ばんえい重賞レース回顧
第14回天馬賞(BG1)-2021年1月3日-11R 200m直 晴 1.1%
1着○(1)メムロボブサップ(阿部武) 1分47秒1
2着◎(5)アオノブラック
3着 (8)ジェイエース
単勝 1 160円(1番人気) 馬複 1-5 130円 三連単 1-5-8 2,230円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい明け5歳馬の重賞、今年度の4歳世代の三冠最終戦、第14回天馬賞は、1番人気のメムロボブサップが終始先頭を維持し、後続を離しての貫禄勝ち。3歳三冠に続き、4歳三冠も達成した。4歳三冠は3頭目、3歳、4歳両方の三冠を獲得したのは2017年センゴクエース以来2頭目。重賞は8勝目。阿部武臣騎手は天馬賞初優勝、今季は銀河賞で同馬で勝って以来重賞3勝、通算27勝。坂本東一調教師はこのレース初制覇で今季重賞3勝、通算14勝。
レース振り返り
帯広は前日に引き続き雪は降らないまま乾燥していた。ただ気温が低く最低気温がマイナス18℃台、日中も氷点下で推移。開催も進んだので、重馬場ながら前日よりかは走りやすそうな馬場であった。
レースは、スタートから勢いよく第1障害へ。第1障害の時点からメムロボブサップが飛び出し、これにアオノブラックも差なく追いかけインビクタも付いて行く。一歩遅れてコマサンエース、外側からジェイカトレアが続いた。あとはややばらけた展開となった。各馬刻みを入れた後1,2障害中間に向けてもメムロボブサップが前に行き、アオノブラックが追いかける開。インビクタ、コマサンエースも付いて行くが、2頭が他を引き離し、この時点で1,2番人気の両馬の一騎打ちの様相。そしてそのまま第2障害手前にも2頭がほぼ同時に先着。ここまで61秒と平均的なペース。しばらく遅れて、インビクタ、コマサンエース、外側からギンノダイマオー、コマサンブラックが相次いで第2障害手前に到着した。
5~6頭が揃ったところで、最初にメムロボブサップが障害を仕掛け、アオノブラックもすぐに対応。両方ともしっかりひと腰で坂を越えたが、メムロボブサップの方が一歩先に降り、アオノブラックが追いかける展開。後の馬も障害に挑戦したが苦戦、時間をかなりかけてインビクタが坂を越え、後の馬は坂の頂上でストップ、後ろから仕掛けたジェイエースが4番手で坂を降りたころには、前は既に残り30mに達していた。
先頭争いは、完全に2頭の一騎打ちとなり、メムロボブサップが逃げ込みを図り、アオノブラックが必死に追うが1馬身半ほどの差が詰まらない。そしてその態勢のままゴールへ。メムロボブサップはしっかり最後まで同じペースで走りきってゴールを駆け抜けた。アオノブラックも追ったがそのままの着差で2着。後は大きく離れて3着争いを展開。インビクタが前に行くところをジェイエースが迫り、そして後ろからコマサンエース、後方から脚色良く追ってきたアオノゴッド、外からコマサンブラックも追いかけ、5頭による激しい競り合いになった。その中ではインビクタのスピードが鈍ったところ、アオノゴッドが最も勢いよく進み前に出る、ジェイエースも追い、内からコマサンエースもスルスルと前に付け、コマサンブラックは一歩後退。そしてアオノゴッドがゴール線にさしかかったところでストップし、その間にジェイエースが抜けてゴールし3着、さらにコマサンエースが続き、その後にアオノゴッドが入った。3番人気で当欄で単穴としたコマサンブラックは競り合いに敗れ7着に終わった。
次走へのメモ
メムロボブサップ(1着):ここ一番の強さを見せつけたイメージ。スタートから先手を奪って終始主導権を握り、ライバルのアオノブラックを完全に封じ込めた。障害もスムーズで最高のレース運びだった。馬体重が28kg減っていたが、それまでが余裕残しで、その後びっしり追われてこのレースに臨んだ結果と思われる。それほど三冠にかける意気込みもあったということだろう。今後古馬重賞戦線でも中心的存在になっていくことが期待される。さしあたり2月のチャンピオンカップは重量的にも狙いたいレース。
アオノブラック(2着):この馬としては持てる力は十分発揮したが、メムロボブサップに先に行かれ、導権を握られてしまいどうしても並んで行かなければならないような展開になってしまった。もう少し馬場が軽ければ切れ味で追いつけたかもしれないが、これが精一杯だった。しかしこのような厳しい展開になっても最後まで崩れなかったことは収穫。この馬もチャンピオンカップの出走権があるので、リベンジを果たしたい。
ジェイエース(3着):これまで障害で苦しんでいたが、近走になって調子を上げ坂越えのイメージをつかんでいた。今回は前のペースに巻き込まれず進み、障害をひと腰でさばき、その後も慌てて追わず落ち着いて前に進んで最後で着を拾った。元々は重賞でも好走していた馬、本来の力を出せたというところ。今後も上積みは期待できる。自己条件での特別戦などは中心的存在になるだろう。
コマサンエース(4着):思い切ってハナを切ることも予想されたが、さすがに王者に先に行かれてしまい、ついて行くのがやっとであった。しかし、ここで無理に行こうとせず、落ち着いて障害をさばいたことで、最後の抜け出しにつながった。新人の金田騎手の落ち着いたプレーぶりであったとも言える。今後も人馬ともさらなる成長が期待される。
アオノゴッド(5着):前半はマイペースで進んで後半他馬が苦しむところをかわしていくという、この馬としては狙いどおりの展開だったが、あまりにうまく行きすぎたのか直線早めに出てしまった。それが最後のゴール前での詰まりにつながったか。しかしこの馬らしさは十分に出せたと思われる。
その他では、インビクタ(6着)はハナにはこだわっていなかったとは思われるがやはり2強の後手に回ってしまった。馬場が重かったのもこの馬には大きく不利だったといえる。コマサンブラック(7着)も、近走までとは違い、やはり流れが厳しかったといえる。伸び脚も不発だった。自己条件で立て直したい。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 枠複 1-5 5枚
まずメムロボブサップ連続3冠おめでとうございます。アオノブラックも追いすがったが、終始先頭を譲ることはなかった。きっちり狙ったレースを勝つ、それが本物の強さだね。この馬の今後が楽しみ。馬券の方は妙味を狙ったのでこの結果は仕方ない。しかし3着はアオノゴッドが来てたのでやったと思ったが、前日同様またまた直前で入れ替わってしまった。ジェイエースはやっぱり外してたと思うのでこれは完敗。折角ヤングCSでプラスに持って行ったのに、この2レースで吐き出してしまった。ま、魔を払ったと思って今後頑張ろう。
今回収支 -4,950
(通常分) -3,350 (配当)650 (投入)4,000
(単複・ワイド)-1,600 (配当)0 (投入)1,600
今年度累計 -1,810(1/3・天馬賞終了時点)
(通常分) +6,820 (配当 90,620 - 投入 83,800)
(単複・ワイド) -8,630 (配当 19,970 - 投入 28,600)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
次回は、1月31日(日)今年度から新設される明け3歳牡馬の重賞、翔雲賞です。その後また3週間重賞が続きます。予想は前日までにアップしたいと思っています。
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