピオンシップです。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。
「ヤングチャンピオンシップ」の概要と傾向
毎年暮れに行われるばんえいならでは名物レースの一つ。平地競馬でも年末には「2歳優駿」や「フューチュリティS」などの2歳総決算のレースが行われるが、ばんえいの場合は年度末に最高峰のイレネー記念があるため、年末は特殊な選抜レースとしてこの「ヤングチャンピオンシップ」(当欄ではヤングCSやYCなどと略する)が行われる。のレースの出走条件は極めて特殊で、馬産地を十勝、釧路、北見、北央、南北海道の5つの地区に分け、予選(産駒特別)が行われ、それぞれ上位2頭の馬が出走できる。各地区を勝ち上がってくるため、「ばんえい甲子園」と呼ばれている。したがって予選で敗退すれば、ナナカマド賞を勝った有力馬でも出走できずドラマが生まれる。
地区では帯広競馬場のある十勝地区が最もレベルが高いとされており、過去10年で十勝産駒が6勝している。しかし、他地区の馬も健闘しており、過去5年で2勝している釧路産駒など各地区代表が健闘している。南北海道産駒の優勝はないが、昨年は連対しており、チャンスはある。
人気面では、過去10年1番人気は(5,2,1,2)と安定。優勝馬は全て3番人気以内となっており、上位馬が安定しているが、2着、3着には下位人気も入っている。タイムは1分30秒前後で、軽めの馬場でのスピード勝負と言える。馬体重1000kg以上の馬が過去10年で8勝と成長力もポイント。牝馬の優勝は前身のヤングクラウンズカップ時代の2003年エンジュオウカンただ1頭で牡馬勢が圧倒的に有利。騎手では鈴木恵介騎手が4連覇を含む5勝と大きくリード、あとは松田騎手が2勝している。
今回のみどころ
このレースはまず出走できることが大きなハードルで、今年はナナカマド賞に勝ったアバシリサクラが十勝産駒特別で敗れて出走できない。今年のこの世代は元々混戦模様だが、特に予選では有力馬がことごとく敗退し、ナナカマド賞に出走した馬は3頭のみ、しかも上位は2着に入ったネオキングダムのみで、同レース8着、9着に沈んだキタノダンディ、アルジャンノオーがかろうじて出走にこぎつけている。それだけに今年のこのレースは大混戦。現在下位クラスの馬でも大いに勝てるチャンスがありそう。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 アルジャンノオー:能検1番時計でデビュー時は勢いがあり、スタートから他を引き離すような強さを見せていたが、重賞ナナカマド賞で先行しながら直線で失速、それ以降自信を失ったように走れなくなった。しかし北見産駒特別では立て直して、直線の接戦でも粘って2着に入った。自分でレースを引っ張る流れに持ち込みたい。
2 ジェイスター:レベルの高い十勝産駒特別で大接戦の追い比べの中最後で抜け出し、9番人気ながら優勝してここに駒を進めた。デビュー時は700kg台の馬体重で非力が目立ち、能検も2回目で合格、最初は障害も越えられなかったが、近走は力を付けてしっかり対応できるようになってきた。軽馬場なら本領を発揮しそう。
3 ホクセイジョーカー:能検3番時計でデビュー後も連勝と、その先が期待されたが、その後障害で失敗し苦手意識を持ちはじめてか苦戦が続いた。しかし予選の北央産駒特別では、じっくり構えて障害3番手から一気に前をかわして優勝、ここの出走権を得てきた。スピードと切れ味を持っているので、障害を越えれば勝負になる。
4 カイセキングオー:能検は2回目で合格するなど、デビュー時は走りがぎこちない部分があったが、徐々に自分の走りを身につけ、青雲賞では後方からじわじわ追い上げての5着、そして北見産駒特別では他の有力馬との直線でのたたき合いを制して優勝した。障害はこなせ、切れ味もある。他には惑わされないが速いペースは好まない。
5 コウシローレディ:有力の牝馬勢が予選でことごとく敗れ、出走中唯一選抜での牝馬となった。特別戦は牝馬戦の白菊賞で好位置に付けたが伸びがなく7着。障害が苦手な方で崩れることもあるが、一旦越えられれば好勝負に持ちこめる。釧路産駒特別でも有力馬をしっかりマークしながら進み、最後を接戦から2着に食い込んだ。
6 ジェイマーサ:デビューはやや遅れたが、緒戦で圧勝した後連勝。その後が期待されたが、Aクラスに入って壁に当たり苦戦が続いた。その後はクラス慣れして上位に入るようになり、予選の南北海道産駒特別では1番人気に推され、障害でふらつきながらも立て直して2着に入った。基本は好位置から抜け出して粘り込む差しタイプ。
7 ネオキングダム:今回のメンバーでは唯一6勝しており、賞金ランクも最上位。重賞ナナカマド賞では一旦先頭に立つなどの見せ場も作り2着に入った。その他特別戦の青雲賞でも好位置につけ2着、そして当レース予選の釧路産駒特別では他馬の追随を許さない貫禄勝ちで勝ち上がった。障害は巧者の部類、直線で長い脚が使える。
8 ショウリノホシ:第3回の能検を経て、デビュー後は目立たない存在、クラスもBクラス中心であったが、徐々に力を付け上位安定、そして北央産駒特別では先頭で障害を降りてから最後のたたき合いを粘って2着に入ってここに進出した。安定性と先行力は父インフィニティー譲りか。障害もしっかり対応できる。粘り切れれば。
9 キタノダンディ:馬格があり完成度が高かったこともあってデビュー時から力を発揮、先行力で押して障害を溜めてしっかり上げて、直線で粘っていくのがこの馬のスタイル。しかし一度障害で失敗してからはやや自信のない走りが続いている。しかし十勝産駒特別では接戦に持ち込み粘って2着に入った。スムーズに前に行ければ。
10 シンエイララ:南北海道産駒特別は4着だったが、同レースに勝ったキリンゴウが回避したため急遽この馬にチャンスが回ってきた。しかし自己条件はB-5組と上位とはかなりの力の差がありそう。能検は1回目で合格しているものの800kg半ばの小柄な馬で力不足は否めない。ただ先行力があり軽馬場になると一変する。
展開予想
経験が浅い馬が多く、この時期は脚質も確立していないので、展開を読むのは非常に難しい。一時雪の予報は出ているが、降水は少なそうで、平均的な馬場となるか。そうなるとやはり実績のある馬が前に行きそう。これまでの状況から、キタノダンディとアルジャンノオーあたりが前に行き、ショウリノホシあたりが付いて行く展開か。ネオキングダムは控えるタイプだが相手関係から前に押し出される可能性も、ジェイスター、カイセキングオーあたりがこれに続くだろう。障害はどの馬も慌てなければほぼ問題く越えられそう。アルジャンノオーはこの時点で引き離したい。キタノダンディは障害への対応がカギ、その間にネオキングダムが差なく障害をさばいてくれば勢いはこの馬が上だろう。各馬がもたつくようだと、カイセキングオーやさらに後方からホクセイジョーカーあたりが勢いをつけて突っ込んできそう。
【はむ!の見解まとめ】
先にも述べたが、今回の2歳戦線は群雄割拠、そして予選の各産駒特別で有力馬がことごとく敗退するなど、混戦模様。しかし、いつもの年より雪が少なく馬場が乾き気味なので、例年より力勝負になる可能性がある。波乱要素も考えたいが、今回の出走メンバーでは現時点ではやはり◎(7)ネオキングダムが一歩抜けている。ある程度好位置で走れそうで、展開的にも有利だし、障害も上手で崩れることはまずない。前走の着外はやや気になるところではあるが、トップハンデと調整段階であったことによるものでさほど問題ないだろう。軸として信頼できる。
相手にはやはり実績のある○(1)アルジャンノオーか。デビュー当初の勢いからすると近走の崩れはかなり気になるところだが、元々スピードは持っている馬なので、きっかけをつかめれば元の強さが戻ってくるだろう。その兆しは見え始めているので、今回のメンバーなら自分の走りができそう。単穴として▲(9)キタノダンディを持ってきた。この馬の持ち味は先行力。ポイントは障害だが、逆に落ち着いた流れになってじっくり対応できれば、直線ではしっかり伸びてくるし、有力馬の多い十勝産駒特別では勝負根性のあるところも見せている。
追い比べなら△(4)カイセキングオーの末脚にも警戒したい。僚馬ネオキングダムの陰に隠れがちで目立たないが、じわじわ伸びて粘り強い。北見産駒特別でもアルジャンノオーとのたたき合いを制している。さらには注(3)ホクセイジョーカーも切れ味のある馬で一発の魅力がありそう。11月に亡くなった西康幸調教師の遺志を伝えたいところ。その他では(2)ジェイスターや(6)ジェイマーサのジェイ軍団にも注目、特にジェイスターは馬場が軽くなれば動きがさらに良くなりそうで上位進出も
はむ!の馬券狙いどころ:
年末年始シリーズは資金的にも大変だが、このレースあたりでしっかり取れれば後が楽なのだが。
力の差はあるメンバーなので絞りやすいとは思うが、馬券を取るための組み合わせは難しそう。堅そうではあるので、一応はネオキングダムを頭に、シーズン前半では強かったアルジャンノオーや、面白いとこではキタノダンディやカイセキングオーなど、何点か流してみる。ワイドはジェイ軍団2頭から。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 7=1=9,4,3 マルチ 合計18通り 各100円
7=1→9,4,3,2 合計8通り 各100円
7→9,4,3→9,4,3,2,1 合計12通り 各100円
枠複 7=1,8 合計2通り 各500円 合計 4,800円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 7 700円
ワイド 2=7,1,9,4,6 6=7,1,9,4 合計9点 各100円
合計 1,600円で勝負!
今回の結果と回顧は、年内には報告したいと思います。
【コラム】年末に際して
一言だけ。来年は早く通常が戻りますように。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第22回ヤングチャンピオンシップ(BG2) (2020年12月30日(水)19:25発走 帯広11R ダ200m 2歳産駒特別選抜別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
○ | 1 | アルジャンノオー | 牡2 | 600 | 藤野俊 | 松井浩 | 芦毛 逃北見2位 |
2 | ジェイスター | 牡2 | 590 | 菊池一 | 今井茂 | 鹿毛 差十勝1位 | |
注 | 3 | ホクセイジョーカー | 牡2 | 590 | 西将太 | 西弘美 | 栗毛 追北央1位 |
△ | 4 | カイセキングオー | 牡2 | 590 | 藤本匠 | 坂本東 | 栗毛 追北見1位 |
5 | コウシローレディ | 牝2 | 570 | 渡来心 | 中島敏 | 青毛 差釧路2位 | |
6 | ジェイマーサ | 牡2 | 590 | 鈴木恵 | 山本正 | 青毛 差南北海道2位 | |
◎ | 7 | ネオキングダム | 牡2 | 600 | 阿部武 | 坂本東 | 青毛 先釧路1位 |
8 | ショウリノホシ | 牡2 | 590 | 赤塚健 | 村上慎 | 鹿毛 先北央2位 | |
▲ | 9 | キタノダンディ | 牡2 | 590 | 松田道 | 村上慎 | 青毛 逃十勝2位 |
10 | シンエイララ | 牝2 | 570 | 西謙一 | 久田守 | 鹿毛 差南北海道4位 |
「ヤングチャンピオンシップ」の概要と傾向
毎年暮れに行われるばんえいならでは名物レースの一つ。平地競馬でも年末には「2歳優駿」や「フューチュリティS」などの2歳総決算のレースが行われるが、ばんえいの場合は年度末に最高峰のイレネー記念があるため、年末は特殊な選抜レースとしてこの「ヤングチャンピオンシップ」(当欄ではヤングCSやYCなどと略する)が行われる。のレースの出走条件は極めて特殊で、馬産地を十勝、釧路、北見、北央、南北海道の5つの地区に分け、予選(産駒特別)が行われ、それぞれ上位2頭の馬が出走できる。各地区を勝ち上がってくるため、「ばんえい甲子園」と呼ばれている。したがって予選で敗退すれば、ナナカマド賞を勝った有力馬でも出走できずドラマが生まれる。
地区では帯広競馬場のある十勝地区が最もレベルが高いとされており、過去10年で十勝産駒が6勝している。しかし、他地区の馬も健闘しており、過去5年で2勝している釧路産駒など各地区代表が健闘している。南北海道産駒の優勝はないが、昨年は連対しており、チャンスはある。
人気面では、過去10年1番人気は(5,2,1,2)と安定。優勝馬は全て3番人気以内となっており、上位馬が安定しているが、2着、3着には下位人気も入っている。タイムは1分30秒前後で、軽めの馬場でのスピード勝負と言える。馬体重1000kg以上の馬が過去10年で8勝と成長力もポイント。牝馬の優勝は前身のヤングクラウンズカップ時代の2003年エンジュオウカンただ1頭で牡馬勢が圧倒的に有利。騎手では鈴木恵介騎手が4連覇を含む5勝と大きくリード、あとは松田騎手が2勝している。
今回のみどころ
このレースはまず出走できることが大きなハードルで、今年はナナカマド賞に勝ったアバシリサクラが十勝産駒特別で敗れて出走できない。今年のこの世代は元々混戦模様だが、特に予選では有力馬がことごとく敗退し、ナナカマド賞に出走した馬は3頭のみ、しかも上位は2着に入ったネオキングダムのみで、同レース8着、9着に沈んだキタノダンディ、アルジャンノオーがかろうじて出走にこぎつけている。それだけに今年のこのレースは大混戦。現在下位クラスの馬でも大いに勝てるチャンスがありそう。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 アルジャンノオー:能検1番時計でデビュー時は勢いがあり、スタートから他を引き離すような強さを見せていたが、重賞ナナカマド賞で先行しながら直線で失速、それ以降自信を失ったように走れなくなった。しかし北見産駒特別では立て直して、直線の接戦でも粘って2着に入った。自分でレースを引っ張る流れに持ち込みたい。
2 ジェイスター:レベルの高い十勝産駒特別で大接戦の追い比べの中最後で抜け出し、9番人気ながら優勝してここに駒を進めた。デビュー時は700kg台の馬体重で非力が目立ち、能検も2回目で合格、最初は障害も越えられなかったが、近走は力を付けてしっかり対応できるようになってきた。軽馬場なら本領を発揮しそう。
3 ホクセイジョーカー:能検3番時計でデビュー後も連勝と、その先が期待されたが、その後障害で失敗し苦手意識を持ちはじめてか苦戦が続いた。しかし予選の北央産駒特別では、じっくり構えて障害3番手から一気に前をかわして優勝、ここの出走権を得てきた。スピードと切れ味を持っているので、障害を越えれば勝負になる。
4 カイセキングオー:能検は2回目で合格するなど、デビュー時は走りがぎこちない部分があったが、徐々に自分の走りを身につけ、青雲賞では後方からじわじわ追い上げての5着、そして北見産駒特別では他の有力馬との直線でのたたき合いを制して優勝した。障害はこなせ、切れ味もある。他には惑わされないが速いペースは好まない。
5 コウシローレディ:有力の牝馬勢が予選でことごとく敗れ、出走中唯一選抜での牝馬となった。特別戦は牝馬戦の白菊賞で好位置に付けたが伸びがなく7着。障害が苦手な方で崩れることもあるが、一旦越えられれば好勝負に持ちこめる。釧路産駒特別でも有力馬をしっかりマークしながら進み、最後を接戦から2着に食い込んだ。
6 ジェイマーサ:デビューはやや遅れたが、緒戦で圧勝した後連勝。その後が期待されたが、Aクラスに入って壁に当たり苦戦が続いた。その後はクラス慣れして上位に入るようになり、予選の南北海道産駒特別では1番人気に推され、障害でふらつきながらも立て直して2着に入った。基本は好位置から抜け出して粘り込む差しタイプ。
7 ネオキングダム:今回のメンバーでは唯一6勝しており、賞金ランクも最上位。重賞ナナカマド賞では一旦先頭に立つなどの見せ場も作り2着に入った。その他特別戦の青雲賞でも好位置につけ2着、そして当レース予選の釧路産駒特別では他馬の追随を許さない貫禄勝ちで勝ち上がった。障害は巧者の部類、直線で長い脚が使える。
8 ショウリノホシ:第3回の能検を経て、デビュー後は目立たない存在、クラスもBクラス中心であったが、徐々に力を付け上位安定、そして北央産駒特別では先頭で障害を降りてから最後のたたき合いを粘って2着に入ってここに進出した。安定性と先行力は父インフィニティー譲りか。障害もしっかり対応できる。粘り切れれば。
9 キタノダンディ:馬格があり完成度が高かったこともあってデビュー時から力を発揮、先行力で押して障害を溜めてしっかり上げて、直線で粘っていくのがこの馬のスタイル。しかし一度障害で失敗してからはやや自信のない走りが続いている。しかし十勝産駒特別では接戦に持ち込み粘って2着に入った。スムーズに前に行ければ。
10 シンエイララ:南北海道産駒特別は4着だったが、同レースに勝ったキリンゴウが回避したため急遽この馬にチャンスが回ってきた。しかし自己条件はB-5組と上位とはかなりの力の差がありそう。能検は1回目で合格しているものの800kg半ばの小柄な馬で力不足は否めない。ただ先行力があり軽馬場になると一変する。
展開予想
経験が浅い馬が多く、この時期は脚質も確立していないので、展開を読むのは非常に難しい。一時雪の予報は出ているが、降水は少なそうで、平均的な馬場となるか。そうなるとやはり実績のある馬が前に行きそう。これまでの状況から、キタノダンディとアルジャンノオーあたりが前に行き、ショウリノホシあたりが付いて行く展開か。ネオキングダムは控えるタイプだが相手関係から前に押し出される可能性も、ジェイスター、カイセキングオーあたりがこれに続くだろう。障害はどの馬も慌てなければほぼ問題く越えられそう。アルジャンノオーはこの時点で引き離したい。キタノダンディは障害への対応がカギ、その間にネオキングダムが差なく障害をさばいてくれば勢いはこの馬が上だろう。各馬がもたつくようだと、カイセキングオーやさらに後方からホクセイジョーカーあたりが勢いをつけて突っ込んできそう。
【はむ!の見解まとめ】
先にも述べたが、今回の2歳戦線は群雄割拠、そして予選の各産駒特別で有力馬がことごとく敗退するなど、混戦模様。しかし、いつもの年より雪が少なく馬場が乾き気味なので、例年より力勝負になる可能性がある。波乱要素も考えたいが、今回の出走メンバーでは現時点ではやはり◎(7)ネオキングダムが一歩抜けている。ある程度好位置で走れそうで、展開的にも有利だし、障害も上手で崩れることはまずない。前走の着外はやや気になるところではあるが、トップハンデと調整段階であったことによるものでさほど問題ないだろう。軸として信頼できる。
相手にはやはり実績のある○(1)アルジャンノオーか。デビュー当初の勢いからすると近走の崩れはかなり気になるところだが、元々スピードは持っている馬なので、きっかけをつかめれば元の強さが戻ってくるだろう。その兆しは見え始めているので、今回のメンバーなら自分の走りができそう。単穴として▲(9)キタノダンディを持ってきた。この馬の持ち味は先行力。ポイントは障害だが、逆に落ち着いた流れになってじっくり対応できれば、直線ではしっかり伸びてくるし、有力馬の多い十勝産駒特別では勝負根性のあるところも見せている。
追い比べなら△(4)カイセキングオーの末脚にも警戒したい。僚馬ネオキングダムの陰に隠れがちで目立たないが、じわじわ伸びて粘り強い。北見産駒特別でもアルジャンノオーとのたたき合いを制している。さらには注(3)ホクセイジョーカーも切れ味のある馬で一発の魅力がありそう。11月に亡くなった西康幸調教師の遺志を伝えたいところ。その他では(2)ジェイスターや(6)ジェイマーサのジェイ軍団にも注目、特にジェイスターは馬場が軽くなれば動きがさらに良くなりそうで上位進出も
はむ!の馬券狙いどころ:
年末年始シリーズは資金的にも大変だが、このレースあたりでしっかり取れれば後が楽なのだが。
力の差はあるメンバーなので絞りやすいとは思うが、馬券を取るための組み合わせは難しそう。堅そうではあるので、一応はネオキングダムを頭に、シーズン前半では強かったアルジャンノオーや、面白いとこではキタノダンディやカイセキングオーなど、何点か流してみる。ワイドはジェイ軍団2頭から。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 7=1=9,4,3 マルチ 合計18通り 各100円
7=1→9,4,3,2 合計8通り 各100円
7→9,4,3→9,4,3,2,1 合計12通り 各100円
枠複 7=1,8 合計2通り 各500円 合計 4,800円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 7 700円
ワイド 2=7,1,9,4,6 6=7,1,9,4 合計9点 各100円
合計 1,600円で勝負!
今回の結果と回顧は、年内には報告したいと思います。
【コラム】年末に際して
一言だけ。来年は早く通常が戻りますように。
2020年12月29日火曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第49回ばんえいダービー(12/29)
ばんえいはこの年末年始は12月26日から30日と、1月2日から6日までのそれぞれ5日連続開催となっています。なお、例年行われていた元日の開催はなくなっています。そして重賞は4連発。最初からいきなりBG1、3歳三冠レースのクライマックス、日本で一番「遅い」ダービーであるばんえいダービーです。
(30日のヤングチャンピオンシップの予想は明日朝にアップします。)
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。
「ばんえいダービー」の概要と傾向
ばんえいの3歳三冠いわゆるクラシックの最終戦。「ダービー」の名のとおり、格式の高いレースとなっており、BG1格付けとなっている。そして、年末に行われることでよりクライマックス感を演出している。そして開催時期もレースのスピードも「日本で一番遅いダービー」と評される。これまで3歳三冠を獲得した馬は5頭。昨年メムロボブサップが18年ぶりに三冠を獲得している。
過去の傾向として、定量戦ということもあり上位人気馬が実力どおりの力を発揮するため、堅く収まることが多い。過去10年で1番人気は(4,3,1,2)と強い。さらには2番人気の馬も5勝しており、上位2頭のライバル同士の戦いという色が見えている。一方、4番人気以下は勝ち星がなく、ごくまれに下位人気が馬券圏内に入る程度で、波乱はほどんど起きない。牝馬はかつて4連覇したこともあるが、ここ15年は勝ち星がなく、厳しい状況となっている。騎手では鈴木恵介騎手が4勝で現役最多、阿部武臣騎手と藤本匠騎手が3勝、一方、ベテランの藤野俊一騎手はまだこのレースに一度も勝っていない。厩舎別では久田守厩舎と槻舘重人厩舎がそれぞれ3勝している。
今回のみどころ
この世代は、キョウエイリュウがナナカマド賞などデビュー後10連勝を果たしあと、一旦息を入れている隙に、コマサンダイヤがイレネー記念、ばんえい大賞典を勝って、ランク的にも上位に迫っている。キョウエイリュウの方も負けてはおらず、ばんえい菊花賞では復活の勝利を挙げた。この世代の盟主はやはりキョウエイリュウなのか、コマサンダイヤがここらで逆転できるか。あるいは、上位安定のカイセドクター、それに走りは荒削りだが一発の力を秘めているゴールドハンター、ブラックサファイアといったところがその切れ味を見せる場面があるか。オークス馬アバシリルビーら牝馬も参戦。様々な点から見どころ沢山である。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 カイセドクター:3歳賞金ランク4位。重賞は優勝こそないものの、2着2回、3着2回と常に上位に顔を出しており、あと一歩のところまで来ている。脚質的には差しで、中団あたりから前の様子を伺いながら付いて行って、障害は踏みしめながらしっかり上げて直線でじわじわ伸びて行くタイプ。決め手に欠ける部分はあるが最後まで粘れる脚はある。位置取りがポイントとなる。
2 ダイナマイト:3歳賞金ランク9位。重賞は3レースに出ており、イレネー記念の4着が最高。3歳特別戦の秋桜賞では直線の追い比べに勝ち勝利している。出足が良くないので後方からの競馬となることが多いが、切れ味の鋭さではメンバーでも1,2を争い、直線勝負に持ちこめれば勝ち負けまで。ただ好位置に付けようと序盤に無理をすると、障害で失敗したり、最後失速することも。
3 キョウエイリュウ:現在3歳賞金ランク1位。ナナカマド賞、ヤングCSとばんえい菊花賞と重賞3勝している。デビュー時能検1番時計からデビュー10連勝と圧巻の勢いであったが、イレネー記念で障害で失敗してから、今シーズンは前半で苦戦が続いた。秋から復活の兆しを見せ、菊花賞では障害を楽に越えて押し切って勝利。基本的には障害は上手。好位置につけ抜け出したい。
4 コマサンダイヤ:3歳賞金ランク2位。重賞はイレネー記念とばんえい大賞典と2勝している。父はウンカイ、母は上位で活躍したコマクインで、素質は期待されていたが、デビュー当初は力不足だった。その後徐々に力を付けて、イレネー記念では先行し押し切って勝利、3歳になって更に充実したが、一息入れて以降は菊花賞などでは苦戦した。先行力と障害力で立て直しを目指す。
5 キタノボブサップ:3歳賞金ランク11位。重賞は3つのレースに出ており、ばんえい菊花賞では後方の集団から直線で追い上げ、前の馬が止まったところをかわして3着に食い込んでいる。レースぶりは目立たないが、常に自分のペースで走れており安定感がある。障害も上手く崩れることはほとんどない。しかし切れ味があるわけではないので、勝ちきるにはもう一工夫が必要か。
6 エンゼルフクヒメ:3歳賞金ランク7位。牝馬では2番目の位置。出走可能な重賞にはほとんど顔を出しており、黒ユリ賞で勝利している。ばんえいオークスは1番人気に推されたが、追い比べで一歩遅れて3着だった。中団から直線で勝負する差し馬タイプだが、切れ味というよりじわじわ伸びて行く。じっくり攻めていきたいがある程度は軽めの馬場を望む。障害はしっかりこなせる。
7 ブラックサファイア:3歳賞金ランク6位。重賞は2歳時ヤングCS2着、ばんえい大賞典3着、いずれも切れ味で上位に入っている。その後も調子を上げ、ばんえい菊花賞では1番人気に推された。しかし障害で失敗し最下位の10着に終わった。一瞬の切れ味ならこの馬が最上位だが、直線で甘くなって再逆転されることもしばしば。菊花賞ではそれを意識しすぎたか。じっくり攻めたい。
8 ヤマトタイコー:3歳賞金ランク8位。重賞は初めて出走したばんえい菊花賞でのみに出走、5着に終わったものの、端枠ながらしっかり追走し最後まで粘っていた。その後、自己条件では先行力を発揮し連勝を重ねている。ペルシュロン系の父を持ち、最近の血統としては珍しいが、馬体も1100kg台と大きく成長、力強さを増してきている。障害も今のところこなせている。
9 ゴールドハンター:3歳賞金ランク5位。重賞は3,4歳混合のはまなす賞で、4歳の強豪メムロボブサップに対し写真判定の末勝利している。ハンデ差があったとはいえ、鋭い切れ味と勝負強さで堂々の走りであった。その後はやや崩れたが、前走では本来の切れ味で上位に食い込んだ。デビュー時は馬自身は未完成で、レース中逸走したこともあったが、近走は安定。直線勝負なら。
10 アバシリルビー:3歳賞金ランク3位。ばんえいオークス馬になったばかりで牝馬の1番手。同レースでは障害5番手あたりから一気に差して、最後まで粘って初重賞をものにした。デビュー時から完成度が高く素質は十分だったが、善戦止まりであった。ここにきて一気に開花したイメージ。出足良くスピードもあり障害も上手。ただゴール前での詰めの甘さが見られスタミナは課題。
展開予想
帯広方面は、寒さはあるものの降水が少なく、暮れになっても積雪がない状況が続いている。馬場は乾き気味でそこそこ力のいる馬場になっている。そんな中、いつも顔を合わせているメンバーではあるが、レースごとに展開が変わり、展開は読みづらい。今回は定量戦で、有力馬がどのような位置取りで競馬をするか注目だ。あまり前に行きすぎるとスタミナ切れしそう。積極的に前に行きたい馬がいないため、やはりキョウエイリュウが押し出されるように前に行くか。コマサンダイヤが調子が戻っていればこれにしっかりついて行くだろう。あとは力を付けてきたヤマトタイコーあたりが前に来るか。スタートの出足次第ではゴールドハンターも追いついてきそう。カイセドクター、ブラックサファイアあたりは中団から後ろか。先行馬勢は障害もある程度こなせる馬が多いが、どの位置取りで障害を降りられるかがポイント。もたつくようだと追い込み勢も巻き込んで大接戦になることも考えられる。
【はむ!の見解まとめ】
骨っぽいメンバーはいるが、定量戦で、やはりここは実績馬の方が有利と見る。その中でもばんえい菊花賞に勝った◎(3)キョウエイリュウはさらに充実、走りも非常に安定している。前走は古馬オープンの最上位クラスに挑戦、一線級の馬に互角のレースを展開した。今回は自分で流れを作れそうで、直線で一旦並ばれても引き離すだけのスタミナもある。軸で信頼。
相手には菊花賞同様○(1)カイセドクターにした。この馬も安定性は抜群。障害もしっかりしているし追い比べになれば着実に伸びてくる。主戦の阿部騎手に戻ってさらにこの馬の力が発揮できるだろう。最内枠は未知数だが問題がありそうなタイプではない。単穴には、はまなす賞に勝っている▲(9)ゴールドハンターを狙ってみたい。気難しそうな馬ではあるが、切れ味があるので、スタートさえ決まればレースになる。島津騎手がコマサンダイヤの方に乗るため、西謙一騎手となったがここは意地を見せたい。
イレネー記念などを勝っている△(4)コマサンダイヤも本来なら当然最有力馬だが、レース間隔が開いており、どこまで調子が回復しているか読めない。馬体重などで見極めたい。あとは、3連勝中で勢いのある注(8)ヤマトタイコーもさらに力を付け先行力にも磨きがかかってきたイメージだが、人気が出すぎると標的にされマークされる可能性も。菊花賞で3着に追い込んできた(5)キタノボブサップも不気味だが、ヤマトタイコーには続けて敗れており前崩れを待つしかないか。(2)ダイナマイトらの追い込み勢や牝馬勢はかなり展開が向かないと厳しいか。
はむ!の馬券狙いどころ:
オークスで少しだけ取り返したものの、マイナスを抱えたまま年末年始重賞4連発へ、まずはダービーで弾みをつけて、良い年越しとしたいもの。
ほぼばんえい菊花賞の時と同様の予想で、キョウエイリュウをもう一度信頼し、相手はカイセドクター中心に何点か流すというパターン。コマサンダイヤの取捨が難しい。ヤマトタイコーも狙いたいが変に人気しそうだと少し様子見したい。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 3=1→9,4,8 合計6通り 各200円
3→1,9,4→1,9,4,8,5 合計12通り 各100円
枠複 3=1,8,4 合計3通り 各500円
3=7 1=8 合計2通り 各300円 合計 4,500円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 3 700円
ワイド 1=9,4,8,2 2=3,9,4,8 合計8点 各100円
合計 1,500円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後、明日のヤングチャンピオンシップと合わせて年内に報告したいと思います。
今回のコラムは休みます。
(30日のヤングチャンピオンシップの予想は明日朝にアップします。)
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第49回ばんえいダービー(BG1) (2020年12月29日(火)19:25発走 帯広11R ダ200m 3歳オープン定量) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
○ | 1 | カイセドクター | 牡3 | 730 | 阿部武 | 坂本東 | 鹿毛 差父カネサテンリュウ |
2 | ダイナマイト | 牡3 | 730 | 藤本匠 | 大河和 | 鹿毛 追父カネサテンリュウ | |
◎ | 3 | キョウエイリュウ | 牡3 | 730 | 松田道 | 村上慎 | 鹿毛 逃父カネサテンリュウ |
△ | 4 | コマサンダイヤ | 牡3 | 730 | 島津新 | 金田勇 | 青毛 先父ウンカイ |
5 | キタノボブサップ | 牡3 | 730 | 鈴木恵 | 服部義 | 鹿毛 追父ナリタボブサップ | |
6 | エンゼルフクヒメ | 牝3 | 710 | 中山直 | 小林長 | 栗毛 差父コマローレンス | |
7 | ブラックサファイア | 牡3 | 730 | 藤野俊 | 松井浩 | 鹿毛 差父カネサブラック | |
注 | 8 | ヤマトタイコー | セン3 | 720 | 菊池一 | 久田守 | 鹿毛 先父 芯情 |
▲ | 9 | ゴールドハンター | 牡3 | 730 | 西謙一 | 金田勇 | 栗毛 追父ケンジュオー |
10 | アバシリルビー | 牝3 | 710 | 西将太 | 金田勇 | 鹿毛 先父カネサブラック |
「ばんえいダービー」の概要と傾向
ばんえいの3歳三冠いわゆるクラシックの最終戦。「ダービー」の名のとおり、格式の高いレースとなっており、BG1格付けとなっている。そして、年末に行われることでよりクライマックス感を演出している。そして開催時期もレースのスピードも「日本で一番遅いダービー」と評される。これまで3歳三冠を獲得した馬は5頭。昨年メムロボブサップが18年ぶりに三冠を獲得している。
過去の傾向として、定量戦ということもあり上位人気馬が実力どおりの力を発揮するため、堅く収まることが多い。過去10年で1番人気は(4,3,1,2)と強い。さらには2番人気の馬も5勝しており、上位2頭のライバル同士の戦いという色が見えている。一方、4番人気以下は勝ち星がなく、ごくまれに下位人気が馬券圏内に入る程度で、波乱はほどんど起きない。牝馬はかつて4連覇したこともあるが、ここ15年は勝ち星がなく、厳しい状況となっている。騎手では鈴木恵介騎手が4勝で現役最多、阿部武臣騎手と藤本匠騎手が3勝、一方、ベテランの藤野俊一騎手はまだこのレースに一度も勝っていない。厩舎別では久田守厩舎と槻舘重人厩舎がそれぞれ3勝している。
今回のみどころ
この世代は、キョウエイリュウがナナカマド賞などデビュー後10連勝を果たしあと、一旦息を入れている隙に、コマサンダイヤがイレネー記念、ばんえい大賞典を勝って、ランク的にも上位に迫っている。キョウエイリュウの方も負けてはおらず、ばんえい菊花賞では復活の勝利を挙げた。この世代の盟主はやはりキョウエイリュウなのか、コマサンダイヤがここらで逆転できるか。あるいは、上位安定のカイセドクター、それに走りは荒削りだが一発の力を秘めているゴールドハンター、ブラックサファイアといったところがその切れ味を見せる場面があるか。オークス馬アバシリルビーら牝馬も参戦。様々な点から見どころ沢山である。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 カイセドクター:3歳賞金ランク4位。重賞は優勝こそないものの、2着2回、3着2回と常に上位に顔を出しており、あと一歩のところまで来ている。脚質的には差しで、中団あたりから前の様子を伺いながら付いて行って、障害は踏みしめながらしっかり上げて直線でじわじわ伸びて行くタイプ。決め手に欠ける部分はあるが最後まで粘れる脚はある。位置取りがポイントとなる。
2 ダイナマイト:3歳賞金ランク9位。重賞は3レースに出ており、イレネー記念の4着が最高。3歳特別戦の秋桜賞では直線の追い比べに勝ち勝利している。出足が良くないので後方からの競馬となることが多いが、切れ味の鋭さではメンバーでも1,2を争い、直線勝負に持ちこめれば勝ち負けまで。ただ好位置に付けようと序盤に無理をすると、障害で失敗したり、最後失速することも。
3 キョウエイリュウ:現在3歳賞金ランク1位。ナナカマド賞、ヤングCSとばんえい菊花賞と重賞3勝している。デビュー時能検1番時計からデビュー10連勝と圧巻の勢いであったが、イレネー記念で障害で失敗してから、今シーズンは前半で苦戦が続いた。秋から復活の兆しを見せ、菊花賞では障害を楽に越えて押し切って勝利。基本的には障害は上手。好位置につけ抜け出したい。
4 コマサンダイヤ:3歳賞金ランク2位。重賞はイレネー記念とばんえい大賞典と2勝している。父はウンカイ、母は上位で活躍したコマクインで、素質は期待されていたが、デビュー当初は力不足だった。その後徐々に力を付けて、イレネー記念では先行し押し切って勝利、3歳になって更に充実したが、一息入れて以降は菊花賞などでは苦戦した。先行力と障害力で立て直しを目指す。
5 キタノボブサップ:3歳賞金ランク11位。重賞は3つのレースに出ており、ばんえい菊花賞では後方の集団から直線で追い上げ、前の馬が止まったところをかわして3着に食い込んでいる。レースぶりは目立たないが、常に自分のペースで走れており安定感がある。障害も上手く崩れることはほとんどない。しかし切れ味があるわけではないので、勝ちきるにはもう一工夫が必要か。
6 エンゼルフクヒメ:3歳賞金ランク7位。牝馬では2番目の位置。出走可能な重賞にはほとんど顔を出しており、黒ユリ賞で勝利している。ばんえいオークスは1番人気に推されたが、追い比べで一歩遅れて3着だった。中団から直線で勝負する差し馬タイプだが、切れ味というよりじわじわ伸びて行く。じっくり攻めていきたいがある程度は軽めの馬場を望む。障害はしっかりこなせる。
7 ブラックサファイア:3歳賞金ランク6位。重賞は2歳時ヤングCS2着、ばんえい大賞典3着、いずれも切れ味で上位に入っている。その後も調子を上げ、ばんえい菊花賞では1番人気に推された。しかし障害で失敗し最下位の10着に終わった。一瞬の切れ味ならこの馬が最上位だが、直線で甘くなって再逆転されることもしばしば。菊花賞ではそれを意識しすぎたか。じっくり攻めたい。
8 ヤマトタイコー:3歳賞金ランク8位。重賞は初めて出走したばんえい菊花賞でのみに出走、5着に終わったものの、端枠ながらしっかり追走し最後まで粘っていた。その後、自己条件では先行力を発揮し連勝を重ねている。ペルシュロン系の父を持ち、最近の血統としては珍しいが、馬体も1100kg台と大きく成長、力強さを増してきている。障害も今のところこなせている。
9 ゴールドハンター:3歳賞金ランク5位。重賞は3,4歳混合のはまなす賞で、4歳の強豪メムロボブサップに対し写真判定の末勝利している。ハンデ差があったとはいえ、鋭い切れ味と勝負強さで堂々の走りであった。その後はやや崩れたが、前走では本来の切れ味で上位に食い込んだ。デビュー時は馬自身は未完成で、レース中逸走したこともあったが、近走は安定。直線勝負なら。
10 アバシリルビー:3歳賞金ランク3位。ばんえいオークス馬になったばかりで牝馬の1番手。同レースでは障害5番手あたりから一気に差して、最後まで粘って初重賞をものにした。デビュー時から完成度が高く素質は十分だったが、善戦止まりであった。ここにきて一気に開花したイメージ。出足良くスピードもあり障害も上手。ただゴール前での詰めの甘さが見られスタミナは課題。
展開予想
帯広方面は、寒さはあるものの降水が少なく、暮れになっても積雪がない状況が続いている。馬場は乾き気味でそこそこ力のいる馬場になっている。そんな中、いつも顔を合わせているメンバーではあるが、レースごとに展開が変わり、展開は読みづらい。今回は定量戦で、有力馬がどのような位置取りで競馬をするか注目だ。あまり前に行きすぎるとスタミナ切れしそう。積極的に前に行きたい馬がいないため、やはりキョウエイリュウが押し出されるように前に行くか。コマサンダイヤが調子が戻っていればこれにしっかりついて行くだろう。あとは力を付けてきたヤマトタイコーあたりが前に来るか。スタートの出足次第ではゴールドハンターも追いついてきそう。カイセドクター、ブラックサファイアあたりは中団から後ろか。先行馬勢は障害もある程度こなせる馬が多いが、どの位置取りで障害を降りられるかがポイント。もたつくようだと追い込み勢も巻き込んで大接戦になることも考えられる。
【はむ!の見解まとめ】
骨っぽいメンバーはいるが、定量戦で、やはりここは実績馬の方が有利と見る。その中でもばんえい菊花賞に勝った◎(3)キョウエイリュウはさらに充実、走りも非常に安定している。前走は古馬オープンの最上位クラスに挑戦、一線級の馬に互角のレースを展開した。今回は自分で流れを作れそうで、直線で一旦並ばれても引き離すだけのスタミナもある。軸で信頼。
相手には菊花賞同様○(1)カイセドクターにした。この馬も安定性は抜群。障害もしっかりしているし追い比べになれば着実に伸びてくる。主戦の阿部騎手に戻ってさらにこの馬の力が発揮できるだろう。最内枠は未知数だが問題がありそうなタイプではない。単穴には、はまなす賞に勝っている▲(9)ゴールドハンターを狙ってみたい。気難しそうな馬ではあるが、切れ味があるので、スタートさえ決まればレースになる。島津騎手がコマサンダイヤの方に乗るため、西謙一騎手となったがここは意地を見せたい。
イレネー記念などを勝っている△(4)コマサンダイヤも本来なら当然最有力馬だが、レース間隔が開いており、どこまで調子が回復しているか読めない。馬体重などで見極めたい。あとは、3連勝中で勢いのある注(8)ヤマトタイコーもさらに力を付け先行力にも磨きがかかってきたイメージだが、人気が出すぎると標的にされマークされる可能性も。菊花賞で3着に追い込んできた(5)キタノボブサップも不気味だが、ヤマトタイコーには続けて敗れており前崩れを待つしかないか。(2)ダイナマイトらの追い込み勢や牝馬勢はかなり展開が向かないと厳しいか。
はむ!の馬券狙いどころ:
オークスで少しだけ取り返したものの、マイナスを抱えたまま年末年始重賞4連発へ、まずはダービーで弾みをつけて、良い年越しとしたいもの。
ほぼばんえい菊花賞の時と同様の予想で、キョウエイリュウをもう一度信頼し、相手はカイセドクター中心に何点か流すというパターン。コマサンダイヤの取捨が難しい。ヤマトタイコーも狙いたいが変に人気しそうだと少し様子見したい。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 3=1→9,4,8 合計6通り 各200円
3→1,9,4→1,9,4,8,5 合計12通り 各100円
枠複 3=1,8,4 合計3通り 各500円
3=7 1=8 合計2通り 各300円 合計 4,500円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 3 700円
ワイド 1=9,4,8,2 2=3,9,4,8 合計8点 各100円
合計 1,500円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後、明日のヤングチャンピオンシップと合わせて年内に報告したいと思います。
今回のコラムは休みます。
2020年12月8日火曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第45回ばんえいオークス(12/6)
ばんえい重賞レース回顧
第45回ばんえいオークス(BG1)-2020年12月6日-11R 200m直 晴 1.2%
1着◎(9)アバシリルビー(西将太) 1分50秒2
2着△(10)ニセコヒカル
3着○(4)エンゼルフクヒメ
単勝 9 260円(2番人気) 馬複 9-10 2,320円 三連単 9-10-4 8,290円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい3歳牝馬チャンピオン決定戦、第45回ばんえいオークスは、2番人気のアバシリルビーが障害4~5番手から一気に前を抜き去って、そのまま粘り込んで快勝。この馬にとって初の重賞制覇となった。西将太騎手は昨年2月の黒ユリ賞以来約1年9か月ぶりの重賞制覇で、オークスは2017年ナカゼンガキタで勝って以来2勝、重賞は通算6勝目。金田勇調教師は6年ぶり3度目のオークス制覇で重賞は通算23勝目。
レース振り返り
帯広は降水、雪などはないものの、冬らしい寒さとなっており、乾燥傾向ながらも水分を適度に含んだ馬場で、適度に重めとなっていた。
レースは、スタートから一斉に飛び出し、第1障害ではアヴエクトワとアバシリルビーあたりが前に出て、あとの馬もバラバラと第1障害を越えていった。キラリが遅れて後方からの競馬となった。その後は各馬が刻みを入れて、流れが落ち着き、全体としては、予想されたとおりアヴエクトワがハナを行き、あとの馬は出たり入ったりながら、牽制し合うように進んだ。1,2障害中間からはアーティウィング、ヒメトラマジックといったところが前に出て、アバシリルビーとフォルテシモ、ニセコヒカルらがついて行き、その後ろからエンゼルフクヒメ、コウシュハハイジーらが追走する形となった。第2障害手前には先に行ったアヴエクトワ、アーティウィング、ヒメトラマジックの3頭がほぼ同時に先着、少しして後の馬も続々と到着した。ここまで57秒とまずまずのペース。
第2障害はアヴエクトワとヒメトラマジックがほぼ同時に仕掛けた。アヴエクトワは行き脚がつかず坂の3分どころでストップ、ヒメトラマジックの方が押っつけながら障害を越えてこれが先頭、ほどなく続いたフォルテシモと大外のニセコヒカルが勢いよく障害をクリア、これが2,3番手争い。一歩遅れて十分溜めていたエンゼルフクヒメ、さらにわずかに遅れてアバシリルビーが障害を越えてきた。
先頭争いはヒメトラマジックを頭に、フォルテシモ、ニセコヒカルの3頭がリードしていたが、これにエンゼルフクヒメがじわじわ迫り、さらにアバシリルビーが抜群の切れ味で前に迫り、5頭が横一線に並ぶ展開となった。しかし、アバシリルビーの勢いが止まらず、一気に前の馬を抜き去り、残り30mで先頭に立った。アバシリルビーはその勢いを維持したままゴールに向かう。これにヒメトラマジックが食らいつき、ニセコヒカルも二の足を使って前を追う。エンゼルフクヒメもじわじわ迫るが差はあまり縮まらない。残り20mを切ったあたりでヒメトラマジックが一杯になり後退、アバシリルビーもスピードが緩むが粘る。半馬身差でニセコヒカルが追い、エンゼルフクヒメもようやく追いついてきたが、そこまで。アバシリルビーが粘りきってゴールを通過した。2番手争いはニセコヒカルが最後でエンゼルフクヒメに迫られたが振り切って2着。1番人気エンゼルフクヒメは3着だった。3番人気となっていた注目のコウシュハハイジーは障害は越えていたものの直線で失速し9着に終わった。
次走へのメモ
アバシリルビー(1着):持てる力を存分に発揮したレースであった。最後も緩みかけたが粘りきって勝利、やはりかなり成長して力を付けてきていた。障害越えも溜めに溜めた上で挑戦、上手ではなかったが、これぐらいの荷物なら問題ないというくらいの動きであった。降りてからの切れ味の鋭さは一流のものを持っている。カネサブラックの産駒ということもあり、まだまだ大きいレースでも活躍できそう。今後は、まずはダービーで牡馬勢らを相手に力試しか。今の勢いならある程度はやれそう。その後はヒロインズカップにも挑戦してほしい。
ニセコヒカル(2着):好位置に付け、一旦は先頭を伺うような走り。最後の粘りも大したもので、虎視眈々と上位を狙っていたかのようであった。大外枠もこの馬には問題なかった。この馬も、父母同様、大きいレースの方が力を出せるタイプのように見える。クラスはB3に上がるが、これくらいの位置なら十分戦える。さらに勝ち星を重ねて上位進出が望まれる。
エンゼルフクヒメ(3着):この馬としては全く問題のない走りで、位置取りもいつもどおりで問題はなかった。今回は相手の切れ味が勝ったというところだろう。しかし最後まで失速することはなく力のあるところは見せた。馬場がもう少し軽ければさらに鋭く伸びていったかもしれない。ダービーも出走可能ではあるがチャレンジするか。
フォルテシモ(4着):この馬も力は付けてきている。障害も上手で安定感がある。ただ爆発力がなく、4着に粘り込むのが精一杯であった。ただ、シベチャタイガー産駒ということもあり、まだまだこれから成長して力をつけていくというイメージだ。今は自己条件B3クラスで勝つ味を覚えたい。
ドラゴンチナツ(5着):初めての重賞で、様子見のレース展開ではあったが、苦手の障害もじっくり構えてクリア、末脚自体はしっかりしていて、最後で掲示板内に食い込んだ。この馬もまだこれから力を付けていくタイプだろう。B4クラスに上がったばかりだがまだこれからの馬である。
その他では、直線で一旦は先頭に立ったヒメトラマジック(6着)は、レース運びは悪くなかった、馬体重減もあり最後は一杯になったが、馬は真面目に走っていた。自己条件なら安定した力を出せそう。アーティウィング(7着)も積極的に行っていたが、伸びを欠いた。最内枠はあまり力を出せないか。あとは、母が白毛の馬で注目されていたコウシュハハイジー(9着)は、いつもの走りができず、切れ味も不発で最後は力尽きた。まだ小柄で非力感があり、やはり重賞で勝ち負けするにはもう少し力を付けたい。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 三連単 9-10-4 1枚 単勝 9 7枚 ワイド 2-10 4-10 各1枚
アバシリルビーは最後が心配だったけどよく粘ってくれた。やはり力をつけてきたイメージだね。密かに狙っていたニセコヒカルもよく追い込んできた。エンゼルフクヒメも頑張ったがやはり馬場が重かったかな。
馬券の方はアバシリルビーを本命にしていたからバッチリと言いたいところで確かにプラスにはなったけど、いろいろ買いすぎているのでトータルのマイナスを解消するには至らなかった。特に枠複の8-8を買っておかなかったのが悔やまれる。3連単ももう1枚買えていたような。折角当ててもこういう取りこぼしをしていると、なかなかプラスにはなれないんだよな。買い方下手。ま、年末年始の重賞シリーズも頑張れたらと思う。
今回収支 +5,320
(通常分) +3,990 (配当)8,290 (投入)4,300
(単複・ワイド)+1,330 (配当)2,730 (投入)1,400
今年度累計 -12,660(12/6・ばんえいオークス終了時点)
(通常分) -7,930 (配当 58,070 - 投入 66,000)
(単複・ワイド) -4,730 (配当 17,770 - 投入 22,500)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
次の重賞は、年末年始開催での重賞シリーズの時期に入ります(12月29日(火)ばんえいダービー、30日(水)ヤングチャンピオンシップ、1月2日(土)帯広記念、3日(日)天馬賞)。まずは29日、3歳クラシック最終戦、ばんえいダービーです。予想は年末の重賞2レースをダービー前日まで、そして年始の重賞は元旦1日までにアップできればと思っています。
第45回ばんえいオークス(BG1)-2020年12月6日-11R 200m直 晴 1.2%
1着◎(9)アバシリルビー(西将太) 1分50秒2
2着△(10)ニセコヒカル
3着○(4)エンゼルフクヒメ
単勝 9 260円(2番人気) 馬複 9-10 2,320円 三連単 9-10-4 8,290円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい3歳牝馬チャンピオン決定戦、第45回ばんえいオークスは、2番人気のアバシリルビーが障害4~5番手から一気に前を抜き去って、そのまま粘り込んで快勝。この馬にとって初の重賞制覇となった。西将太騎手は昨年2月の黒ユリ賞以来約1年9か月ぶりの重賞制覇で、オークスは2017年ナカゼンガキタで勝って以来2勝、重賞は通算6勝目。金田勇調教師は6年ぶり3度目のオークス制覇で重賞は通算23勝目。
レース振り返り
帯広は降水、雪などはないものの、冬らしい寒さとなっており、乾燥傾向ながらも水分を適度に含んだ馬場で、適度に重めとなっていた。
レースは、スタートから一斉に飛び出し、第1障害ではアヴエクトワとアバシリルビーあたりが前に出て、あとの馬もバラバラと第1障害を越えていった。キラリが遅れて後方からの競馬となった。その後は各馬が刻みを入れて、流れが落ち着き、全体としては、予想されたとおりアヴエクトワがハナを行き、あとの馬は出たり入ったりながら、牽制し合うように進んだ。1,2障害中間からはアーティウィング、ヒメトラマジックといったところが前に出て、アバシリルビーとフォルテシモ、ニセコヒカルらがついて行き、その後ろからエンゼルフクヒメ、コウシュハハイジーらが追走する形となった。第2障害手前には先に行ったアヴエクトワ、アーティウィング、ヒメトラマジックの3頭がほぼ同時に先着、少しして後の馬も続々と到着した。ここまで57秒とまずまずのペース。
第2障害はアヴエクトワとヒメトラマジックがほぼ同時に仕掛けた。アヴエクトワは行き脚がつかず坂の3分どころでストップ、ヒメトラマジックの方が押っつけながら障害を越えてこれが先頭、ほどなく続いたフォルテシモと大外のニセコヒカルが勢いよく障害をクリア、これが2,3番手争い。一歩遅れて十分溜めていたエンゼルフクヒメ、さらにわずかに遅れてアバシリルビーが障害を越えてきた。
先頭争いはヒメトラマジックを頭に、フォルテシモ、ニセコヒカルの3頭がリードしていたが、これにエンゼルフクヒメがじわじわ迫り、さらにアバシリルビーが抜群の切れ味で前に迫り、5頭が横一線に並ぶ展開となった。しかし、アバシリルビーの勢いが止まらず、一気に前の馬を抜き去り、残り30mで先頭に立った。アバシリルビーはその勢いを維持したままゴールに向かう。これにヒメトラマジックが食らいつき、ニセコヒカルも二の足を使って前を追う。エンゼルフクヒメもじわじわ迫るが差はあまり縮まらない。残り20mを切ったあたりでヒメトラマジックが一杯になり後退、アバシリルビーもスピードが緩むが粘る。半馬身差でニセコヒカルが追い、エンゼルフクヒメもようやく追いついてきたが、そこまで。アバシリルビーが粘りきってゴールを通過した。2番手争いはニセコヒカルが最後でエンゼルフクヒメに迫られたが振り切って2着。1番人気エンゼルフクヒメは3着だった。3番人気となっていた注目のコウシュハハイジーは障害は越えていたものの直線で失速し9着に終わった。
次走へのメモ
アバシリルビー(1着):持てる力を存分に発揮したレースであった。最後も緩みかけたが粘りきって勝利、やはりかなり成長して力を付けてきていた。障害越えも溜めに溜めた上で挑戦、上手ではなかったが、これぐらいの荷物なら問題ないというくらいの動きであった。降りてからの切れ味の鋭さは一流のものを持っている。カネサブラックの産駒ということもあり、まだまだ大きいレースでも活躍できそう。今後は、まずはダービーで牡馬勢らを相手に力試しか。今の勢いならある程度はやれそう。その後はヒロインズカップにも挑戦してほしい。
ニセコヒカル(2着):好位置に付け、一旦は先頭を伺うような走り。最後の粘りも大したもので、虎視眈々と上位を狙っていたかのようであった。大外枠もこの馬には問題なかった。この馬も、父母同様、大きいレースの方が力を出せるタイプのように見える。クラスはB3に上がるが、これくらいの位置なら十分戦える。さらに勝ち星を重ねて上位進出が望まれる。
エンゼルフクヒメ(3着):この馬としては全く問題のない走りで、位置取りもいつもどおりで問題はなかった。今回は相手の切れ味が勝ったというところだろう。しかし最後まで失速することはなく力のあるところは見せた。馬場がもう少し軽ければさらに鋭く伸びていったかもしれない。ダービーも出走可能ではあるがチャレンジするか。
フォルテシモ(4着):この馬も力は付けてきている。障害も上手で安定感がある。ただ爆発力がなく、4着に粘り込むのが精一杯であった。ただ、シベチャタイガー産駒ということもあり、まだまだこれから成長して力をつけていくというイメージだ。今は自己条件B3クラスで勝つ味を覚えたい。
ドラゴンチナツ(5着):初めての重賞で、様子見のレース展開ではあったが、苦手の障害もじっくり構えてクリア、末脚自体はしっかりしていて、最後で掲示板内に食い込んだ。この馬もまだこれから力を付けていくタイプだろう。B4クラスに上がったばかりだがまだこれからの馬である。
その他では、直線で一旦は先頭に立ったヒメトラマジック(6着)は、レース運びは悪くなかった、馬体重減もあり最後は一杯になったが、馬は真面目に走っていた。自己条件なら安定した力を出せそう。アーティウィング(7着)も積極的に行っていたが、伸びを欠いた。最内枠はあまり力を出せないか。あとは、母が白毛の馬で注目されていたコウシュハハイジー(9着)は、いつもの走りができず、切れ味も不発で最後は力尽きた。まだ小柄で非力感があり、やはり重賞で勝ち負けするにはもう少し力を付けたい。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 三連単 9-10-4 1枚 単勝 9 7枚 ワイド 2-10 4-10 各1枚
アバシリルビーは最後が心配だったけどよく粘ってくれた。やはり力をつけてきたイメージだね。密かに狙っていたニセコヒカルもよく追い込んできた。エンゼルフクヒメも頑張ったがやはり馬場が重かったかな。
馬券の方はアバシリルビーを本命にしていたからバッチリと言いたいところで確かにプラスにはなったけど、いろいろ買いすぎているのでトータルのマイナスを解消するには至らなかった。特に枠複の8-8を買っておかなかったのが悔やまれる。3連単ももう1枚買えていたような。折角当ててもこういう取りこぼしをしていると、なかなかプラスにはなれないんだよな。買い方下手。ま、年末年始の重賞シリーズも頑張れたらと思う。
今回収支 +5,320
(通常分) +3,990 (配当)8,290 (投入)4,300
(単複・ワイド)+1,330 (配当)2,730 (投入)1,400
今年度累計 -12,660(12/6・ばんえいオークス終了時点)
(通常分) -7,930 (配当 58,070 - 投入 66,000)
(単複・ワイド) -4,730 (配当 17,770 - 投入 22,500)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
次の重賞は、年末年始開催での重賞シリーズの時期に入ります(12月29日(火)ばんえいダービー、30日(水)ヤングチャンピオンシップ、1月2日(土)帯広記念、3日(日)天馬賞)。まずは29日、3歳クラシック最終戦、ばんえいダービーです。予想は年末の重賞2レースをダービー前日まで、そして年始の重賞は元旦1日までにアップできればと思っています。
2020年12月5日土曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第45回ばんえいオークス(12/6)
今週の重賞は、3歳牝馬の女王決定戦で今シーズン最初のBG1レース・ばんえいオークスです。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。
「ばんえいオークス」の概要と傾向
ばんえいの3歳牝馬の重賞で、いわゆる中央競馬でいうところのクラシックの「オークス」のばんえい版。帯広単独開催以降は毎年初冬のこの時期に行われている。ハンデのない定量戦で真の世代女王決定戦ともいえる。
定量戦なので強い馬がそのまま勝つかというとそうでもなく過去10年は1番人気は(3,2,0,5)と、5回は着外に沈んでいるところが怪しい。しかも過去の1番人気の勝ち馬は、キサラキク、ミスタカシマそしてジェイカトレアと世代の中でも特に抜けた存在の馬であった。むしろ2番人気の馬が4勝と好走しており、こちらが狙い目ともいえる。しかし3番人気となると逆に0勝着外9回と厳しく、変に穴狙いをすると失敗することも。明確なトライアルレースがないため比較が難しいが、明け3歳時の同じ世代重賞である黒ユリ賞の勝ち馬が5勝しており、やはり実績馬が強いといえる。騎手別では鈴木恵介騎手が過去4勝でトップ。
今回のみどころ
今年の3歳世代の牝馬は、唯一の牝馬重賞である黒ユリ賞に勝ったエンゼルフクヒメが主導権を握っており、まずはこの馬の安定した走りが見られるかが注目。主戦の中山直樹騎手にばんえいの樫の戴冠と重賞2勝目をもたらすか。その他上位で活躍しているのはアバシリルビー、フォルテシモ、そして、母の毛色の一部を受け継いだコウシュハハイジーらが逆転を目指している。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 アーティウィング:3歳牝馬賞金ランクは9位。重賞は黒ユリ賞に出走、障害での膝折もあって3番人気ながら7着となっている。基本は先行して直線粘るタイプのはずだが、近走は出足からスピードについていけず、着外が続いている。しかし、特別戦の福寿草特別では直線で伸びて3着に入っているように、父シベチャタイガーであることからしてもある程度重い荷物の方が走れそう。
2 コウシュハハイジー:3歳牝馬賞金ランク4位。重賞は黒ユリ賞(8着)のみに出走している。母は白毛のハクバビューティで、栗毛ながら白っぽい毛色に人気がある。しかし母と同様小柄な馬で成長した現在でも950kg前後である。しかし直線の切れ味と勝負強さを発揮して近走は常に上位に入っている。重賞で荷物が重くなるのは歓迎しないが、前崩れの展開になれば浮上も。
3 キラリ:3歳牝馬賞金ランク11位だが繰り上がり出走となった。重賞は黒ユリ賞に出てしているが終始後方で9着に終わっている。今シーズンは自己条件のC1クラスだが15戦連続で掲示板内に入っており安定した成績を上げている。出足は遅めで中盤でじっくり上げていく。父インフィニティー、母父ニシキダイジンからして晩成型で、重量を積んでから戦えそう。障害はこなす。
4 エンゼルフクヒメ:現在世代牝馬ランク1位で黒ユリ賞馬。その他重賞にも常に顔を出しており、成績こそ上がっていないものの今回より重い荷物のばんえい菊花賞に出るなど経験を重ねている。中山直樹騎手のお手馬で、デビュー時を除き一貫して乗っており、黒ユリ賞では悲願の初重賞勝ちをもたらした。馬体も順調に成長。障害も得意な方。軽馬場の方が得意だが重くても対応できる。
5 アヴエクトワ:3歳牝馬賞金ランクは10位。重賞は3戦に出走、黒ユリ賞では先行し一旦抜かれたものの最後差し返して2着に食い込んでいる。その後は勝ち星に恵まれず体調も崩して夏は休養、下位クラスに沈んだが、復帰後徐々に立て直し馬体重も増加、直近のレースを連勝して最後の出走枠に飛び込んだ。先行して力を出せる馬。障害力があり粘りもある。前半逃げてハナを奪いたい。
6 フォルテシモ:3歳牝馬賞金ランク3位。重賞は黒ユリ賞のみに出走しているが追走一杯で6着に終わっている。平場戦を中心に自分の形に嵌まれば好走、勝ち星を重ねている。先行したいタイプではあるがスピードがあるわけでなく、父シベチャタイガーと同様に、出足からじっくり構えて障害をしっかり越えてじわじわ伸びて行くというのがこの馬の形となっている。重馬場なら。
7 ヒメトラマジック:3歳牝馬賞金ランクは7位。重賞は黒ユリ賞に出ており、好位から直線では先頭グループに立ったが最後は5着だった。母のメジロルビーはオープンで活躍するメジロゴーリキやコウシュハレガシーなどを出している。父はナリタボブサップで大きいレースには強そう。先行して粘りこむタイプで障害もこなせるが、平均して走るタイプなので速いペースは望まない。
8 ドラゴンチナツ:3歳牝馬賞金ランクは6位。前走接戦を勝って出走権を確実にした。重賞は初出走で特別戦も北央産駒特別のみ出走。この時は1番人気に推されたが障害で崩れ最下位に終わった。切れ味のあるタイプでもないが、好位からじわじわ伸びて接戦になると勝負強さを見せる。しかし障害は時折ミスが出て座り込むことも。これまでの勝ち星は全て阿部武臣騎手によるもの。
9 アバシリルビー:3歳牝馬の賞金ランクは2位、重賞は黒ユリ賞3着、イレネー記念7着の実績がある。また、3月に行われた3歳牝馬による福寿草特別では一瞬の切れ味を生かし優勝している。また、2歳時には世代の王者に君臨していたキョウエイリュウにわずかのところまで迫ったこともあった。出足の早さが持ち味で、直線の切れもあるが障害もこなす。詰めの甘さがポイント。
10 ニセコヒカル:3歳牝馬賞金ランクは5位。重賞はナナカマド賞、黒ユリ賞、イレネー記念と出走。黒ユリ賞では追走一杯だったが直線で伸びて4着まで押し上げている。父がホッカイヒカル、母はエメラルドという血統。ホッカイヒカルは極端に後方から行く馬だったが、その素質はある程度受け継がれ、好位から直線でじわじわ伸びて行くタイプである。ただ速い展開は好まない。
展開予想
帯広方面は寒く冬らしくはなってきたものの、十勝晴れで降水が少なく、重めの力の要る馬場になりそう。ただ好位置につけたい馬が多く、前半はそこそこ速めのペースとなるか。アヴエクトワが出走してきたことで、この馬がハナを狙いに行くだろう。アバシリルビーも前半から飛ばすか、フォルテシモ、ヒメトラマジックあたりもなるべく前に行きたい。エンゼルフクヒメ、コウシュハハイジー、ニセコヒカルは控えそうだが、第2障害手前には好位置に付けたい。障害では、アヴエクトワは先にクリアしてくるだろうが重馬場でどこまで粘れるか。その間にアバシリルビーが障害をスムーズに行ければ一気に引き離す場面も。前がもたつくとエンゼルフクヒメらがじわじわ伸びてきそう。
【はむ!の見解まとめ】
今年の3歳牝馬は、黒ユリ賞を勝ったエンゼルフクヒメがやや抜けた存在ではあるものの、下位とはそれほど差はないと見る。その中で、当欄では、◎(9)アバシリルビーの切れ味とスピードを買ってみたい。馬体の成長も著しく、近走を見ると力強さがかなり増してきている。荷物が重くなることにも十分対応できる。最後の詰めが甘くなることがあるが、直線である程度リードできれば押し切れると見る。焦らずに行ければ。
もちろん○(4)エンゼルフクヒメも強い。重賞で揉まれた経験がものを言うし、条件戦でも古馬の強豪を相手に互角に戦っている。中山騎手との相性も抜群。ただ相手を見ながらの展開になるので、重い馬場になると伸びはどうか。早めに前につけたい。直線勝負なら▲(2)コウシュハハイジーの末脚も魅力だ。小柄なので非力感はあるが動きが軽く勢いもある。障害もこなせている。過去のこのレースはナナノチカラなど900kg台の馬でも勝っており、十分戦えそう。
あとはペースが落ち着けば△(10)ニセコヒカルが浮上してくることも考えられる。流れに乗れば好位置で粘り腰を見せられそう。行き脚が付かず後手に回ることも時々あるが、全体としての走りは安定している。食い込みも。他の有力馬では特別戦などで善戦しているフォルテシモがいるが、どうも相手に合わせて走る傾向にあり、一発の魅力に欠ける。それなら走りの安定している注(7)ヒメトラマジックの方を取りたい。あとは、(6)フォルテシモのほか、前に行けた時に力を発揮する(1)アーティウィングあたりも押さえておきたい。
はむ!の馬券狙いどころ:
今シーズンは当初持ちこたえていたが、ここのところ大きなハズレが続いてマイナスが膨らんできたので、ここらあたりで歯止めをかけたい。最近はどうしても買ってないのが1頭食い込んでくる傾向にあるので、なんとかケアしたいところ。
オークスはエンゼルフクヒメが実績どおりに力を発揮するか、アバシリルビーが逆転するか。後者にかけつつ、上位2頭を中心に。しかしそれだと堅すぎるので、なるべく絞っていきたい。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 9=4→2,10,7,6,1 合計10通り各100円
9=4→2,10,7(追加) 合計6通り 各100円
9,4→2,10,7→9,4 合計6通り 各100円
9→2,10,7→2,10,7 合計6通り 各100円
枠複 8,4,2 BOX 合計3通り 各500円 合計 4,300円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 9 700円
ワイド 10=9,4,2,7 7=9,4,2 合計7点 各100円
合計 1,400円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。その際には次年度の方針なども示していければと思います。(コラム欄は休みます)
【コラム】ばんえい中継(歴史など)について(5)
前回、前々回と別話題でしたが、それまでばんえい競馬中継がCS中心からネットに移行しつつあるという話をしていました。
実は、ばんえい中継は未だCSが基本と考えているのは筆者くらいのもので、もう既にネットで見る方が主流となっているのかもしれません。前回述べたようにCSの方が優れている点は多いです。しかし大抵の家はCSはだいたい家のメインのTVにつなげているのではないでしょうか。そもそも競馬などというものはお茶の間で家族団らん?で見るのではなく、自分のパーソナルスペースで見る方が断然多いものです。するとやはりネットの方が多くなっていると思います。あるいは、最近はメインのTVもネットTVにつなげられるものがほとんどとなっており、特別なチューナーが必要なCSは少しずつ使いづらくなってきているようです。
そういう環境の中、ばんえいも、数年前からはニコニコ生放送などで中継を開始、そして最近は公式サイトからもYoutubeを使って、中継のほか関連情報の配信も行われるようになってきており、時代はそちらに移っています。また、それと同時に、他のチャンネルを見ていてばんえい競馬を見ていなかった人々も流れてくるようになってきて、裾野が広がってきたように思われます。それが売上上昇につながっているなら好ましいことです。
さらに未来はどうなるでしょう。コロナ渦をきっかけにして、VRを使った現地観戦風中継なんてのもおもしろいかもしれません。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第45回ばんえいオークス(BG1) (2020年12月6日(日)19:25発走 帯広11R ダ200m 3歳牝馬オープン定量) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
1 | アーティウィング | 牝3 | 670 | 西謙一 | 坂本東 | 鹿毛 差父シベチャタイガー | |
▲ | 2 | コウシュハハイジー | 牝3 | 670 | 渡来心 | 大友人 | 栗毛 差父マルニセンプー |
3 | キラリ | 牝3 | 670 | 村上章 | 谷あゆ | 鹿毛 追父インフィニティー | |
○ | 4 | エンゼルフクヒメ | 牝3 | 670 | 中山直 | 小林長 | 栗毛 差父コマローレンス |
5 | アヴエクトワ | 牝3 | 670 | 鈴木恵 | 久田守 | 鹿毛 逃父コトノカツマ | |
6 | フォルテシモ | 牝3 | 670 | 阿部武 | 坂本東 | 栗毛 先父シベチャタイガー | |
注 | 7 | ヒメトラマジック | 牝3 | 670 | 藤本匠 | 松井浩 | 鹿毛 先父ナリタボブサップ |
8 | ドラゴンチナツ | 牝3 | 670 | 松本秀 | 坂本東 | 鹿毛 差父キングスナイパー | |
◎ | 9 | アバシリルビー | 牝3 | 670 | 西将太 | 金田勇 | 鹿毛 先父カネサブラック |
△ | 10 | ニセコヒカル | 牝3 | 670 | 藤野俊 | 平田義 | 栗毛 追父ホッカイヒカル |
「ばんえいオークス」の概要と傾向
ばんえいの3歳牝馬の重賞で、いわゆる中央競馬でいうところのクラシックの「オークス」のばんえい版。帯広単独開催以降は毎年初冬のこの時期に行われている。ハンデのない定量戦で真の世代女王決定戦ともいえる。
定量戦なので強い馬がそのまま勝つかというとそうでもなく過去10年は1番人気は(3,2,0,5)と、5回は着外に沈んでいるところが怪しい。しかも過去の1番人気の勝ち馬は、キサラキク、ミスタカシマそしてジェイカトレアと世代の中でも特に抜けた存在の馬であった。むしろ2番人気の馬が4勝と好走しており、こちらが狙い目ともいえる。しかし3番人気となると逆に0勝着外9回と厳しく、変に穴狙いをすると失敗することも。明確なトライアルレースがないため比較が難しいが、明け3歳時の同じ世代重賞である黒ユリ賞の勝ち馬が5勝しており、やはり実績馬が強いといえる。騎手別では鈴木恵介騎手が過去4勝でトップ。
今回のみどころ
今年の3歳世代の牝馬は、唯一の牝馬重賞である黒ユリ賞に勝ったエンゼルフクヒメが主導権を握っており、まずはこの馬の安定した走りが見られるかが注目。主戦の中山直樹騎手にばんえいの樫の戴冠と重賞2勝目をもたらすか。その他上位で活躍しているのはアバシリルビー、フォルテシモ、そして、母の毛色の一部を受け継いだコウシュハハイジーらが逆転を目指している。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 アーティウィング:3歳牝馬賞金ランクは9位。重賞は黒ユリ賞に出走、障害での膝折もあって3番人気ながら7着となっている。基本は先行して直線粘るタイプのはずだが、近走は出足からスピードについていけず、着外が続いている。しかし、特別戦の福寿草特別では直線で伸びて3着に入っているように、父シベチャタイガーであることからしてもある程度重い荷物の方が走れそう。
2 コウシュハハイジー:3歳牝馬賞金ランク4位。重賞は黒ユリ賞(8着)のみに出走している。母は白毛のハクバビューティで、栗毛ながら白っぽい毛色に人気がある。しかし母と同様小柄な馬で成長した現在でも950kg前後である。しかし直線の切れ味と勝負強さを発揮して近走は常に上位に入っている。重賞で荷物が重くなるのは歓迎しないが、前崩れの展開になれば浮上も。
3 キラリ:3歳牝馬賞金ランク11位だが繰り上がり出走となった。重賞は黒ユリ賞に出てしているが終始後方で9着に終わっている。今シーズンは自己条件のC1クラスだが15戦連続で掲示板内に入っており安定した成績を上げている。出足は遅めで中盤でじっくり上げていく。父インフィニティー、母父ニシキダイジンからして晩成型で、重量を積んでから戦えそう。障害はこなす。
4 エンゼルフクヒメ:現在世代牝馬ランク1位で黒ユリ賞馬。その他重賞にも常に顔を出しており、成績こそ上がっていないものの今回より重い荷物のばんえい菊花賞に出るなど経験を重ねている。中山直樹騎手のお手馬で、デビュー時を除き一貫して乗っており、黒ユリ賞では悲願の初重賞勝ちをもたらした。馬体も順調に成長。障害も得意な方。軽馬場の方が得意だが重くても対応できる。
5 アヴエクトワ:3歳牝馬賞金ランクは10位。重賞は3戦に出走、黒ユリ賞では先行し一旦抜かれたものの最後差し返して2着に食い込んでいる。その後は勝ち星に恵まれず体調も崩して夏は休養、下位クラスに沈んだが、復帰後徐々に立て直し馬体重も増加、直近のレースを連勝して最後の出走枠に飛び込んだ。先行して力を出せる馬。障害力があり粘りもある。前半逃げてハナを奪いたい。
6 フォルテシモ:3歳牝馬賞金ランク3位。重賞は黒ユリ賞のみに出走しているが追走一杯で6着に終わっている。平場戦を中心に自分の形に嵌まれば好走、勝ち星を重ねている。先行したいタイプではあるがスピードがあるわけでなく、父シベチャタイガーと同様に、出足からじっくり構えて障害をしっかり越えてじわじわ伸びて行くというのがこの馬の形となっている。重馬場なら。
7 ヒメトラマジック:3歳牝馬賞金ランクは7位。重賞は黒ユリ賞に出ており、好位から直線では先頭グループに立ったが最後は5着だった。母のメジロルビーはオープンで活躍するメジロゴーリキやコウシュハレガシーなどを出している。父はナリタボブサップで大きいレースには強そう。先行して粘りこむタイプで障害もこなせるが、平均して走るタイプなので速いペースは望まない。
8 ドラゴンチナツ:3歳牝馬賞金ランクは6位。前走接戦を勝って出走権を確実にした。重賞は初出走で特別戦も北央産駒特別のみ出走。この時は1番人気に推されたが障害で崩れ最下位に終わった。切れ味のあるタイプでもないが、好位からじわじわ伸びて接戦になると勝負強さを見せる。しかし障害は時折ミスが出て座り込むことも。これまでの勝ち星は全て阿部武臣騎手によるもの。
9 アバシリルビー:3歳牝馬の賞金ランクは2位、重賞は黒ユリ賞3着、イレネー記念7着の実績がある。また、3月に行われた3歳牝馬による福寿草特別では一瞬の切れ味を生かし優勝している。また、2歳時には世代の王者に君臨していたキョウエイリュウにわずかのところまで迫ったこともあった。出足の早さが持ち味で、直線の切れもあるが障害もこなす。詰めの甘さがポイント。
10 ニセコヒカル:3歳牝馬賞金ランクは5位。重賞はナナカマド賞、黒ユリ賞、イレネー記念と出走。黒ユリ賞では追走一杯だったが直線で伸びて4着まで押し上げている。父がホッカイヒカル、母はエメラルドという血統。ホッカイヒカルは極端に後方から行く馬だったが、その素質はある程度受け継がれ、好位から直線でじわじわ伸びて行くタイプである。ただ速い展開は好まない。
展開予想
帯広方面は寒く冬らしくはなってきたものの、十勝晴れで降水が少なく、重めの力の要る馬場になりそう。ただ好位置につけたい馬が多く、前半はそこそこ速めのペースとなるか。アヴエクトワが出走してきたことで、この馬がハナを狙いに行くだろう。アバシリルビーも前半から飛ばすか、フォルテシモ、ヒメトラマジックあたりもなるべく前に行きたい。エンゼルフクヒメ、コウシュハハイジー、ニセコヒカルは控えそうだが、第2障害手前には好位置に付けたい。障害では、アヴエクトワは先にクリアしてくるだろうが重馬場でどこまで粘れるか。その間にアバシリルビーが障害をスムーズに行ければ一気に引き離す場面も。前がもたつくとエンゼルフクヒメらがじわじわ伸びてきそう。
【はむ!の見解まとめ】
今年の3歳牝馬は、黒ユリ賞を勝ったエンゼルフクヒメがやや抜けた存在ではあるものの、下位とはそれほど差はないと見る。その中で、当欄では、◎(9)アバシリルビーの切れ味とスピードを買ってみたい。馬体の成長も著しく、近走を見ると力強さがかなり増してきている。荷物が重くなることにも十分対応できる。最後の詰めが甘くなることがあるが、直線である程度リードできれば押し切れると見る。焦らずに行ければ。
もちろん○(4)エンゼルフクヒメも強い。重賞で揉まれた経験がものを言うし、条件戦でも古馬の強豪を相手に互角に戦っている。中山騎手との相性も抜群。ただ相手を見ながらの展開になるので、重い馬場になると伸びはどうか。早めに前につけたい。直線勝負なら▲(2)コウシュハハイジーの末脚も魅力だ。小柄なので非力感はあるが動きが軽く勢いもある。障害もこなせている。過去のこのレースはナナノチカラなど900kg台の馬でも勝っており、十分戦えそう。
あとはペースが落ち着けば△(10)ニセコヒカルが浮上してくることも考えられる。流れに乗れば好位置で粘り腰を見せられそう。行き脚が付かず後手に回ることも時々あるが、全体としての走りは安定している。食い込みも。他の有力馬では特別戦などで善戦しているフォルテシモがいるが、どうも相手に合わせて走る傾向にあり、一発の魅力に欠ける。それなら走りの安定している注(7)ヒメトラマジックの方を取りたい。あとは、(6)フォルテシモのほか、前に行けた時に力を発揮する(1)アーティウィングあたりも押さえておきたい。
はむ!の馬券狙いどころ:
今シーズンは当初持ちこたえていたが、ここのところ大きなハズレが続いてマイナスが膨らんできたので、ここらあたりで歯止めをかけたい。最近はどうしても買ってないのが1頭食い込んでくる傾向にあるので、なんとかケアしたいところ。
オークスはエンゼルフクヒメが実績どおりに力を発揮するか、アバシリルビーが逆転するか。後者にかけつつ、上位2頭を中心に。しかしそれだと堅すぎるので、なるべく絞っていきたい。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 9=4→2,10,7,6,1 合計10通り各100円
9=4→2,10,7(追加) 合計6通り 各100円
9,4→2,10,7→9,4 合計6通り 各100円
9→2,10,7→2,10,7 合計6通り 各100円
枠複 8,4,2 BOX 合計3通り 各500円 合計 4,300円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 9 700円
ワイド 10=9,4,2,7 7=9,4,2 合計7点 各100円
合計 1,400円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。その際には次年度の方針なども示していければと思います。(コラム欄は休みます)
【コラム】ばんえい中継(歴史など)について(5)
前回、前々回と別話題でしたが、それまでばんえい競馬中継がCS中心からネットに移行しつつあるという話をしていました。
実は、ばんえい中継は未だCSが基本と考えているのは筆者くらいのもので、もう既にネットで見る方が主流となっているのかもしれません。前回述べたようにCSの方が優れている点は多いです。しかし大抵の家はCSはだいたい家のメインのTVにつなげているのではないでしょうか。そもそも競馬などというものはお茶の間で家族団らん?で見るのではなく、自分のパーソナルスペースで見る方が断然多いものです。するとやはりネットの方が多くなっていると思います。あるいは、最近はメインのTVもネットTVにつなげられるものがほとんどとなっており、特別なチューナーが必要なCSは少しずつ使いづらくなってきているようです。
そういう環境の中、ばんえいも、数年前からはニコニコ生放送などで中継を開始、そして最近は公式サイトからもYoutubeを使って、中継のほか関連情報の配信も行われるようになってきており、時代はそちらに移っています。また、それと同時に、他のチャンネルを見ていてばんえい競馬を見ていなかった人々も流れてくるようになってきて、裾野が広がってきたように思われます。それが売上上昇につながっているなら好ましいことです。
さらに未来はどうなるでしょう。コロナ渦をきっかけにして、VRを使った現地観戦風中継なんてのもおもしろいかもしれません。
2020年11月30日月曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第11回ドリームエイジカップ(11/29)
ばんえい重賞レース回顧
第11回ドリームエイジカップ(BG3)-2020年11月29日-11R 200m直 晴 1.2%
1着 (7)アオノブラック(藤野俊) 1分48秒3
2着◎(4)メムロボブサップ
3着○(5)オレノココロ
単勝 7 2,100円(5番人気) 馬複 4-7 2,060円 三連単 7-4-5 11,270円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえいの各世代選抜による対抗重賞、第11回ドリームエイジカップは、5番人気のアオノブラックが障害を2~3番手で越え、切れ味良く前を差し切って勝利、昨年に続き4歳馬の優勝となった。同馬は重賞はヤングチャンピオンシップ、ポプラ賞に続き3勝目。藤野俊一騎手はこのレース初勝利、重賞は前回のクインカップに続く今季2勝目で通算57勝。金田勇調教師はこのレース4度目の制覇で重賞通算22勝。
レース振り返り
帯広競馬場は、気温はこの時期らしく夜は氷点下で冷えていたが、降水はほとんどなく馬場は乾燥。重くはないがそれなりに力の要る状況であった。
レースは、スタートから勢いよく飛び出す馬と、やや控える馬がおり、第1障害あたりではかなりばらけた展開となった。先行争いは、やはり勢いのある4歳馬メムロボブサップと、久々のアアモンドグンシンが前に出て、アオノブラックも前の方へ、これに外からメジロゴーリキあたりが追いかける展開。各馬、一旦刻みを入れてからは、オレノココロ、キタノユウジロウあたりも早めに前の集団に近づく。前に行くと思われたコウシュハウンカイ、ミノルシャープあたりはやや控えめに進む。1,2障害中間あたりも同じような展開、そのような中、メムロボブサップが他馬を引っ張るように前に進み、キタノユウジロウが追い、その後にアアモンドグンシンそしてアオノブラック、オレノココロと続くような流れに変わっていった。そして、第2障害手前へはメムロボブサップとキタノユウジロウがほぼ同時に到着、後の4~5頭も続いた。ここまで55秒。
後続が全頭到着する前に、メムロボブサップ、キタノユウジロウそしてアアモンドグンシンがほぼ同時に障害を仕掛けた。その中ではアアモンドグンシンが坂の途中で立ち止まり膝を少し折りかけた。メムロボブサップは一歩一歩力を入れながら坂を越えて先頭に立つ。キタノユウジロウもじっくり踏みしめて障害を越えた。しかし、これらを見るように一歩遅れて障害に挑戦したアオノブラックがスムーズに坂をクリア、坂を越えた時はキタノユウジロウとほぼ同じであったが、降りた勢いがアオノブラックが上でこれが2番手に上がった。さらに一歩遅れてオレノココロが障害を越え4番手、あとは間が開いて立て直したアアモンドグンシンと後ろから行ったコウシュハウンカイが障害を越えた。メジロゴーリキらその他の馬はさらに遅れた。
先頭はメムロボブサップが逃げるが、アオノブラックが激しく追い、残り30mでほぼ並んだ。その後は2馬身ほど離れてキタノユウジロウ、これをさらに1,2馬身差でオレノココロが追う形。先頭争いは激しいたたき合いとなったが、アオノブラックの勢いが止まらず逆転してリード。メムロボブサップも懸命に対抗するが、じわじわ差は離れて、残り10mあたりで1馬身以上の差。アオノブラックはゴール前でもスピードが落ちず、そのままゴールを駆け抜けた。メムロボブサップは最後スピードが緩み、後ろから、キタノユウジロウを逆転しじわじわ伸びてきたオレノココロにも迫られたが、かろうじてかわし2着、1,2着を4歳馬が独占した。1番人気のオレノココロは3着、キタノユウジロウも粘ったが4着だった。その後、追っていたアアモンドグンシンが5番手で入りかけたがゴール寸前で転倒し、立ち上がれず競走中止。その間に遅れていたコウシュハウンカイが入り5着となった。
次走へのメモ
アオノブラック(1着):メムロボブサップの方に注目が集まる中、同じ4歳馬として、自分を忘れてもらっちゃ困ると言いたげのような、堂々とした走りで見事優勝となった。特に今回はメムロボブサップをマークするように前に付け、北見記念で失敗した障害もしっかり越えて、最後は持ち前の切れ味を生かした。やはり北見記念で重い荷物と強い相手との対戦を経験したことも、今回の勝ちにつながったのではないか。10kgのハンデも味方したか。次の目標は1月3日の天馬賞。ライバル・メムロボブサップの三冠阻止に全力を挙げる。
メムロボブサップ(2着):予定どおりの先行策だったのだろう。障害もしっかり越え、古馬の強いところは押さえて、そのまま行けそうな手応えだったが、いつも勝ってきた同世代ライバルに今回はうまくやられた。馬格的に荷物もこのあたりが限界に近かったか。次の狙いは当然天馬賞、定量戦となるので、今回敗れたアオノブラックには必ずリベンジを果たしたいところだろう。
オレノココロ(3着):正に若馬の勢いに敗れたイメージ。前半からかなり意識して前をマーク、障害もしっかり越えて激しく追ったが、やはり前の勢いが止まらなかった。この馬場と条件では致し方ないだろう。それでもよく追いかけたというところだ。ただこの後のレースで斤量が増えればこの馬の出番は必ずくる。次の狙いはもちろん正月の帯広記念だろう。900kg台なら。
キタノユウジロウ(4着):今回は積極的に前に行った結果、見せ場は十分に作れた。やはり前に行ければ、走りや障害力は安定しているので、力は十分発揮できる。重賞で経験値を上げてきた成果であるとも言えるだろう。次はやはり帯広記念を狙いに行くか。北見記念で重いレースは経験しているので対応はできそうだが。
コウシュハウンカイ(5着):前を行く馬に惑わされず、終始自分のペースで展開していた。トップハンデということもあり、無理には勝ちに行かなかったというところか。それでも最後は着を拾うなどこの馬らしい走りであった。次の狙いである帯広記念など、本来の得意の斤量に戻れば力は十分出せるだろう。
その他では、北見記念では勝ったメジロゴーリキ(6着)は、今回は若馬勢に一気に行かれて追走一杯であった。この馬の展開ではなかったといえよう。重賞初挑戦で注目されたブチオ(7着)は出られることが満足であった。勝負に行かず自分のペースで走っていた。障害をひと腰で越えたのが収穫か。連覇を目指したアアモンドグンシン(中止)は、やはり実戦から遠ざかっていたのが厳しかったか。障害も力が十分入らなかったし、ゴール前の転倒は力尽きた感じだった。体調が戻ればまた活躍できるだろう
はむ!の予想(馬券)結果
的中 ワイド 4-7 5-7 各1枚
若馬の勢いがあることはわかっていたが、ここでアオノブラックが来たか。いつもボブサップの陰に隠れていたから目立たなかったけど、互角には戦っていたからな。見落としというより、わかってたけど手が伸びなかった。それにしても4歳世代がワンツーとは今後が楽しみだ。でもオレノココロも頑張っていたよ。馬券の方は無◎○と2着3着パターン、アオノブラックが頭だったからダメだね。いつもの焼け石に水のワイドがかろうじて引っかかったけどまた大きなマイナスを積み重ねてしまった。来週はオークスなので歯止めをかけたいところだけど。
今回収支 -5,030
(通常分) -4,400 (配当)0 (投入)4,400
(単複・ワイド)-630 (配当)770 (投入)1,400
今年度累計 -17,980(11/29・ドリームエイジカップ終了時点)
(通常分) -11,920 (配当 49,780 - 投入 61,700)
(単複・ワイド) -6,060 (配当 15,040 - 投入 21,100)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
重賞は2週連続、次は12月6日(日)、3歳牝馬チャンピオン決定戦。ばんえいオークス(BG1)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
第11回ドリームエイジカップ(BG3)-2020年11月29日-11R 200m直 晴 1.2%
1着 (7)アオノブラック(藤野俊) 1分48秒3
2着◎(4)メムロボブサップ
3着○(5)オレノココロ
単勝 7 2,100円(5番人気) 馬複 4-7 2,060円 三連単 7-4-5 11,270円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえいの各世代選抜による対抗重賞、第11回ドリームエイジカップは、5番人気のアオノブラックが障害を2~3番手で越え、切れ味良く前を差し切って勝利、昨年に続き4歳馬の優勝となった。同馬は重賞はヤングチャンピオンシップ、ポプラ賞に続き3勝目。藤野俊一騎手はこのレース初勝利、重賞は前回のクインカップに続く今季2勝目で通算57勝。金田勇調教師はこのレース4度目の制覇で重賞通算22勝。
レース振り返り
帯広競馬場は、気温はこの時期らしく夜は氷点下で冷えていたが、降水はほとんどなく馬場は乾燥。重くはないがそれなりに力の要る状況であった。
レースは、スタートから勢いよく飛び出す馬と、やや控える馬がおり、第1障害あたりではかなりばらけた展開となった。先行争いは、やはり勢いのある4歳馬メムロボブサップと、久々のアアモンドグンシンが前に出て、アオノブラックも前の方へ、これに外からメジロゴーリキあたりが追いかける展開。各馬、一旦刻みを入れてからは、オレノココロ、キタノユウジロウあたりも早めに前の集団に近づく。前に行くと思われたコウシュハウンカイ、ミノルシャープあたりはやや控えめに進む。1,2障害中間あたりも同じような展開、そのような中、メムロボブサップが他馬を引っ張るように前に進み、キタノユウジロウが追い、その後にアアモンドグンシンそしてアオノブラック、オレノココロと続くような流れに変わっていった。そして、第2障害手前へはメムロボブサップとキタノユウジロウがほぼ同時に到着、後の4~5頭も続いた。ここまで55秒。
後続が全頭到着する前に、メムロボブサップ、キタノユウジロウそしてアアモンドグンシンがほぼ同時に障害を仕掛けた。その中ではアアモンドグンシンが坂の途中で立ち止まり膝を少し折りかけた。メムロボブサップは一歩一歩力を入れながら坂を越えて先頭に立つ。キタノユウジロウもじっくり踏みしめて障害を越えた。しかし、これらを見るように一歩遅れて障害に挑戦したアオノブラックがスムーズに坂をクリア、坂を越えた時はキタノユウジロウとほぼ同じであったが、降りた勢いがアオノブラックが上でこれが2番手に上がった。さらに一歩遅れてオレノココロが障害を越え4番手、あとは間が開いて立て直したアアモンドグンシンと後ろから行ったコウシュハウンカイが障害を越えた。メジロゴーリキらその他の馬はさらに遅れた。
先頭はメムロボブサップが逃げるが、アオノブラックが激しく追い、残り30mでほぼ並んだ。その後は2馬身ほど離れてキタノユウジロウ、これをさらに1,2馬身差でオレノココロが追う形。先頭争いは激しいたたき合いとなったが、アオノブラックの勢いが止まらず逆転してリード。メムロボブサップも懸命に対抗するが、じわじわ差は離れて、残り10mあたりで1馬身以上の差。アオノブラックはゴール前でもスピードが落ちず、そのままゴールを駆け抜けた。メムロボブサップは最後スピードが緩み、後ろから、キタノユウジロウを逆転しじわじわ伸びてきたオレノココロにも迫られたが、かろうじてかわし2着、1,2着を4歳馬が独占した。1番人気のオレノココロは3着、キタノユウジロウも粘ったが4着だった。その後、追っていたアアモンドグンシンが5番手で入りかけたがゴール寸前で転倒し、立ち上がれず競走中止。その間に遅れていたコウシュハウンカイが入り5着となった。
次走へのメモ
アオノブラック(1着):メムロボブサップの方に注目が集まる中、同じ4歳馬として、自分を忘れてもらっちゃ困ると言いたげのような、堂々とした走りで見事優勝となった。特に今回はメムロボブサップをマークするように前に付け、北見記念で失敗した障害もしっかり越えて、最後は持ち前の切れ味を生かした。やはり北見記念で重い荷物と強い相手との対戦を経験したことも、今回の勝ちにつながったのではないか。10kgのハンデも味方したか。次の目標は1月3日の天馬賞。ライバル・メムロボブサップの三冠阻止に全力を挙げる。
メムロボブサップ(2着):予定どおりの先行策だったのだろう。障害もしっかり越え、古馬の強いところは押さえて、そのまま行けそうな手応えだったが、いつも勝ってきた同世代ライバルに今回はうまくやられた。馬格的に荷物もこのあたりが限界に近かったか。次の狙いは当然天馬賞、定量戦となるので、今回敗れたアオノブラックには必ずリベンジを果たしたいところだろう。
オレノココロ(3着):正に若馬の勢いに敗れたイメージ。前半からかなり意識して前をマーク、障害もしっかり越えて激しく追ったが、やはり前の勢いが止まらなかった。この馬場と条件では致し方ないだろう。それでもよく追いかけたというところだ。ただこの後のレースで斤量が増えればこの馬の出番は必ずくる。次の狙いはもちろん正月の帯広記念だろう。900kg台なら。
キタノユウジロウ(4着):今回は積極的に前に行った結果、見せ場は十分に作れた。やはり前に行ければ、走りや障害力は安定しているので、力は十分発揮できる。重賞で経験値を上げてきた成果であるとも言えるだろう。次はやはり帯広記念を狙いに行くか。北見記念で重いレースは経験しているので対応はできそうだが。
コウシュハウンカイ(5着):前を行く馬に惑わされず、終始自分のペースで展開していた。トップハンデということもあり、無理には勝ちに行かなかったというところか。それでも最後は着を拾うなどこの馬らしい走りであった。次の狙いである帯広記念など、本来の得意の斤量に戻れば力は十分出せるだろう。
その他では、北見記念では勝ったメジロゴーリキ(6着)は、今回は若馬勢に一気に行かれて追走一杯であった。この馬の展開ではなかったといえよう。重賞初挑戦で注目されたブチオ(7着)は出られることが満足であった。勝負に行かず自分のペースで走っていた。障害をひと腰で越えたのが収穫か。連覇を目指したアアモンドグンシン(中止)は、やはり実戦から遠ざかっていたのが厳しかったか。障害も力が十分入らなかったし、ゴール前の転倒は力尽きた感じだった。体調が戻ればまた活躍できるだろう
はむ!の予想(馬券)結果
的中 ワイド 4-7 5-7 各1枚
若馬の勢いがあることはわかっていたが、ここでアオノブラックが来たか。いつもボブサップの陰に隠れていたから目立たなかったけど、互角には戦っていたからな。見落としというより、わかってたけど手が伸びなかった。それにしても4歳世代がワンツーとは今後が楽しみだ。でもオレノココロも頑張っていたよ。馬券の方は無◎○と2着3着パターン、アオノブラックが頭だったからダメだね。いつもの焼け石に水のワイドがかろうじて引っかかったけどまた大きなマイナスを積み重ねてしまった。来週はオークスなので歯止めをかけたいところだけど。
今回収支 -5,030
(通常分) -4,400 (配当)0 (投入)4,400
(単複・ワイド)-630 (配当)770 (投入)1,400
今年度累計 -17,980(11/29・ドリームエイジカップ終了時点)
(通常分) -11,920 (配当 49,780 - 投入 61,700)
(単複・ワイド) -6,060 (配当 15,040 - 投入 21,100)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
重賞は2週連続、次は12月6日(日)、3歳牝馬チャンピオン決定戦。ばんえいオークス(BG1)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
2020年11月28日土曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第11回ドリームエイジカップ(11/29)
今週から準ナイター開催となっていますので、発走時刻に注意です。さて、今週の重賞は、古馬の年齢別世代対抗戦、ドリームエイジカップです。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。
「ドリームエイジカップ」の概要と傾向
ばんえいの中でも特殊な出走条件のレースで4歳から8歳以上まで馬の年齢別にそれぞれ賞金上位2頭が選抜される。重賞となって今年で11回目の開催で、名物レースとして板についてきた。
この時期の重賞としては軽めの負担重量でハンデ差も大きく波乱を呼ぶことが多い。実際に、過去10年で1番人気は(2,2,1,5)と苦戦。そして5番人気以下で5勝もしており、連対率も高い。過去10年で三連単が10万円以上が実に4回、2013年には100万馬券も出ており、平均配当の高い重賞といえる。そしてその波乱を演出しているのが4歳、5歳の若馬。昨年も4歳馬だったアアモンドグンシンが勝っている。これも荷物が軽いことで、非力な馬にもチャンスが出てくる。騎手では鈴木恵介騎手が4勝と抜けているが、特筆すべきは重賞通算5勝にとどまっている長澤幸太騎手がこのレースは2勝しており、いずれも人気薄で高配当を呼んでいる。
今回のみどころ
古馬重賞の中でも比較的軽い荷物ということもあり、障害の苦手な馬や、若馬にもチャンスが十分出てくる。本来、8歳馬のセンゴクエース、9歳馬のホクショウマサルあたりが最もこの条件に適した馬なのだが、いずれも出走権がないというのも皮肉だ。そうなると、10歳のオレノココロやコウシュハウンカイなどばんえいの横綱クラスに対し、ミノルシャープ、メジロゴーリキをはじめとする比較的若い世代がスピードで対抗、激しい戦いとなりそうだ。また、ユニークな毛色で人気のあるブチオや、久々に復帰したアアモンドグンシンが出走、注目となりそうや。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 アアモンドグンシン:5歳馬。6月の北斗賞2着以降脚元不安で長期休養しここが復帰初戦。元々古馬とも互角に戦っており、3月のチャンピオンCなどにも勝っている。北斗賞では膝を折りながらも立て直して追い込んだように、障害に多少難があっても勢いで立て直してくる。どこまで回復しているか。
2 コウシュハウンカイ:8歳以上代表。今シーズンはオッズパーク杯と岩見沢記念の重賞2勝。近走はハンデ差もあって厳しいレースが続くが掲示板は外していない。抜群の安定感のある走りで障害も確実に越える。しかしこのレースは過去は出走権を逃したり着外に沈んだり、なぜか相性の悪いレースである。
3 ミノルシャープ:6歳代表。今シーズンは特に前半に北斗賞、旭川記念、グランプリと破竹の重賞3連勝、先行力と直線での粘りが増し、実力のあるところを見せている。しかしながらそれ以降は馬体重を大きく減らすなど体調面で心配があり、北見記念も全く力を出せなかった。立て直せているか。
4 メムロボブサップ:4歳のトップランナー。3歳三冠と4歳も現在二冠、いずれも他馬をねじ伏せての快勝。古馬オープンとの対戦でもコウシュハウンカイらトップクラスに勝ち、また、軽量戦の疾風賞では0分48秒の驚異的なタイムを出しスピードのあるところを見せた。先行力もあって障害も上手い。
5 オレノココロ:8歳以上代表の10歳馬。今シーズンは掲示板を外しておらず成績は安定しているものの、夏に休養を入れたこともあって、まだ重賞勝ちはない。ここらあたりで勝っておきたい。荷物が軽めで速い展開になると厳しいが、直線勝負になれば力は何枚も上。3度目の優勝のチャンス。
6 キタノユウジロウ:5歳馬ながら重賞は積極的に出走している。北見記念までは特別戦を含め7連続5着の珍記録を持っており、それだけ走りは安定していることを示している。北見記念では直線先頭に立ち各馬にわずか1秒5差まで迫っている。決め手に欠く部分があるのでなるべく前で勝負したい。
7 アオノブラック:4歳馬代表の1頭。いつも同世代ライバル・メムロボブサップの後塵を拝してはいるが、他との対戦では力のあるところを見せている。高重量戦の北見記念にも挑戦、さすがに障害を上がれなかったが良い経験ができた。障害力と直線での粘りがモットーで今回の条件なら十分対応できそう。
8 フナノクン:7歳馬。登録のあったマルミゴウカイが出走が整わなかったため出走の機会が巡ってきた。昨年のこのレース以来の重賞出走。調子の良い時は積極的な仕掛けと粘りでレースを盛り上げる存在だが、今シーズンは障害で苦しみ未勝利となっている。重量的には手頃であり流れに乗れれば見せ場も。
9 ブチオ:7歳代表。鹿駁毛という珍しい毛色でファンに人気がある。過去にも重賞出走のチャンスはあったものの力不足で出走できなかった。しかし力をつけ勝ち星を重ね、今回は実力で出走権をもぎ取った。脚質的には好位からの差しタイプで直線も粘り強い。障害は得意とは言えないが崩れは少ない。
10 メジロゴーリキ:6歳。近走は、力は持っていながらなかなかそれを発揮できない状況が続いていたが、北見記念では上手く流れに乗って最後は後続を振り切って快勝、重賞5勝目を上げた。先行力が持ち味であるが最近は展開に幅が出てきている。障害は上手いはずだが遅れを取ると上がれないことも。
展開予想
通常の特別戦並みで軽めの負担重量、さらに馬場も水分を含んでくるとなると、ペースが速くなるのは必至か。若馬が多く先行馬が多いことも流れを読む上での重要なポイントとなってくる。本来ならメジロゴーリキ、ミノルシャープといったあたりが先に行きたいところだが最近は動きが重いイメージ。そうすると勢いのある4歳馬メムロボブサップあたりが思い切って前いくことも考えられる。久々のアアモンドグンシンも調子が戻っていれば前に行くか。これらにコウシュハウンカイがついていくという展開となりそう。オレノココロは前を見ながら後方から行く流れとなるか。いずれにせよ第2障害での勝負となりそう。先行馬勢はある程度引き離してリードを保ちたい。
【はむ!の見解まとめ】
年齢別ということもあって、ブチオや久々のアアモンドグンシン、フナノクンといった珍しいところが出走し、華やかなメンバーが揃ったイメージ。それぞれの走りにも注目だが、勝負となるとやはり現時点での調子が良く実力がある馬たちの戦いとなるか。
その中で4歳馬◎(4)メムロボブサップに勢いを感じ、思い切って本命に推してみた。動きが良く、障害もしっかり越えてくる。軽めとは言え初めての重さの荷物は厳しい条件だが、前走特別戦のオータムカップから15kg増加するだけであり、許容範囲とみる。過去4歳馬も善戦しており、現在の勢いを以てすればそのまま勝ちきることも十分可能だ。
もちろん○(5)オレノココロも万全の態勢。ばんえい界のトップに君臨するこの馬も今シーズンは重賞未勝利、このあたりで勝ちたいところだろう。懸念材料があるとすれば若馬勢のスピードに押されて、慌てて障害のミスなどが出ること。崩れることはないだろうが、一歩遅れることも考えおきたい。そしてもう一頭の実力馬▲(2)コウシュハウンカイも相変わらずの安定感。ハンデが気になるところではあるが、北見記念以降は一息入れて、しっかり前を向いて走れる状況であり、やはり上位には残ってくるだろう。
さらには5か月ぶりの出走となる△(1)アアモンドグンシンも実力では侮れない。障害を越えてくればスンナリと勝ちきることも。しかしどこまで体調を戻しているかがポイントで当日の馬体重やパドックで見極めたいところ。その他では、北見記念に勝った注(10)メジロゴーリキも得意の大外枠に入ってもう一丁あるかもしれない。流れは厳しいと見るが。(7)アオノブラックはどこまでついて行けるか。人気の(9)ブチオは前に差なく付けて行って障害を切れればしぶとい脚で見せ場もありそうだが現状では厳しいか。
はむ!の馬券狙いどころ:
前回ごっそりやられたので、今回はなんとか元に戻したいが、無理に取り戻しに行くより、これ以上マイナスが増えないように頑張っていきたい。
狙いはメムロボブサップに定めてみたがどうだろうか。あとは安心感のある10歳馬2頭を絡めて、なるべく絞ってしっかり取りに行きたい。ブチオも応援したいが、みんなが買いそうなので、今回は見守ることとしたい。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 4,5,2 BOX 合計6通り 各100円
4→5,2,1→5,2,1,10,7 合計12通り 各100円
5→4,2,1→4,2,1,10 合計9通り 各100円
2,1→4=5,2,1 合計8通り 各100円
枠複 4=5,2 5=2 合計3通り 各300円 合計 4,400円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 4 700円
ワイド 10=4,5,2,7 7=4,5,2 合計7点 各100円
合計 1,400円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】西康幸調教師について
ばんえい界で一つ悲しいニューズがありました。現役時代に農林水産大臣賞典(現在のばんえい記念)をフクイチで勝利するなど重賞14勝、騎手リーディングの獲得経験があり、調教師としてもナカゼンガキタでばんえいオークスを優勝するなど415勝を挙げ、名騎手、名調教師でもあった西康幸が亡くなりました。59歳の若さでした。もう一つのばんえい馬産地でもある岩手県出身で、兄の西弘美現調教師といは騎手時代からライバル同士でもあり、また、それぞれの息子が活躍(西康幸調教師が西将太騎手、西弘美調教師が西謙一騎手)するなど一族でばんえいを引っ張る存在でありました。ご冥福をお祈りするとともに、その意志を受け継ぐ次の世代の活躍が期待されます。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第11回ドリームエイジカップ(BG3) (2020年11月29日(日)19:25発走 帯広11R ダ200m 4歳以上馬齢選抜別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
△ | 1 | アアモンドグンシン | セン5 | 760 | 西将太 | 小林長 | 鹿毛 逃 |
▲ | 2 | コウシュハウンカイ | 牡10 | 790 | 藤本匠 | 松井浩 | 栗毛 先 |
3 | ミノルシャープ | 牡6 | 790 | 島津新 | 大友人 | 鹿毛 先 | |
◎ | 4 | メムロボブサップ | 牡4 | 770 | 阿部武 | 坂本東 | 鹿毛 先 |
○ | 5 | オレノココロ | 牡10 | 770 | 鈴木恵 | 槻舘重 | 青毛 差 |
6 | キタノユウジロウ | 牡5 | 760 | 松田道 | 村上慎 | 栗毛 追 | |
7 | アオノブラック | 牡4 | 760 | 藤野俊 | 金田勇 | 鹿毛 差 | |
8 | フナノクン | 牡7 | 740 | 船山蔵 | 西邑春 | 栗毛 差 | |
9 | ブチオ | 牡7 | 750 | 舘澤直 | 今井茂 | 鹿駁毛 差 | |
注 | 10 | メジロゴーリキ | 牡6 | 770 | 西謙一 | 松井浩 | 鹿毛 逃 |
「ドリームエイジカップ」の概要と傾向
ばんえいの中でも特殊な出走条件のレースで4歳から8歳以上まで馬の年齢別にそれぞれ賞金上位2頭が選抜される。重賞となって今年で11回目の開催で、名物レースとして板についてきた。
この時期の重賞としては軽めの負担重量でハンデ差も大きく波乱を呼ぶことが多い。実際に、過去10年で1番人気は(2,2,1,5)と苦戦。そして5番人気以下で5勝もしており、連対率も高い。過去10年で三連単が10万円以上が実に4回、2013年には100万馬券も出ており、平均配当の高い重賞といえる。そしてその波乱を演出しているのが4歳、5歳の若馬。昨年も4歳馬だったアアモンドグンシンが勝っている。これも荷物が軽いことで、非力な馬にもチャンスが出てくる。騎手では鈴木恵介騎手が4勝と抜けているが、特筆すべきは重賞通算5勝にとどまっている長澤幸太騎手がこのレースは2勝しており、いずれも人気薄で高配当を呼んでいる。
今回のみどころ
古馬重賞の中でも比較的軽い荷物ということもあり、障害の苦手な馬や、若馬にもチャンスが十分出てくる。本来、8歳馬のセンゴクエース、9歳馬のホクショウマサルあたりが最もこの条件に適した馬なのだが、いずれも出走権がないというのも皮肉だ。そうなると、10歳のオレノココロやコウシュハウンカイなどばんえいの横綱クラスに対し、ミノルシャープ、メジロゴーリキをはじめとする比較的若い世代がスピードで対抗、激しい戦いとなりそうだ。また、ユニークな毛色で人気のあるブチオや、久々に復帰したアアモンドグンシンが出走、注目となりそうや。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 アアモンドグンシン:5歳馬。6月の北斗賞2着以降脚元不安で長期休養しここが復帰初戦。元々古馬とも互角に戦っており、3月のチャンピオンCなどにも勝っている。北斗賞では膝を折りながらも立て直して追い込んだように、障害に多少難があっても勢いで立て直してくる。どこまで回復しているか。
2 コウシュハウンカイ:8歳以上代表。今シーズンはオッズパーク杯と岩見沢記念の重賞2勝。近走はハンデ差もあって厳しいレースが続くが掲示板は外していない。抜群の安定感のある走りで障害も確実に越える。しかしこのレースは過去は出走権を逃したり着外に沈んだり、なぜか相性の悪いレースである。
3 ミノルシャープ:6歳代表。今シーズンは特に前半に北斗賞、旭川記念、グランプリと破竹の重賞3連勝、先行力と直線での粘りが増し、実力のあるところを見せている。しかしながらそれ以降は馬体重を大きく減らすなど体調面で心配があり、北見記念も全く力を出せなかった。立て直せているか。
4 メムロボブサップ:4歳のトップランナー。3歳三冠と4歳も現在二冠、いずれも他馬をねじ伏せての快勝。古馬オープンとの対戦でもコウシュハウンカイらトップクラスに勝ち、また、軽量戦の疾風賞では0分48秒の驚異的なタイムを出しスピードのあるところを見せた。先行力もあって障害も上手い。
5 オレノココロ:8歳以上代表の10歳馬。今シーズンは掲示板を外しておらず成績は安定しているものの、夏に休養を入れたこともあって、まだ重賞勝ちはない。ここらあたりで勝っておきたい。荷物が軽めで速い展開になると厳しいが、直線勝負になれば力は何枚も上。3度目の優勝のチャンス。
6 キタノユウジロウ:5歳馬ながら重賞は積極的に出走している。北見記念までは特別戦を含め7連続5着の珍記録を持っており、それだけ走りは安定していることを示している。北見記念では直線先頭に立ち各馬にわずか1秒5差まで迫っている。決め手に欠く部分があるのでなるべく前で勝負したい。
7 アオノブラック:4歳馬代表の1頭。いつも同世代ライバル・メムロボブサップの後塵を拝してはいるが、他との対戦では力のあるところを見せている。高重量戦の北見記念にも挑戦、さすがに障害を上がれなかったが良い経験ができた。障害力と直線での粘りがモットーで今回の条件なら十分対応できそう。
8 フナノクン:7歳馬。登録のあったマルミゴウカイが出走が整わなかったため出走の機会が巡ってきた。昨年のこのレース以来の重賞出走。調子の良い時は積極的な仕掛けと粘りでレースを盛り上げる存在だが、今シーズンは障害で苦しみ未勝利となっている。重量的には手頃であり流れに乗れれば見せ場も。
9 ブチオ:7歳代表。鹿駁毛という珍しい毛色でファンに人気がある。過去にも重賞出走のチャンスはあったものの力不足で出走できなかった。しかし力をつけ勝ち星を重ね、今回は実力で出走権をもぎ取った。脚質的には好位からの差しタイプで直線も粘り強い。障害は得意とは言えないが崩れは少ない。
10 メジロゴーリキ:6歳。近走は、力は持っていながらなかなかそれを発揮できない状況が続いていたが、北見記念では上手く流れに乗って最後は後続を振り切って快勝、重賞5勝目を上げた。先行力が持ち味であるが最近は展開に幅が出てきている。障害は上手いはずだが遅れを取ると上がれないことも。
展開予想
通常の特別戦並みで軽めの負担重量、さらに馬場も水分を含んでくるとなると、ペースが速くなるのは必至か。若馬が多く先行馬が多いことも流れを読む上での重要なポイントとなってくる。本来ならメジロゴーリキ、ミノルシャープといったあたりが先に行きたいところだが最近は動きが重いイメージ。そうすると勢いのある4歳馬メムロボブサップあたりが思い切って前いくことも考えられる。久々のアアモンドグンシンも調子が戻っていれば前に行くか。これらにコウシュハウンカイがついていくという展開となりそう。オレノココロは前を見ながら後方から行く流れとなるか。いずれにせよ第2障害での勝負となりそう。先行馬勢はある程度引き離してリードを保ちたい。
【はむ!の見解まとめ】
年齢別ということもあって、ブチオや久々のアアモンドグンシン、フナノクンといった珍しいところが出走し、華やかなメンバーが揃ったイメージ。それぞれの走りにも注目だが、勝負となるとやはり現時点での調子が良く実力がある馬たちの戦いとなるか。
その中で4歳馬◎(4)メムロボブサップに勢いを感じ、思い切って本命に推してみた。動きが良く、障害もしっかり越えてくる。軽めとは言え初めての重さの荷物は厳しい条件だが、前走特別戦のオータムカップから15kg増加するだけであり、許容範囲とみる。過去4歳馬も善戦しており、現在の勢いを以てすればそのまま勝ちきることも十分可能だ。
もちろん○(5)オレノココロも万全の態勢。ばんえい界のトップに君臨するこの馬も今シーズンは重賞未勝利、このあたりで勝ちたいところだろう。懸念材料があるとすれば若馬勢のスピードに押されて、慌てて障害のミスなどが出ること。崩れることはないだろうが、一歩遅れることも考えおきたい。そしてもう一頭の実力馬▲(2)コウシュハウンカイも相変わらずの安定感。ハンデが気になるところではあるが、北見記念以降は一息入れて、しっかり前を向いて走れる状況であり、やはり上位には残ってくるだろう。
さらには5か月ぶりの出走となる△(1)アアモンドグンシンも実力では侮れない。障害を越えてくればスンナリと勝ちきることも。しかしどこまで体調を戻しているかがポイントで当日の馬体重やパドックで見極めたいところ。その他では、北見記念に勝った注(10)メジロゴーリキも得意の大外枠に入ってもう一丁あるかもしれない。流れは厳しいと見るが。(7)アオノブラックはどこまでついて行けるか。人気の(9)ブチオは前に差なく付けて行って障害を切れればしぶとい脚で見せ場もありそうだが現状では厳しいか。
はむ!の馬券狙いどころ:
前回ごっそりやられたので、今回はなんとか元に戻したいが、無理に取り戻しに行くより、これ以上マイナスが増えないように頑張っていきたい。
狙いはメムロボブサップに定めてみたがどうだろうか。あとは安心感のある10歳馬2頭を絡めて、なるべく絞ってしっかり取りに行きたい。ブチオも応援したいが、みんなが買いそうなので、今回は見守ることとしたい。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 4,5,2 BOX 合計6通り 各100円
4→5,2,1→5,2,1,10,7 合計12通り 各100円
5→4,2,1→4,2,1,10 合計9通り 各100円
2,1→4=5,2,1 合計8通り 各100円
枠複 4=5,2 5=2 合計3通り 各300円 合計 4,400円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 4 700円
ワイド 10=4,5,2,7 7=4,5,2 合計7点 各100円
合計 1,400円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】西康幸調教師について
ばんえい界で一つ悲しいニューズがありました。現役時代に農林水産大臣賞典(現在のばんえい記念)をフクイチで勝利するなど重賞14勝、騎手リーディングの獲得経験があり、調教師としてもナカゼンガキタでばんえいオークスを優勝するなど415勝を挙げ、名騎手、名調教師でもあった西康幸が亡くなりました。59歳の若さでした。もう一つのばんえい馬産地でもある岩手県出身で、兄の西弘美現調教師といは騎手時代からライバル同士でもあり、また、それぞれの息子が活躍(西康幸調教師が西将太騎手、西弘美調教師が西謙一騎手)するなど一族でばんえいを引っ張る存在でありました。ご冥福をお祈りするとともに、その意志を受け継ぐ次の世代の活躍が期待されます。
2020年11月17日火曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第45回クインカップ(11/15)
ばんえい重賞レース回顧
第45回クインカップ(BG3)-2020年11月15日-11R 200m直 晴 1.9%
1着◎(10)ジェイカトレア(藤野俊) 2分03秒2
2着 (6)ジェイセリナ
3着 (1)ドルバコ
単勝 10 200円(1番人気) 馬複 10-6 1,190円 三連単 10-6-1 24,090円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい4歳牝馬の重賞、第45回クインカップは、1番人気のジェイカトレアが障害を先頭で降り、後続の猛追をかわして優勝。黒ユリ賞、ばんえいオークスに続く重賞3勝目で、昨年のミスタカシマに続き世代牝馬3冠を達成した。藤野俊一騎手はこのレース2017年のブルーオーシャン以来3年ぶり4度目の制覇、重賞は今シーズン初勝利で通算56勝目。平田義弘調教師はこのレース2勝目で重賞通算10勝目。
レース振り返り
帯広競馬場はこの週から凍結防止のロードヒーティングが稼働、この場合、馬場は乾燥して重くなる傾向だが、それまでの降水による水分が残っていることもあって、やや微妙な馬場となっていた。
レースは、各馬一斉スタートし第1障害へ、サクラユウシュン、オージョ、ドルバコあたりが先に第1障害を越え、各馬も続いた。シンエイジョッパリがやや出遅れ後方からの競馬となった。その後は各馬小刻みな動きで出たり入ったりの流れ。前に出かけたサクラユウシュンにナカゼンダッテ、シャンハイオトメ、外からクイーヴォラそして大外のジェイカトレアも続き、このあたりが先頭集団を形成するもあまり差のない展開でゆるやかな流れ。1,2障害中間あたりからはナカゼンダッテ、シャンハイオトメにクイーンヴォラ、最内のドルバコあたりも前に出た。第2障害にかけてはクイーンヴォラが前に出てこれが先頭で障害手前に到着、その他の各馬も追いつき、ほぼ横一線に。ここまで64秒とややスローペース。
各馬息を入れてから、最初に障害を仕掛けたのはクイーンヴォラ。しかし坂の7分どころでストップ。そしてすぐに隣のジェイカトレアが障害に挑戦、内からはマオノクイーン、シャンハイオトメ、ドルバコあたりが次々と仕掛けていた。その中でもスンナリと障害を越えたのがジェイカトレアでこれが先頭で直線へ。続いて、マオノクイーン、ドルバコが障害をひと腰で降り、ふた腰かかったシャンハイオトメ、オージョがこれに続いたが、さらにその間からジェイセリナが勢いよく障害を越えた。サクラユウシュンは障害でストップし座り込んでいた。
先頭はジェイカトレアが2馬身ほどのリードを保ち進む。これマオノクイーンをかわしてドルバコが2番手で追うが、障害6番手あたりから一気に追ってきたのがジェイセリナで前を行く馬を次々とかわした。残り30mあたりでドルバコにも並びかけ2番手争い、さらに先頭のジェイカトレアにも迫る勢い。残り20mを切って半馬身差ほどにまで迫ったが、ここでジェイカトレアも二の足を使い、逃げ込みを図る。ジェイセリナも懸命に追うが、ジェイカトレアの脚色は衰えずそのままの態勢でゴールを駆け抜けた。そして、ジェイセリナがそのまま2着に入り、さらに半馬身差で抜かれても粘っていたドルバコが3着に流れ込んだ。4番手争いは、マオノクイーン、オージョが争っているところをシャンハイオトメが割り込んで4着に入った。2番人気のサクラユウシュンは障害で崩れ最後方はら最後追い込んだが7着、当欄で対抗としたシンエイジョッパリはスタート直後の遅れを取り戻せず最下位の10着に終わった。
次走へのメモ
ジェイカトレア(1着):大外に入り、決して楽な展開ではなかったが、最後は力で勝ったと言える。ジェイセリナの鋭い追い込みにも動じることなく最後は突き放しており、着差以上の力強さを見せた。やはりこの相手なら格上であることを証明したというところだろう。障害力も光った。馬格があり体力もありそうなのでこれからも古馬に混じって活躍できそうなイメージだ。次の目標だが、正月の天馬賞があるがメムロボブサップなど強すぎる相手が揃っているので、その後のヒロインズカップでナナノチカラ以来の牝馬重賞完全制覇を狙いに行くか。ここもミスタカシマという強い先輩が立ちはだかる。
ジェイセリナ(2着):今回は何と言っても苦手な障害をひと腰で越えてきたのが大きい。このレースは追い込みが決まり連に絡むケースが多いが、この馬もその例となった。鈴木騎手がトライアルで失敗した借りを返す形になった。重賞となりペースが落ち着いたのも好走の要因となったか。荷物が重くなるとチャンスがありそう。今後は大きいところではヒロインズカップの出走権も見えてきたが、この馬は今後どのあたりを目標に置いて続けていくかに注目。
ドルバコ(3着):最内枠が良かったか。前半から上手く流れに乗せて、後半勝負にかけていた。障害も隣の馬に合わせる形でスムーズに越えていた。もともと切れ味もあるタイプだが、直線での粘りはなかなかのものであった。上手にレースを進めて7番人気ながら馬券圏内に食い込んだと言えよう。自己条件に戻れば怖いものはないはず。勝ち星を重ね早く上位で戦ってほしい。
シャンハイオトメ(4着):最下位人気だっただけに、4着は好走と言える。ここ2走は障害で崩れており、今回も一旦障害で立ち止まったが、ひと腰めで坂の頂上まで来ていたことで、後の処理がスムーズにいった。ただ最後の粘りを見るとひと腰で越えていればさらなる上位もあったと悔やまれる。クラス慣れすればまたチャンスも出てくるだろう。
マオノクイーン(5着):やはりこの馬は軽馬場のほうが得意なタイプだろう。流れそのものは悪くなかったし、直線の粘りも見せていたが、最後は厳しくなった様子。しかしトライアル勝ちで変に期待されたが、初重賞出走ということを考えると今回の成績としてはまずまずと言えよう。この馬も更に力を付けて強くなりそう。
その他では、重賞2勝のオージョ(6着)は、自分のペースで行ってある程度先行してここまで粘ったのだから現時点での力関係を見ると十分な成績と言えよう。サクラユウシュン(7着)は懸念された障害でのミスがここで出てしまった。最後の追い込みの脚を見ると非常にもったいないイメージ。もっと強い相手の時力を出せるタイプか。立て直しは可能。当欄で対抗に推していた5番人気のシンエイジョッパリ(10着)は、やはり人馬とも重賞を意識しすぎたか。最初から行き脚が良くなく、リカバリーにもエネルギーを要し、最後はいっぱいになっていた。まだ経験不足に見えたので自己条件で立て直してほしい。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 単勝 10 7枚
ジェイカトレア牝馬3冠はやはり強さを見せたね。最後はだいぶ迫られていたけどそれでも振り切るあたりは強かった。しかし、軽視したジェイセリナが障害を越えてきたからこれはやられたと思ったね。ドルバコもしぶとかった。馬券は安い単勝のみ。シンエイジョッパリとサクラユウシュンがダメだったから仕方がないな。密かにワイドで狙ったシャンハイオトメが3着でも来てくれれば面白かったんだけど。しかしここのところ3連単が荒れるね。またマイナス増加だよ。この流れで年末に向かうのかな。
今回収支 -4,600
(通常分) -4,600 (配当)0 (投入)4,200
(単複・ワイド) ±0 (配当)1,400 (投入)1,400
今年度累計 -12,950(11/15・クインカップ終了時点)
(通常分) -7,520 (配当 49,780 - 投入 57,300)
(単複・ワイド) -5,430 (配当 14,270 - 投入 19,700)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
次の重賞は2週間後の11月29日(日)、4歳~8歳以上までの各年齢別対応重賞、ドリームエイジカップ(BG3)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
第45回クインカップ(BG3)-2020年11月15日-11R 200m直 晴 1.9%
1着◎(10)ジェイカトレア(藤野俊) 2分03秒2
2着 (6)ジェイセリナ
3着 (1)ドルバコ
単勝 10 200円(1番人気) 馬複 10-6 1,190円 三連単 10-6-1 24,090円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい4歳牝馬の重賞、第45回クインカップは、1番人気のジェイカトレアが障害を先頭で降り、後続の猛追をかわして優勝。黒ユリ賞、ばんえいオークスに続く重賞3勝目で、昨年のミスタカシマに続き世代牝馬3冠を達成した。藤野俊一騎手はこのレース2017年のブルーオーシャン以来3年ぶり4度目の制覇、重賞は今シーズン初勝利で通算56勝目。平田義弘調教師はこのレース2勝目で重賞通算10勝目。
レース振り返り
帯広競馬場はこの週から凍結防止のロードヒーティングが稼働、この場合、馬場は乾燥して重くなる傾向だが、それまでの降水による水分が残っていることもあって、やや微妙な馬場となっていた。
レースは、各馬一斉スタートし第1障害へ、サクラユウシュン、オージョ、ドルバコあたりが先に第1障害を越え、各馬も続いた。シンエイジョッパリがやや出遅れ後方からの競馬となった。その後は各馬小刻みな動きで出たり入ったりの流れ。前に出かけたサクラユウシュンにナカゼンダッテ、シャンハイオトメ、外からクイーヴォラそして大外のジェイカトレアも続き、このあたりが先頭集団を形成するもあまり差のない展開でゆるやかな流れ。1,2障害中間あたりからはナカゼンダッテ、シャンハイオトメにクイーンヴォラ、最内のドルバコあたりも前に出た。第2障害にかけてはクイーンヴォラが前に出てこれが先頭で障害手前に到着、その他の各馬も追いつき、ほぼ横一線に。ここまで64秒とややスローペース。
各馬息を入れてから、最初に障害を仕掛けたのはクイーンヴォラ。しかし坂の7分どころでストップ。そしてすぐに隣のジェイカトレアが障害に挑戦、内からはマオノクイーン、シャンハイオトメ、ドルバコあたりが次々と仕掛けていた。その中でもスンナリと障害を越えたのがジェイカトレアでこれが先頭で直線へ。続いて、マオノクイーン、ドルバコが障害をひと腰で降り、ふた腰かかったシャンハイオトメ、オージョがこれに続いたが、さらにその間からジェイセリナが勢いよく障害を越えた。サクラユウシュンは障害でストップし座り込んでいた。
先頭はジェイカトレアが2馬身ほどのリードを保ち進む。これマオノクイーンをかわしてドルバコが2番手で追うが、障害6番手あたりから一気に追ってきたのがジェイセリナで前を行く馬を次々とかわした。残り30mあたりでドルバコにも並びかけ2番手争い、さらに先頭のジェイカトレアにも迫る勢い。残り20mを切って半馬身差ほどにまで迫ったが、ここでジェイカトレアも二の足を使い、逃げ込みを図る。ジェイセリナも懸命に追うが、ジェイカトレアの脚色は衰えずそのままの態勢でゴールを駆け抜けた。そして、ジェイセリナがそのまま2着に入り、さらに半馬身差で抜かれても粘っていたドルバコが3着に流れ込んだ。4番手争いは、マオノクイーン、オージョが争っているところをシャンハイオトメが割り込んで4着に入った。2番人気のサクラユウシュンは障害で崩れ最後方はら最後追い込んだが7着、当欄で対抗としたシンエイジョッパリはスタート直後の遅れを取り戻せず最下位の10着に終わった。
次走へのメモ
ジェイカトレア(1着):大外に入り、決して楽な展開ではなかったが、最後は力で勝ったと言える。ジェイセリナの鋭い追い込みにも動じることなく最後は突き放しており、着差以上の力強さを見せた。やはりこの相手なら格上であることを証明したというところだろう。障害力も光った。馬格があり体力もありそうなのでこれからも古馬に混じって活躍できそうなイメージだ。次の目標だが、正月の天馬賞があるがメムロボブサップなど強すぎる相手が揃っているので、その後のヒロインズカップでナナノチカラ以来の牝馬重賞完全制覇を狙いに行くか。ここもミスタカシマという強い先輩が立ちはだかる。
ジェイセリナ(2着):今回は何と言っても苦手な障害をひと腰で越えてきたのが大きい。このレースは追い込みが決まり連に絡むケースが多いが、この馬もその例となった。鈴木騎手がトライアルで失敗した借りを返す形になった。重賞となりペースが落ち着いたのも好走の要因となったか。荷物が重くなるとチャンスがありそう。今後は大きいところではヒロインズカップの出走権も見えてきたが、この馬は今後どのあたりを目標に置いて続けていくかに注目。
ドルバコ(3着):最内枠が良かったか。前半から上手く流れに乗せて、後半勝負にかけていた。障害も隣の馬に合わせる形でスムーズに越えていた。もともと切れ味もあるタイプだが、直線での粘りはなかなかのものであった。上手にレースを進めて7番人気ながら馬券圏内に食い込んだと言えよう。自己条件に戻れば怖いものはないはず。勝ち星を重ね早く上位で戦ってほしい。
シャンハイオトメ(4着):最下位人気だっただけに、4着は好走と言える。ここ2走は障害で崩れており、今回も一旦障害で立ち止まったが、ひと腰めで坂の頂上まで来ていたことで、後の処理がスムーズにいった。ただ最後の粘りを見るとひと腰で越えていればさらなる上位もあったと悔やまれる。クラス慣れすればまたチャンスも出てくるだろう。
マオノクイーン(5着):やはりこの馬は軽馬場のほうが得意なタイプだろう。流れそのものは悪くなかったし、直線の粘りも見せていたが、最後は厳しくなった様子。しかしトライアル勝ちで変に期待されたが、初重賞出走ということを考えると今回の成績としてはまずまずと言えよう。この馬も更に力を付けて強くなりそう。
その他では、重賞2勝のオージョ(6着)は、自分のペースで行ってある程度先行してここまで粘ったのだから現時点での力関係を見ると十分な成績と言えよう。サクラユウシュン(7着)は懸念された障害でのミスがここで出てしまった。最後の追い込みの脚を見ると非常にもったいないイメージ。もっと強い相手の時力を出せるタイプか。立て直しは可能。当欄で対抗に推していた5番人気のシンエイジョッパリ(10着)は、やはり人馬とも重賞を意識しすぎたか。最初から行き脚が良くなく、リカバリーにもエネルギーを要し、最後はいっぱいになっていた。まだ経験不足に見えたので自己条件で立て直してほしい。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 単勝 10 7枚
ジェイカトレア牝馬3冠はやはり強さを見せたね。最後はだいぶ迫られていたけどそれでも振り切るあたりは強かった。しかし、軽視したジェイセリナが障害を越えてきたからこれはやられたと思ったね。ドルバコもしぶとかった。馬券は安い単勝のみ。シンエイジョッパリとサクラユウシュンがダメだったから仕方がないな。密かにワイドで狙ったシャンハイオトメが3着でも来てくれれば面白かったんだけど。しかしここのところ3連単が荒れるね。またマイナス増加だよ。この流れで年末に向かうのかな。
今回収支 -4,600
(通常分) -4,600 (配当)0 (投入)4,200
(単複・ワイド) ±0 (配当)1,400 (投入)1,400
今年度累計 -12,950(11/15・クインカップ終了時点)
(通常分) -7,520 (配当 49,780 - 投入 57,300)
(単複・ワイド) -5,430 (配当 14,270 - 投入 19,700)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
次の重賞は2週間後の11月29日(日)、4歳~8歳以上までの各年齢別対応重賞、ドリームエイジカップ(BG3)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
2020年11月14日土曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第45回クインカップ(11/15)
今週の重賞は4歳牝馬による一戦、クインカップです。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。
「クインカップ」の概要と傾向
ばんえいの場合は、4歳世代に重賞のチャンスが多く用意されており、柏林賞、銀河賞、天馬賞のいわゆる三冠レースのほかはまなす賞、ポプラ賞といった世代重賞、そして牝馬にはクインカップが容易されている。歴史は古く今年が45回目、4歳ということで繁殖のためここを最終目標にしている馬もしばしば見られる。
過去10年間では1番人気は(6,1,1,2)となかなかの好成績。一方で2,3番人気は苦戦している。下位人気の馬は連対も難しく荒れることは少ない。オークス馬はここ10年では2勝(ナナノチカラ、ミスタカシマ)とかなりの強い馬でなければ連勝は難しい。ここはハンデ差が影響か。一方、トライアルの特別戦「紅バラ賞」の勝ち馬は1着4回2着3回とかなり信頼できる。やはり実績より調子というところか。騎手では鈴木恵介騎手が4勝とリードしている。
今回のみどころ
今年の4歳牝馬世代は、実績面では黒ユリ賞、オークスを勝ったジェイカトレアが大きく抜けており、昨年のミスタカシマに続いて牝馬重賞3冠を目指すのに最も近いところにいる。あとはこれを負かす馬が出てくるかといったところ。実績ではオークス2着のクイーンヴォラ、特別戦で強いサクラユウシュンといったところが上だが、ここにきてマオノクイーン、シンエイジョッパリといった新興勢力も伸びてきており、上位との差はかなり縮まっている様子。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 ドルバコ:10月に入って連勝し出走権を得た。重賞はばんえいオークスのみ出走、この時は最下位人気のところ最後でじわじわ伸びて6着に入った。その後はB4クラスで走り好走はするが目立った結果は出せていない。後半伸びるタイプだが前半でできるだけ攻めていきたい。
2 マオノクイーン:重賞は初出走。特別戦も2歳時の北見産駒特別出走以降はB4~C1クラスを行き来していたが、今シーズンに入り馬体が成長し着々と勝ち星を重ね、そして先月のトライアル紅バラ賞ではライバルたちを押さえて逃げ切って勝利した。先行力と障害力が持ち味。
3 ナカゼンダッテ:重賞初出走。特別戦は2歳時南北海道産駒特別(8着)に出て以降はC1~B4クラスで勝ち負けしていたが、紅バラ賞で最下位の10番人気ながらじわじわ伸びて4着まで食い込んでいる。好不調の波が大きく、障害次第だが、直線での切れ味と粘りがある。
4 シャンハイオトメ:こちらも重賞は初出走。準重賞のばんえいプリンセス賞や先日のトライアル紅バラ賞には出走しているが、いずれも障害で手間取り着を落としている。平場戦では確実に上位に食い込んでおり、走りそのものは安定している。流れに乗って好位につけたい。
5 サクラユウシュン:この世代の牝馬賞金ランクは2番目。自己条件の平場戦などでは結構強く連対率が非常に高い。一方重賞はこれまで3つに出ているが黒ユリ賞4着が最高。抜群の切れ味があり、軽量戦の疾風賞でスピード自慢相手に2着に食い込む善戦を見せている。
6 ジェイセリナ:重賞はばんえいオークスに出ているがついて行けず10着。スピードと切れ味は抜群だが、障害が苦手で失敗すると崩れることもしばしば。トライアル紅バラ賞では障害で崩れ大敗したが、次の週の特別戦では鋭い追い込みで逆転勝ちするなど着順の差が大きい。
7 オージョ:これまで重賞はおろか特別戦も走ったことがなく、初めての上位挑戦になる。2、3歳時は非力さが目立ったが、今シーズンに入って馬体が成長し力をつけてきた。前走では雪の降る馬場ながら1分18秒と非常に速い時計を出した。スピードがあり障害もこなす。
8 シンエイジョッパリ:重賞初出走。2歳時は体が小さく非力で、3歳でもCクラスに低迷していたが、今シーズンに入り勝ち星を重ねるようになり、トライアル紅バラ賞ではじわじわ追い上げて8番人気の2着に食い込んだ。素軽い動きで障害もこなし、しぶとく伸びてくる。
9 クイーンヴォラ:ばんえいオークス2着の実績が光る。元々は華奢な体で非力感があったが、近走は馬体重も増え、目に見えるほど力を付けており、障害も踏みしめて力で上がって来れるほどになった。動きの素軽さがモットーで、後ろからでも障害を軽く越えて追ってくる。
10 ジェイカトレア:黒ユリ賞、ばんえいオークスを圧勝するなど世代牝馬の間では実績no.1。牡馬勢などを含む三冠レースなどにも常に顔を出しておりまずまずの成績を上げている。経験値は大きい。好位からじわじわ伸びて行くタイプで障害も比較的得意。馬格があり安定感がある。
展開予想
コースにロードヒーティングが入り、馬場も重めになってくるか。明らかな先行馬が少なく各馬牽制しながらの流れとなりそう。トライアルの紅バラ賞同様ナカゼンダッテがハナに出るか。オージョ、マオノクイーン、シャンハイオトメあたりも先行したいところ。あるいは障害を意識してサクラユウシュンも前に行くか。ジェイカトレアはどこからでも行けそう。いずれにせよ第2障害横一線からの勝負か。先行馬は楽に障害を越えて逃げ込みたい。サクラユウシュンやジェイセリナは障害の出来次第。接戦になればジェイカトレアが底力がありそう。
【はむ!の見解まとめ】
新興勢力も上がってきているものの、ここは実績のある◎(10)ジェイカトレアの力が一枚上と見る。昨年のオークス勝ち以降は成績の落ちた時期もあったが、これはハンデ差や相手関係によるもの。走りそのものは安定している。端枠も影響はほとんどなさそう。軸として信頼できる。
相手には、上がり馬○(8)シンエイジョッパリを持ってきた。上位との対戦経験は浅いが、走り自体しっかりしており、直線で長い脚が使えそう。父は重賞実績のあるナリタボブサップ、ここあたりで素質開花も。実績では▲(5)サクラユウシュンが上だが、障害でのリスクがあり詰めの甘さもある、今回は中枠に入りスムーズに流れれば楽に抜け出すことも。
そして、トライアル勝ちの△(2)マオノクイーンも障害力があり、走りの安定感で上位入りのチャンスは大いにある。その他で、一発狙ってみたいのが注(4)シャンハイオトメ、近走障害で失敗しているものの、流れに乗れば粘り強さがある。あとは、オークス2着の実績のある(9)クイーンヴォラや、切れ味の鋭い(6)ジェイセリナも無視はできないが人気しそうな割には障害のリスクも大きく、狙いを絞るときは思い切ってこのあたりは外す手も。
はむ!の馬券狙いどころ:
重賞が続くとなかなかキツい。先週ばんえい菊花賞でわずかに持ち直したので、息は続いているもののまだこれからズルズルいってしまう恐れもあるので、このあたりで上向きにしていきたい。
今回は波乱要素もありそうな牝馬戦。迷ったときは実績のあるジェイカトレアから、相手は広めに流したい。シンエイジョッパリが面白そうなのだが・・・、穴っぽいところはワイドで拾いたい。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 10→8,5,2→8,5,2,4,9,6 合計15通り 各100円
10→8,5→8,5,2,4 合計6通り 各100円
8,5→10→8,5,2,4 合計6通り 各100円
枠複 8=7,5,2 7=5 合計4通り 各500円 合計 4,600円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 10 700円
ワイド 8=10,5,2,4 4=10,5,2 合計7点 各100円
合計 1,400円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】2年連続の新人騎手誕生へ
別の話題を書く予定でしたが、ばんえい界にとって嬉しいニュースが入ってきましたので、そちらの方の話をしたいと思います。今月13日の金曜日、本年度第3回の騎手免許試験合格者が発表され、現在は厩務員の金田利貴さんが合格、12月1日に騎手免許が交付され、騎手としてデビューすることになりました。昨年の林騎手に続いて2年連続の新人騎手誕生です。騎手が少なくなっているばんえいの現状の中、大変ありがたいことです。金田さんは金田勇調教師の長男で22歳、大学を中退して厩務員となり騎手を目指して、2回目の試験で合格したということです。元々は野球選手を目指していて、高校時代は甲子園出場経験もあるとのこと、運動神経はよさそうです。身長が大きく今後は体重管理なども大変ではないかと思われますが、ぜひ若さと素質を生かして活躍してほしいものです。応援してまいりましょう。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第45回クインカップ(BG3) (2020年11月15日(日)20:05発走 帯広11R ダ200m 4歳牝馬オープン別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
1 | ドルバコ | 牝4 | 680 | 菊池一 | 大橋和 | 鹿毛 差 | |
△ | 2 | マオノクイーン | 牝4 | 690 | 藤本匠 | 松井浩 | 鹿毛 先 |
3 | ナカゼンダッテ | 牝4 | 680 | 赤塚健 | 西康幸 | 青毛 逃 | |
注 | 4 | シャンハイオトメ | 牝4 | 690 | 船山蔵 | 平田義 | 鹿毛 差 |
▲ | 5 | サクラユウシュン | 牝4 | 690 | 西将太 | 金山明 | 栗毛 差 |
6 | ジェイセリナ | 牝4 | 690 | 鈴木恵 | 平田義 | 栗毛 追 | |
7 | オージョ | 牝4 | 680 | 島津新 | 林 豊 | 青毛 逃 | |
○ | 8 | シンエイジョッパリ | 牝4 | 680 | 渡来心 | 小林勝 | 鹿毛 先 |
9 | クイーンヴォラ | 牝4 | 690 | 阿部武 | 坂本東 | 栗毛 差 | |
◎ | 10 | ジェイカトレア | 牝4 | 690 | 藤野俊 | 平田義 | 青毛 先 |
「クインカップ」の概要と傾向
ばんえいの場合は、4歳世代に重賞のチャンスが多く用意されており、柏林賞、銀河賞、天馬賞のいわゆる三冠レースのほかはまなす賞、ポプラ賞といった世代重賞、そして牝馬にはクインカップが容易されている。歴史は古く今年が45回目、4歳ということで繁殖のためここを最終目標にしている馬もしばしば見られる。
過去10年間では1番人気は(6,1,1,2)となかなかの好成績。一方で2,3番人気は苦戦している。下位人気の馬は連対も難しく荒れることは少ない。オークス馬はここ10年では2勝(ナナノチカラ、ミスタカシマ)とかなりの強い馬でなければ連勝は難しい。ここはハンデ差が影響か。一方、トライアルの特別戦「紅バラ賞」の勝ち馬は1着4回2着3回とかなり信頼できる。やはり実績より調子というところか。騎手では鈴木恵介騎手が4勝とリードしている。
今回のみどころ
今年の4歳牝馬世代は、実績面では黒ユリ賞、オークスを勝ったジェイカトレアが大きく抜けており、昨年のミスタカシマに続いて牝馬重賞3冠を目指すのに最も近いところにいる。あとはこれを負かす馬が出てくるかといったところ。実績ではオークス2着のクイーンヴォラ、特別戦で強いサクラユウシュンといったところが上だが、ここにきてマオノクイーン、シンエイジョッパリといった新興勢力も伸びてきており、上位との差はかなり縮まっている様子。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 ドルバコ:10月に入って連勝し出走権を得た。重賞はばんえいオークスのみ出走、この時は最下位人気のところ最後でじわじわ伸びて6着に入った。その後はB4クラスで走り好走はするが目立った結果は出せていない。後半伸びるタイプだが前半でできるだけ攻めていきたい。
2 マオノクイーン:重賞は初出走。特別戦も2歳時の北見産駒特別出走以降はB4~C1クラスを行き来していたが、今シーズンに入り馬体が成長し着々と勝ち星を重ね、そして先月のトライアル紅バラ賞ではライバルたちを押さえて逃げ切って勝利した。先行力と障害力が持ち味。
3 ナカゼンダッテ:重賞初出走。特別戦は2歳時南北海道産駒特別(8着)に出て以降はC1~B4クラスで勝ち負けしていたが、紅バラ賞で最下位の10番人気ながらじわじわ伸びて4着まで食い込んでいる。好不調の波が大きく、障害次第だが、直線での切れ味と粘りがある。
4 シャンハイオトメ:こちらも重賞は初出走。準重賞のばんえいプリンセス賞や先日のトライアル紅バラ賞には出走しているが、いずれも障害で手間取り着を落としている。平場戦では確実に上位に食い込んでおり、走りそのものは安定している。流れに乗って好位につけたい。
5 サクラユウシュン:この世代の牝馬賞金ランクは2番目。自己条件の平場戦などでは結構強く連対率が非常に高い。一方重賞はこれまで3つに出ているが黒ユリ賞4着が最高。抜群の切れ味があり、軽量戦の疾風賞でスピード自慢相手に2着に食い込む善戦を見せている。
6 ジェイセリナ:重賞はばんえいオークスに出ているがついて行けず10着。スピードと切れ味は抜群だが、障害が苦手で失敗すると崩れることもしばしば。トライアル紅バラ賞では障害で崩れ大敗したが、次の週の特別戦では鋭い追い込みで逆転勝ちするなど着順の差が大きい。
7 オージョ:これまで重賞はおろか特別戦も走ったことがなく、初めての上位挑戦になる。2、3歳時は非力さが目立ったが、今シーズンに入って馬体が成長し力をつけてきた。前走では雪の降る馬場ながら1分18秒と非常に速い時計を出した。スピードがあり障害もこなす。
8 シンエイジョッパリ:重賞初出走。2歳時は体が小さく非力で、3歳でもCクラスに低迷していたが、今シーズンに入り勝ち星を重ねるようになり、トライアル紅バラ賞ではじわじわ追い上げて8番人気の2着に食い込んだ。素軽い動きで障害もこなし、しぶとく伸びてくる。
9 クイーンヴォラ:ばんえいオークス2着の実績が光る。元々は華奢な体で非力感があったが、近走は馬体重も増え、目に見えるほど力を付けており、障害も踏みしめて力で上がって来れるほどになった。動きの素軽さがモットーで、後ろからでも障害を軽く越えて追ってくる。
10 ジェイカトレア:黒ユリ賞、ばんえいオークスを圧勝するなど世代牝馬の間では実績no.1。牡馬勢などを含む三冠レースなどにも常に顔を出しておりまずまずの成績を上げている。経験値は大きい。好位からじわじわ伸びて行くタイプで障害も比較的得意。馬格があり安定感がある。
展開予想
コースにロードヒーティングが入り、馬場も重めになってくるか。明らかな先行馬が少なく各馬牽制しながらの流れとなりそう。トライアルの紅バラ賞同様ナカゼンダッテがハナに出るか。オージョ、マオノクイーン、シャンハイオトメあたりも先行したいところ。あるいは障害を意識してサクラユウシュンも前に行くか。ジェイカトレアはどこからでも行けそう。いずれにせよ第2障害横一線からの勝負か。先行馬は楽に障害を越えて逃げ込みたい。サクラユウシュンやジェイセリナは障害の出来次第。接戦になればジェイカトレアが底力がありそう。
【はむ!の見解まとめ】
新興勢力も上がってきているものの、ここは実績のある◎(10)ジェイカトレアの力が一枚上と見る。昨年のオークス勝ち以降は成績の落ちた時期もあったが、これはハンデ差や相手関係によるもの。走りそのものは安定している。端枠も影響はほとんどなさそう。軸として信頼できる。
相手には、上がり馬○(8)シンエイジョッパリを持ってきた。上位との対戦経験は浅いが、走り自体しっかりしており、直線で長い脚が使えそう。父は重賞実績のあるナリタボブサップ、ここあたりで素質開花も。実績では▲(5)サクラユウシュンが上だが、障害でのリスクがあり詰めの甘さもある、今回は中枠に入りスムーズに流れれば楽に抜け出すことも。
そして、トライアル勝ちの△(2)マオノクイーンも障害力があり、走りの安定感で上位入りのチャンスは大いにある。その他で、一発狙ってみたいのが注(4)シャンハイオトメ、近走障害で失敗しているものの、流れに乗れば粘り強さがある。あとは、オークス2着の実績のある(9)クイーンヴォラや、切れ味の鋭い(6)ジェイセリナも無視はできないが人気しそうな割には障害のリスクも大きく、狙いを絞るときは思い切ってこのあたりは外す手も。
はむ!の馬券狙いどころ:
重賞が続くとなかなかキツい。先週ばんえい菊花賞でわずかに持ち直したので、息は続いているもののまだこれからズルズルいってしまう恐れもあるので、このあたりで上向きにしていきたい。
今回は波乱要素もありそうな牝馬戦。迷ったときは実績のあるジェイカトレアから、相手は広めに流したい。シンエイジョッパリが面白そうなのだが・・・、穴っぽいところはワイドで拾いたい。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 10→8,5,2→8,5,2,4,9,6 合計15通り 各100円
10→8,5→8,5,2,4 合計6通り 各100円
8,5→10→8,5,2,4 合計6通り 各100円
枠複 8=7,5,2 7=5 合計4通り 各500円 合計 4,600円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 10 700円
ワイド 8=10,5,2,4 4=10,5,2 合計7点 各100円
合計 1,400円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】2年連続の新人騎手誕生へ
別の話題を書く予定でしたが、ばんえい界にとって嬉しいニュースが入ってきましたので、そちらの方の話をしたいと思います。今月13日の金曜日、本年度第3回の騎手免許試験合格者が発表され、現在は厩務員の金田利貴さんが合格、12月1日に騎手免許が交付され、騎手としてデビューすることになりました。昨年の林騎手に続いて2年連続の新人騎手誕生です。騎手が少なくなっているばんえいの現状の中、大変ありがたいことです。金田さんは金田勇調教師の長男で22歳、大学を中退して厩務員となり騎手を目指して、2回目の試験で合格したということです。元々は野球選手を目指していて、高校時代は甲子園出場経験もあるとのこと、運動神経はよさそうです。身長が大きく今後は体重管理なども大変ではないかと思われますが、ぜひ若さと素質を生かして活躍してほしいものです。応援してまいりましょう。
2020年11月11日水曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第45回ばんえい菊花賞(11/8)
ばんえい重賞レース回顧
第45回ばんえい菊花賞(BG2)-2020年11月8日-11R 200m直 晴 0.9%
1着◎(5)キョウエイリュウ(松田道) 1分45秒6
2着○(3)カイセドクター
3着 (4)キタノボブサップ
単勝 5 360円(2番人気) 馬複 3-9 1,700円 三連単 9-2-1 29,460円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい3歳3冠レースの第2弾、第45回ばんえい菊花賞は、2番人気のキョウエイリュウが障害を先頭で抜け出し、後続を押さえて優勝。昨年のナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップ以来の重賞勝利となり通算3勝目。松田道明騎手も同馬で勝って以来の重賞勝ちで重賞通算54勝目、このレースは1998年キタノキングで勝って以来22年ぶりの優勝となった。村上慎一調教師はこのレースは2度目の制覇で通算23勝目。
レース振り返り
帯広はここ1週間はまとまった降水がなく、馬場水分も1%を切っていたが、先週同様、脚抜けが良く比較的走りやすい馬場であった。
レースは各馬一斉にスタート後、第1障害まで勢いよく進み、ほぼ横一列のまま障害を越えた。第1障害を越えても各馬の勢いは続き、その中からキョウエイリュウ、そして今日は出足が揃ったゴールドハンターあたりが心持ち前に出るが差はほとんどなく横一線で進む。その後各馬刻みを入れ始めるがほぼ同じような流れ。1,2障害の中間あたりから、ブラックサファイアが前に付け、カイセドクター、コマサンダイヤ、外からヤマトタイコーあたりも近づく。キョウエイリュウ、ゴールドハンターもほぼ同じようなペースで6.7頭がほぼ横一線で第2障害に向かう。障害の直前でブラックサファイアがするすると前に出てこれが先頭で第2障害の手前に到着。2番手以下も続々と集まり10頭が障害手前に一斉に揃った。ここまで53秒とやや速めのペース。
各馬息を入れてから、最初に障害を仕掛けたのはブラックサファイア。続いてカイセドクター、キョウエイリュウ、コウテイらが続いた。ブラックサファイアは坂の中腹で立ち止まり膝を折りかけてストップ。一方、カイセドクターはすんなり坂を越えるが、勢いで上回ったのがキョウエイリュウ。坂を越えて一瞬の切れ味で先頭へ、カイセドクターとコウテイが続き、一歩遅れて坂を上がったコマサンダイヤも続いた。あとは少し遅れてゴールドハンター、ダイナマイト、キタノボブサップの順で坂を越えて行った。
先頭のキョウエイリュウは勢いをつけて後続を引き離す。残り20mあたりで3馬身ほど離れてカイセドクターが続くが前とおなじような脚色。コウテイは勢いがなくジリジリ後退。その間に最内からゴールドハンターが勢いよく上がってきて、3番手から一気にカイセドクターにも並びかける。キョウエイリュウは少しずつスピードが緩んでくるが2馬身ほどのリードを保ったままゴール板を駆け抜けた。2番手はカイセドクターにゴールドハンターが並びかけたところで、カイセドクターが粘ってわずかの差で2着に入った。ゴールドハンターはゴール上のソリがあと数十センチのところでストップし動けなくなった。その間に後方からじわりと伸びてきていたキタノボブサップがゴールを駆け抜け3着、ゴールドハンターはようやく立て直して、その後続は抑えて4着となった。1番人気となっていたブラックサファイアは障害での失敗が響き、最後はスタミナも切れて最下位の10着に終わった。
次走へのメモ
キョウエイリュウ(1着):本来のこの馬の力を存分に見せたレースであった。前半は無理せず自然体で前に付け、障害を軽々と越え、後半はリードをしっかり守って勝利。着差以上の強さを感じさせた。やはり流れをつかめればしっかり結果を出せるということだろう。障害がスムーズだったのが特に収穫。それでもまだ100%のデキではなさそうで、暮れの大一番ばんえいダービーに向けさらに体調を整えていきたい。今回のような走りができれば勝つチャンスはかなり大きいだろう。
カイセドクター(2着):実力馬が終始自分のペースでしっかり走って、本来の力を出したというところだろう。障害も難なくクリアしており、走り全体の安定感がある。ただ、勝ちきるにはどうしても決め手が足りない部分があり、今回も勝ち馬とは勢いに差があった。それでも後続をシャットアウトするあたりは強さはなかなかのものだ。ばんえいダービーでも、この馬の走りを見せれば結果は自ずからついてくるだろう。
キタノボブサップ(3着):繰り上がり出走ながら、これまでも重賞で好走しており、ポテンシャルはあった。今回も後方待機で前の流れに惑わされずに自分のペースを守って走ったことが、直線の伸びと最後の逆転につながったということだろう。鈴木騎手の判断も的確だった。ばんえいダービー出走に向けて賞金を加算できたことも大きい。出てくればチャンスはある。
ゴールドハンター(4着):スタートが決まり前半から流れに乗ることができていた。障害も怪しかったがなんとか越えていた。降りれば脚はある馬、2着はあると思われたが、最後で一杯になってしまった。そこはやはり相手が厳しかったというところだろう。端枠もこの馬には響いたか。ダービーでは立て直す余地はある。
ヤマトタイコー(5着):軽ハンデを生かして積極的に前に行く素振りは見せていた。ただ端枠ということもあってか、障害でやや手間取ったことで遅れてしまった。しかし重賞初出走にしてはある程度勝負できるところは見せたのではないか。ダービー出走を確実なものするため自己条件でもう少し賞金を追加したい。
その他では、重賞2勝のコマサンダイヤ(6着)は、今回はハンデも厳しく体調も万全でないようだったが、障害をしっかり越えて見せ場を作るなど力のあるところは見せた。ダービーでは一変も。コウテイ(7着)は力関係的にはまずまずの順位、もう少し前に行きたかったか。1番人気となっていたブラックサファイア(10着)は、障害を意識して最初に仕掛けるなどかかなり攻めて行ったが、障害で崩れてしまった。この馬は時々これがあるので難しいところ。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 枠複3-5 5枚、単勝 5 7枚
キョウエイリュウ見事な復活だったね。実力どおり走ればやはり強いということだろう。カイセドクターも実績がものを言った。しかしそこまでは予想バッチリだったが、3着のキタノボブサップがノーマークだった。予想ではそこそこ良いように書いていたのだが馬券として手が伸びなかった。単穴で狙ったヤマトタイコーがもう少しスムーズだったらなぁと贅沢を言う。三連単はダメだったけど枠複と単勝がそこそこの配当できてくれたから、全体としてはなんとかプラス。負けが続いていたからここらで一息入れられてよかった。
今回収支 +3,420
(通常分) +2,300 (配当)6,500 (投入)4,200
(単複・ワイド) +2,520 (配当)0 (投入)1,400
今年度累計 -8,350(11/8・ばんえい菊花賞終了時点)
(通常分) -2,920 (配当 49,780 - 投入 52,700)
(単複・ワイド) -5,430 (配当 12,870 - 投入 18,300)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
重賞は3週連続、次は11月15日(日)、4歳牝馬のチャンピオン決定戦、クインカップ(BG3)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
第45回ばんえい菊花賞(BG2)-2020年11月8日-11R 200m直 晴 0.9%
1着◎(5)キョウエイリュウ(松田道) 1分45秒6
2着○(3)カイセドクター
3着 (4)キタノボブサップ
単勝 5 360円(2番人気) 馬複 3-9 1,700円 三連単 9-2-1 29,460円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい3歳3冠レースの第2弾、第45回ばんえい菊花賞は、2番人気のキョウエイリュウが障害を先頭で抜け出し、後続を押さえて優勝。昨年のナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップ以来の重賞勝利となり通算3勝目。松田道明騎手も同馬で勝って以来の重賞勝ちで重賞通算54勝目、このレースは1998年キタノキングで勝って以来22年ぶりの優勝となった。村上慎一調教師はこのレースは2度目の制覇で通算23勝目。
レース振り返り
帯広はここ1週間はまとまった降水がなく、馬場水分も1%を切っていたが、先週同様、脚抜けが良く比較的走りやすい馬場であった。
レースは各馬一斉にスタート後、第1障害まで勢いよく進み、ほぼ横一列のまま障害を越えた。第1障害を越えても各馬の勢いは続き、その中からキョウエイリュウ、そして今日は出足が揃ったゴールドハンターあたりが心持ち前に出るが差はほとんどなく横一線で進む。その後各馬刻みを入れ始めるがほぼ同じような流れ。1,2障害の中間あたりから、ブラックサファイアが前に付け、カイセドクター、コマサンダイヤ、外からヤマトタイコーあたりも近づく。キョウエイリュウ、ゴールドハンターもほぼ同じようなペースで6.7頭がほぼ横一線で第2障害に向かう。障害の直前でブラックサファイアがするすると前に出てこれが先頭で第2障害の手前に到着。2番手以下も続々と集まり10頭が障害手前に一斉に揃った。ここまで53秒とやや速めのペース。
各馬息を入れてから、最初に障害を仕掛けたのはブラックサファイア。続いてカイセドクター、キョウエイリュウ、コウテイらが続いた。ブラックサファイアは坂の中腹で立ち止まり膝を折りかけてストップ。一方、カイセドクターはすんなり坂を越えるが、勢いで上回ったのがキョウエイリュウ。坂を越えて一瞬の切れ味で先頭へ、カイセドクターとコウテイが続き、一歩遅れて坂を上がったコマサンダイヤも続いた。あとは少し遅れてゴールドハンター、ダイナマイト、キタノボブサップの順で坂を越えて行った。
先頭のキョウエイリュウは勢いをつけて後続を引き離す。残り20mあたりで3馬身ほど離れてカイセドクターが続くが前とおなじような脚色。コウテイは勢いがなくジリジリ後退。その間に最内からゴールドハンターが勢いよく上がってきて、3番手から一気にカイセドクターにも並びかける。キョウエイリュウは少しずつスピードが緩んでくるが2馬身ほどのリードを保ったままゴール板を駆け抜けた。2番手はカイセドクターにゴールドハンターが並びかけたところで、カイセドクターが粘ってわずかの差で2着に入った。ゴールドハンターはゴール上のソリがあと数十センチのところでストップし動けなくなった。その間に後方からじわりと伸びてきていたキタノボブサップがゴールを駆け抜け3着、ゴールドハンターはようやく立て直して、その後続は抑えて4着となった。1番人気となっていたブラックサファイアは障害での失敗が響き、最後はスタミナも切れて最下位の10着に終わった。
次走へのメモ
キョウエイリュウ(1着):本来のこの馬の力を存分に見せたレースであった。前半は無理せず自然体で前に付け、障害を軽々と越え、後半はリードをしっかり守って勝利。着差以上の強さを感じさせた。やはり流れをつかめればしっかり結果を出せるということだろう。障害がスムーズだったのが特に収穫。それでもまだ100%のデキではなさそうで、暮れの大一番ばんえいダービーに向けさらに体調を整えていきたい。今回のような走りができれば勝つチャンスはかなり大きいだろう。
カイセドクター(2着):実力馬が終始自分のペースでしっかり走って、本来の力を出したというところだろう。障害も難なくクリアしており、走り全体の安定感がある。ただ、勝ちきるにはどうしても決め手が足りない部分があり、今回も勝ち馬とは勢いに差があった。それでも後続をシャットアウトするあたりは強さはなかなかのものだ。ばんえいダービーでも、この馬の走りを見せれば結果は自ずからついてくるだろう。
キタノボブサップ(3着):繰り上がり出走ながら、これまでも重賞で好走しており、ポテンシャルはあった。今回も後方待機で前の流れに惑わされずに自分のペースを守って走ったことが、直線の伸びと最後の逆転につながったということだろう。鈴木騎手の判断も的確だった。ばんえいダービー出走に向けて賞金を加算できたことも大きい。出てくればチャンスはある。
ゴールドハンター(4着):スタートが決まり前半から流れに乗ることができていた。障害も怪しかったがなんとか越えていた。降りれば脚はある馬、2着はあると思われたが、最後で一杯になってしまった。そこはやはり相手が厳しかったというところだろう。端枠もこの馬には響いたか。ダービーでは立て直す余地はある。
ヤマトタイコー(5着):軽ハンデを生かして積極的に前に行く素振りは見せていた。ただ端枠ということもあってか、障害でやや手間取ったことで遅れてしまった。しかし重賞初出走にしてはある程度勝負できるところは見せたのではないか。ダービー出走を確実なものするため自己条件でもう少し賞金を追加したい。
その他では、重賞2勝のコマサンダイヤ(6着)は、今回はハンデも厳しく体調も万全でないようだったが、障害をしっかり越えて見せ場を作るなど力のあるところは見せた。ダービーでは一変も。コウテイ(7着)は力関係的にはまずまずの順位、もう少し前に行きたかったか。1番人気となっていたブラックサファイア(10着)は、障害を意識して最初に仕掛けるなどかかなり攻めて行ったが、障害で崩れてしまった。この馬は時々これがあるので難しいところ。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 枠複3-5 5枚、単勝 5 7枚
キョウエイリュウ見事な復活だったね。実力どおり走ればやはり強いということだろう。カイセドクターも実績がものを言った。しかしそこまでは予想バッチリだったが、3着のキタノボブサップがノーマークだった。予想ではそこそこ良いように書いていたのだが馬券として手が伸びなかった。単穴で狙ったヤマトタイコーがもう少しスムーズだったらなぁと贅沢を言う。三連単はダメだったけど枠複と単勝がそこそこの配当できてくれたから、全体としてはなんとかプラス。負けが続いていたからここらで一息入れられてよかった。
今回収支 +3,420
(通常分) +2,300 (配当)6,500 (投入)4,200
(単複・ワイド) +2,520 (配当)0 (投入)1,400
今年度累計 -8,350(11/8・ばんえい菊花賞終了時点)
(通常分) -2,920 (配当 49,780 - 投入 52,700)
(単複・ワイド) -5,430 (配当 12,870 - 投入 18,300)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
重賞は3週連続、次は11月15日(日)、4歳牝馬のチャンピオン決定戦、クインカップ(BG3)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
2020年11月7日土曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第45回ばんえい菊花賞(11/8)
今週の重賞は、3歳三冠の第2弾、ばんえい菊花賞です。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。
「ばんえい菊花賞」の概要と傾向
ばんえいの3歳重賞の三冠、いわゆるクラシック第2弾「ばんえい菊花賞」。そして年末の「ばんえいダービー」に向けてこの世代の最強馬を競う。昨年はメムロボブサップが18年ぶりの3冠を獲得したが、今年はどうか。
「ばんえい菊花賞」の傾向は、過去10年で1番人気が(6,0,1,3)と大賞典が波乱気味なのに比べて比較的安定しているが、それでも時々大敗することもある。一方下位人気の馬が突然連に絡むこともしばしばある。2番人気、3番人気が過去10年間未勝利というのも不思議な傾向である。トライアルレースとして「秋桜賞」があり、連動していた時期もあるが、最近は3年連続で秋桜賞不出走馬が菊花賞を勝っており、関係はなさそう。ハンデ差が影響しているか。牝馬が好成績を挙げており、過去10年で3勝、連にもしばしば絡むので注意が必要。かつてはこのレース得意の騎手がいたが、現役では2勝が最高で大きな差はない。調教師もここ数年は毎年優勝厩舎が入れ替わっている。
今回のみどころ
この世代は、当初キョウエイリュウがデビュー10連勝とリードしていたが、イレネー記念、ばんえい大賞典とコマサンダイヤが優勝。さらに3,4歳混合のはまなす賞でゴールドハンターが勝つなど、構図が変わってきている。さらには大賞典2、3着のカイセドクター、ブラックサファイアも力をつけてきており、上位馬による激しい主導権争いが見ものである。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 ゴールドハンター:はまなす賞の勝ち馬。デビュー当初は馬が完成しておらずに出世は遅れ、2歳時は重賞には出走すら出来なかった。3歳になってから使っていくごとに、レースを覚え成長していくイメージで、はまなす賞で開花した。出遅れやまっすぐ走らないなどまだ気性が安定しない部分もあるが。流れに乗れれば大駈けも。
2 ブラックサファイア:重賞はヤングCS2着、ばんえい大賞典3着の実績、この馬は典型的な追い込みタイプで、後方待機から直線では一瞬の切れ味で飛ぶように走る。ただゴール前で甘くなり差し返しされることもしばしばある。長い脚を使いすぎていることもあるか。軽馬場も追いつききれず微妙。前半もう少し前に行きたい。
3 カイセドクター:重賞は2着1回、3着2回の実績。特にばんえい大賞典では勝ち馬にわずかの差まで迫った。その後も自己条件戦で強い勝ち方を見せている。障害は踏みしめながらでやや時間がかかるものの、崩れることは少ない。直線では切れ味というより最後まで同じペースでしっかり走れるタイプ。阿部騎手に合っている。
4 キタノボブサップ:重賞は2歳時のナナカマド賞(4着)、イレネー記念(6着)に出走している。安定感のある走りと障害力が持ち味の馬で、直線もじわじわ伸びてくる。ただ切れ味がないので流れに乗れないとそのまま追走で手一杯になることも。重賞ならペースが落ち着いてこの馬向きか。鈴木騎手の手綱捌きにも期待。
5 キョウエイリュウ:能検1番時計、そしてデビューから10連勝と2歳時は破竹の勢いであったが、イレネー記念で障害転倒してから今シーズンにかけは苦戦が続いており、ばんえい大賞典では流れに乗れず6着、はまなす賞もパスした。トライアル秋桜賞では軽馬場で復活の兆しを見せたが、今回も流れに乗れるかがカギ。
6 コマサンダイヤ:デビュー当初は非力で成績も不安定だったが、徐々に力を付け、イレネー記念、ばんえい大賞典と重賞を連覇し、一気に世代トップの座に躍り出た。大賞典の後は一息入れた形、復帰緒戦のトライアル秋桜賞では軽馬場ということもあり追走のみのレースであった。本来は障害力もあり走りは安定している。
7 コウテイ:世代ランク13番目だが回避馬が出たため繰り上がり出走。重賞はこれまでイレネー記念、ばんえい大賞典に出走、いずれも5着に入っている。特に大賞典では積極的に前に行って差のない5着に粘っている。父はシベチャタイガーで重い流れの方が向いているタイプ。障害力もあり先行できればかなりしぶとい。
8 ダイナマイト:重賞は過去イレネー記念(4着)、ばんえい大賞典(10着)と2回に出走している。直線での鋭い切れ味がこの馬の特徴で、トライアルの秋桜賞ではブラックサファイアとの直線のたたき合いを制して勝利した。ただ出足が遅めで後方からの競馬、障害も焦ると失敗することがある。重賞での荷物の対応もどうか。
9 エンゼルフクヒメ:2歳時黒ユリ賞を勝ち、世代牝馬ではランクトップ。その他重賞戦線にも積極的に参戦し、牡馬勢らを相手に見せ場までは作っている。中団後方あたりから直線でじわじわと伸びて行くタイプ。障害もしっかりこなす。脚質から重馬場向きのように見えるが、トライアル秋桜賞の時のように軽馬場の方が伸びる。
10 ヤマトタイコー:重賞初挑戦。父はペルシュロン系の芯情でデビュー時は非力感があったが、今年に入って馬体が急成長、勝ち星を重ねてここに上がってきた。先行力があり前半からスピードで押していくタイプ。障害も崩れは少ない。トライアル秋桜賞では最下位人気で追走一杯ながら差のない6着と粘った。軽馬場なら一考も。
展開予想
このメンバーの対戦はいつも展開が変わり読みづらい。さらにハンデも微妙。馬場は乾燥してきているが重くもなく軽くもなくというところか。逃げ馬が少なく、押し出されるように前に行くのはキョウエイリュウ、コウテイと軽ハンデを生かしてヤマトタイコーあたりか。しかし差し馬も差がなくついていくだろう。ゴールドハンターはスタートがカギ、また、コマサンダイヤはハンデもにらみながら好位付けといったところか。楽に流れればキョウエイリュウが抜け出すか。ブラックサファイア、ダイナマイトといった追い込み勢は障害がポイント、じっくり溜めてチャレンジするだろう。越えてくれば末脚が生きる。
【はむ!の見解まとめ】
この世代の現在の力関係は微妙で、重賞勝ち経験はコマサンダイヤ、キョウエイリュウ、ゴールドハンターそしてエンゼルフクヒメの4頭いる。その中でもイレネー記念、大賞典と連覇のコマサンダイヤが現時点で実績、力ともに上位だが、ハンデや間隔があいたことによるレース勘がどうか。そこで当欄では2歳時二冠の◎(5)キョウエイリュウの復活にかけたい。デビュー時の勢いはここにきて影を潜めているが、ハンデと相手関係によるものが大きく、大崩れはしていない。やはりまともに走れば上位には入れるだろう。今回は好位置に付けられそうで障害を越えれば逃げ切りも。
相手には地味だが○(3)カイセドクターを推したい。阿部騎手が乗る時はほとんど崩れない。今回は好枠に入り自分のペースで行けそう。障害もしっかりしており安定感がある。ただ決め手に欠ける部分もある。単穴には重曹初出走で今回軽ハンデのセン馬▲(10)ヤマトタイコーがおもしろそう。先行力を生かせればそのまま押し切るような場面も。
さらに、△(2)ブラックサファイア、障害さえ越えてくれば切れ味は最上位、詰めが甘い点も見られるが一発はある。そして注(6)コマサンダイヤは一応印を打つがこのあたりの評価で。やはり順調さに欠ける印象。ハンデも厳しい。
トライアル勝ち馬(8)ダイナマイトこちらも障害の出来不出来次第。一発の魅力はあるが今回は流れが厳しいか。牝馬の(9)エンゼルフクヒメもある程度戦えそうだが本番は来月のオークスの方か。はまなす賞勝ち馬(1)ゴールドハンターも一発はあるものの走りが安定しない点が見られ、全面信頼は難しい。
はむ!の馬券狙いどころ:
今シーズンは途中まで善戦していたが、ここにきて完全負けが続きマイナスが膨らんでいる。どうしても1頭が抜けてしまうの傾向があるので、なんとかフォローしてマイナスを減らしたい。
今回も難解だが、逆にキョウエイリュウを信じてみたいと思う。そしてそこからカイセドクター、ヤマトタイコーあたりを中心に流していきたい。追い込み勢はワイドで補完する。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 5=3,10→3,10,2,6,8 合計16通り 各100円
5→3,10,2→3,10,2,6,8 合計12通り 各100円
3,10→3,10,2→5 合計4通り 各100円
枠複 5=3,8 合計2通り 各500円 合計 4,200円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 5 700円
ワイド 10=5,3,2,8 8=5,3,2 合計7点 各100円
合計 1,500円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】ばんえい中継(歴史など)について(4)
ばんえい競馬の中継放送の歴史などについて述べています。
ばんえい中継は放送開始以降CSを中心に放送されてきて、2014年からは現在の「地方競馬ナイン」にて放送されているという話をしました。しかし、最近はその様子が変わってきたように思われます。それがネット中継の普及です。
実はネット中継の歴史は意外と長く、先述したように2005年にインターネットTVのGYAOにて「BANBA王」という番組が放送されたのが古いところです。そしてネットによる馬券購入が本格的に開始されるようになった2006年には、会員に向けてネットのブラウザでレース中継を見ることが可能になっています。もしかして、そのころからネットでやりとりすることに慣れている人なら、違和感はないかもしれません。しかしながら、今から15年近く前のネット環境というと、ようやく全国的に光回線が普及しつつあるころで、ISDNやADSLなどがまだシェアの多くを占めていました。従って、動画をサクサク見るような時代ではなかったのです。一方、CSならチューナーをつなげばお茶の間のブラウン管(という言い方は古いですが)で大画面で見ることができました。それまでの世代は、地上波にしろ衛星放送にしろやはり大きなTVでレースを見るのに慣れていますし、現在においても画質やレスポンスという点でネット中継よりもCS放送の方が優れています。
それでも、ここ数年でインターネットによる視聴はさらに普及し、TVにおいてもネット放送を見られるのが普通になってきました。これは視聴者側の考え方の変化かもしれません。そして、発信側もその流れに乗るようになってきました。
この話は次回くらいで締めたいと思います。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第45回ばんえい菊花賞(BG2) (2020年11月8日(日)20:15発走 帯広11R ダ200m 3歳オープン別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
1 | ゴールドハンター | 牡3 | 700 | 島津新 | 金田勇 | 栗毛 追 | |
△ | 2 | ブラックサファイア | 牡3 | 700 | 藤野俊 | 松井浩 | 鹿毛 差 |
○ | 3 | カイセドクター | 牡3 | 710 | 阿部武 | 坂本東 | 鹿毛 差 |
4 | キタノボブサップ | 牡3 | 690 | 鈴木恵 | 服部義 | 鹿毛 追 | |
◎ | 5 | キョウエイリュウ | 牡3 | 720 | 松田道 | 村上慎 | 鹿毛 逃 |
注 | 6 | コマサンダイヤ | 牡3 | 740 | 西謙一 | 金田勇 | 青毛 先 |
7 | コウテイ | 牡3 | 690 | 菊池一 | 槻舘重 | 鹿毛 先 | |
8 | ダイナマイト | 牡3 | 700 | 藤本匠 | 大河和 | 鹿毛 追 | |
9 | エンゼルフクヒメ | 牝3 | 680 | 中山直 | 小林長 | 栗毛 差 | |
▲ | 10 | ヤマトタイコー | セン3 | 680 | 渡来心 | 久田守 | 鹿毛 先 |
「ばんえい菊花賞」の概要と傾向
ばんえいの3歳重賞の三冠、いわゆるクラシック第2弾「ばんえい菊花賞」。そして年末の「ばんえいダービー」に向けてこの世代の最強馬を競う。昨年はメムロボブサップが18年ぶりの3冠を獲得したが、今年はどうか。
「ばんえい菊花賞」の傾向は、過去10年で1番人気が(6,0,1,3)と大賞典が波乱気味なのに比べて比較的安定しているが、それでも時々大敗することもある。一方下位人気の馬が突然連に絡むこともしばしばある。2番人気、3番人気が過去10年間未勝利というのも不思議な傾向である。トライアルレースとして「秋桜賞」があり、連動していた時期もあるが、最近は3年連続で秋桜賞不出走馬が菊花賞を勝っており、関係はなさそう。ハンデ差が影響しているか。牝馬が好成績を挙げており、過去10年で3勝、連にもしばしば絡むので注意が必要。かつてはこのレース得意の騎手がいたが、現役では2勝が最高で大きな差はない。調教師もここ数年は毎年優勝厩舎が入れ替わっている。
今回のみどころ
この世代は、当初キョウエイリュウがデビュー10連勝とリードしていたが、イレネー記念、ばんえい大賞典とコマサンダイヤが優勝。さらに3,4歳混合のはまなす賞でゴールドハンターが勝つなど、構図が変わってきている。さらには大賞典2、3着のカイセドクター、ブラックサファイアも力をつけてきており、上位馬による激しい主導権争いが見ものである。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 ゴールドハンター:はまなす賞の勝ち馬。デビュー当初は馬が完成しておらずに出世は遅れ、2歳時は重賞には出走すら出来なかった。3歳になってから使っていくごとに、レースを覚え成長していくイメージで、はまなす賞で開花した。出遅れやまっすぐ走らないなどまだ気性が安定しない部分もあるが。流れに乗れれば大駈けも。
2 ブラックサファイア:重賞はヤングCS2着、ばんえい大賞典3着の実績、この馬は典型的な追い込みタイプで、後方待機から直線では一瞬の切れ味で飛ぶように走る。ただゴール前で甘くなり差し返しされることもしばしばある。長い脚を使いすぎていることもあるか。軽馬場も追いつききれず微妙。前半もう少し前に行きたい。
3 カイセドクター:重賞は2着1回、3着2回の実績。特にばんえい大賞典では勝ち馬にわずかの差まで迫った。その後も自己条件戦で強い勝ち方を見せている。障害は踏みしめながらでやや時間がかかるものの、崩れることは少ない。直線では切れ味というより最後まで同じペースでしっかり走れるタイプ。阿部騎手に合っている。
4 キタノボブサップ:重賞は2歳時のナナカマド賞(4着)、イレネー記念(6着)に出走している。安定感のある走りと障害力が持ち味の馬で、直線もじわじわ伸びてくる。ただ切れ味がないので流れに乗れないとそのまま追走で手一杯になることも。重賞ならペースが落ち着いてこの馬向きか。鈴木騎手の手綱捌きにも期待。
5 キョウエイリュウ:能検1番時計、そしてデビューから10連勝と2歳時は破竹の勢いであったが、イレネー記念で障害転倒してから今シーズンにかけは苦戦が続いており、ばんえい大賞典では流れに乗れず6着、はまなす賞もパスした。トライアル秋桜賞では軽馬場で復活の兆しを見せたが、今回も流れに乗れるかがカギ。
6 コマサンダイヤ:デビュー当初は非力で成績も不安定だったが、徐々に力を付け、イレネー記念、ばんえい大賞典と重賞を連覇し、一気に世代トップの座に躍り出た。大賞典の後は一息入れた形、復帰緒戦のトライアル秋桜賞では軽馬場ということもあり追走のみのレースであった。本来は障害力もあり走りは安定している。
7 コウテイ:世代ランク13番目だが回避馬が出たため繰り上がり出走。重賞はこれまでイレネー記念、ばんえい大賞典に出走、いずれも5着に入っている。特に大賞典では積極的に前に行って差のない5着に粘っている。父はシベチャタイガーで重い流れの方が向いているタイプ。障害力もあり先行できればかなりしぶとい。
8 ダイナマイト:重賞は過去イレネー記念(4着)、ばんえい大賞典(10着)と2回に出走している。直線での鋭い切れ味がこの馬の特徴で、トライアルの秋桜賞ではブラックサファイアとの直線のたたき合いを制して勝利した。ただ出足が遅めで後方からの競馬、障害も焦ると失敗することがある。重賞での荷物の対応もどうか。
9 エンゼルフクヒメ:2歳時黒ユリ賞を勝ち、世代牝馬ではランクトップ。その他重賞戦線にも積極的に参戦し、牡馬勢らを相手に見せ場までは作っている。中団後方あたりから直線でじわじわと伸びて行くタイプ。障害もしっかりこなす。脚質から重馬場向きのように見えるが、トライアル秋桜賞の時のように軽馬場の方が伸びる。
10 ヤマトタイコー:重賞初挑戦。父はペルシュロン系の芯情でデビュー時は非力感があったが、今年に入って馬体が急成長、勝ち星を重ねてここに上がってきた。先行力があり前半からスピードで押していくタイプ。障害も崩れは少ない。トライアル秋桜賞では最下位人気で追走一杯ながら差のない6着と粘った。軽馬場なら一考も。
展開予想
このメンバーの対戦はいつも展開が変わり読みづらい。さらにハンデも微妙。馬場は乾燥してきているが重くもなく軽くもなくというところか。逃げ馬が少なく、押し出されるように前に行くのはキョウエイリュウ、コウテイと軽ハンデを生かしてヤマトタイコーあたりか。しかし差し馬も差がなくついていくだろう。ゴールドハンターはスタートがカギ、また、コマサンダイヤはハンデもにらみながら好位付けといったところか。楽に流れればキョウエイリュウが抜け出すか。ブラックサファイア、ダイナマイトといった追い込み勢は障害がポイント、じっくり溜めてチャレンジするだろう。越えてくれば末脚が生きる。
【はむ!の見解まとめ】
この世代の現在の力関係は微妙で、重賞勝ち経験はコマサンダイヤ、キョウエイリュウ、ゴールドハンターそしてエンゼルフクヒメの4頭いる。その中でもイレネー記念、大賞典と連覇のコマサンダイヤが現時点で実績、力ともに上位だが、ハンデや間隔があいたことによるレース勘がどうか。そこで当欄では2歳時二冠の◎(5)キョウエイリュウの復活にかけたい。デビュー時の勢いはここにきて影を潜めているが、ハンデと相手関係によるものが大きく、大崩れはしていない。やはりまともに走れば上位には入れるだろう。今回は好位置に付けられそうで障害を越えれば逃げ切りも。
相手には地味だが○(3)カイセドクターを推したい。阿部騎手が乗る時はほとんど崩れない。今回は好枠に入り自分のペースで行けそう。障害もしっかりしており安定感がある。ただ決め手に欠ける部分もある。単穴には重曹初出走で今回軽ハンデのセン馬▲(10)ヤマトタイコーがおもしろそう。先行力を生かせればそのまま押し切るような場面も。
さらに、△(2)ブラックサファイア、障害さえ越えてくれば切れ味は最上位、詰めが甘い点も見られるが一発はある。そして注(6)コマサンダイヤは一応印を打つがこのあたりの評価で。やはり順調さに欠ける印象。ハンデも厳しい。
トライアル勝ち馬(8)ダイナマイトこちらも障害の出来不出来次第。一発の魅力はあるが今回は流れが厳しいか。牝馬の(9)エンゼルフクヒメもある程度戦えそうだが本番は来月のオークスの方か。はまなす賞勝ち馬(1)ゴールドハンターも一発はあるものの走りが安定しない点が見られ、全面信頼は難しい。
はむ!の馬券狙いどころ:
今シーズンは途中まで善戦していたが、ここにきて完全負けが続きマイナスが膨らんでいる。どうしても1頭が抜けてしまうの傾向があるので、なんとかフォローしてマイナスを減らしたい。
今回も難解だが、逆にキョウエイリュウを信じてみたいと思う。そしてそこからカイセドクター、ヤマトタイコーあたりを中心に流していきたい。追い込み勢はワイドで補完する。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 5=3,10→3,10,2,6,8 合計16通り 各100円
5→3,10,2→3,10,2,6,8 合計12通り 各100円
3,10→3,10,2→5 合計4通り 各100円
枠複 5=3,8 合計2通り 各500円 合計 4,200円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 5 700円
ワイド 10=5,3,2,8 8=5,3,2 合計7点 各100円
合計 1,500円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】ばんえい中継(歴史など)について(4)
ばんえい競馬の中継放送の歴史などについて述べています。
ばんえい中継は放送開始以降CSを中心に放送されてきて、2014年からは現在の「地方競馬ナイン」にて放送されているという話をしました。しかし、最近はその様子が変わってきたように思われます。それがネット中継の普及です。
実はネット中継の歴史は意外と長く、先述したように2005年にインターネットTVのGYAOにて「BANBA王」という番組が放送されたのが古いところです。そしてネットによる馬券購入が本格的に開始されるようになった2006年には、会員に向けてネットのブラウザでレース中継を見ることが可能になっています。もしかして、そのころからネットでやりとりすることに慣れている人なら、違和感はないかもしれません。しかしながら、今から15年近く前のネット環境というと、ようやく全国的に光回線が普及しつつあるころで、ISDNやADSLなどがまだシェアの多くを占めていました。従って、動画をサクサク見るような時代ではなかったのです。一方、CSならチューナーをつなげばお茶の間のブラウン管(という言い方は古いですが)で大画面で見ることができました。それまでの世代は、地上波にしろ衛星放送にしろやはり大きなTVでレースを見るのに慣れていますし、現在においても画質やレスポンスという点でネット中継よりもCS放送の方が優れています。
それでも、ここ数年でインターネットによる視聴はさらに普及し、TVにおいてもネット放送を見られるのが普通になってきました。これは視聴者側の考え方の変化かもしれません。そして、発信側もその流れに乗るようになってきました。
この話は次回くらいで締めたいと思います。
2020年11月3日火曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第41回北見記念(11/1)
ばんえい重賞レース回顧
第41回北見記念(BG2)-2020年11月1日-11R 200m直 晴 0.9%
1着 (9)メジロゴーリキ(西謙一) 2分31秒4
2着◎(2)オレノココロ
3着▲(1)コウシュハウンカイ
単勝 9 5,230円(8番人気) 馬複 2-9 1,700円 三連単 9-2-1 29,460円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい古馬重賞で4大記念競走の第3弾、第41回北見記念は、8番人気の6歳馬メジロゴーリキが障害2番手から先頭をとらえて、あとは後続の猛追を押さえて優勝。昨年3月のポプラ賞以来1年半ぶりの重賞勝利で通算5勝目、古馬重賞では4歳時チャンピオンカップ以来の勝利となった。西謙一騎手は北見記念初制覇で、重賞は今年2月のヒロインズカップ以来10勝目、松井浩文調教師はこのレースは4度目の制覇で重賞通算67勝目。
レース振り返り
ミスタカシマが出走取消となり、8頭立てとなった。馬場状態は水分は1%を切って乾燥はしているものの、気温が低く推移したこともあり、比較的軽めの状況であった。
レースは、各馬一斉に飛び出し、ホクショウマサルが若干後方にまわったものの、その他の馬はほぼ同時に第1障害を越えていった。その中からメジロゴーリキ、4歳馬アオノブラック、ミノルシャープがやや前に出たものの、ここは重量戦、すぐに各馬が刻みを入れ始め、かなりのゆったりしたペースに落ち着いた。そしてホクショウマサルも追いついて、ほとんど全馬が横並びのまま1,2障害中間を進んだ。各馬小刻みに息を入れながら第2障害手前に向かう。コウシュハウンカイやメジロゴーリキらが少しずつ前を伺うが差はつかず、その間にオレノココロがすっと前に出て、第2障害にはオレノココロが先着、その他の各馬もすぐに追いつき、各馬全く横一線で並んだ。ここまで84秒で重量戦としてはまずまずのペース。
各馬はかなりじっくりと溜めて10秒以上たって、まずアオノブラック、キタノユウジロウといった若馬勢から動き出し、その他の馬も続々と障害にチャレンジした。その中ではアオノブラックが膝をついて崩れた。それを横目にキタノユウジロウが最も先に障害を越え、これが先頭。ほとんど差がなく、メジロゴーリキ、コウシュハウンカイといったところが障害をクリアし、前を追った。その後10mほど遅れて、障害に2腰ほどかかっていたオレノココロ、そしてやや遅れてセンゴクエースが続いた。
先頭を行くキタノユウジロウを、内からコウシュハウンカイ、外からメジロゴーリキがじわじわ並び駈け残り30mを切ったあたりでは3頭がほぼ横一線に並び激しく競り合った。さらに遅れていたオレノココロとセンゴクエースが激しく追いかけ先頭グループにじわじわ近づいてきた。そして残り10mあたりまで進んだところでコウシュハウンカイが一歩前に出て、メジロゴーリキも差がなく続く、キタノユウジロウはやや緩むが粘る。さらに後ろからオレノココロとセンゴクエースが加速して近づいて、ゴール直前で5頭が並ぶ大接戦。ゴール直前でコウシュハウンカイが少し緩み、今度はメジロゴーリキが一歩前に出たところ、オレノココロも激しく追って。ゴール線はメジロゴーリキとオレノココロが同時にゴール。1,2着は写真判定にもつれ込んだ。わずかの差でコウシュハウンカイが3着となった。後続は後方で激しく追っていたセンゴクエースがキタノユウジロウもかわして4着。今シーズン重賞3勝のミノルシャープは遅れて6着、当欄で対抗にしたホクショウマサルは障害が上がらず7着に終わった。
次走へのメモ
メジロゴーリキ(1着):近走成績が上がっていなかっただけに8番人気は致し方なかったが、この間もタイミングや流れによるところが大きく、決して力が落ちていたわけではなかった。やはり重量戦になるとこの馬の力が生きてくるようだ。障害も力が入っていた。大外枠もこの馬には合っているのだろう。ブリンカーを外した効果もあった。完全復活か。次の大きな目標は帯広記念だが、今月末のドリームエイジカップもこの馬としては得意な条件になる。
オレノココロ(2着):万全の態勢で臨み、動きも問題はなかった。強いて言えば障害で2,3歩かかってしまったことか。このあたりはレース勘といったところか。それでも崩れなかったことは収穫、今後につながりそう。当面はやはり帯広記念が目標だが、今季重賞未勝利ということもありドリームエイジカップあたりも狙いたい。
コウシュハウンカイ(3着):この馬にとってはいつものように障害もしっかり上げて最後まで粘りきるという理想の流れであった。最後はわずかの差で差し切られたが、大きなハンデを考えるとよく粘ったというところか。この馬も大きな目標は連覇を目指す帯広記念。
センゴクエース(4着):ゆったりした流れとなりこの馬としては理想の展開だったが、やはり障害に時間がかかった。最後わずかの差まで詰めていたことを考えると、もう一歩上がっていればと悔やまれる。しかし崩れなかったことは収穫か。帯広記念で再挑戦。
キタノユウジロウ(5着):繰り上がり出走だがチャンスは虎視眈々と狙っていたようだ。重い荷物だったがかなり積極的に攻めていた。障害力も生かした形だ。やはり重賞になって力を出せるタイプ。出走のために特別戦あたりで賞金を稼ぎたい。
その他では、ミノルシャープ(6着)は34kgのマイナス体重が示すように調子を崩していたようだ。行き脚も良くなくて本来の力は出せていなかった。無理せず体調の回復に努めてほしい。ホクショウマサル(7着)は後方で溜めて行く作戦で、障害に重点を置いていたようだが、隣の馬の転倒もあって、力が入らなかった。4歳馬アオノブラック(8着)は、さすがに荷が重かったか。果敢に出走してきただけでも拍手。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 なし (取消による返還あり)
メジロゴーリキ復活はさすがだった。元々実力馬なだけにいずれはとは思っていたけど、このタイミングだった。恐れ入ったというところ。オレノココロもしっかり見せてくれたんじゃないかな。対抗に推したマサルが隣の馬の影響もあってかやはり力が入らなかったね。しかし、連続で当たり無しはきつい。重賞が続くだけになんとか巻き返したいけど、個人的にはあまりじっくりできてないんだよね。そういう時の方が当たったりするかも。
今回収支 -5,300 (取消分除く)
(通常分) -4,200 (配当)0 (投入)4,200
(単複・ワイド) -1,100 (配当)0 (投入)1,100
今年度累計 -11,770(11/1・北見記念終了時点)
(通常分) -5,220 (配当 43,280 - 投入 48,500)
(単複・ワイド) -6,550 (配当 10,350 - 投入 16,900)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
重賞は3週連続、次は11月8日(日)、3歳三冠レースの第2弾、ばんえい菊花賞(BG2)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
第41回北見記念(BG2)-2020年11月1日-11R 200m直 晴 0.9%
1着 (9)メジロゴーリキ(西謙一) 2分31秒4
2着◎(2)オレノココロ
3着▲(1)コウシュハウンカイ
単勝 9 5,230円(8番人気) 馬複 2-9 1,700円 三連単 9-2-1 29,460円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい古馬重賞で4大記念競走の第3弾、第41回北見記念は、8番人気の6歳馬メジロゴーリキが障害2番手から先頭をとらえて、あとは後続の猛追を押さえて優勝。昨年3月のポプラ賞以来1年半ぶりの重賞勝利で通算5勝目、古馬重賞では4歳時チャンピオンカップ以来の勝利となった。西謙一騎手は北見記念初制覇で、重賞は今年2月のヒロインズカップ以来10勝目、松井浩文調教師はこのレースは4度目の制覇で重賞通算67勝目。
レース振り返り
ミスタカシマが出走取消となり、8頭立てとなった。馬場状態は水分は1%を切って乾燥はしているものの、気温が低く推移したこともあり、比較的軽めの状況であった。
レースは、各馬一斉に飛び出し、ホクショウマサルが若干後方にまわったものの、その他の馬はほぼ同時に第1障害を越えていった。その中からメジロゴーリキ、4歳馬アオノブラック、ミノルシャープがやや前に出たものの、ここは重量戦、すぐに各馬が刻みを入れ始め、かなりのゆったりしたペースに落ち着いた。そしてホクショウマサルも追いついて、ほとんど全馬が横並びのまま1,2障害中間を進んだ。各馬小刻みに息を入れながら第2障害手前に向かう。コウシュハウンカイやメジロゴーリキらが少しずつ前を伺うが差はつかず、その間にオレノココロがすっと前に出て、第2障害にはオレノココロが先着、その他の各馬もすぐに追いつき、各馬全く横一線で並んだ。ここまで84秒で重量戦としてはまずまずのペース。
各馬はかなりじっくりと溜めて10秒以上たって、まずアオノブラック、キタノユウジロウといった若馬勢から動き出し、その他の馬も続々と障害にチャレンジした。その中ではアオノブラックが膝をついて崩れた。それを横目にキタノユウジロウが最も先に障害を越え、これが先頭。ほとんど差がなく、メジロゴーリキ、コウシュハウンカイといったところが障害をクリアし、前を追った。その後10mほど遅れて、障害に2腰ほどかかっていたオレノココロ、そしてやや遅れてセンゴクエースが続いた。
先頭を行くキタノユウジロウを、内からコウシュハウンカイ、外からメジロゴーリキがじわじわ並び駈け残り30mを切ったあたりでは3頭がほぼ横一線に並び激しく競り合った。さらに遅れていたオレノココロとセンゴクエースが激しく追いかけ先頭グループにじわじわ近づいてきた。そして残り10mあたりまで進んだところでコウシュハウンカイが一歩前に出て、メジロゴーリキも差がなく続く、キタノユウジロウはやや緩むが粘る。さらに後ろからオレノココロとセンゴクエースが加速して近づいて、ゴール直前で5頭が並ぶ大接戦。ゴール直前でコウシュハウンカイが少し緩み、今度はメジロゴーリキが一歩前に出たところ、オレノココロも激しく追って。ゴール線はメジロゴーリキとオレノココロが同時にゴール。1,2着は写真判定にもつれ込んだ。わずかの差でコウシュハウンカイが3着となった。後続は後方で激しく追っていたセンゴクエースがキタノユウジロウもかわして4着。今シーズン重賞3勝のミノルシャープは遅れて6着、当欄で対抗にしたホクショウマサルは障害が上がらず7着に終わった。
次走へのメモ
メジロゴーリキ(1着):近走成績が上がっていなかっただけに8番人気は致し方なかったが、この間もタイミングや流れによるところが大きく、決して力が落ちていたわけではなかった。やはり重量戦になるとこの馬の力が生きてくるようだ。障害も力が入っていた。大外枠もこの馬には合っているのだろう。ブリンカーを外した効果もあった。完全復活か。次の大きな目標は帯広記念だが、今月末のドリームエイジカップもこの馬としては得意な条件になる。
オレノココロ(2着):万全の態勢で臨み、動きも問題はなかった。強いて言えば障害で2,3歩かかってしまったことか。このあたりはレース勘といったところか。それでも崩れなかったことは収穫、今後につながりそう。当面はやはり帯広記念が目標だが、今季重賞未勝利ということもありドリームエイジカップあたりも狙いたい。
コウシュハウンカイ(3着):この馬にとってはいつものように障害もしっかり上げて最後まで粘りきるという理想の流れであった。最後はわずかの差で差し切られたが、大きなハンデを考えるとよく粘ったというところか。この馬も大きな目標は連覇を目指す帯広記念。
センゴクエース(4着):ゆったりした流れとなりこの馬としては理想の展開だったが、やはり障害に時間がかかった。最後わずかの差まで詰めていたことを考えると、もう一歩上がっていればと悔やまれる。しかし崩れなかったことは収穫か。帯広記念で再挑戦。
キタノユウジロウ(5着):繰り上がり出走だがチャンスは虎視眈々と狙っていたようだ。重い荷物だったがかなり積極的に攻めていた。障害力も生かした形だ。やはり重賞になって力を出せるタイプ。出走のために特別戦あたりで賞金を稼ぎたい。
その他では、ミノルシャープ(6着)は34kgのマイナス体重が示すように調子を崩していたようだ。行き脚も良くなくて本来の力は出せていなかった。無理せず体調の回復に努めてほしい。ホクショウマサル(7着)は後方で溜めて行く作戦で、障害に重点を置いていたようだが、隣の馬の転倒もあって、力が入らなかった。4歳馬アオノブラック(8着)は、さすがに荷が重かったか。果敢に出走してきただけでも拍手。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 なし (取消による返還あり)
メジロゴーリキ復活はさすがだった。元々実力馬なだけにいずれはとは思っていたけど、このタイミングだった。恐れ入ったというところ。オレノココロもしっかり見せてくれたんじゃないかな。対抗に推したマサルが隣の馬の影響もあってかやはり力が入らなかったね。しかし、連続で当たり無しはきつい。重賞が続くだけになんとか巻き返したいけど、個人的にはあまりじっくりできてないんだよね。そういう時の方が当たったりするかも。
今回収支 -5,300 (取消分除く)
(通常分) -4,200 (配当)0 (投入)4,200
(単複・ワイド) -1,100 (配当)0 (投入)1,100
今年度累計 -11,770(11/1・北見記念終了時点)
(通常分) -5,220 (配当 43,280 - 投入 48,500)
(単複・ワイド) -6,550 (配当 10,350 - 投入 16,900)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
重賞は3週連続、次は11月8日(日)、3歳三冠レースの第2弾、ばんえい菊花賞(BG2)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
2020年11月1日日曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第41回北見記念(11/1)
今週の重賞は、古馬の重賞で4大記念競走の第3弾、北見記念です。今週から3週連続で重賞があります。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。
「北見記念」の概要と傾向
ばんえいのいわゆる4大記念競走の第3弾。2006年までは廃止された北見競馬場で行われていた。現在はこれを引き継ぎ帯広にて晩秋の古馬重賞シリーズの一戦として行われている。
9月の岩見沢記念とは出走条件も同じで姉妹レースの位置づけだが、傾向は大きく異なる。岩見沢記念が上位馬が強いのに対し、北見記念は過去10年で1番人気は(1,2,2,5)とかなりの苦戦。下位人気までまんべんなく連対しており、波乱傾向の大きいレースと言える。岩見沢記念の勝ち馬は1勝のみとなっており連動していない。但し、出走頭数が少ないことが多いので配当はまずまず。これは基礎重量850kgで賞金加算もあるため、かなりの重量戦となること、BG1レースの狭間で陣営が狙いづらい時期であることなどが理由として挙げられる。このレースのみに強い馬というのも存在し、2011~13年には重賞実績の少ないギンガリュウセイがこのレースでは3連覇している。適性のようなものもありそう。若馬や牝馬は苦戦傾向にある。騎手では藤本匠騎手が7勝とこのレースを得意としている。
今回のみどころ
今シーズンの古馬戦線は、最初のオッズパーク杯ではコウシュハウンカイが勝ったが、その次の北斗賞から旭川記念、グランプリとミノルシャープがBG1~BG3まで3連覇、岩見沢記念ではコウシュハウンカイが巻き返しており、ここまでこの2頭で重賞を分け合っている。一方、従来の盟主であるオレノココロやセンゴクエースらは引き続き苦戦している。但し、コウシュハウンカイとミノルシャープはハンデがあるため戦いは厳しくなる。また高重量戦となるため、経験を積んだ古馬が有利となってくる。若馬勢がどこまで頑張れるかも見どころ。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 コウシュハウンカイ:10歳馬ながら、1年を通してほとんど休むことなくレースに顔を出しており、ほとんどが入着圏内でしっかり成績を上げている。言わずもがな安定感はずば抜けており、レースを通してほぼ一定の力で走れるのは強み。ただ、ミノルシャープら若馬に先に行かれると切れ味がないだけに厳しい。
2 オレノココロ:3月のばんえい記念勝利後、今シーズン前半も好調を続けていたが、重賞では勝ち馬に上手く走られ勝ちきれなかった。夏場は体調を崩しやすいこともあり、旭川記念2着後は休養、グランプリも回避した。秋シーズンから再始動。復帰後のオープン特別は2着。ひと叩きして勘を取り戻せているか。
3 センゴクエース:どうしてもこの馬は障害がネック。しかも崩れてしまうことが多く、負ける時は派手に負ける。一旦障害を上がれば重い荷物でも走りきるだけの力はあるのだが。近走も立ち直りの兆しは見られるが、期待されると逆に厳しいようだ。ペースが落ち着けばチャンスも。1年半ぶりの重賞をめざす。
4 ミスタカシマ:同馬は出走取消となりました。今シーズンは古馬オープンの中に入り、相手関係から世代戦以外はなかなか成績は上がらなかったが、岩見沢記念では好位置から障害をひと腰で越え2着に食い込むなど、善戦はしている。馬体もしっかりしており、流れに乗れれば上位進出も。さすがにこれ以上の重量は厳しいがウンカイ産駒なら一発も。
5 ミノルシャープ:今シーズン重賞3勝と圧巻。その勢いをもってすれば、多少のハンデがあっても問題はなさそう。しかしながら岩見沢記念での熱発による除外後、馬体重も落ちてきており体調が心配。復帰後の前走も追走一杯だった。5歳だった昨年は人気薄ながら2着。この頃から課題だった直線の粘りが増してきた。
6 キタノユウジロウ:追加参戦。5歳馬で今シーズンから重賞戦線に本格参戦しているが、前半から流れに乗れず追走一杯のレースが続いている。本来なら好位置から持ち前の障害力ですっと前に出てそのまま粘り込むというのがこの馬の型。息を入れてのひと叩きでどこまでリフレッシュしているか。前に付いて行きたい。
7 アオノブラック:4歳馬が挑戦。同世代のライバル、メムロボブサップに隠れて目立たない存在ではあるが、崩れが少なく確実に上位に入ってくる。障害もしっかりこなせて切れ味もあるが、相手の様子を見ながら走るため、前半でやや遅れる傾向にありそのままジリジリと伸びを欠くことも多い。早めに好位置につけたい。
8 ホクショウマサル:破竹の連勝を続けた昨年とは打って変わって今年は厳しいレースが続き、障害も上がらない状況であった。近走は特別戦ならある程度走れるところを見せたが、重賞では相変わらず結果が出ていない。荷物に対応できないタイプではないはずで、重量戦でペースが落ち着けば末脚を生かせる展開になるか。
9 メジロゴーリキ:重賞を連覇するなど勢いのあった昨年前半頃に比べ、最近はかなり苦しんでいる。持ち味は先行力と力強く走れる脚力だが、序盤から遅れを取り焦って障害も手間取るようになっている。自分のペースに持ちこめればレースを引っ張れるのだが。昨年このレース3着の実績。荷物が重くなるのは歓迎。
展開予想
ほぼいつもの古馬重賞のメンバーではあるが、重量戦でハンデも大きいため微妙に展開が変わりそう。先行馬の中で、ミノルシャープはさすがに荷物が重いか。するとメジロゴーリキが先に行きそうだが、センゴクエースが調子が良ければ障害を見据えて前に行くことも考えられる。これにオレノココロが付いて行けそう。コウシュハウンカイも前に行きたいが荷物との相談か。馬場は軽めでも荷物が重くペースは落ち着くか。障害を越えればオレノココロやセンゴクエースが速いか。もたつくようだと、荷物が重くてもミノルシャープやコウシュハウンカイが逃げ切り態勢に入れそう。
【はむ!の見解まとめ】
北見記念は例年波乱気味。重量戦で力勝負になりそうだが、流れ一つで大きく変わることも。本欄ではやはり実力馬◎(2)オレノココロを本命とした。夏を完全に休み、復帰初戦のオープン特別の狩勝賞では手応えをつかむ2着。ここは万全の態勢で臨めそう。今シーズンの初重賞をここで決めるか。
対抗には思い切って○(8)ホクショウマサルを持ってきた。今シーズン重賞ではさっぱりだが、動きそのものはだいぶ戻ってきている。重量戦は不向きの声もあるが、ばんえい記念3着の実績。むしろ落ち着いて走れるこのレースの方がいいだろう。ハンデも手頃だ。そして▲(1)コウシュハウンカイはトップハンデが厳しいが、このレース2勝の実績。障害も上手なので早めに行けば上位には確実に食い込んでくるだろう。端枠はやや気になるところだが崩れることはなさそう。
△(3)センゴクエースも押さえておかなければならない一頭。相変わらず障害の課題が大きく膝を折って崩れる癖があってアテにはできないが、ペースが落ち着けば立て直して食い込んで来そう。今シーズン絶好調の注(5)ミノルシャープは実力は申し分ないかさすがにハンデが重いのと、前走を見るとやや調子を崩しつつあるように見え押さえまでとした。
その他では、牝馬の(4)ミスタカシマ。調子は良く、一線級でも決して見劣りのする馬ではないが、さすがにここでは荷が重いか。4歳馬(7)アオノブラックは全くの未知数だが、若馬の勢いはある。無理せずレース経験を積むことに重点をおくか。(9)メジロゴーリキも力はあるはずでそろそろ再始動を望みたいが現状は厳しいか。
なお、ミスタカシマは出走取消となりました。
はむ!の馬券狙いどころ:
ナナカマド賞でがっつりやられて、今週から重賞3連チャンなのに心許ない。今回しっかり当てて、運気を取り戻したい。
やはりここは定番オレノココロを本命に取った。本来の実力ナンバーワンの座は譲りたくない。勝ちに来ているはず。相手を少し手広く。マサルあたりがすっと来てくれると面白くなるのだが。ワイドは穴目から。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 2→8,1,3,5→8,1,3,5 合計12通り 各100円
2→8,1,3→8,1,3,5,4 合計12通り 各100円
8,1,3,5→2→8,1,3,5 合計12通り 各100円
8,1,3→8,1,3,5→2 合計9通り 各100円 合計 4,500円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 2 800円
ワイド 4=2,8,1,7 7=2,8,1 合計7点 各100円
合計 1,500円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】ばんえい中継(歴史など)について(3)
ばんえい競馬のCSなどを通じた全国中継により、昨今のファン増加の土台ができているという話の続きです。
CSによる中継開始以降、スカパーでは2014年まで一貫してばんえい中継は放送されていました。一時期チャンネルが変更になった時期がありますが、ほぼ一貫して645ch(ミュージックグラフィティTV)(ハイビジョン化後は795ch)にて放送されていました。そして2011年までは無料放送が実施され、普段競馬を見ない人々もチャンネルを回せば目にすることとなりました。2014年までは、前半は有料放送になりましたが、795chは視聴パックに含まれているため、多くの人が引き続き視聴することができましたし、メインを含む後半は引き続き無料でした。
2013年には、経費削減のため、それまで行われていたスタジオからの予想やパドック解説などが一時的に廃止されレース中継だけが行われていた時期がありました。その後は徐々に復活し、翌年には「ばんスタ」としてよみがえることになりましたが、やはり広報や情報の発信は重要であることが再認識された時期でもありました。
2014年からはスカパーでバラバラに放送されていた地方競馬中継がまとめられ、「地方競馬ナイン」(701~703ch)に再編されました。そして完全有料となり、誰もがCSを通じて気軽に見られることはなくなりましたが、ネット中継の方が安定した配信が行われるようになり、多くの人はそちらにシフトしていったものと思われます。
さらにこの話を続けます。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第41回北見記念(BG2) (2020年11月1日(日)20:15発走 帯広11R ダ200m 3歳以上オープン別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
▲ | 1 | コウシュハウンカイ | 牡10 | 880 | 藤本匠 | 松井浩 | 栗毛 先 |
◎ | 2 | オレノココロ | 牡10 | 860 | 鈴木恵 | 槻舘重 | 青毛 差 |
△ | 3 | センゴクエース | 牡8 | 850 | 長澤幸 | 槻舘重 | 鹿毛 先 |
取消 | 4 | ミスタカシマ | 牝5 | 840 | 菊池一 | 槻舘重 | 栗毛 差 |
注 | 5 | ミノルシャープ | 牡6 | 880 | 島津新 | 大友人 | 鹿毛 逃 |
6 | キタノユウジロウ | 牡5 | 850 | 松田道 | 村上慎 | 栗毛 追 | |
7 | アオノブラック | 牡4 | 850 | 藤野俊 | 金田勇 | 鹿毛 追 | |
○ | 8 | ホクショウマサル | 牡9 | 850 | 阿部武 | 坂本東 | 鹿毛 差 |
9 | メジロゴーリキ | 牡6 | 850 | 西謙一 | 松井浩 | 鹿毛 逃 |
「北見記念」の概要と傾向
ばんえいのいわゆる4大記念競走の第3弾。2006年までは廃止された北見競馬場で行われていた。現在はこれを引き継ぎ帯広にて晩秋の古馬重賞シリーズの一戦として行われている。
9月の岩見沢記念とは出走条件も同じで姉妹レースの位置づけだが、傾向は大きく異なる。岩見沢記念が上位馬が強いのに対し、北見記念は過去10年で1番人気は(1,2,2,5)とかなりの苦戦。下位人気までまんべんなく連対しており、波乱傾向の大きいレースと言える。岩見沢記念の勝ち馬は1勝のみとなっており連動していない。但し、出走頭数が少ないことが多いので配当はまずまず。これは基礎重量850kgで賞金加算もあるため、かなりの重量戦となること、BG1レースの狭間で陣営が狙いづらい時期であることなどが理由として挙げられる。このレースのみに強い馬というのも存在し、2011~13年には重賞実績の少ないギンガリュウセイがこのレースでは3連覇している。適性のようなものもありそう。若馬や牝馬は苦戦傾向にある。騎手では藤本匠騎手が7勝とこのレースを得意としている。
今回のみどころ
今シーズンの古馬戦線は、最初のオッズパーク杯ではコウシュハウンカイが勝ったが、その次の北斗賞から旭川記念、グランプリとミノルシャープがBG1~BG3まで3連覇、岩見沢記念ではコウシュハウンカイが巻き返しており、ここまでこの2頭で重賞を分け合っている。一方、従来の盟主であるオレノココロやセンゴクエースらは引き続き苦戦している。但し、コウシュハウンカイとミノルシャープはハンデがあるため戦いは厳しくなる。また高重量戦となるため、経験を積んだ古馬が有利となってくる。若馬勢がどこまで頑張れるかも見どころ。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 コウシュハウンカイ:10歳馬ながら、1年を通してほとんど休むことなくレースに顔を出しており、ほとんどが入着圏内でしっかり成績を上げている。言わずもがな安定感はずば抜けており、レースを通してほぼ一定の力で走れるのは強み。ただ、ミノルシャープら若馬に先に行かれると切れ味がないだけに厳しい。
2 オレノココロ:3月のばんえい記念勝利後、今シーズン前半も好調を続けていたが、重賞では勝ち馬に上手く走られ勝ちきれなかった。夏場は体調を崩しやすいこともあり、旭川記念2着後は休養、グランプリも回避した。秋シーズンから再始動。復帰後のオープン特別は2着。ひと叩きして勘を取り戻せているか。
3 センゴクエース:どうしてもこの馬は障害がネック。しかも崩れてしまうことが多く、負ける時は派手に負ける。一旦障害を上がれば重い荷物でも走りきるだけの力はあるのだが。近走も立ち直りの兆しは見られるが、期待されると逆に厳しいようだ。ペースが落ち着けばチャンスも。1年半ぶりの重賞をめざす。
4 ミスタカシマ:同馬は出走取消となりました。今シーズンは古馬オープンの中に入り、相手関係から世代戦以外はなかなか成績は上がらなかったが、岩見沢記念では好位置から障害をひと腰で越え2着に食い込むなど、善戦はしている。馬体もしっかりしており、流れに乗れれば上位進出も。さすがにこれ以上の重量は厳しいがウンカイ産駒なら一発も。
5 ミノルシャープ:今シーズン重賞3勝と圧巻。その勢いをもってすれば、多少のハンデがあっても問題はなさそう。しかしながら岩見沢記念での熱発による除外後、馬体重も落ちてきており体調が心配。復帰後の前走も追走一杯だった。5歳だった昨年は人気薄ながら2着。この頃から課題だった直線の粘りが増してきた。
6 キタノユウジロウ:追加参戦。5歳馬で今シーズンから重賞戦線に本格参戦しているが、前半から流れに乗れず追走一杯のレースが続いている。本来なら好位置から持ち前の障害力ですっと前に出てそのまま粘り込むというのがこの馬の型。息を入れてのひと叩きでどこまでリフレッシュしているか。前に付いて行きたい。
7 アオノブラック:4歳馬が挑戦。同世代のライバル、メムロボブサップに隠れて目立たない存在ではあるが、崩れが少なく確実に上位に入ってくる。障害もしっかりこなせて切れ味もあるが、相手の様子を見ながら走るため、前半でやや遅れる傾向にありそのままジリジリと伸びを欠くことも多い。早めに好位置につけたい。
8 ホクショウマサル:破竹の連勝を続けた昨年とは打って変わって今年は厳しいレースが続き、障害も上がらない状況であった。近走は特別戦ならある程度走れるところを見せたが、重賞では相変わらず結果が出ていない。荷物に対応できないタイプではないはずで、重量戦でペースが落ち着けば末脚を生かせる展開になるか。
9 メジロゴーリキ:重賞を連覇するなど勢いのあった昨年前半頃に比べ、最近はかなり苦しんでいる。持ち味は先行力と力強く走れる脚力だが、序盤から遅れを取り焦って障害も手間取るようになっている。自分のペースに持ちこめればレースを引っ張れるのだが。昨年このレース3着の実績。荷物が重くなるのは歓迎。
展開予想
ほぼいつもの古馬重賞のメンバーではあるが、重量戦でハンデも大きいため微妙に展開が変わりそう。先行馬の中で、ミノルシャープはさすがに荷物が重いか。するとメジロゴーリキが先に行きそうだが、センゴクエースが調子が良ければ障害を見据えて前に行くことも考えられる。これにオレノココロが付いて行けそう。コウシュハウンカイも前に行きたいが荷物との相談か。馬場は軽めでも荷物が重くペースは落ち着くか。障害を越えればオレノココロやセンゴクエースが速いか。もたつくようだと、荷物が重くてもミノルシャープやコウシュハウンカイが逃げ切り態勢に入れそう。
【はむ!の見解まとめ】
北見記念は例年波乱気味。重量戦で力勝負になりそうだが、流れ一つで大きく変わることも。本欄ではやはり実力馬◎(2)オレノココロを本命とした。夏を完全に休み、復帰初戦のオープン特別の狩勝賞では手応えをつかむ2着。ここは万全の態勢で臨めそう。今シーズンの初重賞をここで決めるか。
対抗には思い切って○(8)ホクショウマサルを持ってきた。今シーズン重賞ではさっぱりだが、動きそのものはだいぶ戻ってきている。重量戦は不向きの声もあるが、ばんえい記念3着の実績。むしろ落ち着いて走れるこのレースの方がいいだろう。ハンデも手頃だ。そして▲(1)コウシュハウンカイはトップハンデが厳しいが、このレース2勝の実績。障害も上手なので早めに行けば上位には確実に食い込んでくるだろう。端枠はやや気になるところだが崩れることはなさそう。
△(3)センゴクエースも押さえておかなければならない一頭。相変わらず障害の課題が大きく膝を折って崩れる癖があってアテにはできないが、ペースが落ち着けば立て直して食い込んで来そう。今シーズン絶好調の注(5)ミノルシャープは実力は申し分ないかさすがにハンデが重いのと、前走を見るとやや調子を崩しつつあるように見え押さえまでとした。
その他では、牝馬の(4)ミスタカシマ。調子は良く、一線級でも決して見劣りのする馬ではないが、さすがにここでは荷が重いか。4歳馬(7)アオノブラックは全くの未知数だが、若馬の勢いはある。無理せずレース経験を積むことに重点をおくか。(9)メジロゴーリキも力はあるはずでそろそろ再始動を望みたいが現状は厳しいか。
なお、ミスタカシマは出走取消となりました。
はむ!の馬券狙いどころ:
ナナカマド賞でがっつりやられて、今週から重賞3連チャンなのに心許ない。今回しっかり当てて、運気を取り戻したい。
やはりここは定番オレノココロを本命に取った。本来の実力ナンバーワンの座は譲りたくない。勝ちに来ているはず。相手を少し手広く。マサルあたりがすっと来てくれると面白くなるのだが。ワイドは穴目から。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 2→8,1,3,5→8,1,3,5 合計12通り 各100円
2→8,1,3→8,1,3,5,4 合計12通り 各100円
8,1,3,5→2→8,1,3,5 合計12通り 各100円
8,1,3→8,1,3,5→2 合計9通り 各100円 合計 4,500円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 2 800円
ワイド 4=2,8,1,7 7=2,8,1 合計7点 各100円
合計 1,500円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】ばんえい中継(歴史など)について(3)
ばんえい競馬のCSなどを通じた全国中継により、昨今のファン増加の土台ができているという話の続きです。
CSによる中継開始以降、スカパーでは2014年まで一貫してばんえい中継は放送されていました。一時期チャンネルが変更になった時期がありますが、ほぼ一貫して645ch(ミュージックグラフィティTV)(ハイビジョン化後は795ch)にて放送されていました。そして2011年までは無料放送が実施され、普段競馬を見ない人々もチャンネルを回せば目にすることとなりました。2014年までは、前半は有料放送になりましたが、795chは視聴パックに含まれているため、多くの人が引き続き視聴することができましたし、メインを含む後半は引き続き無料でした。
2013年には、経費削減のため、それまで行われていたスタジオからの予想やパドック解説などが一時的に廃止されレース中継だけが行われていた時期がありました。その後は徐々に復活し、翌年には「ばんスタ」としてよみがえることになりましたが、やはり広報や情報の発信は重要であることが再認識された時期でもありました。
2014年からはスカパーでバラバラに放送されていた地方競馬中継がまとめられ、「地方競馬ナイン」(701~703ch)に再編されました。そして完全有料となり、誰もがCSを通じて気軽に見られることはなくなりましたが、ネット中継の方が安定した配信が行われるようになり、多くの人はそちらにシフトしていったものと思われます。
さらにこの話を続けます。
2020年10月21日水曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第43回ナナカマド賞(10/18)
ばんえい重賞レース回顧
第43回ナナカマド賞(BG3)-2020年10月18日-11R 200m直 晴 1.1%
1着▲(10)アバシリサクラ(島津新) 1分39秒9
2着△(9)ネオキングダム
3着 (5)レッツゴーリータン
単勝 10 580円(4番人気) 馬複 9-10 720円 三連単 10-9-5 24,290円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい2歳最初の重賞第43回ナナカマド賞は、4番人気の牝馬アバシリサクラが大外枠5~6番手から勢いよく差し切って勝利、1冠目を獲得した。牝馬の優勝は2017年ミスタカシマ以来3年ぶり。島津新騎手はナナカマド賞初制覇、重賞は今季実に6勝で通算8勝目。金田勇調教師もナナカマド賞初勝利で今季3勝通算21勝。
レース振り返り
帯広は週の前半に長雨があり、その後は天気は回復したものの気温が低めの状態が続き、馬場としては水分表示より軽めの馬場であった。
レースは各馬勢いよく飛び出し、第1障害は各馬ほとんど差がなくクリア、第1障害を越えたあたりからアバシリサクラ、内からシンエイアローなど先行すると予想された馬らが前に、これにレッツゴーリータン、キタノダンディが中から前の方につけ、そしてアバシリサクラをマークするようにネオキングダムが付いていった。1,2障害中間あたりからは各馬刻みを入れ始めペースが緩んで、先頭集団からアバシリサクラがやや控えて、代わりにアルジャンノオー、最内からシュトラールあたりが前に追いついた。第2障害手前に向かってはレッツゴーリータンがやや前に出てシンエイアロー、ネオキングダムといったところがついて行く展開。そしてこの3頭が第2障害に先着、すぐにキタノダンディ、シュトラールあたりが続いた。ここまで50秒とややハイペース。
そして最初にシンエイアローが障害を仕掛け、後続も続々と障害に挑戦し次々に越えていった。シンエイアローの後は、ネオキングダム、シュトラールが続き、少し遅れてレッツゴーリータンも坂を越えた。一方、アルジャンノオーは第2障害に到着するやいなや坂に挑戦し、一応はひと腰で越えたものの少し脚が引っかかり遅れを取った。さらにアバシリサクラは十分溜めて前の馬を見届けてから障害を仕掛け、ひと腰で越えてからは鋭い脚色で前を追った。
先頭争いは、シンエイアローとネオキングダムが行き、シュトラール、レッツゴーリータンが追う形となったが、すぐにアルジャンノオーとアバシリサクラが追いついてきた。但しアルジャンノオーは勢いが続かず脱落気味。一方アバシリサクラはさらに加速し、先行するシンエイアロー、ネオキングダムに一気に並びかけ、残り30mあたりで逆転。アバシリサクラが先頭に立った。追いかける各馬はそれぞれ脚色が厳しくなったが、ネオキングダムがここから粘り腰を見せ、再びアバシリサクラに迫り半馬身差まで詰め、この2頭の一騎打ちになった。しかし、アバシリサクラのスピードは緩んだものの、ネオキングダムも最後は一杯になって追いつけず、アバシリサクラが最後は1馬身差に広げてゴールを駆け抜けた。ネオキングダムがそのまま2着。3着争いは、前を行くシンエイアロー、シュトラールら各馬詰まって苦しい展開の中、途中止まらなかったレッツゴーリータンが一歩抜け出し、ゴール直前では立ち止まったものの3着を確保した。1番人気アルジャンノオーは最後完全に失速し9着と惨敗、また当欄で対抗に狙ったフクフクライデンは前半から遅れを取って最後追いかけたが6着に終わった。
次走へのメモ
アバシリサクラ(1着):重賞でも鋭い切れ味が決まった。前半飛び出しつつも中盤はじっくり構え、障害は溜めにためて、しっかり上げることに徹していた。直線では逆転できる自信を持っていたようだ。最後は突き放す場面もあり、まだこれから強くなりそうな気配を見せた。次の狙いは当然2冠目ヤングチャンピオンシップ。しかしこのレースは予選があり過去ミスタカシマも涙をのんでいる。アバシリという冠名だがレベルの高い十勝産駒、今後は賞金加算もあり厳しくなるがなんとか勝ち上がりたい。
ネオキングダム(2着):今回は明らかに勝ちに行っていた。当面のライバルと思われたアルジャンノオーより先に行くという意識があったのだろう。隣のアバシリサクラをマークしながらかなり積極的にレースを進めていた。最後は切れ味の差でやられたが、最後まで食らいついていく粘りを見せていた。今後はヤングCSに向け、こちらもレベルの高い釧路産駒できっちり勝ちたいところ。
レッツゴーリータン(3着):こちらは大善戦の3着。最後の出走権に滑り込んできただけに力量的にどうかと思われたが、前回勝ってきた勢いと、積極的なレース運びが功を奏した。馬体も成長していたことが最後の粘りにつながった。次は北見産駒特別で同じ生産牧場で産まれたライバルたちとヤングCSを目指して戦う。
シュトラール(4着):多少調子を崩して成績も落ちていたので、人気も下がっていたが、今回は最内枠で自分の競馬に徹していたようだ。隣に逃げ馬がいてマークすることができたのも大きかった。今後に向け巻き返すきっかけができたのではないか。北見産駒特別で勝って次に進みたい。
シンエイアロー(5着):やはりこの馬は先行して味のある馬のようだ。最後は失速気味であったものの粘りは見せていた。今年の牝馬勢の層の厚さも感じさせた。次の狙いはレベルの高い十勝産駒だが、体もまだ小さいこともあり、年明けの黒ユリ賞を目指して体を作っていくか。
その他では、フクフクライデン(6着)はやはり速いペースについていけず最後は追い込んでいたが見せ場にはならなかった。重量が増えれば巻き返しも。繰り上がり出走のショウワノチカラ(7着)は終始後方で見せ場はなかったが、今回のペースを体験できただけでも収穫。そしてアルジャンノオー(9着)は10kgのハンデにこれほど苦しむことになるとは想像以上であった。やはりペースが速すぎたか。今後巻き返したい。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 なし
アバシリサクラは重賞でも切れ味しっかりしてたね。しかしアルジャンノオーなど本命サイドがこんなに崩れるとは。レッツゴーリータンとかが突っ込んできたのも驚いた。2歳戦は本当に難しいね。それにしてもまたもやボウズとは。少しくらい当てたかったな。
今回収支 -5,900
(通常分) -4,400 (配当)0 (投入)4,400
(単複・ワイド) -1,500 (配当)0 (投入)1,500
今年度累計 -6,470(10/18・ナナカマド賞終了時点)
(通常分) -1,020 (配当 42,980 - 投入 44,000)
(単複・ワイド) -5,450 (配当 9,950 - 投入 15,400)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
次の重賞は2週間後の11月1日(日)、古馬重賞の北見記念(BG2)です。そしてそこから3週続けて重賞があります。予想は前日までにアップしたいと思います。
第43回ナナカマド賞(BG3)-2020年10月18日-11R 200m直 晴 1.1%
1着▲(10)アバシリサクラ(島津新) 1分39秒9
2着△(9)ネオキングダム
3着 (5)レッツゴーリータン
単勝 10 580円(4番人気) 馬複 9-10 720円 三連単 10-9-5 24,290円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい2歳最初の重賞第43回ナナカマド賞は、4番人気の牝馬アバシリサクラが大外枠5~6番手から勢いよく差し切って勝利、1冠目を獲得した。牝馬の優勝は2017年ミスタカシマ以来3年ぶり。島津新騎手はナナカマド賞初制覇、重賞は今季実に6勝で通算8勝目。金田勇調教師もナナカマド賞初勝利で今季3勝通算21勝。
レース振り返り
帯広は週の前半に長雨があり、その後は天気は回復したものの気温が低めの状態が続き、馬場としては水分表示より軽めの馬場であった。
レースは各馬勢いよく飛び出し、第1障害は各馬ほとんど差がなくクリア、第1障害を越えたあたりからアバシリサクラ、内からシンエイアローなど先行すると予想された馬らが前に、これにレッツゴーリータン、キタノダンディが中から前の方につけ、そしてアバシリサクラをマークするようにネオキングダムが付いていった。1,2障害中間あたりからは各馬刻みを入れ始めペースが緩んで、先頭集団からアバシリサクラがやや控えて、代わりにアルジャンノオー、最内からシュトラールあたりが前に追いついた。第2障害手前に向かってはレッツゴーリータンがやや前に出てシンエイアロー、ネオキングダムといったところがついて行く展開。そしてこの3頭が第2障害に先着、すぐにキタノダンディ、シュトラールあたりが続いた。ここまで50秒とややハイペース。
そして最初にシンエイアローが障害を仕掛け、後続も続々と障害に挑戦し次々に越えていった。シンエイアローの後は、ネオキングダム、シュトラールが続き、少し遅れてレッツゴーリータンも坂を越えた。一方、アルジャンノオーは第2障害に到着するやいなや坂に挑戦し、一応はひと腰で越えたものの少し脚が引っかかり遅れを取った。さらにアバシリサクラは十分溜めて前の馬を見届けてから障害を仕掛け、ひと腰で越えてからは鋭い脚色で前を追った。
先頭争いは、シンエイアローとネオキングダムが行き、シュトラール、レッツゴーリータンが追う形となったが、すぐにアルジャンノオーとアバシリサクラが追いついてきた。但しアルジャンノオーは勢いが続かず脱落気味。一方アバシリサクラはさらに加速し、先行するシンエイアロー、ネオキングダムに一気に並びかけ、残り30mあたりで逆転。アバシリサクラが先頭に立った。追いかける各馬はそれぞれ脚色が厳しくなったが、ネオキングダムがここから粘り腰を見せ、再びアバシリサクラに迫り半馬身差まで詰め、この2頭の一騎打ちになった。しかし、アバシリサクラのスピードは緩んだものの、ネオキングダムも最後は一杯になって追いつけず、アバシリサクラが最後は1馬身差に広げてゴールを駆け抜けた。ネオキングダムがそのまま2着。3着争いは、前を行くシンエイアロー、シュトラールら各馬詰まって苦しい展開の中、途中止まらなかったレッツゴーリータンが一歩抜け出し、ゴール直前では立ち止まったものの3着を確保した。1番人気アルジャンノオーは最後完全に失速し9着と惨敗、また当欄で対抗に狙ったフクフクライデンは前半から遅れを取って最後追いかけたが6着に終わった。
次走へのメモ
アバシリサクラ(1着):重賞でも鋭い切れ味が決まった。前半飛び出しつつも中盤はじっくり構え、障害は溜めにためて、しっかり上げることに徹していた。直線では逆転できる自信を持っていたようだ。最後は突き放す場面もあり、まだこれから強くなりそうな気配を見せた。次の狙いは当然2冠目ヤングチャンピオンシップ。しかしこのレースは予選があり過去ミスタカシマも涙をのんでいる。アバシリという冠名だがレベルの高い十勝産駒、今後は賞金加算もあり厳しくなるがなんとか勝ち上がりたい。
ネオキングダム(2着):今回は明らかに勝ちに行っていた。当面のライバルと思われたアルジャンノオーより先に行くという意識があったのだろう。隣のアバシリサクラをマークしながらかなり積極的にレースを進めていた。最後は切れ味の差でやられたが、最後まで食らいついていく粘りを見せていた。今後はヤングCSに向け、こちらもレベルの高い釧路産駒できっちり勝ちたいところ。
レッツゴーリータン(3着):こちらは大善戦の3着。最後の出走権に滑り込んできただけに力量的にどうかと思われたが、前回勝ってきた勢いと、積極的なレース運びが功を奏した。馬体も成長していたことが最後の粘りにつながった。次は北見産駒特別で同じ生産牧場で産まれたライバルたちとヤングCSを目指して戦う。
シュトラール(4着):多少調子を崩して成績も落ちていたので、人気も下がっていたが、今回は最内枠で自分の競馬に徹していたようだ。隣に逃げ馬がいてマークすることができたのも大きかった。今後に向け巻き返すきっかけができたのではないか。北見産駒特別で勝って次に進みたい。
シンエイアロー(5着):やはりこの馬は先行して味のある馬のようだ。最後は失速気味であったものの粘りは見せていた。今年の牝馬勢の層の厚さも感じさせた。次の狙いはレベルの高い十勝産駒だが、体もまだ小さいこともあり、年明けの黒ユリ賞を目指して体を作っていくか。
その他では、フクフクライデン(6着)はやはり速いペースについていけず最後は追い込んでいたが見せ場にはならなかった。重量が増えれば巻き返しも。繰り上がり出走のショウワノチカラ(7着)は終始後方で見せ場はなかったが、今回のペースを体験できただけでも収穫。そしてアルジャンノオー(9着)は10kgのハンデにこれほど苦しむことになるとは想像以上であった。やはりペースが速すぎたか。今後巻き返したい。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 なし
アバシリサクラは重賞でも切れ味しっかりしてたね。しかしアルジャンノオーなど本命サイドがこんなに崩れるとは。レッツゴーリータンとかが突っ込んできたのも驚いた。2歳戦は本当に難しいね。それにしてもまたもやボウズとは。少しくらい当てたかったな。
今回収支 -5,900
(通常分) -4,400 (配当)0 (投入)4,400
(単複・ワイド) -1,500 (配当)0 (投入)1,500
今年度累計 -6,470(10/18・ナナカマド賞終了時点)
(通常分) -1,020 (配当 42,980 - 投入 44,000)
(単複・ワイド) -5,450 (配当 9,950 - 投入 15,400)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
次の重賞は2週間後の11月1日(日)、古馬重賞の北見記念(BG2)です。そしてそこから3週続けて重賞があります。予想は前日までにアップしたいと思います。
2020年10月17日土曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第43回ナナカマド賞(10/18)
今週の重賞は今年デビューの2歳馬の初めての重賞ナナカマド賞です。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。
「ナナカマド賞」の概要と傾向
「ナナカマド」は北海道方面ではよく街路樹として植えられている木で秋に紅葉し小さな実がなる。そして、ばんえいの今年デビューした2歳馬にとっての最初の重賞にこの名が付けられている。ばんえいの馬たちはこのレースを皮切りに重賞戦線を戦っていくわけである。
レースの傾向だが、過去10年で1番人気は(5,3,0,2)と比較的安定している。2番人気も2勝しているが、3番人気となると(0,0,1,9)と不振。上位馬は強いが、穴人気の馬は過信は禁物である。下位人気でも勝ったり連に絡んだりすることがある。このころの2歳馬は成長途上でレース経験が浅い上、一つの勝ち星で賞金ランクが大きく変わるため、まだ力関係がはっきりしていないというところか。馬体重は大きい方が有利で1000kgを越える馬は特に連対率が高い。完成度の高さがポイントか。牝馬は、3年前にミスタカシマが勝利したがそれ以外の連対はなく出走数の割に苦戦気味。騎手別では松田道明騎手が3勝で現役最多となっているが、全体としては分散している。
今回のみどころ
とにかくこの世代初めての重賞。これまでも勝ったり負けたりと混戦模様。これまでのところ、能検1番時計だったアルジャンノオーがデビュー後も5勝とややリード、ネオキングダム、アバシリサクラが4勝、まだ各馬の力関係ははっきりしておらず、思わぬ伏兵が浮上してくる余地もある。今後の重賞戦線を占う意味でも重要な一戦になりそうだ。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 シュトラール:能検は1回目合格で総合15位。多く出ているレットダイヤ産駒の1頭。デビュー以来3連勝しかなり期待されたが、その後障害で早く立ち止まるなど動きが悪くなり、休養を挟みながら立て直しを図っている。特別戦の青雲賞も見送った。全体としては平均ペースで走る。
2 シンエイアロー:能検は1回目は不合格、2回目は逆に1番時計で合格した。先行力とスピードがあり、ハナを取りにいくことも。白菊賞では先行しながら決め手に欠いて4着だったが、このあたりで自分の脚質を確立したところか。いちい賞は回避しここに照準を合わせてきた。
3 ショウワノチカラ:出走権を持っていたミソギホマレが回避したため、ランク19番目ながら手を挙げて出走のチャンスをつかんだ。能検は1回目12位となかなか。ホクショウダイヤ産駒で、スピードよりスタミナタイプか。出足は良くないが、時計のかかるレースになると浮上しそう。
4 リアンドノール:能検は1回目合格したものの3分以上かかった。デビュー戦からは3連勝して勢いのあるところを見せていたが、その後はやや決め手に欠けるレースが続いている。レットダイヤ産駒で動き自体は良さそうだが、やや障害は怪しい。ペースが落ち着いた方が力は出せそう。
5 レッツゴーリータン:A-3クラスで勝利し最後の出走切符を得てきた。能検は2回目で合格。デビューが遅れた上に力不足感もあったが、馬体の成長とともに力をつけてきて勝ち星を重ねた。直線の切れ味があるが瞬発力よりも最後まで走りきる粘りがある。軽馬場ならさらに良さそう。
6 キタノダンディ:能検は第2回に受検し2番時計と好成績。デビュー後も力をつけながら、勝ち星を積み重ねている。ただ、1番人気に推された3走前のAー1戦で障害で大きく躓いてからはやや自信のない走りとなっている。基本は前に出て障害をじっくり溜めて直線にかけるタイプ。
7 アルジャンノオー:能検1番時計。2分10秒4は奇しくも前年の1番時計キョウエイリュウと同じタイム。ここまで5勝で2、3着それぞれ1回とメンバー中最高の成績を上げている。ただ大勝ではなく接戦をものにしており勝負根性はありそう。今のところ障害も軽くこなせている。
8 フクフクライデン:切れ味の鋭さならメンバー中ナンバー1。能検は1回目で合格したものの3分30秒以上かかったように、レースによって成績にムラがあるイメージだが、大敗はしておらず、障害で手間取ってもリカバリーできるだけの立ち回りがある。青雲賞でも鋭い末脚で3着に食い込んだ。
9 ネオキングダム:能検は1回目合格で総合13位。デビュー後は4勝しているがいずれも阿部武臣騎手の時に勝ち星を挙げている。他の騎手が乗った時は後方からの競馬となり敗れている。相性によるところが大きいか。切れ味がある。父シベチャタイガーからしてむしろこれからが期待の馬。
10 アバシリサクラ:アルジャンノオーに2度土をつけている。追い比べに持ち込んで切れ味の差で勝利した。能検は第2回で3番目の時計、非凡なスピードの持ち主でデビュー戦は30秒以上離しての圧勝。一方では全く歩かないこともある。先行力があり障害もまずまずこなす。
展開予想
秋の長雨が続いた後は気温が低く、馬場状態は軽めと見る。2歳初めての重賞でまだ各馬脚質が固まっていない状況だが、今までの傾向を見ると、ハナを行きそうなのはシンエイアローあたりか。アバシリサクラも出足が良いが端枠がどうか。キタノダンディも障害を意識して前に行きそう。アルジャンノオーも先頭には立たずとも先頭集団から遅れを取らないで行くだろう。リアンドノールが中団で、フクフクライデンは更にその後ろに控え直線勝負にかけるか。先行勢が直線に入った時に、どこまで差を広げられているかもカギ。
【はむ!の見解まとめ】
この世代初の重賞で、脚質も馬場適性もまだ未知数。上手く自分の流れに持ちこめた馬にチャンスが広がる。全体として接戦で牝馬にも勢いがありそうだが、ここは能検1番時計でここまで5勝の◎(7)アルジャンノオーを素直に本命にしたい。これまでの勝ち方は決して圧勝というイメージはないが確実な走りをしている。青雲賞でも先行して直線の粘りで他の追随を許さないという強い勝ち方をしている。最も有力であることには違いない。
相手だが、見方によっていろいろ変わってきそうだが、一発の魅力を取って○(8)フクフクライデンの末脚に注目したい。前半の行きっぷりと障害には注文がつきそうだが、坂を降りてからの切れ味は今回のメンバーでも飛び抜けている。鈴木恵介騎手を配し、ここは一発に注目したい。そして、アルジャンノオーを二度にわたり土を付けた牝馬の▲(10)アバシリサクラを単穴に持ってきた。荷物が重くなるのはこの馬にとっても力を出せる状態になるだろう。重賞のペースになってもこれまでのように走れるか。
勢いがありそうなのは△(9)ネオキングダム。流れにさえ乗れば障害トップ抜けも考えられるが後手に回ると不発も。同じことが注(6)キタノダンディにも言える。追い比べになった時に最後まで駆け抜けるだけの勢いとスピードがあることが必要。
その他では、先行馬でハナに立ちそうな(2)シンエイアローの逃げ込みに注目。当初から注目されていた(4)リアンドノールが一変する可能性は秘めている。但し、広く押さえ過ぎると、点数も大きくなるので、ある程度絞り込みたいところ。
はむ!の馬券狙いどころ:
収支的には前回やや巻き返したとはいえ、まだトータルでマイナス。ここまでよく頑張ってるのか、まだまだ足りないのか。そして、やや難解な2歳戦だが、ここらあたりを当てられると後が楽なのだが。
今回は、やはり素直にアルジャンノオーから入る。狙いはフクフクライデン、勝つか負けるかというイメージだが、勝てるチャンスがあるなら。牝馬のアバシリサクラなど押さえたい馬は沢山いる。ワイドを変則的に狙う。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 7→8,10,9,6→8,10,9,6 合計12通り 各100円
7→8,10→8,10,9,6,2,4 合計10通り 各100円
8,10→7=8,10,9,6 合計12通り 各100円
枠複 7=7,8 合計2通り 各500円 合計 4,400円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 7 700円
ワイド 8=10,9,6,2 6=7,10,9,2 合計8点 各100円
合計 1,500円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。その際には次年度の方針なども示していければと思います。(コラム欄は休みます)
【コラム】ばんえい中継(歴史など)について(2)
前回の続きです。ばんえい競馬の全国中継は、スカパー!が発足した翌年の2001年に「ダイナミック競馬」として開始されたという話をしました。それ以降、CSでのばんえいの実況中継は、現在(2020年)に至るまで何度かチャンネルの変更がありながらもほぼ継続されています。但し、スカパー(プレミアム)は専用のチューナーが必要で、しかも現在は有料放送なので、特定の人しか視聴できないのが難点です。それでも、北海道以外の全国でテレビ中継を見られるようになったことは、ばんえいが最も苦しい時代をかろうじて乗り越えていけた大きな要因と言っても過言ではありません。
ファンなら御承知のとおり、ばんえいの大きな転機はやはり2007年。不振と赤字にあえぐばんえい競馬全体の廃止が検討され、それまでの岩見沢、北見の競馬場を廃止、旭川競馬場でのばんえい競馬を中止し、帯広だけがかろうじて存続という状況でした。その存続に尽力した人々は、ばんえいの関係者の方々はもちろんですが、道内外の応援者によるところも大きかったと思われます。それは、ほぼ時を同じくして、2006年度からオッズパークと楽天が相次いでネット投票を開始し全国で馬券が買えるようになったこと、そして、CSなどで全国でばんえいを観戦することができるようになっていたことで、普段ばんえいを見ることができなかった人々が目にする機会が増え、底辺でファンが増えていっていたということもあるのではないでしょうか。この話もう少し次回に続けたいと思います。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第43回ナナカマド賞(BG3) (2020年10月18日(日)20:10発走 帯広11R ダ200m 2歳オープン別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
注 | 1 | シュトラール | 牡2 | 570 | 藤本匠 | 松井浩 | 鹿毛 差父レットダイヤ |
2 | シンエイアロー | 牝2 | 550 | 西将太 | 西弘美 | 鹿毛 逃父アローファイター | |
3 | ショウワノチカラ | 牡2 | 570 | 長澤幸 | 小北栄 | 青毛 追父ホクショウダイヤ | |
4 | リアンドノール | 牡2 | 570 | 西謙一 | 松井浩 | 鹿毛 差父レットダイヤ | |
5 | レッツゴーリータン | 牝2 | 550 | 渡来心 | 坂本東 | 青毛 差父フクノカミカゼ | |
6 | キタノダンディ | 牡2 | 570 | 村上章 | 村上慎 | 青毛 先父カネサテンリュウ | |
◎ | 7 | アルジャンノオー | 牡2 | 580 | 藤野俊 | 松井浩 | 芦毛 先父レットダイヤ |
○ | 8 | フクフクライデン | 牡2 | 570 | 鈴木恵 | 林 豊 | 鹿毛 追父ダイエイヒーロー |
△ | 9 | ネオキングダム | 牡2 | 570 | 阿部武 | 坂本東 | 青毛 差父シベチャタイガー |
▲ | 10 | アバシリサクラ | 牝2 | 550 | 島津新 | 金田勇 | 青毛 逃父トカチタカラ |
「ナナカマド賞」の概要と傾向
「ナナカマド」は北海道方面ではよく街路樹として植えられている木で秋に紅葉し小さな実がなる。そして、ばんえいの今年デビューした2歳馬にとっての最初の重賞にこの名が付けられている。ばんえいの馬たちはこのレースを皮切りに重賞戦線を戦っていくわけである。
レースの傾向だが、過去10年で1番人気は(5,3,0,2)と比較的安定している。2番人気も2勝しているが、3番人気となると(0,0,1,9)と不振。上位馬は強いが、穴人気の馬は過信は禁物である。下位人気でも勝ったり連に絡んだりすることがある。このころの2歳馬は成長途上でレース経験が浅い上、一つの勝ち星で賞金ランクが大きく変わるため、まだ力関係がはっきりしていないというところか。馬体重は大きい方が有利で1000kgを越える馬は特に連対率が高い。完成度の高さがポイントか。牝馬は、3年前にミスタカシマが勝利したがそれ以外の連対はなく出走数の割に苦戦気味。騎手別では松田道明騎手が3勝で現役最多となっているが、全体としては分散している。
今回のみどころ
とにかくこの世代初めての重賞。これまでも勝ったり負けたりと混戦模様。これまでのところ、能検1番時計だったアルジャンノオーがデビュー後も5勝とややリード、ネオキングダム、アバシリサクラが4勝、まだ各馬の力関係ははっきりしておらず、思わぬ伏兵が浮上してくる余地もある。今後の重賞戦線を占う意味でも重要な一戦になりそうだ。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 シュトラール:能検は1回目合格で総合15位。多く出ているレットダイヤ産駒の1頭。デビュー以来3連勝しかなり期待されたが、その後障害で早く立ち止まるなど動きが悪くなり、休養を挟みながら立て直しを図っている。特別戦の青雲賞も見送った。全体としては平均ペースで走る。
2 シンエイアロー:能検は1回目は不合格、2回目は逆に1番時計で合格した。先行力とスピードがあり、ハナを取りにいくことも。白菊賞では先行しながら決め手に欠いて4着だったが、このあたりで自分の脚質を確立したところか。いちい賞は回避しここに照準を合わせてきた。
3 ショウワノチカラ:出走権を持っていたミソギホマレが回避したため、ランク19番目ながら手を挙げて出走のチャンスをつかんだ。能検は1回目12位となかなか。ホクショウダイヤ産駒で、スピードよりスタミナタイプか。出足は良くないが、時計のかかるレースになると浮上しそう。
4 リアンドノール:能検は1回目合格したものの3分以上かかった。デビュー戦からは3連勝して勢いのあるところを見せていたが、その後はやや決め手に欠けるレースが続いている。レットダイヤ産駒で動き自体は良さそうだが、やや障害は怪しい。ペースが落ち着いた方が力は出せそう。
5 レッツゴーリータン:A-3クラスで勝利し最後の出走切符を得てきた。能検は2回目で合格。デビューが遅れた上に力不足感もあったが、馬体の成長とともに力をつけてきて勝ち星を重ねた。直線の切れ味があるが瞬発力よりも最後まで走りきる粘りがある。軽馬場ならさらに良さそう。
6 キタノダンディ:能検は第2回に受検し2番時計と好成績。デビュー後も力をつけながら、勝ち星を積み重ねている。ただ、1番人気に推された3走前のAー1戦で障害で大きく躓いてからはやや自信のない走りとなっている。基本は前に出て障害をじっくり溜めて直線にかけるタイプ。
7 アルジャンノオー:能検1番時計。2分10秒4は奇しくも前年の1番時計キョウエイリュウと同じタイム。ここまで5勝で2、3着それぞれ1回とメンバー中最高の成績を上げている。ただ大勝ではなく接戦をものにしており勝負根性はありそう。今のところ障害も軽くこなせている。
8 フクフクライデン:切れ味の鋭さならメンバー中ナンバー1。能検は1回目で合格したものの3分30秒以上かかったように、レースによって成績にムラがあるイメージだが、大敗はしておらず、障害で手間取ってもリカバリーできるだけの立ち回りがある。青雲賞でも鋭い末脚で3着に食い込んだ。
9 ネオキングダム:能検は1回目合格で総合13位。デビュー後は4勝しているがいずれも阿部武臣騎手の時に勝ち星を挙げている。他の騎手が乗った時は後方からの競馬となり敗れている。相性によるところが大きいか。切れ味がある。父シベチャタイガーからしてむしろこれからが期待の馬。
10 アバシリサクラ:アルジャンノオーに2度土をつけている。追い比べに持ち込んで切れ味の差で勝利した。能検は第2回で3番目の時計、非凡なスピードの持ち主でデビュー戦は30秒以上離しての圧勝。一方では全く歩かないこともある。先行力があり障害もまずまずこなす。
展開予想
秋の長雨が続いた後は気温が低く、馬場状態は軽めと見る。2歳初めての重賞でまだ各馬脚質が固まっていない状況だが、今までの傾向を見ると、ハナを行きそうなのはシンエイアローあたりか。アバシリサクラも出足が良いが端枠がどうか。キタノダンディも障害を意識して前に行きそう。アルジャンノオーも先頭には立たずとも先頭集団から遅れを取らないで行くだろう。リアンドノールが中団で、フクフクライデンは更にその後ろに控え直線勝負にかけるか。先行勢が直線に入った時に、どこまで差を広げられているかもカギ。
【はむ!の見解まとめ】
この世代初の重賞で、脚質も馬場適性もまだ未知数。上手く自分の流れに持ちこめた馬にチャンスが広がる。全体として接戦で牝馬にも勢いがありそうだが、ここは能検1番時計でここまで5勝の◎(7)アルジャンノオーを素直に本命にしたい。これまでの勝ち方は決して圧勝というイメージはないが確実な走りをしている。青雲賞でも先行して直線の粘りで他の追随を許さないという強い勝ち方をしている。最も有力であることには違いない。
相手だが、見方によっていろいろ変わってきそうだが、一発の魅力を取って○(8)フクフクライデンの末脚に注目したい。前半の行きっぷりと障害には注文がつきそうだが、坂を降りてからの切れ味は今回のメンバーでも飛び抜けている。鈴木恵介騎手を配し、ここは一発に注目したい。そして、アルジャンノオーを二度にわたり土を付けた牝馬の▲(10)アバシリサクラを単穴に持ってきた。荷物が重くなるのはこの馬にとっても力を出せる状態になるだろう。重賞のペースになってもこれまでのように走れるか。
勢いがありそうなのは△(9)ネオキングダム。流れにさえ乗れば障害トップ抜けも考えられるが後手に回ると不発も。同じことが注(6)キタノダンディにも言える。追い比べになった時に最後まで駆け抜けるだけの勢いとスピードがあることが必要。
その他では、先行馬でハナに立ちそうな(2)シンエイアローの逃げ込みに注目。当初から注目されていた(4)リアンドノールが一変する可能性は秘めている。但し、広く押さえ過ぎると、点数も大きくなるので、ある程度絞り込みたいところ。
はむ!の馬券狙いどころ:
収支的には前回やや巻き返したとはいえ、まだトータルでマイナス。ここまでよく頑張ってるのか、まだまだ足りないのか。そして、やや難解な2歳戦だが、ここらあたりを当てられると後が楽なのだが。
今回は、やはり素直にアルジャンノオーから入る。狙いはフクフクライデン、勝つか負けるかというイメージだが、勝てるチャンスがあるなら。牝馬のアバシリサクラなど押さえたい馬は沢山いる。ワイドを変則的に狙う。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 7→8,10,9,6→8,10,9,6 合計12通り 各100円
7→8,10→8,10,9,6,2,4 合計10通り 各100円
8,10→7=8,10,9,6 合計12通り 各100円
枠複 7=7,8 合計2通り 各500円 合計 4,400円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 7 700円
ワイド 8=10,9,6,2 6=7,10,9,2 合計8点 各100円
合計 1,500円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。その際には次年度の方針なども示していければと思います。(コラム欄は休みます)
【コラム】ばんえい中継(歴史など)について(2)
前回の続きです。ばんえい競馬の全国中継は、スカパー!が発足した翌年の2001年に「ダイナミック競馬」として開始されたという話をしました。それ以降、CSでのばんえいの実況中継は、現在(2020年)に至るまで何度かチャンネルの変更がありながらもほぼ継続されています。但し、スカパー(プレミアム)は専用のチューナーが必要で、しかも現在は有料放送なので、特定の人しか視聴できないのが難点です。それでも、北海道以外の全国でテレビ中継を見られるようになったことは、ばんえいが最も苦しい時代をかろうじて乗り越えていけた大きな要因と言っても過言ではありません。
ファンなら御承知のとおり、ばんえいの大きな転機はやはり2007年。不振と赤字にあえぐばんえい競馬全体の廃止が検討され、それまでの岩見沢、北見の競馬場を廃止、旭川競馬場でのばんえい競馬を中止し、帯広だけがかろうじて存続という状況でした。その存続に尽力した人々は、ばんえいの関係者の方々はもちろんですが、道内外の応援者によるところも大きかったと思われます。それは、ほぼ時を同じくして、2006年度からオッズパークと楽天が相次いでネット投票を開始し全国で馬券が買えるようになったこと、そして、CSなどで全国でばんえいを観戦することができるようになっていたことで、普段ばんえいを見ることができなかった人々が目にする機会が増え、底辺でファンが増えていっていたということもあるのではないでしょうか。この話もう少し次回に続けたいと思います。
2020年9月29日火曜日
【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第28回銀河賞(9/27)
ばんえい重賞レース回顧
第28回銀河賞(BG2)-2020年9月27日-11R 200m直 曇 2.2%
1着◎(5)メムロボブサップ(阿部武) 1分43秒3
2着▲(7)アオノブラック
3着△(9)インビクタ
単勝 5 130円(1番人気) 馬複 5-7 250円 三連単 5-7-9 2,260円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえいの4歳三冠レース第2弾の第28回銀河賞は、3歳三冠馬で今回も1番人気のメムロボブサップが障害2番手から直線で逆転し、トップハンデをもろともせず快勝。柏林賞に続き4歳二冠目となった。重賞は7勝目。阿部武臣騎手は銀河賞3勝目、今季は柏林賞で同馬で勝って以来重賞2勝、通算26勝、坂本東一調教師はこのレース初制覇で今季重賞2勝、通算13勝。
レース振り返り
帯広は金曜日から土曜日にかけて雨が降り続いた。気温も低く、日曜日は雨は降らなかったものの乾燥は緩やかで、2%以上の軽馬場で推移していたた。
レースは、ほぼ揃ったスタート。直後にコマサンブラックとサクラドリーマーがやや控え加減。第1障害を越えてからは、ギンノダイマオーが飛び出し、アオノブラックそしてメムロボブサップが差なく付いて行った。先行すると思われたダイリンファイターとインビクタはその後ろに位置。軽馬場ということもあり先頭集団は1,2障害の中間あたりまで止まらずに進んだ。その後各馬小刻みに止まったり動いたりを繰り返し、そのあたりからメムロボブサップも早めに前に付けギンノダイマオーと2頭で先頭争い。2,3馬身離れてアオノブラックとインビクタがやや控える形となり、他馬もこれに追いついた。第2障害手前にはギンノダイマオーがわずかに先着、程なくメムロボブサップが到着。ここまで51秒とやはり重量の割には速いペース。3番手以下アオノブラック、インビクタそしてコマサンブラックらも次々と集まった。
最初に障害を仕掛けたのはギンノダイマオー。しかし坂の5分どころでストップ。それらを見るようにメムロボブサップとアオノブラック、インビクタがほぼ同時に障害に挑戦。最もスムーズに越えたのがアオノブラック。そしてインビクタとメムロボブサップが半歩遅れてこれに続き、一歩遅れてコマサンブラック、さらに遅れてダイリンファイター、コマサンエースと続いた。後の馬は障害で立ち止まるなど苦戦した。
先頭は、一瞬の切れ味でアオノブラックが先頭に出たが、メムロボブサップがすぐに追いつき、2頭が並んだ。インビクタはやや置かれたものの1~2馬身ほどの差で離されないように前について行く。コマサンブラックも追うがインビクタと同じような脚色。先頭争いは残り30mあたりでメムロボブサップが一歩前に出た。アオノブラックも懸命に追うが少しずつ差が広がっていく。そして、メムロボブサップは最後まで緩むことなく進み、最後はアオノブラックに1馬身差を付けゴールを駆け抜けた。アオノブラックもそのまま走りきり2着を確保。3着争いは2馬身ほど離れてインビクタが歩ききってコマサンブラックの猛追をかわし3着。半馬身差で2番人気まで押し上げられていたコマサンブラックが4着に入った。当欄で対抗としたコマサンエースは最後までしっかり走ったが5着までであった。
次走へのメモ
メムロボブサップ(1着):トップハンデということを考えれば着差以上の快勝。軽馬場を見越して前半から積極的に前に行き、障害にも余裕を持って臨めた。直線に入りアオノブラックに先に行かれても慌てることはなくじわじわ詰めて、さらりとかわしていくような走りは、正に自信の表れと言えよう。馬体重も増加していたように調子も良かったようだ。今後は、三冠のかかる正月の天馬賞が当面の最終目標となるが、それまでどのような調整を図るか。11月のドリームエイジカップあたりで古馬と相まみえても十分勝負になりそうだが。
アオノブラック(2着):この馬としては申し分のない走りをしている。序盤から終盤まで終始一定のペースで走れたし、障害の捌きも最もスムーズであった。一旦は先頭に立ち見せ場は作った。敗因はほとんど考えられず、勝ち馬に完璧に走られたということであろう。10kgの体重減はあったが体調は悪くなさそうだった。今後はさらにレース経験を積みつつ、天馬賞では一矢報いたいところ。
インビクタ(3着):今回も無理に前に行かず自分のペースに徹したことが、最後の粘りにつながった。ここ数戦は慌てて障害などでミスが出たりしていたが、本来決して障害苦手ではないはずであるし、落ち着いて走れば、上位で勝ち負けできるだけの力は十分持っているといえる。今度も世代戦や特別戦で活躍できそう。
コマサンブラック(4着):ここ数戦の上昇度から2番人気に押し上げられ期待されていた。この馬なりの走りはできたと思われるが、やはり重賞ともなるとペースが違い、前半でもなんとかついて行ったというイメージ。直線も不発であった。ただこれから経験を積み上げてくればさらに強くなる余地はある。
コマサンエース(5着):やはり重賞初出走ということで、軽ハンデとは言っても初めての700kg台の荷物を引っ張りながらでは、ついて行くのがやっとというところであった。それでも落ち着いて障害をクリアし、最後まで走りきって掲示板内に入ったのは良しとすべきところか。今後の成長に期待。
その他では、ダイリンファイター(6着)はやはり前に行けなかったことで力を発揮できなかった。最内枠も有利ではなかったか。サクラドリーマー(7着)は序盤から位置取りが後ろすぎて自慢の末脚を出す場面もなかった。ギンノダイマオー(8着)は久々に果敢に攻めたが障害で力が入らず取り残された。ジェイエース(9着)は体調自体がまだ戻っていないイメージ。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 三連単 5-7-9 2枚、枠複5-7 4枚、単勝 5 8枚
ボブサップは横綱相撲だったね。アオノブラックに障害を先に降りられても逆転できる安心感があった。薄めにしたアオノブラックに粘られたので馬券的には堅くなってしまったが、インビクタが粘ってくれたので、なんとかわずかながらのプラス配当に持って行けた。でも今シーズンのトータルはまだマイナスのままなので、次回でなんとか浮き上がりたい。
今回収支 +1,060
(通常分) +1,520 (配当)5,720 (投入)4,200
(単複・ワイド) -460 (配当)1,040 (投入)1,500
今年度累計 -570(9/27・銀河賞終了時点)
(通常分) +3,380 (配当 42,680 - 投入 39,600)
(単複・ワイド) -3,950 (配当 9,950 - 投入 13,900)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
次の重賞は3週間後の10月18日(日)、今年度初めての2歳重賞、ナナカマド賞(BG3)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
第28回銀河賞(BG2)-2020年9月27日-11R 200m直 曇 2.2%
1着◎(5)メムロボブサップ(阿部武) 1分43秒3
2着▲(7)アオノブラック
3着△(9)インビクタ
単勝 5 130円(1番人気) 馬複 5-7 250円 三連単 5-7-9 2,260円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえいの4歳三冠レース第2弾の第28回銀河賞は、3歳三冠馬で今回も1番人気のメムロボブサップが障害2番手から直線で逆転し、トップハンデをもろともせず快勝。柏林賞に続き4歳二冠目となった。重賞は7勝目。阿部武臣騎手は銀河賞3勝目、今季は柏林賞で同馬で勝って以来重賞2勝、通算26勝、坂本東一調教師はこのレース初制覇で今季重賞2勝、通算13勝。
レース振り返り
帯広は金曜日から土曜日にかけて雨が降り続いた。気温も低く、日曜日は雨は降らなかったものの乾燥は緩やかで、2%以上の軽馬場で推移していたた。
レースは、ほぼ揃ったスタート。直後にコマサンブラックとサクラドリーマーがやや控え加減。第1障害を越えてからは、ギンノダイマオーが飛び出し、アオノブラックそしてメムロボブサップが差なく付いて行った。先行すると思われたダイリンファイターとインビクタはその後ろに位置。軽馬場ということもあり先頭集団は1,2障害の中間あたりまで止まらずに進んだ。その後各馬小刻みに止まったり動いたりを繰り返し、そのあたりからメムロボブサップも早めに前に付けギンノダイマオーと2頭で先頭争い。2,3馬身離れてアオノブラックとインビクタがやや控える形となり、他馬もこれに追いついた。第2障害手前にはギンノダイマオーがわずかに先着、程なくメムロボブサップが到着。ここまで51秒とやはり重量の割には速いペース。3番手以下アオノブラック、インビクタそしてコマサンブラックらも次々と集まった。
最初に障害を仕掛けたのはギンノダイマオー。しかし坂の5分どころでストップ。それらを見るようにメムロボブサップとアオノブラック、インビクタがほぼ同時に障害に挑戦。最もスムーズに越えたのがアオノブラック。そしてインビクタとメムロボブサップが半歩遅れてこれに続き、一歩遅れてコマサンブラック、さらに遅れてダイリンファイター、コマサンエースと続いた。後の馬は障害で立ち止まるなど苦戦した。
先頭は、一瞬の切れ味でアオノブラックが先頭に出たが、メムロボブサップがすぐに追いつき、2頭が並んだ。インビクタはやや置かれたものの1~2馬身ほどの差で離されないように前について行く。コマサンブラックも追うがインビクタと同じような脚色。先頭争いは残り30mあたりでメムロボブサップが一歩前に出た。アオノブラックも懸命に追うが少しずつ差が広がっていく。そして、メムロボブサップは最後まで緩むことなく進み、最後はアオノブラックに1馬身差を付けゴールを駆け抜けた。アオノブラックもそのまま走りきり2着を確保。3着争いは2馬身ほど離れてインビクタが歩ききってコマサンブラックの猛追をかわし3着。半馬身差で2番人気まで押し上げられていたコマサンブラックが4着に入った。当欄で対抗としたコマサンエースは最後までしっかり走ったが5着までであった。
次走へのメモ
メムロボブサップ(1着):トップハンデということを考えれば着差以上の快勝。軽馬場を見越して前半から積極的に前に行き、障害にも余裕を持って臨めた。直線に入りアオノブラックに先に行かれても慌てることはなくじわじわ詰めて、さらりとかわしていくような走りは、正に自信の表れと言えよう。馬体重も増加していたように調子も良かったようだ。今後は、三冠のかかる正月の天馬賞が当面の最終目標となるが、それまでどのような調整を図るか。11月のドリームエイジカップあたりで古馬と相まみえても十分勝負になりそうだが。
アオノブラック(2着):この馬としては申し分のない走りをしている。序盤から終盤まで終始一定のペースで走れたし、障害の捌きも最もスムーズであった。一旦は先頭に立ち見せ場は作った。敗因はほとんど考えられず、勝ち馬に完璧に走られたということであろう。10kgの体重減はあったが体調は悪くなさそうだった。今後はさらにレース経験を積みつつ、天馬賞では一矢報いたいところ。
インビクタ(3着):今回も無理に前に行かず自分のペースに徹したことが、最後の粘りにつながった。ここ数戦は慌てて障害などでミスが出たりしていたが、本来決して障害苦手ではないはずであるし、落ち着いて走れば、上位で勝ち負けできるだけの力は十分持っているといえる。今度も世代戦や特別戦で活躍できそう。
コマサンブラック(4着):ここ数戦の上昇度から2番人気に押し上げられ期待されていた。この馬なりの走りはできたと思われるが、やはり重賞ともなるとペースが違い、前半でもなんとかついて行ったというイメージ。直線も不発であった。ただこれから経験を積み上げてくればさらに強くなる余地はある。
コマサンエース(5着):やはり重賞初出走ということで、軽ハンデとは言っても初めての700kg台の荷物を引っ張りながらでは、ついて行くのがやっとというところであった。それでも落ち着いて障害をクリアし、最後まで走りきって掲示板内に入ったのは良しとすべきところか。今後の成長に期待。
その他では、ダイリンファイター(6着)はやはり前に行けなかったことで力を発揮できなかった。最内枠も有利ではなかったか。サクラドリーマー(7着)は序盤から位置取りが後ろすぎて自慢の末脚を出す場面もなかった。ギンノダイマオー(8着)は久々に果敢に攻めたが障害で力が入らず取り残された。ジェイエース(9着)は体調自体がまだ戻っていないイメージ。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 三連単 5-7-9 2枚、枠複5-7 4枚、単勝 5 8枚
ボブサップは横綱相撲だったね。アオノブラックに障害を先に降りられても逆転できる安心感があった。薄めにしたアオノブラックに粘られたので馬券的には堅くなってしまったが、インビクタが粘ってくれたので、なんとかわずかながらのプラス配当に持って行けた。でも今シーズンのトータルはまだマイナスのままなので、次回でなんとか浮き上がりたい。
今回収支 +1,060
(通常分) +1,520 (配当)5,720 (投入)4,200
(単複・ワイド) -460 (配当)1,040 (投入)1,500
今年度累計 -570(9/27・銀河賞終了時点)
(通常分) +3,380 (配当 42,680 - 投入 39,600)
(単複・ワイド) -3,950 (配当 9,950 - 投入 13,900)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
次の重賞は3週間後の10月18日(日)、今年度初めての2歳重賞、ナナカマド賞(BG3)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
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