ばんえい重賞レース回顧
第43回黒ユリ賞(BG2)-2018年2月11日-10R 200m直 晴 2.2%
1着○(7)ミスタカシマ(鈴木恵)1分58秒9
2着 (9)アフロディーテ
3着▲(3)サンシルクラポピー
単勝 7 190円 馬単 7-9 4,610円 三連単 7-9-3 22,890円
※その他の配当、結果は主催者のものを参照ください。 (◎○▲△等の印は、はむ!の当初予想印)
ばんえい明け3馬牝馬の重賞、第43回黒ユリ賞は1番人気ミスタカシマが障害を先頭で越えてから他馬の追随を許さず快勝。ナナカマド賞に続く重賞2勝目。鈴木恵介騎手はこのレース4勝で重賞通算65勝。
帯広は前日、当日と小雪が降ったものの気温がそこそこ高く、ロータリーハローでの整備もされて、全体的に時計のかかる馬場であった。
レースは序盤ほぼ横一線で、各馬小刻みに息を入れながら進む。そこから意識的に前に行ったのが最内枠のジェイフラワー、先行すると思われたサトクィーンはやや押さえ気味。しかし少しずつ前へ。そして1番人気ミスタカシマも1,2障害中間あたりから前をうかがい、隣のクイーンドリーマーあたりがこれについて行った。そのままの態勢で第2障害手前へ、ここまで丁度60秒くらい。各馬じっくり溜めて全馬が一斉に横一線に揃ったところで、最も先に障害を仕掛けたのがジェイフラワー。一歩一歩踏みしめて障害を止まることなく越える。しかしすぐに続いて障害に挑んだミスタカシマがこれを軽々と越え、勢いに乗って先頭へ、ジェイフラワーも食らいつき2番手、続いて仕掛けたサトクィーンがなんとか障害をクリアし3番手で追う。同時に仕掛けたクイーンドリーマーは障害の天板で止まった。その間にサンシルクラポピー、プランセス、アフロディーテが障害を越えサトクィーンに迫っていく形となった。先頭はミスタカシマがどんどんリードを広げる。追っていたジェイフラワーも残り30mで一杯になって、代わって2番人気のプランセスが追うが伸びない。むしろ並んで追ってきたアフロディーテの脚色が良い。しかしミスタカシマはこれらを尻目に最後までほとんど緩むことなくゴールを駆け抜けていった。そしてしっかり前を追っていた9番人気のアフロディーテが5秒差で2着を確保。3着争いはジェイフラワー、プランセスと苦しくなって、その後ろから付いてきていた3番人気サンシルクラポピーが、直前で立ち止まって後方から一気に追ってきたウィナーサラに迫られながらもなんとか3着に粘った。2番人気プランセスは失速し6着に終わった。
  ミスタカシマ(1着):この馬の持てる最大の力を発揮して、結果的には強さを見せつける形になった。障害も軽やかに越えて完璧なレースであった。ペースが落ち着いたこともこの馬にとってじっくり構えられる態勢ができたということだろう。決して大きくない馬だがレースセンスの良さを感じる。この時点で重賞2勝は牡馬も含めて世代ランクトップに躍り出た。この後だが、常道ならイレネー記念で変則三冠を目指すことになるだろうが、ここは、鈴木恵介騎手がオレワチャンピオンという馬の主戦、槻舘調教師はジェイコマンダーなどの馬も管理しており、このあたりとの兼ね合いを見ながら出否を決めることになるだろう。他のレースはハンデ的に厳しいレースが多く、ぜひイレネーには出てほしいところだが。
  アフロディーテ(2着):ここにきて素質開花。前半は無理せず自分のペースで行ったところあまり力を使わずに障害手前まで取り付けたことが大きかったか。障害を上手く捌き直線でしっかり走りきった。これでもまだ成長途上、今後さらに力を付けてくればかなりのものになる予感だ。これでイレネー記念の出走権をほぼ手中にしたが、果敢にチャレンジしに行くかどうか。もつれる展開になれば見せ場も。
  サンシルクラポピー(3着):直線でじわじわ伸びてくるような走りと粘り、この馬の持てる力は十分出して馬券圏内に食い込んだが、勝ち馬にはやはり力負けのイメージは否めない。しかし重賞レベルでも勝ち負けに持ち込める力のあるところは見せた。この馬もこれからというイメージで伸びしろに期待。次の狙いは年度末の世代牝馬戦の福寿草特別か。
  ウィナーサラ(4着):最後の直線では相当離れたところからの強烈な追い込みで3着までわずかに迫った。それだけにレース全体としては脚を持て余してもったいない印象だ。やはり大外枠で走りにくかったか。ただ今回のような切れ味も見せられたことは収穫。力のいる馬場ならこの馬の出番だ。次はひとまず福寿草特別をめざすか。
  センリョウバコ(5着):前半から無理せず自分の走りに徹したことが最後の追い込みにつながった。崩れが少なくどんな相手でも対応できるのは強み。障害も上手かった。自己条件に戻って勝ち負けの経験を積んでいきたい。
  その他では、2番人気プランセス(6着)は案外であった。前半もあまり行き脚が良くなく、最後の直線も一杯になっていた。若干ソラを使いながら走っている様子もありこの馬の持てる力の半分も出せていない感じであった。実戦を積んで立て直していきたいところ。ジェイフラワー(7着)は序盤から積極的に攻めて行ったが、馬場がこの馬向きではなかったか。サトクィーン(8着)は逆に前に行ききれなかったのが力を出せなかった原因か。敗れたそれぞれの馬は課題を修正すれば立て直しは可能だろう。
はむ!の予想結果
  ミスタカシマかプランセスかというところで、当欄ではプランセスの方を取ったのでそれが来なければ負け、これは仕方ない。ワイドの方がアフロディーテ絡みを入れていたので、久しぶりのヒット。トータルとしては負けだが、ワイドを続けたかいがあったというもの。ただ印を打ってないだけに来ても恥ずかしい。したがって今回は外れ扱いとします。本線とワイドは分けて考えた方がいいのかも。
  今回収支 -2,280 (配当)3,020 (投入)5,300
  今年度累計 -62,790 (今年度残高37,210) (2/11現在)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2017データ・馬券成績表)
次回の重賞は2週間後、2月25日(日)、今シーズンの重賞勝ち馬による一戦、チャンピオンカップ(BG2)です。その後3週重賞が続きます。いつもどおり前日までには予想を書きたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿