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 こんにちは!Hamu's Sidewalk Cafeのマスター・はむ!です。
 この第2ブログでは、ばんえい競馬を中心に地方競馬などスポーツ一般中心について語ります。

2018年8月28日火曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2018】回顧・第30回はまなす賞(8/26)

ばんえい重賞レース回顧
第30回はまなす賞(BG3)-2018年8月26日-10R 200m直 晴 1.8%
  1着○(6)マツカゼウンカイ(藤本匠) 1分46秒5
  2着△(3)ミスタカシマ
  3着注(7)メジロゴーリキ
   単勝 6 420円(3番人気) 馬複 3-6 2,390円 三連単 6-3-7 18,780円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (○▲△等の印は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい夏の3歳4歳対抗重賞、第30回はまなす賞は、3番人気の4歳馬マツカゼウンカイが大混戦をわずかに抜け出し勝利。念願の重賞初制覇となった。藤本匠騎手はこのレースは4年ぶり4度目の制覇、重賞は通算67勝目。
レース振り返り
  帯広は前日に台風崩れの低気圧の影響で20mm程度の雨が降ったものの、日曜日には晴れて表面が乾燥。馬場は水分は含んでいるものの、心持ち軽い程度であった。
  レースは、ややばらついたスタートながら各馬勢いよく第1障害を越えていった。特に出足が良かったのがメジロゴーリキ、そして1番人気のアアモンドグンシン、2番人気のミノルシャープなども前に付け、スタートで一歩遅れたミスタカシマも前に追いつく。その後各馬刻みを入れ先頭が何度も入れ替わる。その中ではメジロゴーリキが押っつけるようにハナに立ち、アアモンドグンシンが差なく続き、第2障害へ。ここまで46秒の速めのペース。6~7頭が揃ったところで先行した2頭がほぼ同時に障害に挑戦。メジロゴーリキは力強く越えて行ったが、アアモンドグンシンは障害中団でストップ。それらを見るようにミスタカシマが障害をスムーズに越え、ミノルシャープも引っかかりながらも障害をクリア。障害を先に越えた3頭の中ではミノルシャープの脚色がよく先頭に立ち、ミスタカシマ、メジロゴーリキが続く。その後は前半はやや後方で展開していたカネサスペシャル、マツカゼウンカイがいずれも障害をひと腰で越え、少し置いて前を追う。後の3頭は障害で苦戦した。先頭を行くミノルシャープは残り20mあたりまで軽快に行っていたが、その後脚色が鈍り、再びミスタカシマ、メジロゴーリキが近づいてくる。そして後方からマツカゼウンカイも勢いよく迫っていた。ミノルシャープは残り10mを切って1馬身程度のリードを必死に守ろうとするが更にスピードが落ち、後続の3頭が接近。ゴール直前で4頭が並び、その中で勢いのついていたマツカゼウンカイが抜け出しゴールを駆け抜けた。更にミスタカシマとメジロゴーリキが一進一退を繰り返しながらほぼ同時にゴール。写真判定にもつれ込んだが、わずかにミスタカシマが2着、メジロゴーリキが3着。ミノルシャープはわずかに遅れて4着となった。1番人気のアアモンドグンシンはその後障害で転倒し最下位の8着だった。

マツカゼウンカイ(1着):好走しても勝ちきれないことが多かったが、ようやく花開いた。前半は我慢し後方から行き直線に賭けたベテラン藤本騎手の絶妙な仕掛けが決まった形になった。後方で目立たなかったが障害も上手に越えており、そこで使うエネルギーを最小限にしたのがそれが最後の切れにつながったか。馬場も軽めで丁度良い程度であった。次の狙いは当然銀河賞だろう。4歳世代は曲者が多く厳しいレースは続きそうだが、今回のように自分の走りに徹して行けば勝てるチャンスは大いにある。
ミスタカシマ(2着):さすが重賞2勝馬。3歳牝馬ながら安定した先行力と障害力で強い4歳勢を相手に堂々とした走りだった。7番人気の2着は立派。特にメジロゴーリキとの2着争いの追い比べは見応えがあった。馬場も丁度良かったのだろう。この馬の最大の目標は12月のばんえいオークスだが、まず11月のばんえい菊花賞に照準を合わせるか。
メジロゴーリキ(3着):決してこの馬に向いていた馬場ではなかったが、先行力と障害力でカバーした。切れ味がないのが泣き所で、それが最後の接戦で勝ちきれなかったことにつながったが、この馬としては上出来の走りだったのではないか。次の狙いはもちろん銀河賞だろう。荷物が重くなれば当然中心的存在になる。
ミノルシャープ(4着):最後の直線で先頭に出た時は走りきれるかと思われたが、やはりこの馬の最大の泣き所であるゴール直前でのスタミナ切れが出てしまった。これは降りてからの勢いが良すぎて、脚に乳酸がたまってしまうのだろうか。課題として残りそうだ。力はある馬なので立て直してほしい。
カネサスペシャル(5着):他馬の様子を見ながら直線で勝負を賭けるという狙いどおりの展開ではあった。ただ今回は馬場が軽かったため、切れ味を見せるタイプではないこの馬にとっては、厳しい流れになってしまった。馬場の助けは必要だが、障害力はあるので、他馬が苦しむ展開になれば浮上する。
  その他の馬では、ジェイワン(6着)は大外の不利な枠ということもありやはり障害の課題が残ったものの、崩れなかったので今後の立て直しの目処は立ったか。ハマノダイマオー(7着)はこの馬には流れが厳しかったか。障害でも止まり力を出せなかった。そして障害で崩れ、1番人気に応えられなかったアアモンドグンシン(8着)は転厩の環境替わりもあってか馬体重が大幅に減っており体調が万全でなかったようだ。まだ3歳馬で、これからじっくり立て直したい。

はむ!の予想(馬券)結果
 的中 3連単、馬複各100円分1点、ワイド100円分1点
  (通常分)今回 +15,970   (配当)21,170 (投入)5,200
  (単複・ワイド)今回 -830    (配当)370 (投入)1,200
  今年度累計 -6,310 (7/29現在)
    通常  -1,340 (配当 28,760 - 投入 30,100)
   単・ワ -4,970 (配当 5,630 - 投入 10,600)
  ようやく少し取り返せた。◎にしたミノルシャープが最後で追いつかれたときはダメだと思ったが、○のマツカゼがよく頑張ってくれた。そして2着3着が写真判定にもつれ込み、その結果で大違いだったがうまく当たってくれた。決して買い方は上手くなかったが、広げたところに上手く嵌まってくれたというところか。これがあるからやめられない。次も勝ってなんとかプラスに持って行きたい。(なお、これまでの記事で、前回までの累計額と今回の投入額が多少間違っていましたので、修正しています。今回が正しいです。)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2018データ・馬券成績表)

  次回重賞は3週間後の9月16日、古馬の4大記念競走の一つ岩見沢記念です。その次の週の23日には4歳重賞の銀河賞もあり、秋シーズンの本格スタートです。予想はいつもどおり前日までには書きたいと思います。

2018年8月25日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2018】重賞予想・第30回はまなす賞(8/26)

JRAジョッキーDay
  ばんえいの行われる帯広競馬場では、毎年恒例のイベントとしてJRAの騎手がやってきてばんえいのエキシビションレースなどを行うJRAジョッキーDayが行われます。これまでも武豊騎手やルメール騎手など中央競馬の有名なジョッキーが参加してばんえいを盛り上げていました。そして第12回となる今年も8月20日にJRA唯一の女性ジョッキー藤田菜七子騎手らが登場し盛り上がりました。人気の騎手が来るとスポーツ各紙が取り上げるなどやはり注目度が上がります。ばんえいファンとしては、中央の騎手たちが競馬人の一員として、そして一つの競馬として、自分たちが楽しみつつ盛り上げてもらえることはやはりありがたいことです。このイベントは第1回から12回連続で参加している勝浦正樹騎手、10回参加の松岡正海騎手、エキシビション3回優勝の荻野琢真騎手らの力も大きいですし、そして功労者の一人としてこのイベントのきっかけを作った藤田伸二元騎手らにも敬意を払いたいです。今後も永く続いていくことを願います。
  さて、今週の重賞はばんえいならではの3,4歳対抗戦、はまなす賞です。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第30回はまなす賞(BG3)
(2018年8月26日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 3・4歳オープン別定)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
  カネサスペシャル 牡4 700 島津新 村上慎 青毛 差
ミノルシャープ 牡4 700 阿部武 大友人 鹿毛 差
ミスタカシマ 牝3 660 工藤篤 槻舘重 栗毛 先
アアモンドグンシン セン3 670 松田道 槻舘重 鹿毛 逃
  ハマノダイマオー 牡3 670 船山蔵 松井浩 鹿毛 先
マツカゼウンカイ 牡4 700 藤本匠 松井浩 鹿毛 先
メジロゴーリキ 牡4 700 長澤幸 岡田定 鹿毛 逃
  ジェイワン 牡4 700 藤野俊 槻舘重 鹿毛 追
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「はまなす賞」の概要と傾向
  今年もはまなす賞の季節がやってきた。当欄では毎年この不思議な条件(3歳馬、4歳馬のそれぞれの賞金上位)のこのレースの意義は何かを考えているが、答えは出ていない。ばんえいの場合3,4歳の若馬は古馬戦線ではまだまだ歯が立たす、こういう賞があるからチャンスが膨らむのだろう。しかしそれぞれの年代に3冠レースというのあるわけだから、やはりこの時期に対抗戦を設置する意味は見いだしにくい。例えば6月頃行われている特別戦の「天の川賞」のように軽量戦にするとかいう方法もあるとは思うが。いずれにしても見る方からすれば、同じメンバーの組み合わせばかりよりいろいろバラエティがあった方がおもしろいので、こういうレースは歓迎だ。
  このレースの傾向は、ガチガチに堅くはないものの比較的落ち着いた配当で荒れることは少ない。過去10年で1番人気は(2,3,1,4)とまずまず。但し優勝馬は全て5番人気以内で、穴馬の台頭は難しい。3歳対4歳では4歳馬が7勝3敗とリードしているが、3歳馬も健闘。ハンデに恵まれているということもあるだろう。連覇は非常に難しく24年前のコーネルトップまで遡る。牝馬も善戦傾向。騎手では現役では阿部騎手と藤本騎手が3勝ずつでリードしている。
今回のみどころ
  今年は3歳、4歳両世代とも群雄割拠で、並べてみると重賞勝ち馬が揃う。3歳勢では重賞2勝の牝馬ミスタカシマ、そして急激に力を付けてきた今年の大賞典馬アアモンドグンシンら、4歳勢からはダービー馬メジロゴーリキや4歳になり花開いた柏林賞勝ち馬ジェイワン、そして連覇を狙うミノルシャープなどどの馬にもチャンスがありそうなメンバーだ。ハンデ差にも注目。果たしてどの馬がチャンスをつかむか。現状における3歳と4歳の力比べも興味深い。天候による馬場状態にも留意。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 カネサスペシャル:重賞は昨年のばんえい大賞典の勝利がある。後方待機から切れ味で勝負する馬だが、柏林賞の時のように軽すぎると更に速い馬に差される場面があった。重馬場で他馬が苦労するところを抜け出すようなレースが理想。障害は悪くないが前走では苦心した。
 2 ミノルシャープ:昨年3歳時にこのレースに勝っており24年ぶりの連覇馬となれるか。障害も上手で切れ味も抜群。しかし課題はスタミナ。見せ場は作れるのだが、残り10mあたりで急激に失速し他馬に差し返される場面が多く見られる。軽馬場で粘り切れる場面がほしい。
 3 ミスタカシマ:重賞はナナカマド賞、黒ユリ賞と2戦2勝。主戦騎手や賞金の関係もあってか狙うレースを絞っているが出ればしっかり結果を出している。障害もしっかり対応でき、最後まで走りきれる粘りもある。底を見せていない魅力がある。但しいきなりの重量が課題か。
 4 アアモンドグンシン:3歳勢の中でも最も勢いのある馬。今シーズンは大賞典や3歳特別戦を含み7連勝するなどめっきり力をつけてきた。ただ、前走では2ランク上がった古馬相手に厳しいレース。障害でも手間取った。それでも2着に食い込んだのはこの馬の潜在能力か。
 5 ハマノダイマオー:重賞勝ちはないものの、今シーズンに入り好調で常に掲示板内をキープ。大賞典では序盤で先行した馬に置かれてしまい不完全燃焼に終わった。障害は悪くなく相手なりに走れるが、やや決め手に欠ける。上級生の4歳馬のペースについて行けるかもカギ。
 6 マツカゼウンカイ:重賞は未勝利、しかしダービー2着など出走すれば堅実なレースを見せている。相手に合わせる走りができ、後方から行ってもいつの間にか馬群の中に入って好位置につけているような場面がある。しかし勝ちきるには何かがほしい。枠順もポイント。
 7 メジロゴーリキ:昨年のダービー馬。1200kgの馬格が示すようにスケールの大きなレースを見せる。障害もどっしり構えてしっかり越えてくる。ただ器用さはないので柏林賞の時のように全体のペースが速くなると厳しい。馬場状態が常にポイント。とにかく先行したい。
 8 ジェイワン:2歳時は世代上位を走っていたが重賞では勝ちきれず、その後は得意だったはずの障害で苦しむなど伸び悩みの時期があった。しかし柏林賞では軽馬場を生かした抜群の切れ味を見せ接戦を制して優勝。ただその後は再び障害でのミスが出ている。前半楽に行ければ。

【はむ!の見解まとめ】
  出走権のあった3歳馬2頭(オレワチャンピオン、キタノユウジロウ)が回避したが、有力どころはほぼ揃った。馬場状態は、土曜日に台風の影響のまとまった雨が降って基本的には軽いか。但し日曜日の天候回復具合より微妙に変化がありそう。勢いと軽ハンデの3歳馬を取るか実績の4歳馬を取るか。特に3歳勢では今シーズン絶好調のアアモンドグンシンの走りに注目。ただ転厩初戦(とはいっても平地競馬のように大移動するわけではないが)で、重賞に強い槻舘厩舎と松田騎手ではあるが、共に新しい環境でどこまで順調にいっているのか。ペースが速いと障害での引っかかりに心配がある。当欄では、馬場状態や展開を踏まえて4歳馬◎(2)ミノルシャープの連覇ありと見てこの馬を本命に持ってきた。降りてから一瞬の切れ味はあるものの最後の粘りに課題があったが、得意な軽馬場となり最後までしっかり逃げ切れるか。阿部武騎手はグンシンの方にもこれまで主戦で乗ってきており癖もよくわかっているはずだが、その中でこちらを選んできたのもプラス材料とした。相手だが、同じ4歳で地味ながら安定した走りでしっかり上位に来ている○(6)マツカゼウンカイを連軸として加えた。接戦を制して念願の初重賞なるか。そして▲(4)アアモンドグンシンを、先に述べた転厩初戦や速いペースになったときの障害のリスクなどを加味して単穴扱いとした。もちろん軽くこなしてあっさり勝つことも考えられる。3歳牝馬△(3)ミスタカシマも大きいレースには滅法強く、持ち前の先行力と障害力を生かせれば侮れない存在。
  その他では(8)ジェイワンの切れ味が不気味だ。柏林賞でのごぼう抜きの追い込みは圧巻。しかしペースに上手く乗れれば良いが障害でのリスクもあり、この馬を絡めるかは賭けになりそう。それは(1)カネサスペシャルにも言えること。障害力はジェイワンよりあるが、やはり速いペースになると苦しいか。馬場が回復し時計がかかりそうなら、実績のある注(7)メジロゴーリキが浮上してくる。抜群の先行力があり逃げ切る場面も。安定性から印を付けるならこの馬にしたい。(5)ハマノダイマオーは展開的に苦しいか。

はむ!の馬券狙いどころ:
  いつもの年もだけど、今年は特に馬券的に辛い状況になっている。いつもなら予想は近いところまできてあとは馬券の買い方というところなんだけど、今年は予想自体があたらない。しかも今回は難しいはまなす賞。
  なんとか馬を絞って、買い目の手を広げる作戦でいってみたい。なんとか当たり味を覚えたいものだ。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 BOX 2,6,4,3 合計24通り 各100円
      BOX 2,6,4 合計6通り 各100円
      2,6→2,6,4,3→3,7,1 合計10通り 各100円
  馬複 BOX 2,6,4,3 合計6通り 各100円 合計 4,600円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 2 500円
  ワイド 7=2,6,4,1 1=2,6,4 合計7点 各100円
  合計 1,200円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。

2018年8月16日木曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2018】回顧・第30回ばんえいグランプリ(8/12)

ばんえい重賞レース回顧
第30回ばんえいグランプリ(BG1)-2018年8月12日-10R 200m直 晴 1.4%
  1着○(1)オレノココロ(鈴木恵) 2分05秒5
  2着△(6)センゴクエース
  3着 (8)シンザンボーイ
   単勝 1 370円(2番人気) 馬複 1-6 1,240円 三連単 1-6-8 21,950円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (○▲△等の印は、はむ!の当初予想印)

  ばんえいの夏の大一番、BG1のばんえいグランプリは、ファン投票1位で当日は2番人気のオレノココロが障害2番手から早めに逆転し最後は突き放して優勝。このレースは一昨年に続き2度目の制覇。通算重賞19勝目。鈴木恵介騎手は今年の柏林賞に続き重賞70勝目となった。

レース振り返り
  帯広はそれまで乾いた重めの馬場が続いていたが、金曜日の夜にまとまった雨が降り、コースの砂が水分を含んで締まり土曜日は軽く時計が出ていた。しかし気温が高く乾きも早かったため日曜日になると、粘り気のある微妙な馬場となった。
  レースはスタートからややばらつき気味、コウシュハウンカイ、キサラキク、ソウクンボーイあたりが出足が良く第1障害の先行グループへ、シンザンボーイら2,3頭が遅れて後方から追う形。第1、2障害の中間では各馬刻みを入れゆったりしたペースに落ち着いた。このあたりでキサラキク、コウシュハウンカイが先行、出足でやや遅れていたトレジャーハンター、フジダイビクトリーら本来先行すると思われていた馬が前に追いつき、出入りの激しい展開。最内のオレノココロも1歩引きつつ前に離されずに付いて行った。第2障害手前へはコウシュハウンカイが先に到着し、先行馬勢がこれに追随。ここまで63秒とまずまず。2,3頭を残して横一線となった。
  第2障害を先に仕掛けたのは1番人気コウシュハウンカイ。止まらずに天板まで登ったものの、いつもよりやや勢いが足りず、つまずき気味で越えるまで時間がかかった。それでも先頭で越え最後の直線へ。続いてキサラキクや後方から来ていたセンゴクエース、フジダイビクトリーらが相次いで障害に挑戦したがいずれも坂の途中でストップ。これらを見るようにオレノココロが頭を上げながらしっかりした脚で障害を2番手でクリア、前のコウシュハウンカイを追いかけた。そして残り30m付近で並びかけ逆転。後は脚色が衰えることなく、後続を離しつつゴールまで一気に駆け抜けて快勝。かわされたコウシュハウンカイは直線の勢いがなく、残り20m地点あたりからは脚色がかなり厳しくなっていた。そこに、後方待機からひと腰で障害を切って3番手に付けていたシンザンボーイと、障害を立て直したセンゴクエースが迫ってきて、残り10m地点で3頭が並んだが。勢いが違う。接戦からセンゴクエースが前に出て2着、シンザンボーイが差の無い3着に入った。コウシュハウンカイは最後ゴール前で止まり、後ろから来たカンシャノココロにも迫られたがなんとか4着に残った。

次走へのメモ
オレノココロ(1着):この馬が勝つときは実に強い走りを見せる。今回も序盤から最後まで全く非の打ち所のない完璧な走りで力の違いを見せつけた。障害も軽々と越え力強かった。横が開いた内枠もこの馬にはプラスに働いたか。馬場がさほど軽くなくペースが落ち着いたので、無理なくライバルをマークしながら進められたのも良かったのではないか。馬体重が減っていたがこれも素軽い動きにつながったといえる。次の目標はかなり先だが帯広記念からばんえい記念ということになるので、それまでは一息いれてじっくり調整か。減った馬体重は少し戻したいところ。レースは調整段階でハンデなどを見ながら選んでいくことになるだろう。
センゴクエース(2着):前半は様子を見ながらの後方待機。障害はやはりひと腰というわけにいかなかったが、崩れなかったので立て直しは早かった。価値ある2着と言ってよい。直線の脚取りはしっかりしているので、あとは障害をいかにスムーズに越えられるかと、それまでの前半でペースを作れるかが課題。今後も重賞戦線に加わっていくが特別戦あたりで勝ち味を覚えたいところ。
シンザンボーイ(3着):障害をひと腰で越えられたことが善戦の要因であったといえる。末脚もしっかりしていた。前半は後方に置かれて、追いつくのに精一杯に見えたが、かえって揉まれずこの馬のペースで走れていたようだ。これまで何度か挑戦してきた古馬重賞でようやく存在感を見せた。今後も台風の目になりそう。
コウシュハウンカイ(4着):この馬にしては障害でやや手間取り、ゴール前での失速につながった。先行した前半の1,2障害中間あたりの馬場がかなり渋く、ここで力を消費したようだ。勝ちに行った結果、展開が合わなかった結果ということであり、決して力負けではない。中心的存在であることに変わりはない。
カンシャノココロ(5着):無理に前に行かず、自分のレースに徹していた。爆発力はないが、障害が上手でしっかり最後まで走れるので、他馬が厳しくなればしっかり着を拾っていける。今後重賞慣れして、さらに積極的に行けば見せ場を作れる存在になるだろう。
  その他の馬は、かなり差が開いた。キサラキク(6着)ソウクンボーイ(7着)はいずれもやはり障害に課題を残した。トレジャーハンター(8着)、そしてフジダイビクトリー(9着)と障害が上手なはずの2頭も障害で相当苦労、見た目より馬場が重かったのだろう。これらも馬場状態によっては全く違った展開になるかもしれず、見限ってしまうのは早計か。

はむ!の予想(馬券)結果
  (通常分)今回 -4,500  (配当)0 (投入)4,500
  (単複・ワイド)今回 -1,250   (配当)250 (投入)1,500
  今年度累計 -22,300 (8/12現在)
    通常  -17,910 (配当 7,590 - 投入 25,500)
   単・ワ  -4,140 (配当 5,260 - 投入 9,400)
  今回は取りガミ覚悟の堅いところを中心に狙っていたのに、本命が来ないのだからどうしようもない。やはり競馬はこういうことがあるのだという教訓だ。オレノココロの逆転があるかもというところまでは考えていたのだが、それ以上の展開ができていないのが問題。ワイドの1点だけが雀の涙。ここは素直に負けを認めるしかない。しかし、まだまだ先は長いのにすでに泥沼化、なんとか抜け出さなければ。

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2018データ・馬券成績表)

  次回重賞は2週間後の8月26日、3歳、4歳の世代対抗重賞、はまなす賞です。予想はいつもどおり前日までには書きたいと思います。

2018年8月11日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2018】重賞予想・第30回ばんえいグランプリ(8/12)

金字塔
  先日、地方競馬のみならず日本の競馬の金字塔として、大井競馬場を中心として活躍する的場文男騎手が(2018年8月11日現在で)日本記録タイに並ぶ通算7,151勝をマークしました。新記録まであと1勝ですがこれもまもなくでしょう。昭和48年にデビューして以来多数の大けがを乗り越え40年以上コツコツ積み重ねた勝ち星、全く頭の上がらない思いです。しかもこの9月には62歳となるにも関わらず馬の上で飛び跳ねるような元気いっぱいの騎乗で、勝っても負けてもファンを魅了します。中央でも地方でも名騎手というのはいるものですが、最高のレジェンドといえばやはり的場騎手を置いてほかないでしょう。こんなベテランでもまだ宿題(37回挑戦して2着10回ながら未だ勝てていない東京ダービー制覇)が残っているようで、まだまだ区切りをつける気配はないようです。今後も地方競馬ファンとして応援していきたいものです。なお、2018年8月現在現役最年長騎手は川崎の森下博騎手(63歳)、ちなみにばんえい騎手の最年長は当欄でも時折話題にしている山本正彦騎手(61歳)です。いずれも騎乗回数は少ないもののしばしば活躍され馬券の友になっています。
  さて、ばんえいは夏シーズン唯一のBG1、ファン投票によるばんえいグランプリです。(いつものナイター重賞より5分早いので注意)

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第30回ばんえいグランプリ(BG1)
(2018年8月12日(日)20:05発走 帯広10R ダ200m 3歳以上選抜別定)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
オレノココロ 牡8 810 鈴木恵 槻舘重 青毛 差 1位
キサラキク 牝7 790 阿部武 金田勇 芦毛 差 8位
  トレジャーハンター 牡11 810 長澤幸 金田勇 鹿毛 逃 11位
  カンシャノココロ 牡7 800 松田道 坂本東 鹿毛 先 3位
コウシュハウンカイ 牡8 810 藤本匠 松井浩 栗毛 先 5位
センゴクエース 牡6 810 工藤篤 槻舘重 鹿毛 差 2位
  ソウクンボーイ 牡8 810 村上章 西邑春 鹿毛 追 6位
  シンザンボーイ 牡7 800 西謙一 坂本東 栗毛 追 4位
フジダイビクトリー 牡10 810 西将太 中島敏 栗毛 逃 7位
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「ばんえいグランプリ」の概要と傾向
  ファン投票選抜により出走馬を決定する重賞で平成元年に創設、丁度30年目の年になる。(出走馬をファン投票により選抜する競馬のレースはJRAの有馬記念、宝塚記念、地方競馬ではホッカイドウ競馬の道営記念、岩手競馬の桐花賞、兵庫の園田金盃、佐賀の中島記念などがある)ファン投票なのでいつもの賞金上位以外からも選ばれる可能性はないわけではないが、結局は賞金上位が並ぶためいつもの古馬重賞メンバーということになることが多い。(過去には実績のあったライデンロックや毛色の美しいアオノレクサスなどがランク下位から選ばれたことがあるが成績は今一つ、今年もB1クラスで鹿駁毛のブチオがファン投票13位だったが出走に届かず。)
  ハンデ差も少ないレースなので実績上位馬が実力どおりに走るだろうというのが常識だが、そこは競馬。1番人気は(2,3,0,5)とやや怪しい。過去には重賞21勝の名馬カネサブラックはこのレースに5回出走して優勝がない(2着3回)など、時期的なものもあってか簡単には決まらないのがこのレース。但し、過去6年3着以内が全て5番人気以内に収まっており、大きく荒れることは少ない。(但し、2011年のニシキダイジンは7歳まで重賞は1勝のみでこのレースは8番人気であったが勝利。これきっかけに力を付けていった典型的な晩成型の馬であった。)
  ファン投票1位の馬は(1,1,1,6)と過去10年で勝ったのはフクイズミのみとこれも不思議なデータだ。牝馬は出走自体少ないが勝ち馬にアンローズ、フクイズミなどがおり力がある馬なら勝負になる。騎手では藤野騎手が5勝などベテラン騎手がまんべんなく勝っているが(今年は騎乗予定なし)、重賞通算50勝を挙げ昨年騎手を引退した大河原現調教師が現役時代このレースには勝てなかった。

今回のみどころ
  今や古馬戦線はオレノココロとコウシュハウンカイの8歳馬2頭が2強時代を作っているイメージではあるが、オレノココロがファン投票1位は勝てないというジンクスを破り2年ぶりのグランプリ制覇なるか。それともファン投票5位に甘んじたコウシュハウンカイが真の実力を見せつけるか。あるいはセンゴクエースら新興勢力の台頭はあるのか。はたまたこのレース2度優勝のフジダイビクトリーがもう一花咲かせるか。興味はつきない。出走権のあったマルミゴウカイはこのレースを回避し9頭立てとなった。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 オレノココロ:ファン投票は昨年に引き続き堂々の1位。グランプリは4度目の出走で一昨年は優勝しているが、昨年は3着に終わりその屈辱を晴らすことはできるか。夏になると体重を減らすなどこの馬にとっては季節的に苦手な時期のように思われる。しかしやはり実力上位。障害も切れている。ある程度時計がかかる展開なら一昨年のように十分差し切り可能。
 2 キサラキク:重賞戦線ではほとんど紅一点で頑張っている。7歳牝馬となり、毛色からなお一層かつてのフクイズミを彷彿とさせる。しかしまだ重量が厳しいのと、障害での苦戦が続いており結果は出せていない。ただ障害を越えさえすれば降りてからの脚は持っており見せ場を作ることもあり得る。前走の特別戦で久々に勝ち味を覚え一変に期待。軽馬場ならなお良い。
 3 トレジャーハンター:グランプリは4年ぶり3度目の出走。11歳馬になりさすがに勢いには陰りが見られるが、それでも上位をキープできるのは、この馬の粘り強さか。必ず先頭集団につけ見せ場までは作れる。あとはどこまで息が続くかだが、軽馬場にでもなれば粘りが生きて他の馬が追いつけきれない時もある。チャレンジャー精神で思い切ったレースを期待。
 4 カンシャノココロ:今年に入って古馬重賞戦線にしばしば参戦。着順上の結果は出ていないが、経験を積んで徐々に力を付けている印象。先行力、障害力ともある上、粘り強い走りはむしろ重賞向きであろう。今回はファン投票にも押し上げられて堂々の出走。ただここにきて体重が減り続けているのが懸念。前回も取消しており体調面がどうか。当日の馬体重に留意。
 5 コウシュハウンカイ:派手さがないためかファン投票は5位に甘んじたが、それでもばんえいを代表すると言っても過言ではない実力馬。とにかく堅実そのもの、更に今年は凄みも出てきた。これまで唯一の弱点だった詰めの甘さも見られず、むしろ先に他馬を生かせてもじっくり差し返すようなまさに横綱相撲を見せている。4度目の挑戦でグランプリ初制覇なるか。
 6 センゴクエース:古馬重賞もすっかり常連になってきた。人気も上昇で、ファン投票2位と期待も大きい。スピードも力も申し分ないが、ここにきて障害で手間取る場面も見られ、そこが勝ちきれない原因になっている。障害を意識すると前半の行きっぷりにも影響してくる。しかしトップクラスの馬の中で大敗はしていないので、流れをつかめれば抜け出しの場面も。
 7 ソウクンボーイ:素軽い走りと直線でのスピードがこの馬の持ち味であったが、今年出走したばんえい記念の好走あたりから高重量への適応力と新たな面が見え始めにわかに注目されてきている。ファン投票も6位。強い8歳世代の一頭として存在感を示せるか。ただ障害の苦手意識が見え隠れしており、ここをどのように克服していくか。軽馬場になれば大駆けも。
 8 シンザンボーイ:グランプリは昨年に引き続き2回目。今年はファンに推されての出走となり期待がかかる。重賞は未勝利で格的には見劣り感は否めないものの、オープン勝ちの実績もあり決して足りない馬ではない。切れ味で勝負するタイプながらある程度障害もこなせるので序盤から積極的に攻めて行っても面白いのではないか。馬体重の変動が大きく懸念材料。
 9 フジダイビクトリー:グランプリは5度目の出走。このレース連覇の経験もある実績馬。10歳になってもまだまだ元気だ。高重量が得意のように思われているが軽めの馬場もこなせる。障害も力で持って行くタイプでまず崩れることはない。切れ味にはやや欠けるが一旦失速しても差し返す力もある。他馬が苦しむような場面があればスルスルと抜け出してくることも。

【はむ!の見解まとめ】
  夏シーズン唯一のBG1、ソリにファンの夢を乗せてどの馬が先頭でゴールを駆け抜けるか。本州ほどではないとはいえ暑い夏をどのように乗り越えていけているかもカギ。夏バテしている馬がいればたとえ実力はあっても力が出せないのは過去の例をみても明らかだ。その後の秋シーズンに向けての古馬戦線などもにらみつつ、どこまで各馬が持てる力を発揮出来るかを見極めたい。なお、当地は金曜日の夜にまとまった雨が降っており馬場状態もポイントになりそう。
  しかしやはり上位馬の有利は動かないだろう。その中でも◎(5)コウシュハウンカイの最近の充実ぶりは圧巻だ。障害も安定しているし粘りも増している。今ならどのような展開になってもまず崩れることは考えにくい。あとはこれに迫る馬がいるかどうかだが、現状では厳しそう。唯一負かすことのできる馬がいるとすれば、やはり実績no.1でファン投票1位の○(1)オレノココロくらいか。夏は馬体重も減って決して得意な季節ではないようだが、それでも2年前は同じような状況でもしっかりした末脚で差し切り勝ち。伊達に重賞18勝もしている馬ではない。実力は上位。今年も2番手というより逆転候補と考えて良い。最内枠も今年の旭川記念で勝っており全く問題ない。実績馬▲(9)フジダイビクトリーは大きな舞台でこそ活躍する。先行力がありしぶとい粘り腰は侮れない。意外にも雨の降った軽馬場の方が最後まで走れそう。ファン投票2位の△(6)センゴクエースは力はありながら、少し後手に回ったり、障害などで手間取ったりする部分があるのがまだ若いところか。勢いがつけば最も怖い存在だが。他には、きっかけをつかみかけた注(2)キサラキク、鋭い末脚を持つ(7)ソウクンボーイらが展開次第では見せ場までありそう。しかし馬券圏内まではどうか。

はむ!の馬券狙いどころ:
  今年は(今年も)馬券的にはかなり出足が良くなく、マイナス街道まっしぐら。今回もまともに買えば安そうな配当が多い。ただ当たることも味わいたいので、取り返しに行くよりいつものペースでやっていこうと思う。
  今回は、3連単は頭はコウシュハとオレノココロに絞って、フジダイ、センゴクを少し絡める。あとはコウシュハからの枠複で。ワイドはフジダイとセンゴク、そしてキサラキクは応援馬券。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 5,1→5,1,9,6→5,1,9,6 合計12通り 各200円
      5→1,9,6→1,9,6,2,7 合計12通り 各100円
  枠複 5=1,8,6 合計3通り 各300円 合計4,500円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 5 600円
  応援馬券(単+複)2 各200円
  ワイド 9=5,1,6 6=5,1 合計5点 各100円
  合計 1,500円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告します。

2018年8月1日水曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2018】回顧・第43回ばんえい大賞典(7/29)

ばんえい重賞レース回顧
第43回ばんえい大賞典(BG3)-2018年7月29日-10R 200m直 曇 0.9%
  1着注(4)アアモンドグンシン(阿部武) 2分03秒2
  2着○(3)オレワチャンピオン
  3着 (7)コウシュハレガシー
   単勝 4 150円(1番人気) 馬複 3-4 370円 三連単 4-3-7 4,320円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (○▲△等の印は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい3歳重賞三冠の第一弾、第43回ばんえい大賞典は、1番人気となった上がり馬アアモンドグンシンが障害を先頭で越え、止まりながらも最後まで粘りきって優勝。重賞初制覇となった。平場戦を含めれば7連勝。阿部武臣騎手は今年1月のヒロインズカップ以来の重賞制覇で通算16勝目。
レース振り返り
  前日に日本列島に上陸した台風12号の遠い影響で、帯広にも朝に雨が降ったものの、雨量は多くなく、それまでに晴天が続いていたこともあって馬場は0.9%と乾燥していた。さらに前週にソリのズリ金交換が行われ摩擦係数が高く、時計のかかるレースが続いていた。
  レースはスタートからほぼ揃って第1障害越えまで進み、第1障害を越えたあたりからアアモンドグンシンとキンツルモリウチが前に出て行った。特にキンツルモリウチが果敢に攻めて、刻みながらも2,3馬身離して先頭をキープ、続いてアアモンドグンシン、そしてコウシュハレガシー、オレワチャンピオンが付いていく。キンツルモリウチが第2障害手前に到着したのが52秒と馬場状況にしてはかなり速い展開となった。そしてキンツルモリウチは3,4頭が第2障害に到達した時点で早くも障害を仕掛けた。力一杯引っ張ったものの坂の7分目あたりでストップ。それを見るようにしてアアモンドグンシンが力強く坂をひと腰で越え先頭へ、キンツルモリウチが立て直して2番手で障害を越えこれを追うが勢いがない。後続もコウシュハレガシーらが障害にチャレンジするがいずれも苦戦。その中ではオレワチャンピオンが障害を十分溜めてひと腰で越えて3番手、続いてジェイコマンダー、コウシュハレガシー、ハマノダイマオーと一頭ずつ降りて行く。その間に先頭のアアモンドグンシンはぐんぐん他を引き離して残り20m地点あたりで6,7馬身差の大きなリード、しかし残り10mあたりで厳しくなり一旦立ち止まる。その間に各馬をかわして2番手に踊り出ていたオレワチャンピオンが一歩一歩踏みしめながら前に迫るが、これも脚色が厳しい。立て直したアアモンドグンシンが再度進み、最後は一杯になりながらも渾身の力でゴールを駆け抜けた。最後で転倒したがゴール線を越えた後で大事には至らなかった。2着争いは追ってきたオレワチャンピオンがゴール手前でもう一度止まったところを外から追ってきたコウシュハレガシーが並びかけるがわずかの差でオレワチャンピオンが2着、コウシュハレガシーが3着、当欄で本命とし、2番人気まで推されていたハマノダイマオーは最後追いかけたが届かず4着に終わった。
次走へのメモ
アアモンドグンシン(1着):負担重量、馬場など条件は厳しかったが、連勝の勢いは止まらなかった。前に行くことは想像されたが、さらにキンツルモリウチが先に行った時にも落ち着いて2番手追走。そして障害を軽々と越えて先頭に立ちセーフティリードまで引き離した。最後は厳しくなったもののそれでも他馬より余裕があった。これでライバルより一歩抜け出た形にはなったが、さらに荷物が重くなってどうか。さらなる成長に期待したい。次の大きな目標は秋のばんえい菊花賞ということになるが、それまでをどのように過ごすか。クラスが上昇しハンデ加算とさらに試練が待っている。はまなす賞の出走権もあるが出走は微妙か。
オレワチャンピオン(2着):本来は先行したいところだったが、展開が速く、序盤は付いていくのがやっとであった。それでも実力馬、障害を楽に越えてからは力強い走りで前に迫った。追いかける展開となったのでこの馬らしい粘りの走りとはいかなかったが、障害力などで存在感は示せたのではないか。荷物が重くなるのは歓迎。秋のクラシック戦線には当然上位争いの期待がかかる。
コウシュハレガシー(3着):やはり大きなレースでこの馬は侮れない存在。兄と同様に重い馬場にも適応力があるのだろう。無理なく3~4番手あたりの好位置につけ、切れ味を見せて最後は2着にわずかのところまで迫るなど見せ場を作った。障害でもうひと足出なかったのが悔やまれるが、当初人気からすれば上出来。次ははまなす賞あたりが面白そうだが出走権が微妙。
ハマノダイマオー(4着):当欄で期待したが、やはり予想より速い展開になり、直ちに対応できなかったことが敗因か。障害力もあるはずだったが前にドッと行かれたこともありもう一歩が出なかった。この馬の不器用さが出てしまったか。直線の確かな走りを見ればやや力を持て余した感も。さらに経験を積み重ねたいところ。
キンツルモリウチ(5着):人気薄であったが、果敢な逃げを打ってペースを作り、他馬の力を封じる作戦で、最後は厳しくなりながらも粘りで掲示板内に残った。こういうタイプの馬はこれしかないという走りで対応し見せ場十分。軽馬場になればさらに持ち味を発揮できるのではないか。
  その他では、ミノルシンザン(6着)は終始自分のペースを守り、最後までしっかり走り切った結果の順位であった。善戦。ジェイコマンダー(7着)は前方で障害をさばくなど悪くはなかったが、馬体重マイナス36kgは減りすぎ、スタミナ面での課題を残した。当欄で単穴に推していたキタノユウジロウ(9着)は、前半から行き脚が良くなく、本来の切れ味が出せず見せ場を作れなかった。体調面でどうなのか。巻き返しを期待。

はむ!の予想(馬券)結果
  (通常分)今回 -4,000   (配当)0 (投入)4,000
  (単複・ワイド)今回 -260    (配当)940 (投入)1,200
  今年度累計 -16,300 (7/29現在)
    通常  -13,410 (配当 7,590 - 投入 21,000)
   単・ワ  -2,890 (配当 5,010 - 投入 7,900)
  ここに反省の弁しか書けないことが情けないのだが、今回も完敗。勝ったグンシンを軽視したこともそうだし、本命ハマノダイマオーが馬券圏内に届かずダメダメ。馬券以前に予想自体がまるでダメだった。またまたワイドで火消しという情けない状況。ま、今回は難しかったということで。しかしたまにはスカッと気分良く当てたいものだ。

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2018データ・馬券成績表)

  次回重賞は2週間後の8月12日、夏の大一番・ファン投票などの選抜によるばんえいグランプリBG1です。予想はいつもどおり前日までには書きたいと思います。