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 こんにちは!Hamu's Sidewalk Cafeのマスター・はむ!です。
 この第2ブログでは、ばんえい競馬を中心に地方競馬などスポーツ一般中心について語ります。

2020年12月31日木曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第22回ヤングチャンピオンシップ(12/30)

ばんえい重賞レース回顧
第22回ヤングチャンピオンシップ(BG2)-2020年12月30日-11R 200m直 曇 1.0%
  1着○(1)アルジャンノオー(藤野俊) 1分41秒9
  2着◎(7)ネオキングダム
  3着△(4)カイセキングオー
   単勝 1 940円(5番人気) 馬複 1-7 930円 三連単 1-7-4 13,070円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○等は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい2歳の馬産地別選抜の重賞。第22回ヤングチャンピオンシップは、5番人気となっていたアルジャンノオーが直線での接戦を制して優勝した。北見産駒の優勝は2014年センゴクエース以来6年ぶり。藤野俊一騎手はこのレースは2009年ホクショウバトル以来11年ぶり2勝目。重賞通算58勝目。松井浩文調教師はこのレース初制覇、重賞通算68勝目。

レース振り返り
  この日は帯広は小雪が舞ったものの、当初の予報よりも雪は降らず、馬場は砂煙が上がるほど乾燥したままで、力の要る重馬場が続いていた。
  レースは、スタートから一斉に飛び出し駆け足で第1障害へ、全体として内枠の馬が早めに進み、最初抜け出したのはホクセイジョーカー、ジェイスターそしてアルジャンノオー、外からネオキングダムが続き、他の馬はやや後方に置かれ、さらにシンエイララが大きく置かれる形で、全体としてばらけた流れとなった。各馬刻みを入れ始めペースが落ち着き加減。1,2障害中間ではホクセイジョーカー、アルジャンノオー、ネオキングダムが前に出て、これにジェイスター、コウシローレディそしてカイセキングオーあたりがついていく展開、これらは出たり入ったりで第2障害の手前までにはほとんど差がなく続いた。最初に第2障害手前に到着したのはネオキングダム、ほどなくジェイスター、アルジャンノオーと続き、後続各馬も6,7頭がほぼ横一線に並ぶ展開。ここまで47秒とハイペースだがこのレースとしてはまずまずのタイム。
  第2障害もネオキングダムとジェイスター、アルジャンノオーが同時に仕掛け、その中でもネオキングダムはスムーズに障害を降りこれが先頭、アルジャンノオーも楽に障害を越えた。ジェイスターが踏みしめた分1歩遅れたがこれに続き、少し溜めていたカイセキングオー、コウシローレディも続々と坂を下りた。ホクセイジョーカーは坂の中腹でストップ、外枠のキタノダンディとショウリノホシあたりが前と大きく離れて坂を下りた。
  先頭争いは先に障害を越えた5頭のマッチレース。その中でも2番手で降りたアルジャンノオーの切れ味が良く、先に抜けたネオキングダムをかわして先頭に立った。これにジェイスター、カイセキングオーがピッタリと追い、1馬身差でコウシローレディが追う展開。残り30mでアルジャンノオーは1馬身差でリード、これを追うネオキングダムにカイセキングオーが迫って2番手争い、ジェイスターとコウシローレディはやや置かれていった。前3頭の争いは激しさを増し、残り10mあたりではスピードの緩んだアルジャンノオーにカイセキングオーの方がグングン差を詰めてほぼ並走、ネオキングダムも半馬身差で追い、この形でゴール前へ。ゴール線上では一旦カイセキングオーが前に出たように見えたが、ゴール線上にソリがまたいだところでストップ。再度アルジャンノオーが粘るところ、もう一度外のネオキングダムが迫って、ソリの後端が線上に並んだところでゴール。わずかの差でアルジャンノオーが残って優勝、ネオキングダムは惜しくも2着。カイセキングオーはすぐ立て直したが3着だった。その後は3馬身ほど離れてジェイスターらが続いた。当欄で単穴に狙ったキタノダンディは前に行けず7着に終わった。

次走へのメモ
アルジャンノオー(1着):能検1番時計の馬の見事な復活劇と言えよう。デビュー当時の勢いを考えると5番人気まで人気を落としていたのが不思議だった。今回は最内枠ということもあってブリンカーを装着。まともに走れれば力は1枚上、障害もスムーズだったし、一瞬の切れ味も鋭かった。最後は重馬場が応えてかなりキツくなったがなんとか持ちこたえた。ベテラン藤野騎手のペース配分も絶妙だったのではないか。これで再び世代トップの座を取り返した。次の狙いは新設重賞の翔雲賞。今回出てきていない強力馬たちを相手に、今回のような走りができるか。
ネオキングダム(2着):これといって敗因が見つからないほど完璧なレース運びであった。障害も最もスムーズに越えていたし、最後差し返したのも力のある証拠だ。今回は勝ち馬の勢いにやられた感があったが、走りは安定感があり、さらなる成長が見込める。今後は翔雲賞、イレネー記念と目標レースが続くが巻き返しは十分可能。
カイセキングオー(3着):勝利目前のところまでいったが、ゴール線上でストップ。優勝は逃したが、見せ場十分の走りを見せた。前半は先頭グループをマークしながら進んでいたが、無理のないペースであった。障害は上手く、じっくり溜めて軽々と越えていた。最後の一歩は馬の経験の差か。今後の重賞戦線での活躍に期待。
ジェイスター(4着):十勝産駒の代表ということもあり、最後は2番人気に押し出されていた。終始好位置に付け直線でも前を追うなどレース運びは悪くなかったが、最後は厳しくなり、やはり重賞にはやや力不足であったように思われる。ただレースセンスは良いので、これからさらに馬体が成長すれば上位活躍できるだろう。
コウシローレディ(5着):ランクは下位だったが、釧路産駒そして牝馬の代表として堂々と掲示板に入ったことは、今年の牝馬のレベルの高さを示したのではないか。積極的なレース展開で前にしっかり食らいついていった。このレースを経験したことは、この後の目標である黒ユリ賞に向けアドバンテージになりそう。
  その他では、ショウリノホシ(6着)は、力関係からするとこの位置は妥当なところであるが本来前に行く馬なのでもう少し積極的に行ってもよかったか。それはキタノダンディ(7着)にも言えること。レースを引っ張るタイプの馬が前に行けないと苦しい。もちろん馬場状態も影響したか。ホクセイジョーカー(8着)も懸念されたように障害に手間取ってしまった。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 三連単1-7-4 2枚 枠複 1-7 5枚
  これは嬉しい結果。本命にしたネオキングダムは最後で惜しくも届かなかったけど、対抗、それも厚めに買っていたアルジャンノオーが粘ってくれた。さらにカイセキングオーも△にしていたので、久々に3連単の万馬券、しかも2枚買っていて、枠複も意外と配当がついて、なんとここにきてトータルプラ転。今年最後でなんとか一矢報いたというところか。忙しさもあって今後もじっくり馬券に取り組めるかどうかわからないけど、買ったときはこの調子を来年も維持したい。
  それにしてもばんえいの醍醐味を見せた好レースだった。アルジャンノオーは能検1番時計の意地を見せたね。カイセキングオーもあとわずかだった。そしてネオキングダムも最後あと一歩まで迫ったのは今後が楽しみだね。
  今回収支 +23,790
   (通常分) +25,390 (配当)30,190 (投入)4,800
   (単複・ワイド)-1,600 (配当)0 (投入)1,600
  今年度累計 +8,640(12/30・ヤングチャンピオンシップ終了時点)
   (通常分) +14,670 (配当 89,970 - 投入 75,300)
   (単複・ワイド) -6,030 (配当 19,570 - 投入 25,600)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)

  次の重賞は、年明けすぐの1月2日(土)、年末年始重賞シリーズの第3弾、帯広記念です。予想などは1月1日元旦には、3日に行われる天馬賞とともにアップできればと思っています。

【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第49回ばんえいダービー(12/29)

ばんえい重賞レース回顧
第49回ばんえいダービー(BG1)-2020年12月29日-11R 200m直 晴 1.1%
  1着◎(3)キョウエイリュウ(松田道) 2分01秒9
  2着注(8)ヤマトタイコー
  3着○(1)カイセドクター
   単勝 3 160円(1番人気) 馬複 3-8 770円 三連単 3-8-1 3,930円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○等は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい3歳三冠レースの最終戦。第45回ばんえいダービーは、1番人気のキョウエイリュウが障害2,3番手からすぐ先頭に立ち、最後は他馬の追随を抑えて優勝。ばんえい菊花賞に続き重賞通算4勝目。松田道明騎手はダービーは2010年ミスタートカチ以来10年ぶり3度目、重賞通算55勝目。村上慎一調教師はダービー初制覇で重賞は通算24勝目。

レース振り返り
  帯広は、当地らしい冬の乾燥した天気、雪などもなく、馬場も渋めでやや力の要る状況となっていた。
  レースは、スタートからほとんど横並びで進み、第1障害からは予想されたとおり、キョウエイリュウ、コマサンダイヤ、外からヤマトタイコーがやや前に出た。各馬が刻みを入れ始めてからは、これらの3頭に、内からカイセドクターも早めに前に付いて4頭がほぼ先頭グルーブで第2障害に向かう。これらから少し遅れてブラックサファイア、ダイナマイト、アバシリルビーといったところが続いた。各馬は刻みを入れながら同じような態勢でゆっくり進み、結局、第2障害手前にはカイセドクターが先着、そしてずっと並走していたキョウエイリュウとコマサンダイヤ、これにヤマトタイコーが続いて障害に到着。ここまで62秒と平均よりややスローペース。
  第2障害は4,5頭がまだ到着していなかったが、その間障害をカイセドクターとコマサンダイヤがほぼ同時に仕掛け、すぐに外からヤマトタイコーも続いた。このうちコマサンダイヤが坂の7分どころで一旦膝を折りかけた。先に障害を越えたのはヤマトタイコーでこれがまず先頭、少し遅れてカイセドクターが越えた。そして少し溜めていたキョウエイリュウとブラックサファイアが障害に挑戦。キョウエイリュウはが両足を踏みしめて勢いよく障害を越えた。ブラックサファイアは坂の中腹で止まった。
  先頭争いは、ヤマトタイコーにすぐにカイセドクターが追いつき進んだが、3番手で降りたキョウエイリュウの切れ味が素晴らしく、一気に前の2頭をかわして先頭へ出て、さらに引き離しにかかる。これにカイセドクターが追い、ヤマトタイコーもついて行く。さらに障害を立て直したコマサンダイヤが4番手で障害を降り前を迫ろうとするが勢いがなく前との差は縮まらない。5番手以降は大きく離れた。キョウエイリュウは残り30m付近で2馬身ほどのリード、しかし少しスピードが緩み始め、これに再びカイセドクターが近づき、ヤマトタイコーも食らいつく。各馬はかなり厳しくなりながらゴールを目指す。キョウエイリュウはかなりスピードが落ちて苦しくなり、ゴール直前ではカイセドクターとヤマトタイコーが接近するが、キョウエイリュウは止まらずに押し切って最後はクビほどの差でゴールを駆け抜けた。2着争いは、最後の最後でヤマトタイコーがカイセドクターをわずかにかわし2着、カイセドクターが3着に入った。追っていたコマサンダイヤはゴール手前でも止まり4着だった。当欄で単穴で狙ったゴールドハンターは終始後方からの競馬で障害も上がれず最下位の10着と大敗した。

次走へのメモ
キョウエイリュウ(1着):道中の流れも良く、障害も溜めてひと腰。この馬の勝ちパターンに持ち込んだ見事な勝利であった。馬場が渋いこともあって最後はかなり厳しくなったが、それども止まらずにゴールまで駆け抜けるあたりはこの馬の力であろう。直前のオープン特別で強い相手と対戦しひと叩きしていたのもレース運びに良い方に作用したのではないか。次の目標は4歳戦線で少し先なので当面は一息入れるか。あるいは2月のチャンピオンカップの出走権を得たのでこのあたりに挑戦してみるのもおもしろい。
ヤマトタイコー(2着):結果としては上がり馬がその勢いをもって善戦したというイメージだが、終始先行グループに入り、しっかり障害を上げて、最後まで粘るという、なかなか強いレース内容で、力を持っているところを見せたのではないか。セン馬の10kgハンデも最後で有利に働いたか。先行力はこれからも武器になりそう。またペルシュロン系の血統でもしっかり戦えることを証明した。これで自己条件はB1クラス。台風の目になりそう。
カイセドクター(3着):今回は最内ということもあり、阿部武臣騎手が特に意識して積極的に先行策に出ていた。この馬としては目いっぱいのレースはできたのではないか。最後の甘さもかえってこの馬らしさが出たというところか。しかしそろそろ善戦にピリオドを打ちたい、4歳戦線でも当然チャンスはあるのでそこに向けてさらに力をつけたい。
コマサンダイヤ(4着):この馬がぶっつけ本番でどこまで走れるか注目された。キョウエイリュウをピッタリとマークし勝負に出ていたが、珍しい障害での膝折が出てしまった。調子そのものは悪くないようだったが、やはりレース勘という面があったのではないか。まだこれからの馬、今後立て直して4歳戦線に再挑戦してほしい。
キタノボブサップ(5着):菊花賞同様に、後ろから様子を伺って最後で前に取り付く作戦に出たようだが、今回は先行馬にかなり先に行かれてしまい、障害はひと腰で越えていたものの、前との差を縮めるほどではなかった。そこはまだまだ力不足の面があるか。今後まだまだ成長の余地はある。
  その他では、ブラックサファイア(6着)は、好位置にはつけたものの、やはり障害がカギになってしまった。最後もゴール前ストップするなど課題は多いが、ある程度克服できれば上位で十分戦える。エンゼルフクヒメ(7着)は牝馬最先着。このメンバーはいつも厳しいが、しっかり自分らしいレースはしている。ゴールドハンター(10着)はパドックから落ち着きがない様子で、道中も行き脚が悪く、この馬の走りが全くできなかった。ただいつでも巻き返せるだけの力はあるはず。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 枠複 3-7 3枚 単勝 3 7枚 ワイド 1-8 1枚
  キョウエイリュウはやはり自分のレースをしていたね。最後は一杯になりかけたけどなんとか粘ってくれた。カイセドクターも積極的に行って、今度こそと思わせたが、やはり最後の詰めででやられた。この馬らしいと思う。ヤマトタイコーは気になってたけど入れられなかった。粘り強かったね。当欄では菊花賞の時は対抗にしてたんだけど狙いがチグハグ。
  馬券の方はキョウエイリュウは良かったんだけど1番人気、そしてヤマトタイコーが割り込んできたから3連単はならず、枠複とワイドで少し取り返した程度。不完全燃焼と、なんか自分らしい結果となってしまった。重賞シリーズは続くので頑張っていこう。
  今回収支 -2,490
   (通常分) -2,790 (配当)1,710 (投入)4,500
   (単複・ワイド)+300 (配当)1,800 (投入)1,500
  今年度累計 -15,150(12/29・ばんえいダービー終了時点)
   (通常分) -10,720 (配当 59,780 - 投入 70,500)
   (単複・ワイド) -4,430 (配当 19,570 - 投入 24,000)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)

  本日後ほどヤングチャンピオンシップの回顧もお送りします。

2020年12月30日水曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第22回ヤングチャンピオンシップ(12/30)

  年末年始重賞シリーズ第2弾、今年最後の重賞は2歳馬による馬産地選抜・いわゆる「ばんえい甲子園」決勝であるヤングチャンピオンシップです。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第22回ヤングチャンピオンシップ(BG2)
(2020年12月30日(水)19:25発走 帯広11R ダ200m 2歳産駒特別選抜別定)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
アルジャンノオー 牡2 600 藤野俊 松井浩 芦毛 逃
北見2位
  ジェイスター 牡2 590 菊池一 今井茂 鹿毛 差
十勝1位
ホクセイジョーカー 牡2 590 西将太 西弘美 栗毛 追
北央1位
カイセキングオー 牡2 590 藤本匠 坂本東 栗毛 追
北見1位
  コウシローレディ 牝2 570 渡来心 中島敏 青毛 差
釧路2位
  ジェイマーサ 牡2 590 鈴木恵 山本正 青毛 差
南北海道2位
ネオキングダム 牡2 600 阿部武 坂本東 青毛 先
釧路1位
  ショウリノホシ 牡2 590 赤塚健 村上慎 鹿毛 先
北央2位
キタノダンディ 牡2 590 松田道 村上慎 青毛 逃
十勝2位
  10 シンエイララ 牝2 570 西謙一 久田守 鹿毛 差
南北海道4位
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「ヤングチャンピオンシップ」の概要と傾向
  毎年暮れに行われるばんえいならでは名物レースの一つ。平地競馬でも年末には「2歳優駿」や「フューチュリティS」などの2歳総決算のレースが行われるが、ばんえいの場合は年度末に最高峰のイレネー記念があるため、年末は特殊な選抜レースとしてこの「ヤングチャンピオンシップ」(当欄ではヤングCSやYCなどと略する)が行われる。のレースの出走条件は極めて特殊で、馬産地を十勝、釧路、北見、北央、南北海道の5つの地区に分け、予選(産駒特別)が行われ、それぞれ上位2頭の馬が出走できる。各地区を勝ち上がってくるため、「ばんえい甲子園」と呼ばれている。したがって予選で敗退すれば、ナナカマド賞を勝った有力馬でも出走できずドラマが生まれる。
 地区では帯広競馬場のある十勝地区が最もレベルが高いとされており、過去10年で十勝産駒が6勝している。しかし、他地区の馬も健闘しており、過去5年で2勝している釧路産駒など各地区代表が健闘している。南北海道産駒の優勝はないが、昨年は連対しており、チャンスはある。
 人気面では、過去10年1番人気は(5,2,1,2)と安定。優勝馬は全て3番人気以内となっており、上位馬が安定しているが、2着、3着には下位人気も入っている。タイムは1分30秒前後で、軽めの馬場でのスピード勝負と言える。馬体重1000kg以上の馬が過去10年で8勝と成長力もポイント。牝馬の優勝は前身のヤングクラウンズカップ時代の2003年エンジュオウカンただ1頭で牡馬勢が圧倒的に有利。騎手では鈴木恵介騎手が4連覇を含む5勝と大きくリード、あとは松田騎手が2勝している。

今回のみどころ
  このレースはまず出走できることが大きなハードルで、今年はナナカマド賞に勝ったアバシリサクラが十勝産駒特別で敗れて出走できない。今年のこの世代は元々混戦模様だが、特に予選では有力馬がことごとく敗退し、ナナカマド賞に出走した馬は3頭のみ、しかも上位は2着に入ったネオキングダムのみで、同レース8着、9着に沈んだキタノダンディ、アルジャンノオーがかろうじて出走にこぎつけている。それだけに今年のこのレースは大混戦。現在下位クラスの馬でも大いに勝てるチャンスがありそう。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 アルジャンノオー:能検1番時計でデビュー時は勢いがあり、スタートから他を引き離すような強さを見せていたが、重賞ナナカマド賞で先行しながら直線で失速、それ以降自信を失ったように走れなくなった。しかし北見産駒特別では立て直して、直線の接戦でも粘って2着に入った。自分でレースを引っ張る流れに持ち込みたい。
 2 ジェイスター:レベルの高い十勝産駒特別で大接戦の追い比べの中最後で抜け出し、9番人気ながら優勝してここに駒を進めた。デビュー時は700kg台の馬体重で非力が目立ち、能検も2回目で合格、最初は障害も越えられなかったが、近走は力を付けてしっかり対応できるようになってきた。軽馬場なら本領を発揮しそう。
 3 ホクセイジョーカー:能検3番時計でデビュー後も連勝と、その先が期待されたが、その後障害で失敗し苦手意識を持ちはじめてか苦戦が続いた。しかし予選の北央産駒特別では、じっくり構えて障害3番手から一気に前をかわして優勝、ここの出走権を得てきた。スピードと切れ味を持っているので、障害を越えれば勝負になる。
 4 カイセキングオー:能検は2回目で合格するなど、デビュー時は走りがぎこちない部分があったが、徐々に自分の走りを身につけ、青雲賞では後方からじわじわ追い上げての5着、そして北見産駒特別では他の有力馬との直線でのたたき合いを制して優勝した。障害はこなせ、切れ味もある。他には惑わされないが速いペースは好まない。
 5 コウシローレディ:有力の牝馬勢が予選でことごとく敗れ、出走中唯一選抜での牝馬となった。特別戦は牝馬戦の白菊賞で好位置に付けたが伸びがなく7着。障害が苦手な方で崩れることもあるが、一旦越えられれば好勝負に持ちこめる。釧路産駒特別でも有力馬をしっかりマークしながら進み、最後を接戦から2着に食い込んだ。
 6 ジェイマーサ:デビューはやや遅れたが、緒戦で圧勝した後連勝。その後が期待されたが、Aクラスに入って壁に当たり苦戦が続いた。その後はクラス慣れして上位に入るようになり、予選の南北海道産駒特別では1番人気に推され、障害でふらつきながらも立て直して2着に入った。基本は好位置から抜け出して粘り込む差しタイプ。
 7 ネオキングダム:今回のメンバーでは唯一6勝しており、賞金ランクも最上位。重賞ナナカマド賞では一旦先頭に立つなどの見せ場も作り2着に入った。その他特別戦の青雲賞でも好位置につけ2着、そして当レース予選の釧路産駒特別では他馬の追随を許さない貫禄勝ちで勝ち上がった。障害は巧者の部類、直線で長い脚が使える。
 8 ショウリノホシ:第3回の能検を経て、デビュー後は目立たない存在、クラスもBクラス中心であったが、徐々に力を付け上位安定、そして北央産駒特別では先頭で障害を降りてから最後のたたき合いを粘って2着に入ってここに進出した。安定性と先行力は父インフィニティー譲りか。障害もしっかり対応できる。粘り切れれば。
 9 キタノダンディ:馬格があり完成度が高かったこともあってデビュー時から力を発揮、先行力で押して障害を溜めてしっかり上げて、直線で粘っていくのがこの馬のスタイル。しかし一度障害で失敗してからはやや自信のない走りが続いている。しかし十勝産駒特別では接戦に持ち込み粘って2着に入った。スムーズに前に行ければ。
 10 シンエイララ:南北海道産駒特別は4着だったが、同レースに勝ったキリンゴウが回避したため急遽この馬にチャンスが回ってきた。しかし自己条件はB-5組と上位とはかなりの力の差がありそう。能検は1回目で合格しているものの800kg半ばの小柄な馬で力不足は否めない。ただ先行力があり軽馬場になると一変する。

展開予想
  経験が浅い馬が多く、この時期は脚質も確立していないので、展開を読むのは非常に難しい。一時雪の予報は出ているが、降水は少なそうで、平均的な馬場となるか。そうなるとやはり実績のある馬が前に行きそう。これまでの状況から、キタノダンディとアルジャンノオーあたりが前に行き、ショウリノホシあたりが付いて行く展開か。ネオキングダムは控えるタイプだが相手関係から前に押し出される可能性も、ジェイスター、カイセキングオーあたりがこれに続くだろう。障害はどの馬も慌てなければほぼ問題く越えられそう。アルジャンノオーはこの時点で引き離したい。キタノダンディは障害への対応がカギ、その間にネオキングダムが差なく障害をさばいてくれば勢いはこの馬が上だろう。各馬がもたつくようだと、カイセキングオーやさらに後方からホクセイジョーカーあたりが勢いをつけて突っ込んできそう。

【はむ!の見解まとめ】
  先にも述べたが、今回の2歳戦線は群雄割拠、そして予選の各産駒特別で有力馬がことごとく敗退するなど、混戦模様。しかし、いつもの年より雪が少なく馬場が乾き気味なので、例年より力勝負になる可能性がある。波乱要素も考えたいが、今回の出走メンバーでは現時点ではやはり◎(7)ネオキングダムが一歩抜けている。ある程度好位置で走れそうで、展開的にも有利だし、障害も上手で崩れることはまずない。前走の着外はやや気になるところではあるが、トップハンデと調整段階であったことによるものでさほど問題ないだろう。軸として信頼できる。
  相手にはやはり実績のある○(1)アルジャンノオーか。デビュー当初の勢いからすると近走の崩れはかなり気になるところだが、元々スピードは持っている馬なので、きっかけをつかめれば元の強さが戻ってくるだろう。その兆しは見え始めているので、今回のメンバーなら自分の走りができそう。単穴として▲(9)キタノダンディを持ってきた。この馬の持ち味は先行力。ポイントは障害だが、逆に落ち着いた流れになってじっくり対応できれば、直線ではしっかり伸びてくるし、有力馬の多い十勝産駒特別では勝負根性のあるところも見せている。
  追い比べなら△(4)カイセキングオーの末脚にも警戒したい。僚馬ネオキングダムの陰に隠れがちで目立たないが、じわじわ伸びて粘り強い。北見産駒特別でもアルジャンノオーとのたたき合いを制している。さらには注(3)ホクセイジョーカーも切れ味のある馬で一発の魅力がありそう。11月に亡くなった西康幸調教師の遺志を伝えたいところ。その他では(2)ジェイスター(6)ジェイマーサのジェイ軍団にも注目、特にジェイスターは馬場が軽くなれば動きがさらに良くなりそうで上位進出も

はむ!の馬券狙いどころ:
  年末年始シリーズは資金的にも大変だが、このレースあたりでしっかり取れれば後が楽なのだが。
  力の差はあるメンバーなので絞りやすいとは思うが、馬券を取るための組み合わせは難しそう。堅そうではあるので、一応はネオキングダムを頭に、シーズン前半では強かったアルジャンノオーや、面白いとこではキタノダンディやカイセキングオーなど、何点か流してみる。ワイドはジェイ軍団2頭から。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 7=1=9,4,3 マルチ 合計18通り 各100円
      7=1→9,4,3,2 合計8通り 各100円
      7→9,4,3→9,4,3,2,1 合計12通り 各100円
  枠複 7=1,8 合計2通り 各500円 合計 4,800円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 7 700円
  ワイド 2=7,1,9,4,6 6=7,1,9,4 合計9点 各100円
  合計 1,600円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、年内には報告したいと思います。

【コラム】年末に際して
  一言だけ。来年は早く通常が戻りますように。

2020年12月29日火曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第49回ばんえいダービー(12/29)

  ばんえいはこの年末年始は12月26日から30日と、1月2日から6日までのそれぞれ5日連続開催となっています。なお、例年行われていた元日の開催はなくなっています。そして重賞は4連発。最初からいきなりBG1、3歳三冠レースのクライマックス、日本で一番「遅い」ダービーであるばんえいダービーです。
  (30日のヤングチャンピオンシップの予想は明日朝にアップします。)

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第49回ばんえいダービー(BG1)
(2020年12月29日(火)19:25発走 帯広11R ダ200m 3歳オープン定量)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
カイセドクター 牡3 730 阿部武 坂本東 鹿毛 差
父カネサテンリュウ
  ダイナマイト 牡3 730 藤本匠 大河和 鹿毛 追
父カネサテンリュウ
キョウエイリュウ 牡3 730 松田道 村上慎 鹿毛 逃
父カネサテンリュウ
コマサンダイヤ 牡3 730 島津新 金田勇 青毛 先
父ウンカイ
  キタノボブサップ 牡3 730 鈴木恵 服部義 鹿毛 追
父ナリタボブサップ
  エンゼルフクヒメ 牝3 710 中山直 小林長 栗毛 差
父コマローレンス
  ブラックサファイア 牡3 730 藤野俊 松井浩 鹿毛 差
父カネサブラック
ヤマトタイコー セン3 720 菊池一 久田守 鹿毛 先
父 芯情
ゴールドハンター 牡3 730 西謙一 金田勇 栗毛 追
父ケンジュオー
  10 アバシリルビー 牝3 710 西将太 金田勇 鹿毛 先
父カネサブラック
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「ばんえいダービー」の概要と傾向
  ばんえいの3歳三冠いわゆるクラシックの最終戦。「ダービー」の名のとおり、格式の高いレースとなっており、BG1格付けとなっている。そして、年末に行われることでよりクライマックス感を演出している。そして開催時期もレースのスピードも「日本で一番遅いダービー」と評される。これまで3歳三冠を獲得した馬は5頭。昨年メムロボブサップが18年ぶりに三冠を獲得している。
  過去の傾向として、定量戦ということもあり上位人気馬が実力どおりの力を発揮するため、堅く収まることが多い。過去10年で1番人気は(4,3,1,2)と強い。さらには2番人気の馬も5勝しており、上位2頭のライバル同士の戦いという色が見えている。一方、4番人気以下は勝ち星がなく、ごくまれに下位人気が馬券圏内に入る程度で、波乱はほどんど起きない。牝馬はかつて4連覇したこともあるが、ここ15年は勝ち星がなく、厳しい状況となっている。騎手では鈴木恵介騎手が4勝で現役最多、阿部武臣騎手と藤本匠騎手が3勝、一方、ベテランの藤野俊一騎手はまだこのレースに一度も勝っていない。厩舎別では久田守厩舎と槻舘重人厩舎がそれぞれ3勝している。

今回のみどころ
  この世代は、キョウエイリュウがナナカマド賞などデビュー後10連勝を果たしあと、一旦息を入れている隙に、コマサンダイヤがイレネー記念、ばんえい大賞典を勝って、ランク的にも上位に迫っている。キョウエイリュウの方も負けてはおらず、ばんえい菊花賞では復活の勝利を挙げた。この世代の盟主はやはりキョウエイリュウなのか、コマサンダイヤがここらで逆転できるか。あるいは、上位安定のカイセドクター、それに走りは荒削りだが一発の力を秘めているゴールドハンター、ブラックサファイアといったところがその切れ味を見せる場面があるか。オークス馬アバシリルビーら牝馬も参戦。様々な点から見どころ沢山である。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 カイセドクター:3歳賞金ランク4位。重賞は優勝こそないものの、2着2回、3着2回と常に上位に顔を出しており、あと一歩のところまで来ている。脚質的には差しで、中団あたりから前の様子を伺いながら付いて行って、障害は踏みしめながらしっかり上げて直線でじわじわ伸びて行くタイプ。決め手に欠ける部分はあるが最後まで粘れる脚はある。位置取りがポイントとなる。
 2 ダイナマイト:3歳賞金ランク9位。重賞は3レースに出ており、イレネー記念の4着が最高。3歳特別戦の秋桜賞では直線の追い比べに勝ち勝利している。出足が良くないので後方からの競馬となることが多いが、切れ味の鋭さではメンバーでも1,2を争い、直線勝負に持ちこめれば勝ち負けまで。ただ好位置に付けようと序盤に無理をすると、障害で失敗したり、最後失速することも。
 3 キョウエイリュウ:現在3歳賞金ランク1位。ナナカマド賞、ヤングCSとばんえい菊花賞と重賞3勝している。デビュー時能検1番時計からデビュー10連勝と圧巻の勢いであったが、イレネー記念で障害で失敗してから、今シーズンは前半で苦戦が続いた。秋から復活の兆しを見せ、菊花賞では障害を楽に越えて押し切って勝利。基本的には障害は上手。好位置につけ抜け出したい。
 4 コマサンダイヤ:3歳賞金ランク2位。重賞はイレネー記念とばんえい大賞典と2勝している。父はウンカイ、母は上位で活躍したコマクインで、素質は期待されていたが、デビュー当初は力不足だった。その後徐々に力を付けて、イレネー記念では先行し押し切って勝利、3歳になって更に充実したが、一息入れて以降は菊花賞などでは苦戦した。先行力と障害力で立て直しを目指す。
 5 キタノボブサップ:3歳賞金ランク11位。重賞は3つのレースに出ており、ばんえい菊花賞では後方の集団から直線で追い上げ、前の馬が止まったところをかわして3着に食い込んでいる。レースぶりは目立たないが、常に自分のペースで走れており安定感がある。障害も上手く崩れることはほとんどない。しかし切れ味があるわけではないので、勝ちきるにはもう一工夫が必要か。
 6 エンゼルフクヒメ:3歳賞金ランク7位。牝馬では2番目の位置。出走可能な重賞にはほとんど顔を出しており、黒ユリ賞で勝利している。ばんえいオークスは1番人気に推されたが、追い比べで一歩遅れて3着だった。中団から直線で勝負する差し馬タイプだが、切れ味というよりじわじわ伸びて行く。じっくり攻めていきたいがある程度は軽めの馬場を望む。障害はしっかりこなせる。
 7 ブラックサファイア:3歳賞金ランク6位。重賞は2歳時ヤングCS2着、ばんえい大賞典3着、いずれも切れ味で上位に入っている。その後も調子を上げ、ばんえい菊花賞では1番人気に推された。しかし障害で失敗し最下位の10着に終わった。一瞬の切れ味ならこの馬が最上位だが、直線で甘くなって再逆転されることもしばしば。菊花賞ではそれを意識しすぎたか。じっくり攻めたい。
 8 ヤマトタイコー:3歳賞金ランク8位。重賞は初めて出走したばんえい菊花賞でのみに出走、5着に終わったものの、端枠ながらしっかり追走し最後まで粘っていた。その後、自己条件では先行力を発揮し連勝を重ねている。ペルシュロン系の父を持ち、最近の血統としては珍しいが、馬体も1100kg台と大きく成長、力強さを増してきている。障害も今のところこなせている。
 9 ゴールドハンター:3歳賞金ランク5位。重賞は3,4歳混合のはまなす賞で、4歳の強豪メムロボブサップに対し写真判定の末勝利している。ハンデ差があったとはいえ、鋭い切れ味と勝負強さで堂々の走りであった。その後はやや崩れたが、前走では本来の切れ味で上位に食い込んだ。デビュー時は馬自身は未完成で、レース中逸走したこともあったが、近走は安定。直線勝負なら。
 10 アバシリルビー:3歳賞金ランク3位。ばんえいオークス馬になったばかりで牝馬の1番手。同レースでは障害5番手あたりから一気に差して、最後まで粘って初重賞をものにした。デビュー時から完成度が高く素質は十分だったが、善戦止まりであった。ここにきて一気に開花したイメージ。出足良くスピードもあり障害も上手。ただゴール前での詰めの甘さが見られスタミナは課題。

展開予想
  帯広方面は、寒さはあるものの降水が少なく、暮れになっても積雪がない状況が続いている。馬場は乾き気味でそこそこ力のいる馬場になっている。そんな中、いつも顔を合わせているメンバーではあるが、レースごとに展開が変わり、展開は読みづらい。今回は定量戦で、有力馬がどのような位置取りで競馬をするか注目だ。あまり前に行きすぎるとスタミナ切れしそう。積極的に前に行きたい馬がいないため、やはりキョウエイリュウが押し出されるように前に行くか。コマサンダイヤが調子が戻っていればこれにしっかりついて行くだろう。あとは力を付けてきたヤマトタイコーあたりが前に来るか。スタートの出足次第ではゴールドハンターも追いついてきそう。カイセドクター、ブラックサファイアあたりは中団から後ろか。先行馬勢は障害もある程度こなせる馬が多いが、どの位置取りで障害を降りられるかがポイント。もたつくようだと追い込み勢も巻き込んで大接戦になることも考えられる。

【はむ!の見解まとめ】
  骨っぽいメンバーはいるが、定量戦で、やはりここは実績馬の方が有利と見る。その中でもばんえい菊花賞に勝った◎(3)キョウエイリュウはさらに充実、走りも非常に安定している。前走は古馬オープンの最上位クラスに挑戦、一線級の馬に互角のレースを展開した。今回は自分で流れを作れそうで、直線で一旦並ばれても引き離すだけのスタミナもある。軸で信頼。
  相手には菊花賞同様○(1)カイセドクターにした。この馬も安定性は抜群。障害もしっかりしているし追い比べになれば着実に伸びてくる。主戦の阿部騎手に戻ってさらにこの馬の力が発揮できるだろう。最内枠は未知数だが問題がありそうなタイプではない。単穴には、はまなす賞に勝っている▲(9)ゴールドハンターを狙ってみたい。気難しそうな馬ではあるが、切れ味があるので、スタートさえ決まればレースになる。島津騎手がコマサンダイヤの方に乗るため、西謙一騎手となったがここは意地を見せたい。
  イレネー記念などを勝っている△(4)コマサンダイヤも本来なら当然最有力馬だが、レース間隔が開いており、どこまで調子が回復しているか読めない。馬体重などで見極めたい。あとは、3連勝中で勢いのある注(8)ヤマトタイコーもさらに力を付け先行力にも磨きがかかってきたイメージだが、人気が出すぎると標的にされマークされる可能性も。菊花賞で3着に追い込んできた(5)キタノボブサップも不気味だが、ヤマトタイコーには続けて敗れており前崩れを待つしかないか。(2)ダイナマイトらの追い込み勢や牝馬勢はかなり展開が向かないと厳しいか。

はむ!の馬券狙いどころ:
  オークスで少しだけ取り返したものの、マイナスを抱えたまま年末年始重賞4連発へ、まずはダービーで弾みをつけて、良い年越しとしたいもの。
  ほぼばんえい菊花賞の時と同様の予想で、キョウエイリュウをもう一度信頼し、相手はカイセドクター中心に何点か流すというパターン。コマサンダイヤの取捨が難しい。ヤマトタイコーも狙いたいが変に人気しそうだと少し様子見したい。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 3=1→9,4,8 合計6通り 各200円
      3→1,9,4→1,9,4,8,5 合計12通り 各100円
  枠複 3=1,8,4 合計3通り 各500円
     3=7 1=8 合計2通り 各300円 合計 4,500円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 3 700円
  ワイド 1=9,4,8,2 2=3,9,4,8 合計8点 各100円
  合計 1,500円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後、明日のヤングチャンピオンシップと合わせて年内に報告したいと思います。

今回のコラムは休みます。

2020年12月8日火曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第45回ばんえいオークス(12/6)

ばんえい重賞レース回顧
第45回ばんえいオークス(BG1)-2020年12月6日-11R 200m直 晴 1.2%
  1着◎(9)アバシリルビー(西将太) 1分50秒2
  2着△(10)ニセコヒカル
  3着○(4)エンゼルフクヒメ
   単勝 9 260円(2番人気) 馬複 9-10 2,320円 三連単 9-10-4 8,290円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○等は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい3歳牝馬チャンピオン決定戦、第45回ばんえいオークスは、2番人気のアバシリルビーが障害4~5番手から一気に前を抜き去って、そのまま粘り込んで快勝。この馬にとって初の重賞制覇となった。西将太騎手は昨年2月の黒ユリ賞以来約1年9か月ぶりの重賞制覇で、オークスは2017年ナカゼンガキタで勝って以来2勝、重賞は通算6勝目。金田勇調教師は6年ぶり3度目のオークス制覇で重賞は通算23勝目。

レース振り返り
  帯広は降水、雪などはないものの、冬らしい寒さとなっており、乾燥傾向ながらも水分を適度に含んだ馬場で、適度に重めとなっていた。
  レースは、スタートから一斉に飛び出し、第1障害ではアヴエクトワとアバシリルビーあたりが前に出て、あとの馬もバラバラと第1障害を越えていった。キラリが遅れて後方からの競馬となった。その後は各馬が刻みを入れて、流れが落ち着き、全体としては、予想されたとおりアヴエクトワがハナを行き、あとの馬は出たり入ったりながら、牽制し合うように進んだ。1,2障害中間からはアーティウィング、ヒメトラマジックといったところが前に出て、アバシリルビーとフォルテシモ、ニセコヒカルらがついて行き、その後ろからエンゼルフクヒメ、コウシュハハイジーらが追走する形となった。第2障害手前には先に行ったアヴエクトワ、アーティウィング、ヒメトラマジックの3頭がほぼ同時に先着、少しして後の馬も続々と到着した。ここまで57秒とまずまずのペース。
  第2障害はアヴエクトワとヒメトラマジックがほぼ同時に仕掛けた。アヴエクトワは行き脚がつかず坂の3分どころでストップ、ヒメトラマジックの方が押っつけながら障害を越えてこれが先頭、ほどなく続いたフォルテシモと大外のニセコヒカルが勢いよく障害をクリア、これが2,3番手争い。一歩遅れて十分溜めていたエンゼルフクヒメ、さらにわずかに遅れてアバシリルビーが障害を越えてきた。
  先頭争いはヒメトラマジックを頭に、フォルテシモ、ニセコヒカルの3頭がリードしていたが、これにエンゼルフクヒメがじわじわ迫り、さらにアバシリルビーが抜群の切れ味で前に迫り、5頭が横一線に並ぶ展開となった。しかし、アバシリルビーの勢いが止まらず、一気に前の馬を抜き去り、残り30mで先頭に立った。アバシリルビーはその勢いを維持したままゴールに向かう。これにヒメトラマジックが食らいつき、ニセコヒカルも二の足を使って前を追う。エンゼルフクヒメもじわじわ迫るが差はあまり縮まらない。残り20mを切ったあたりでヒメトラマジックが一杯になり後退、アバシリルビーもスピードが緩むが粘る。半馬身差でニセコヒカルが追い、エンゼルフクヒメもようやく追いついてきたが、そこまで。アバシリルビーが粘りきってゴールを通過した。2番手争いはニセコヒカルが最後でエンゼルフクヒメに迫られたが振り切って2着。1番人気エンゼルフクヒメは3着だった。3番人気となっていた注目のコウシュハハイジーは障害は越えていたものの直線で失速し9着に終わった。

次走へのメモ
アバシリルビー(1着):持てる力を存分に発揮したレースであった。最後も緩みかけたが粘りきって勝利、やはりかなり成長して力を付けてきていた。障害越えも溜めに溜めた上で挑戦、上手ではなかったが、これぐらいの荷物なら問題ないというくらいの動きであった。降りてからの切れ味の鋭さは一流のものを持っている。カネサブラックの産駒ということもあり、まだまだ大きいレースでも活躍できそう。今後は、まずはダービーで牡馬勢らを相手に力試しか。今の勢いならある程度はやれそう。その後はヒロインズカップにも挑戦してほしい。
ニセコヒカル(2着):好位置に付け、一旦は先頭を伺うような走り。最後の粘りも大したもので、虎視眈々と上位を狙っていたかのようであった。大外枠もこの馬には問題なかった。この馬も、父母同様、大きいレースの方が力を出せるタイプのように見える。クラスはB3に上がるが、これくらいの位置なら十分戦える。さらに勝ち星を重ねて上位進出が望まれる。
エンゼルフクヒメ(3着):この馬としては全く問題のない走りで、位置取りもいつもどおりで問題はなかった。今回は相手の切れ味が勝ったというところだろう。しかし最後まで失速することはなく力のあるところは見せた。馬場がもう少し軽ければさらに鋭く伸びていったかもしれない。ダービーも出走可能ではあるがチャレンジするか。
フォルテシモ(4着):この馬も力は付けてきている。障害も上手で安定感がある。ただ爆発力がなく、4着に粘り込むのが精一杯であった。ただ、シベチャタイガー産駒ということもあり、まだまだこれから成長して力をつけていくというイメージだ。今は自己条件B3クラスで勝つ味を覚えたい。
ドラゴンチナツ(5着):初めての重賞で、様子見のレース展開ではあったが、苦手の障害もじっくり構えてクリア、末脚自体はしっかりしていて、最後で掲示板内に食い込んだ。この馬もまだこれから力を付けていくタイプだろう。B4クラスに上がったばかりだがまだこれからの馬である。
  その他では、直線で一旦は先頭に立ったヒメトラマジック(6着)は、レース運びは悪くなかった、馬体重減もあり最後は一杯になったが、馬は真面目に走っていた。自己条件なら安定した力を出せそう。アーティウィング(7着)も積極的に行っていたが、伸びを欠いた。最内枠はあまり力を出せないか。あとは、母が白毛の馬で注目されていたコウシュハハイジー(9着)は、いつもの走りができず、切れ味も不発で最後は力尽きた。まだ小柄で非力感があり、やはり重賞で勝ち負けするにはもう少し力を付けたい。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 三連単 9-10-4 1枚 単勝 9 7枚 ワイド 2-10 4-10 各1枚
  アバシリルビーは最後が心配だったけどよく粘ってくれた。やはり力をつけてきたイメージだね。密かに狙っていたニセコヒカルもよく追い込んできた。エンゼルフクヒメも頑張ったがやはり馬場が重かったかな。
  馬券の方はアバシリルビーを本命にしていたからバッチリと言いたいところで確かにプラスにはなったけど、いろいろ買いすぎているのでトータルのマイナスを解消するには至らなかった。特に枠複の8-8を買っておかなかったのが悔やまれる。3連単ももう1枚買えていたような。折角当ててもこういう取りこぼしをしていると、なかなかプラスにはなれないんだよな。買い方下手。ま、年末年始の重賞シリーズも頑張れたらと思う。
  今回収支 +5,320
   (通常分) +3,990 (配当)8,290 (投入)4,300
   (単複・ワイド)+1,330 (配当)2,730 (投入)1,400
  今年度累計 -12,660(12/6・ばんえいオークス終了時点)
   (通常分) -7,930 (配当 58,070 - 投入 66,000)
   (単複・ワイド) -4,730 (配当 17,770 - 投入 22,500)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)

  次の重賞は、年末年始開催での重賞シリーズの時期に入ります(12月29日(火)ばんえいダービー、30日(水)ヤングチャンピオンシップ、1月2日(土)帯広記念、3日(日)天馬賞)。まずは29日、3歳クラシック最終戦、ばんえいダービーです。予想は年末の重賞2レースをダービー前日まで、そして年始の重賞は元旦1日までにアップできればと思っています。

2020年12月5日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第45回ばんえいオークス(12/6)

  今週の重賞は、3歳牝馬の女王決定戦で今シーズン最初のBG1レース・ばんえいオークスです。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第45回ばんえいオークス(BG1)
(2020年12月6日(日)19:25発走 帯広11R ダ200m 3歳牝馬オープン定量)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
  アーティウィング 牝3 670 西謙一 坂本東 鹿毛 差
父シベチャタイガー
コウシュハハイジー 牝3 670 渡来心 大友人 栗毛 差
父マルニセンプー
  キラリ 牝3 670 村上章 谷あゆ 鹿毛 追
父インフィニティー
エンゼルフクヒメ 牝3 670 中山直 小林長 栗毛 差
父コマローレンス
  アヴエクトワ 牝3 670 鈴木恵 久田守 鹿毛 逃
父コトノカツマ
  フォルテシモ 牝3 670 阿部武 坂本東 栗毛 先
父シベチャタイガー
ヒメトラマジック 牝3 670 藤本匠 松井浩 鹿毛 先
父ナリタボブサップ
  ドラゴンチナツ 牝3 670 松本秀 坂本東 鹿毛 差
父キングスナイパー
アバシリルビー 牝3 670 西将太 金田勇 鹿毛 先
父カネサブラック
10 ニセコヒカル 牝3 670 藤野俊 平田義 栗毛 追
父ホッカイヒカル
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「ばんえいオークス」の概要と傾向
  ばんえいの3歳牝馬の重賞で、いわゆる中央競馬でいうところのクラシックの「オークス」のばんえい版。帯広単独開催以降は毎年初冬のこの時期に行われている。ハンデのない定量戦で真の世代女王決定戦ともいえる。
  定量戦なので強い馬がそのまま勝つかというとそうでもなく過去10年は1番人気は(3,2,0,5)と、5回は着外に沈んでいるところが怪しい。しかも過去の1番人気の勝ち馬は、キサラキク、ミスタカシマそしてジェイカトレアと世代の中でも特に抜けた存在の馬であった。むしろ2番人気の馬が4勝と好走しており、こちらが狙い目ともいえる。しかし3番人気となると逆に0勝着外9回と厳しく、変に穴狙いをすると失敗することも。明確なトライアルレースがないため比較が難しいが、明け3歳時の同じ世代重賞である黒ユリ賞の勝ち馬が5勝しており、やはり実績馬が強いといえる。騎手別では鈴木恵介騎手が過去4勝でトップ。

今回のみどころ
  今年の3歳世代の牝馬は、唯一の牝馬重賞である黒ユリ賞に勝ったエンゼルフクヒメが主導権を握っており、まずはこの馬の安定した走りが見られるかが注目。主戦の中山直樹騎手にばんえいの樫の戴冠と重賞2勝目をもたらすか。その他上位で活躍しているのはアバシリルビー、フォルテシモ、そして、母の毛色の一部を受け継いだコウシュハハイジーらが逆転を目指している。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 アーティウィング:3歳牝馬賞金ランクは9位。重賞は黒ユリ賞に出走、障害での膝折もあって3番人気ながら7着となっている。基本は先行して直線粘るタイプのはずだが、近走は出足からスピードについていけず、着外が続いている。しかし、特別戦の福寿草特別では直線で伸びて3着に入っているように、父シベチャタイガーであることからしてもある程度重い荷物の方が走れそう。
 2 コウシュハハイジー:3歳牝馬賞金ランク4位。重賞は黒ユリ賞(8着)のみに出走している。母は白毛のハクバビューティで、栗毛ながら白っぽい毛色に人気がある。しかし母と同様小柄な馬で成長した現在でも950kg前後である。しかし直線の切れ味と勝負強さを発揮して近走は常に上位に入っている。重賞で荷物が重くなるのは歓迎しないが、前崩れの展開になれば浮上も。
 3 キラリ:3歳牝馬賞金ランク11位だが繰り上がり出走となった。重賞は黒ユリ賞に出てしているが終始後方で9着に終わっている。今シーズンは自己条件のC1クラスだが15戦連続で掲示板内に入っており安定した成績を上げている。出足は遅めで中盤でじっくり上げていく。父インフィニティー、母父ニシキダイジンからして晩成型で、重量を積んでから戦えそう。障害はこなす。
 4 エンゼルフクヒメ:現在世代牝馬ランク1位で黒ユリ賞馬。その他重賞にも常に顔を出しており、成績こそ上がっていないものの今回より重い荷物のばんえい菊花賞に出るなど経験を重ねている。中山直樹騎手のお手馬で、デビュー時を除き一貫して乗っており、黒ユリ賞では悲願の初重賞勝ちをもたらした。馬体も順調に成長。障害も得意な方。軽馬場の方が得意だが重くても対応できる。
 5 アヴエクトワ:3歳牝馬賞金ランクは10位。重賞は3戦に出走、黒ユリ賞では先行し一旦抜かれたものの最後差し返して2着に食い込んでいる。その後は勝ち星に恵まれず体調も崩して夏は休養、下位クラスに沈んだが、復帰後徐々に立て直し馬体重も増加、直近のレースを連勝して最後の出走枠に飛び込んだ。先行して力を出せる馬。障害力があり粘りもある。前半逃げてハナを奪いたい。
 6 フォルテシモ:3歳牝馬賞金ランク3位。重賞は黒ユリ賞のみに出走しているが追走一杯で6着に終わっている。平場戦を中心に自分の形に嵌まれば好走、勝ち星を重ねている。先行したいタイプではあるがスピードがあるわけでなく、父シベチャタイガーと同様に、出足からじっくり構えて障害をしっかり越えてじわじわ伸びて行くというのがこの馬の形となっている。重馬場なら。
 7 ヒメトラマジック:3歳牝馬賞金ランクは7位。重賞は黒ユリ賞に出ており、好位から直線では先頭グループに立ったが最後は5着だった。母のメジロルビーはオープンで活躍するメジロゴーリキやコウシュハレガシーなどを出している。父はナリタボブサップで大きいレースには強そう。先行して粘りこむタイプで障害もこなせるが、平均して走るタイプなので速いペースは望まない。
 8 ドラゴンチナツ:3歳牝馬賞金ランクは6位。前走接戦を勝って出走権を確実にした。重賞は初出走で特別戦も北央産駒特別のみ出走。この時は1番人気に推されたが障害で崩れ最下位に終わった。切れ味のあるタイプでもないが、好位からじわじわ伸びて接戦になると勝負強さを見せる。しかし障害は時折ミスが出て座り込むことも。これまでの勝ち星は全て阿部武臣騎手によるもの。
 9 アバシリルビー:3歳牝馬の賞金ランクは2位、重賞は黒ユリ賞3着、イレネー記念7着の実績がある。また、3月に行われた3歳牝馬による福寿草特別では一瞬の切れ味を生かし優勝している。また、2歳時には世代の王者に君臨していたキョウエイリュウにわずかのところまで迫ったこともあった。出足の早さが持ち味で、直線の切れもあるが障害もこなす。詰めの甘さがポイント。
 10 ニセコヒカル:3歳牝馬賞金ランクは5位。重賞はナナカマド賞、黒ユリ賞、イレネー記念と出走。黒ユリ賞では追走一杯だったが直線で伸びて4着まで押し上げている。父がホッカイヒカル、母はエメラルドという血統。ホッカイヒカルは極端に後方から行く馬だったが、その素質はある程度受け継がれ、好位から直線でじわじわ伸びて行くタイプである。ただ速い展開は好まない。

展開予想
  帯広方面は寒く冬らしくはなってきたものの、十勝晴れで降水が少なく、重めの力の要る馬場になりそう。ただ好位置につけたい馬が多く、前半はそこそこ速めのペースとなるか。アヴエクトワが出走してきたことで、この馬がハナを狙いに行くだろう。アバシリルビーも前半から飛ばすか、フォルテシモ、ヒメトラマジックあたりもなるべく前に行きたい。エンゼルフクヒメ、コウシュハハイジー、ニセコヒカルは控えそうだが、第2障害手前には好位置に付けたい。障害では、アヴエクトワは先にクリアしてくるだろうが重馬場でどこまで粘れるか。その間にアバシリルビーが障害をスムーズに行ければ一気に引き離す場面も。前がもたつくとエンゼルフクヒメらがじわじわ伸びてきそう。

【はむ!の見解まとめ】
  今年の3歳牝馬は、黒ユリ賞を勝ったエンゼルフクヒメがやや抜けた存在ではあるものの、下位とはそれほど差はないと見る。その中で、当欄では、◎(9)アバシリルビーの切れ味とスピードを買ってみたい。馬体の成長も著しく、近走を見ると力強さがかなり増してきている。荷物が重くなることにも十分対応できる。最後の詰めが甘くなることがあるが、直線である程度リードできれば押し切れると見る。焦らずに行ければ。
  もちろん○(4)エンゼルフクヒメも強い。重賞で揉まれた経験がものを言うし、条件戦でも古馬の強豪を相手に互角に戦っている。中山騎手との相性も抜群。ただ相手を見ながらの展開になるので、重い馬場になると伸びはどうか。早めに前につけたい。直線勝負なら▲(2)コウシュハハイジーの末脚も魅力だ。小柄なので非力感はあるが動きが軽く勢いもある。障害もこなせている。過去のこのレースはナナノチカラなど900kg台の馬でも勝っており、十分戦えそう。
  あとはペースが落ち着けば△(10)ニセコヒカルが浮上してくることも考えられる。流れに乗れば好位置で粘り腰を見せられそう。行き脚が付かず後手に回ることも時々あるが、全体としての走りは安定している。食い込みも。他の有力馬では特別戦などで善戦しているフォルテシモがいるが、どうも相手に合わせて走る傾向にあり、一発の魅力に欠ける。それなら走りの安定している注(7)ヒメトラマジックの方を取りたい。あとは、(6)フォルテシモのほか、前に行けた時に力を発揮する(1)アーティウィングあたりも押さえておきたい。

はむ!の馬券狙いどころ:
  今シーズンは当初持ちこたえていたが、ここのところ大きなハズレが続いてマイナスが膨らんできたので、ここらあたりで歯止めをかけたい。最近はどうしても買ってないのが1頭食い込んでくる傾向にあるので、なんとかケアしたいところ。
  オークスはエンゼルフクヒメが実績どおりに力を発揮するか、アバシリルビーが逆転するか。後者にかけつつ、上位2頭を中心に。しかしそれだと堅すぎるので、なるべく絞っていきたい。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 9=4→2,10,7,6,1 合計10通り各100円
      9=4→2,10,7(追加) 合計6通り 各100円
      9,4→2,10,7→9,4 合計6通り 各100円
      9→2,10,7→2,10,7 合計6通り 各100円
  枠複  8,4,2 BOX  合計3通り 各500円 合計 4,300円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 9 700円
  ワイド 10=9,4,2,7 7=9,4,2 合計7点 各100円
  合計 1,400円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。その際には次年度の方針なども示していければと思います。(コラム欄は休みます)

【コラム】ばんえい中継(歴史など)について(5)
  前回、前々回と別話題でしたが、それまでばんえい競馬中継がCS中心からネットに移行しつつあるという話をしていました。
  実は、ばんえい中継は未だCSが基本と考えているのは筆者くらいのもので、もう既にネットで見る方が主流となっているのかもしれません。前回述べたようにCSの方が優れている点は多いです。しかし大抵の家はCSはだいたい家のメインのTVにつなげているのではないでしょうか。そもそも競馬などというものはお茶の間で家族団らん?で見るのではなく、自分のパーソナルスペースで見る方が断然多いものです。するとやはりネットの方が多くなっていると思います。あるいは、最近はメインのTVもネットTVにつなげられるものがほとんどとなっており、特別なチューナーが必要なCSは少しずつ使いづらくなってきているようです。
  そういう環境の中、ばんえいも、数年前からはニコニコ生放送などで中継を開始、そして最近は公式サイトからもYoutubeを使って、中継のほか関連情報の配信も行われるようになってきており、時代はそちらに移っています。また、それと同時に、他のチャンネルを見ていてばんえい競馬を見ていなかった人々も流れてくるようになってきて、裾野が広がってきたように思われます。それが売上上昇につながっているなら好ましいことです。
  さらに未来はどうなるでしょう。コロナ渦をきっかけにして、VRを使った現地観戦風中継なんてのもおもしろいかもしれません。