header2

 こんにちは!Hamu's Sidewalk Cafeのマスター・はむ!です。
 この第2ブログでは、ばんえい競馬を中心に地方競馬などスポーツ一般中心について語ります。

2019年8月31日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2019】重賞予想・第31回はまなす賞(9/1)

  8月も終わり、まだまだ暑さは残りますが、競馬はいよいよ秋シーズンに入ります。今後も楽しんでまいりましょう。さて、今週のばんえい重賞は3歳、4歳の世代対抗重賞、はまなす賞です。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第31回はまなす賞(BG3)
(2019年9月1日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 3・4歳オープン別定)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
コウシュハレガシー 牡4 700 西謙一 平田義 栗毛 先
ジェイカトレア 牝3 640 藤野俊 平田義 青毛 追
アアモンドグンシン セン4 710 長澤幸 小林長 鹿毛 逃
  アオノブラック 牡3 690 阿部武 金田勇 鹿毛 差
キタノユウジロウ 牡4 700 松田道 村上慎 栗毛 先
ミスタカシマ 牝4 690 鈴木恵 槻舘重 栗毛 先
  ジェイコマンダー 牡4 700 西将太 槻舘重 青毛 差
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「はまなす賞」の概要と傾向
  3歳・4歳のそれぞれ賞金上位の馬が対決するばんえいの名物レースの一つ、はまなす賞。ばん馬の場合、3歳4歳はまだ成長途上で古馬とはまだまだ力の差がある。そこで3歳、4歳にそれぞれ三冠レースがあるが、世代間の力関係を推し量るために、夏にはまなす賞、3月にポプラ賞という3歳、4歳の混合レースが組まれている。
  過去10年で1番人気は(2,3,1,4)とやや微妙といったところ、しかし1着馬は7年連続で3番人気以内から来ており、ほぼ人気サイドで収まっている。3歳対4歳では4歳馬が7勝3敗とリードしているものの、3歳馬も健闘。特に3歳牝馬が連続で2着に入っている。3歳の方が賞金ランクが相対的に低いためその分ハンデが有利になっていることが要因であろう。連覇は難しく、25年前の1993年~94年のコーネルトップまで遡る。牝馬も健闘しているが優勝は7年遠ざかっている。また、このレースの優勝出走権のあるばんえい大賞典(3歳)又は柏林賞(4歳)の勝ち馬は過去10年で1勝(2014年柏林賞・ホクショウユウキ)のみとなっておりこちらもハンデが影響か。騎手では藤本匠騎手が4勝と現役最多、続いて阿部武臣騎手の3勝となっている。

今回のみどころ
  4歳世代は、ミスタカシマ、アアモンドグンシンら、古馬一線級とも渡り合える実績馬が顔をそろえたが、3歳世代の方は有力どころが相次いで回避、重賞戦線でしのぎを削るトップ3(メムロボブサップ、アオノブラック、ギンノダイマオー)のうち出走はアオノブラックのみで7頭立てのやや寂しいレースとなったが、ハンデ差もあるのでどの馬にも優勝のチャンスがありそう。現時点での世代間の実力差を見極めるレースでもある。一方、各馬はこの暑い時期を順調に過ごせているかもポイント。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 コウシュハレガシー:4歳馬。重賞は常連ながら3着4回と今一歩であったが、柏林賞では直線で一旦先頭に立つなど見せ場を作り2着に入った。走りは自在で安定してしており障害も上手い。あとはさらにパワーをつけていきたいところ。
 2 ジェイカトレア:3歳牝馬代表。黒ユリ賞で優勝している。馬体が大きく牡馬勢の間に入っても見劣りしない。力の差はあるが、今シーズンに入り古馬と揉まれる中で自分の走りを確立し見せ場を作っている。後方待機から切れ味で勝負。
 3 アアモンドグンシン:4歳で昨年のダービー馬。スピードと切れ味があり、好調時には誰も止められないほどの勢いがあるが、一方、障害でのミスもしばしば。ただ古馬重賞にも積極的に出てレース経験を積んでおり、近走は好調をキープ。
 4 アオノブラック:3歳馬。2歳時ヤングCSを勝つなど常に世代トップクラスで戦っている。直線の切れ味だけでなく最後まで走りきれる粘りもある。障害もまずまずで、大賞典では立ち止まったが、他馬の転倒の影響もあってのもの。
 5 キタノユウジロウ:4歳馬。重賞はダービーなどで2着3回とあと一歩のところ。勝ちきれないのは器用さがないところか。大きな馬体でしっかり走りきれる力は持っている。障害もまずまずこなすが、勢いが付かず止まることがある。
 6 ミスタカシマ:4歳牝馬でオークス馬。昨年このレースは2着。他に重賞は柏林賞などで牡馬勢を抑えて勝っており世代トップに君臨している。疲れが見えた時期もあったが現在は強さを発揮。先行力と障害力は牝馬らしからぬ安定感がある。
 7 ジェイコマンダー:4歳馬。重賞にも出ていたが目立った成績は上がらず、今シーズンに入り勝ち星を重ねてきた。柏林賞では1番人気に推されたが流れに乗れず5着。その後の特別戦では好走。障害はこなし切れ味もあるがスタミナは課題。
【はむ!の見解まとめ】
  今シーズンの4歳世代は特に上位馬を中心にかなり実績を挙げいる一方、3歳の有力どころの回避が相次ぎ、出走した2頭も動きは良いが力的にどうか。やはり中心は4歳となりそう。ただこの世代は1か月後に三冠第2弾銀河賞が控えており、このレースとの兼ね合いはポイントとなる。
  まず今回は先に展開を予想してみたい。当初登録のあった3歳馬インビクタが出ていればこの馬が前に行ってペースを作ると思われたが回避したため、いわゆる先行馬不在の中どういう展開になるのか予想がつかなくなってきた。意外な馬が前に行くことも考えられる。例えば押し出されるようにアアモンドグンシンが障害を見据えてハナを切っていくような展開もあり得る。これにコウシュハレガシー、ミスタカシマあたりがついて行く展開か。そうなると実績馬有利だが各馬牽制しあってペースが遅くなれば3歳馬勢なども追いつく可能性がある。
  レースの流れやこのレースの傾向を踏まえ、当欄では4歳馬のうちから今回は◎(1)コウシュハレガシーを軸として狙ってみたい。決め手がなくなかなか勝ちきれないが、難しい流れになりそうな中、安定して走れるのがこの馬。昨年勝ったマツカゼウンカイのような勝ち方がイメージされる。前半をしっかりまとめて障害を先に抜け出すことができれば末脚はしっかりしているのでチャンスは大きいと見る。
  相手には、やはり実績馬、昨年も2着に入った○(6)ミスタカシマ。柏林賞で勝った分だけ荷物は重くなるが690kgはこの馬には許容範囲だろう。力量的には十分。ただ、9月末にある銀河賞の方に力点を置いている可能性もある上、追い比べになると一歩遅れをとる可能性も。さらには▲(3)アアモンドグンシン。ダービー馬で普通に走れば力は断然上、リスクがあるとすれば障害だが今回は焦るような展開にはならないだろう。しかしこの馬もどこまでここに照準を合わせてきているのか。
  やはり上述の4歳実績馬3頭が一歩リードで、あとはどの馬も何らかの注文が付きそう。その中では、総合的な力で△(5)キタノユウジロウか。障害自体は上げられそうだが勢いがつかないとジリ貧になることもある。面白いところでは、好走傾向にある3歳牝馬から注(2)ジェイカトレアをピックアップしてみたい。やはり軽ハンデが目に止まる。640kgは優勝した黒ユリ賞と同斤量、5着に入った大賞典より10kg軽い。おそらく前半は最後方に置かれた展開になると思われるが、抜群の切れ味を持っており、しっかりついて行き、障害が上がれば前の馬を拾って入着まではあり得る。減った馬体が戻っていれば。
  あとは、(7)ジェイコマンダー。柏林賞で1番人気に推されるほど好調を続けていたが、最下位に甘んじた前走のように直線でズルズルと失速しかねない。3歳の有力馬(4)アオノブラックも切れ味があり魅力のある馬だが、690kgと斤量もあり今回の流れについて行けるかが課題。

はむ!の馬券狙いどころ:
  今年度は全体としては本命がなかなか来ないものの、収支的には一本だけ上手く嵌まったのがあって、なんとかトントンを維持している。ここらでもう一本ホームランを打ちたいところだが・・。今回は頭数が少ないので取りガミにならないようしっかり絞る必要がある。コウシュハレガシーは地味な存在ではあるが、そろそろ来ても良いころとみて軸に。ワイドは3歳馬から。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 1,6,3 BOX 合計6通り 各200円
      1,6,3→1,6,3,5→5,2 合計15通り 各100円
      1,6,3→5→1,6,3,2 合計9通り 各100円
  馬複 1,6,3 BOX 合計3通り 各300円 合計 4,500円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 1 600円
  ワイド 2=1,6,3,4 4=1,6,3 合計7点 各100円
  合計 1,300円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。

【コラム】ディープが嫌いな理由(平地競馬をつまらなくした?)
  前回の話の続きです。(名馬・名種牡馬が相次いで亡くなったということでサラブレッドの話が続きますが御容赦ください。)
  ディープが好きでない理由は、前回お話したように、その時だけのにわかファンが多かったことと、良い意味でも悪い意味でも競馬のあり方を変えたきっかけとなった1頭だからです。最強馬ディープインパクトが凱旋門賞に出走して敗れて以降、中央競馬の生産者(特に最大手の社台グループ)は、もっと世界に通用する馬の生産を中心に進めるべきという考え方に変わってきたように思われます。ディープは種牡馬としても三冠馬のジェンティルドンナなど優秀で素晴らしい馬を多数出しましたが、そのほとんどが芝のスピード馬、そして常に視野は世界を向いています。それはそれで良いのですが、一方、弱い馬や主流でない血統の馬などは、少なからず淘汰され(この世界はもともとそういう運命はあるのですが、それが加速され)ていきました。生産者側もその後のリーマンショックなどの不景気が重なって零細牧場はより厳しくなっていきました。
  JRAの制度もより世界を意識したものに変わっていき、特に今年2019年からの降級制度の廃止などは勝てない馬はどんどん追いやられる仕組みになっていきました。競馬の楽しさは強い馬が強さを発揮して勝つこともありますが、弱い馬でも頑張って走り、勝てなくても馬券が当たらなくてもそれをファンが応援するというところにもあるのではないでしょうか。ということから、JRAの競馬がつまらなくなったのは、もしかしてディープが発端ではないかという考えです。もちろんただの下々の一競馬ファンとしての感想にすぎないのですが。

2019年8月12日月曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2019】回顧・第31回ばんえいグランプリ(8/11)

ばんえい重賞レース回顧
第31回ばんえいグランプリ(BG1)-2019年8月11日-10R 200m直 曇 1.8%
  1着◎(2)コウシュハウンカイ 2分10秒7
  2着△(4)メジロゴーリキ
  3着 (8)シンザンボーイ
   単勝 2 280円(3番人気) 馬複 2-4 930円 三連単 2-4-8 43,600円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○等の印は、はむ!の当初予想印)

  ばんえいの夏の大一番、ファン投票選抜による第31回ばんえいグランプリは、3番人気のコウシュハウンカイが序盤から終始リードを保ち最後突き放して快勝。昨年の北見記念以来の重賞制覇で重賞は通算11勝目。藤本匠騎手も重賞は北見記念以来、このレースは13年ぶり3度目の優勝で通算69勝目。

レース振り返り
  帯広は土曜日朝にまとまった降水があった後は曇りで気温は低く推移、馬場状態は軽めながらやや乾き気味であった。
  レースは、オレノココロがスタートで一歩遅れ気味になるなど、序盤からややばらけた展開。第1障害はいつものようにメジロゴーリキが軽快に越えて先頭へ。その後はコウシュハウンカイがグイグイ前に来て、これにセンゴクエース、ミノルシャープといったところが続く。スタートで出遅れた1番人気オレノココロはほぼ最後方からの競馬となった。1,2障害の中間あたりからは各馬が刻み始め、時間をかけて息を入れたためペースがかなり落ち着いた。態勢はほば変わらず、コウシュハウンカイがやや前を行き、メジロゴーリキがぴったりマーク、これにミノルシャープ、センゴクエースが続く。あとの馬は離れて後方から。そしてコウシュハウンカイが先頭で第2障害手前に到着。ここまで70秒。
  後続の3頭が障害手前に到着したところで早くもコウシュハウンカイが障害を仕掛けた。天板でスピードが落ち時間がかかったが、しっかり両足で踏ん張りながら障害を越えて先頭に立った。続いてメジロゴーリキ、ミノルシャープが相次いで障害にチャレンジし、メジロゴーリキはやや力が入ったがひと腰で障害をクリアし2番手。ミノルシャープは一旦立ち止まったがすぐ立て直し3番手で障害を越え前を追う。さらにじっくり溜めていたセンゴクエースがこれに続こうとしたが、坂の中腹で立ち止まり二の腰が入らない。その間に最内のカンシャノココロ、大外のシンザンボーイが先に障害を越えた。オレノココロはこの時点でも第2障害に到着したばかりで、しかも力が入らずストップ。大きく遅れた。
  先頭のコウシュハウンカイは軽快に歩き4~5馬身のリード。2番手はメジロゴーリキにミノルシャープが並びかけるが、残り20mあたりでミノルシャープの脚色が鈍くなり、メジロゴーリキが単独で2番手に立った。コウシュハウンカイは最後はややスピードは緩んだものの、セーフティリードを保ったままゴールを駆け抜け優勝。終わってみれば快勝であった。続いてメジロゴーリキがそのままの流れで走り切り2着。松井厩舎のワンツーとなった。3番手を行ったミノルシャープはさらにスピードが緩み、残り10mで立ち止まったところを、外から一気にシンザンボーイが追い込んで逆転、そのままゴールに流れ込み昨年に続き3着に入った。ミノルシャープはカンシャノココロにも迫られたが4着に残った。1番人気オレノココロ、2番人気センゴクエースはいずれも障害で大きく遅れ、センゴクエース7着、オレノココロは最下位の8着に終わった。

次走へのメモ
コウシュハウンカイ(1着):まさに完勝。今回はこのレースにかける意気込みが違った。前半から思い切って先頭に立ち、テンの速い5歳馬勢を押さえて主導権を握った。障害を先に越えられればあとはこの馬のペースで走り切るだけ。今回は切れ味のある強力なライバルたちが相次いで遅れたため、楽な展開になった。馬場や重量もこの馬に丁度良かったともいえる。マイナス体重ではあったものの体調も維持できていたようだ。好調を持続できるタイプなので、次の大きな目標(帯広記念、ばんえい記念)に向けて、古馬重賞戦線を引っ張っていく存在となるだろう。まず3連覇を目指す北見記念に照準か。
メジロゴーリキ(2着):先行しきれず、さすがBG1で厳しい流れになったが、この馬の力は十分発揮できたのではないか。今回は4つ年上のコウシュハウンカイが1枚上であった。ただ、直線でもしっかり追って最後は差を詰めており、価値ある2着と言って良い。障害での安定感も光った。斤量が重くなるほど持ち味を発揮できる機会は増えてくるだろう。今後が楽しみである。次の岩見沢記念あたりは勝ちに行きたいところ。
シンザンボーイ(3着):8歳馬としての経験の差とファン投票上位の意地を見せ、昨年に続いての3着。今シーズンは成績は上がっていなかったため、今回も7番人気に甘んじたが、馬体重が増加してこのレースにしっかり照準を合わせてきていた。前半は立ち後れたかのように見えたが、じっくり攻める作戦だったのだろう。直線での追い込みはなかなかのもの。渡来騎手との息も合っていたようだ。今後も重賞でこそ力を発揮できそう。
ミノルシャープ(4着):この馬の持ち味は十分発揮できていた。障害でふた腰かかったことや、最後の10mのスタミナは相変わらず課題として残るが、今回はBG1で荷物も重いレースの中、この馬なりの見せ場は作ったというところだろう。今後さらに斤量は厳しくなるが、実戦で力をつけて行きたいところ。
カンシャノココロ(5着):無理に回りのペースに惑わされないよう自分の走りに徹していた。障害もしっかりひと腰でクリアし、最後は前に迫る勢いであった。結果は昨年と同じ5着ながら、ファン投票2位として恥ずかしくないレースはできたのではないか。自己条件でしっかり勝ちこんでオープン入りし、再び重賞に挑戦してもらいたい。
  その他では、ソウクンボーイ(6着)は、調子は悪くなさそうだったが、やはり障害が厳しかった。上位人気2頭が崩れたため、相対的に浮上。出走していればチャンスは巡ってくるものである。そしてセンゴクエース(7着)オレノココロ(8着)の槻舘厩舎の有力2頭は今年の暑い夏のため体調が良くなかったと聞く。今回は障害で力が入っていなかった。オレノココロに至っては出足も悪く、かなり調子を崩していたのだろう。今後の重賞戦線で巻き返しを期待。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 単勝 2 のみ
  本命のコウシュハウンカイはバッチリで久々に単勝ゲットだったが、それ以外が良くない。オレノココロとセンゴク両方がこけるとは。三連単狙いなら4頭狙って2頭が外れるともうダメ。馬複とか買えていれば違ったのだけど。3着にシンザンボーイが入り、ワイド狙いの馬は4着、5着と本当についてない。ま、今年度累計がかろうじてプラスで残っただけでも良しとしよう。
  今回収支 -3,840
   (通常分) -4,400  (配当)0 (投入)4,400
   (単複・ワイド) +560  (配当)1,960 (投入)1,400
  今年度累計 +1,550(8/11・ばんえいグランプリ終了時点)
   (通常分) +3,960 (配当 30,160 - 投入 26,200)
   (単複・ワイド) -2,410 (配当 6,190 - 投入 8,600)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2019データ・馬券成績表)

  次回の重賞は3週間後の9月1日、3歳・4歳の対抗重賞、はまなす賞です。予想はいつもどおり前日までには書きたいと思っています。

2019年8月10日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2019】重賞予想・第31回ばんえいグランプリ(8/11)

  今週はいよいよ夏の大一番、ファン選抜によるばんえいグランプリです。早速予想いってみましょう。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第31回ばんえいグランプリ(BG1)
(2019年8月11日(日)20:05発走 帯広10R ダ200m 3歳以上選抜別定)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
投票順位
カンシャノココロ 牡8 800 松田道 坂本東 鹿毛 差 2位
コウシュハウンカイ 牡9 810 藤本匠 松井浩 栗毛 先 7位
センゴクエース 牡7 810 菊池一 槻舘重 鹿毛 差 4位
メジロゴーリキ 牡5 810 西謙一 松井浩 鹿毛 逃 9位
  ミノルシャープ 牡5 810 阿部武 大友人 鹿毛 先 11位
  ソウクンボーイ 牡9 810 村上章 西邑春 鹿毛 追 29位
オレノココロ 牡9 810 鈴木恵 槻舘重 青毛 差 1位
  シンザンボーイ 牡8 810 渡来心 坂本東 栗毛 差 3位
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「ばんえいグランプリ」の概要と傾向
  年に一度のファン投票による選抜重賞。ファン投票7位までの馬とあとは賞金上位馬で構成される。しかしばんえいの場合はたいてトップクラスの馬が人気も上位という場合が多く、他の競馬のように別路線組などがいるわけでないので、結局はいつものオープンクラスの組み合わせになる。毛色などで人気のある下位クラスの馬が選ばれることも時折あるが、辞退するか、出てもハンデの少ない別定戦で力の差が大きく、勝負にならない場合が多い。
  傾向については、過去10年で1番人気は(2,3,0,5)と意外に苦戦している。むしろ2番人気が4勝しておりこちらの方が狙い目か。ファン投票1位馬は過去10年で(2,1,1,5、2016年は出走せず)と昨年オレノココロが勝つまで9年間勝ちがなかった。季節的に雨が降りやすく軽馬場で行われることが多いことも影響しているか。但し6番人気以下は全く連対しておらず、馬券的に荒れることは少ない。臨戦過程では、直前の北斗賞とその1か月前の旭川記念が参考になるが、旭川記念での上位入線馬の方が活躍している傾向にある。
  牝馬はかつてはアンローズ、フクイズミら強い馬がいれば勝っていたこともあったが、最近は出走も少ないこともあり苦戦している。(今回も出走はない)。騎手別では今回は不出走だが藤野俊一騎手が過去5勝と現役最多、そして鈴木恵介騎手が4勝で続く。

今回のみどころ
  ファン投票上位のホクショウマサル、ブチオは残念ながら出走を回避したが、ランク上位の馬ははほぼ揃った。ハンデ面ではBG1で別定重量といえども賞金加重はなく格付けのみの重量差で、カンシャノココロが10kg軽いだけでほぼ定量戦。だから上位馬に有利・・・と思いきやそうでもないのが競馬のおもしろいところ。オレノココロは今シーズンすでに重賞2勝など好調、3度目のグランプリ制覇に最も近いことには変わりはないが、当地は気温変動が激しく体調面での心配もある。それらを含め流れ一つで変わってきそう。1か月前の古馬重賞・北斗賞で勝ったセンゴクエースや、メジロゴーリキら勢いのある5歳馬勢も日々進化しており、どのような展開になるか楽しみである。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 カンシャノココロ:グランプリは昨年に続き2度目。昨年3位、今年2位とファンの熱い支持を受けて出走する。機会あるごとに重賞には出走しており、3月のばんえい記念にも出走した。昨年のグランプリでも9番人気ながら自分の走りに徹して5着に入るなどまずまずの成績を上げている。先行力と障害力は持っており、一歩一歩に多少時間がかかるものの粘りの走りがモットー。じっくり構えて落ちてくる馬を拾い上げていくような走りをする。
 2 コウシュハウンカイ:グランプリは5度目の出走。1番人気に推されたこともあったが2着が2回と、実力がありながら勝ちきれないというこの馬を象徴する成績となっている。障害の上手さは鬼の部類で安定感は抜群であるが決め手のある馬に差し切られることが多い。今シーズンも大崩れはしていないものの重賞は2着2回3着1回とあと一歩となっている。特に近走はスピードのある5歳馬勢にペース作りの主導権を握られている傾向にある。
 3 センゴクエース:グランプリ出走は3度目。昨年は障害で立ち止まりながらも直線に入って一気の脚で2着に食い込んだ。この馬は高い能力を有しながら、前半の行きっぷりと障害がネック。今シーズンも当初は障害で相当苦しんだ。しかし北斗賞では障害をうまくまとめて差し切り勝ち。勝ちっぷりは良くかなりの強さを感じさせる。その後も順調には来ており期待されるが、展開によっては後手に回り、慌てると障害でミスが出る恐れもある。
 4 メジロゴーリキ:5歳馬でグランプリは初出走。ただダービー、天馬賞で勝ち世代チャンピオンとなっているほか、古馬相手のチャンピオンカップでも勝利しており、このメンバーに入っても全く見劣りしない。走りっぷりも古馬一線級に並ぶ安定感と力強さがある。ハナを奪うほど先行力がある上に障害も崩れずに越えてくる。直線に降りてからの切れ味がないのが弱点だが、ズルズル落ちていくわけではなく、最後で差し返すほどの粘りもある。
 5 ミノルシャープ:グランプリ初出走の5歳馬の1頭。重賞は3歳時のはまなす賞と4歳時の銀河賞の2勝。今年から古馬重賞戦線に参戦し、旭川記念では逃げて2着に粘るなど存在感を示している。この馬の持ち味は何と言っても先行力と障害力。最後の10mのスタミナがこの馬の最大の弱点ではあるが、軽馬場になって、セーフティリードを保って行ければそのまま押し切ることも。ただ、前走では得意なはずの障害で崩れるなど重量は課題。
 6 ソウクンボーイ:グランプリは昨年(7着)に続き2度目。今年は当初登録はなかったが回避馬が複数出たため、追加登録で出走してきた。強い9歳馬の一角ではあるが、重賞勝利は2歳時の世代重賞ヤングCSのみ。最近は古馬重賞に常に顔は出すものの、数十秒の着差での大敗が続いている。元々は立ち回りが柔軟で降りてからの脚の鋭い馬、2年前のばんえい記念では5着ながら勝ち馬に7秒差に迫るなど高い能力を持っている。
 7 オレノココロ:グランプリは5度目の出走、過去2度優勝、昨年は勝てないと言われたファン投票1位であったが直線で抜け出し最後は圧勝であった。今シーズンはオッズパーク杯、旭川記念とすでに重賞2勝と最強馬の力の違いを見せつけている。北斗賞こそ一息入れた形になったが、目標をこのグランプリに合わせて調整してきているだろう。苦手な暑い夏を乗り越えられたか。障害は課題だが、余程速い流れにでもならない限り問題ないだろう。
 8 シンザンボーイ:3度目のグランプリ出走。いずれもファン投票に推されている人気馬。昨年は後方から障害をひと腰で越え3着に食い込むなど善戦している。他の重賞にも積極的に参加し、昨年度もドリームエイジカップで2着、またばんえい記念でも5着と掲示板にしっかり入ってきている。障害を降りれば切れ味の鋭さがあり、前半の位置取りが大事。調子の良い時には前に行くこともある。今シーズンはまだ調子が上がっていないが。
【はむ!の見解まとめ】
  回避馬が多く出てしまい、メンバー的な新鮮味には欠けるが、それでも5歳馬2頭が初参戦するなどグランプリも新たな時代を感じさせる。実績のある古馬勢に対し、成長著しい若馬らがBG1でどこまで迫っていけるか。
  現役最強馬で今シーズンも重賞2勝を挙げているオレノココロが中心となるだろうが、今年の帯広は暑かったこともあり、その後の体調が十分でないとの情報もあり、どこまで調整できているか。あと雨が降って馬場状態はどうか。軽くなるのかがポイント。
  当欄の本命は今度こその◎(2)コウシュハウンカイでいってみたい。このレースは勝ちきれず、さらに今シーズンは若馬の台頭により自分のペースに持ちこめず届かない場合が多くなっている。それでも着は外しておらず、前走の特別戦サマーカップあたりでは、やはり力のレベルは一枚上というところを見せている。800kgを越えてくると若馬勢もさすがに簡単にはいかないだろう。少なくとも連軸に。
  対抗には北斗賞を勝った○(3)センゴクエースを持ってきた。相変わらず障害がネックであるが、近走は修正してきている。前走の特別戦も3頭立てで目標が少なく走りにくい中、慎重に障害だけを重点に攻めて最後で持ち味を生かして差し切った。一旦障害を降りれば後の脚取りは確かなだけに、前半しっかり前についていきたい。そして▲(7)オレノココロ、実力的にはもちろんNo.1、あとはこの馬自身の体調や馬場状態次第。軽馬場になり速い流れになれば、障害時点で置いて行かれるような展開も考えられる。しかし着を大きく外すことは考えられず、本番になればきっちり走り切る可能性は高い。当欄では馬券面も考慮して単穴とした。
  5歳勢からはやはり△(4)メジロゴーリキ。力強い走りは古馬相手でも十分通用する。800kg台も経験済みで、古馬重賞のチャンピオンカップでは優勝している。切れ味はないだけに一旦遅れると厳しいが、そこは持ち前の先行力でカバーできそう。その他の馬は大きく力の差がありそう。あえて探すなら、ファン投票2位の注(1)カンシャノココロは今年最初の金杯で勝つなど自己条件では活躍しているが、重賞では厳しい。走りは着実なので上位が崩れる展開になれば。5歳馬(5)ミノルシャープは先行力はあるが、さすがに高重量は厳しそう。ファン投票3位の(8)シンザンボーイも昨年このレース3着など大舞台に強いが今年は順調さに欠けている。(6)ソウクンボーイは近走振るわず今回も厳しい。
  展開は、やはり今シーズンの重賞と同様にメジロゴーリキ、ミノルシャープといった5歳勢が先行し、コウシュハウンカイがこれに続くという流れか。他の馬も置いて行かれないよう前々で進みそうだが、どこまで余裕を残して行けるか。特にセンゴクエースあたりは障害までに十分力を溜めたいところだろう。オレノココロらも合わせて障害をどの順番で、さらにどの位置で降りられるかが勝負の分かれ道となりそう。軽馬場なら5歳勢がそのまま抜け出して行くことも考えられる。

はむ!の馬券狙いどころ:
  前の週のばんえい大賞典では1番人気は勝てないなどの過去データのジンクスにとらわれ、予想も買い目も中途半端になってしまった感じがする。今回も、ファン投票1位が不利というデータが気になるところだが、やはりそこは盟主のオレノココロ、多少の雑音は問題としないだろう。一方、グランプリはお祭りということもあるのでそこは夢馬券も狙っていきたい。コウシュハウンカイを始めほぼ上位4頭のみに絞っていく。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 2,3,7→2,3,7,4→2,3,7,4 合計18通り 各200円
      2,3→2,3,7→2,3,7,4 合計8通り 各100円 合計 4,400円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 2 700円
  ワイド 1=2,3,7,5 5=2,3,7 合計7点 各100円
  合計 1,400円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。

【コラム】ディープインパクト(嫌いな馬)
  (前回にコラム欄に続いての流れ)そして、大きな出来事として、先日平成の名馬、そして名種牡馬として日本の競馬界に君臨したディープインパクトの死がありました。(この馬の功績や死因については他で紹介されているとおりなので省略しますが)その偉大さから永遠の別れを惜しむ声が競馬ファンやそれ以外からも相次ぎました。競馬界にとって大きな損失ですし、残念なことです。ただただ安らかにと祈るのみです。
  ただ、筆者にとってはディープは正直あまり好きな馬ではありませんでした。筆者は当サイトのメインブログにおいて、2006年にこの馬の現役時代に凱旋門賞出走した時に、変にフィーバーになったことに対し、疑問を感じる記事を書いていました。そしてその結果はご承知のとおり・・・しかもドーピング疑惑の失格という曰く付き(これは同情の余地はあるが)。
  とにかく、その事柄の善し悪しはともかく、このころ以降、中央の競馬界は「世界に通用すること」が至上命題になり、より速い馬を作ることに重点がおかれるようになりました。ディープは種牡馬になってから年間200頭以上の種付け、そしてその仔は高額取引。レースではディープの仔(とその親のサンデーサイレンス系)ばかりが活躍するようになり、そうでなくても中央競馬がつまらなくなってきたと思いかけていた筆者としてはさらにそこから離れることとなってしまった、そのきっかけの馬、それがディープインパクトではないかと思っています(馬には何の罪もありませんし、騎手、調教師や生産者の方々の努力には敬意を表します。)。そして、筆者の競馬の楽しみは地方競馬、そしてばんえいへと移ったわけです。
   ・・・と書いていたら本日こちらも名馬で名種牡馬のキングカメハメハの訃報が流れました。こちらの話を含め次回へと続きます。

2019年8月6日火曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2019】回顧・第44回ばんえい大賞典(8/4)

ばんえい重賞レース回顧
第44回ばんえい大賞典(BG3)-2019年8月4日-10R 200m直 晴 0.5%
  1着○(7)メムロボブサップ(阿部武) 2分07秒8
  2着▲(6)ギンノダイマオー
  3着◎(5)アオノブラック
   単勝 7 200円(1番人気) 馬複 6-7 300円 三連単 7-6-5 1,050円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎等の印は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい3歳三冠の第1戦第44回ばんえい大賞典は、1番人気のメムロボブサップがトップハンデながら最後の直線で接戦から抜け出し勝利。一冠目を獲得した。重賞はイレネー記念以来3勝目、阿部武臣騎手はこのレースは昨年に続き連覇、重賞は通算20勝目となった。

レース振り返り
  帯広は金曜日に36℃台を記録するなど真夏の天気が続き、馬場はかなり乾燥。基本的には重馬場ながらそこそこ足抜きが良くなっていた。
  レースは、揃ったスタート。各馬横一線で勢いがついたまま第1障害を越えた。そして、先行すると見られていたインビクタと、中枠の有力各馬が押し出されるように前に出ていった。インビクタはさらに前に行き各馬を引っ張る形、そしてギンノダイマオーが続き、ジェイエース、メムロボブサップも離されないようについて行く。その後は各馬小刻みに息を入れペースが落ち着き、後続もほとんど差がなく第2障害に向かう。先頭を行くインビクタは終始リードを保ったまま第2障害手前へ。ここまで60秒と平均的なペースとなった。
  続いてジェイエース、ギンノダイマオーが相次いで到着、メムロボブサップ、アオノブラックもこれに追いついた。5頭程度が障害手前に揃ったところでインビクタが先に障害を仕掛け、ほぼ天板近くまで上がったが、そこで勢い余って膝折、立ち上がろうとしてさらに崩れ動きが取れなくなった。これを見るようにジェイエースとアオノブラックが障害に挑戦したがいずれも7分どころでストップ、その後すぐにギンノダイマオー、そしてメムロボブサップが障害を仕掛け、こちらはスムーズに登って2頭同時に障害を越えた。その他の馬は障害でさらに苦しみ、3番手でようやくアオノブラックが降りた時は、前の2頭は残り30m近くに達していた。
  先頭争いはまさにこの2頭のマッチレース、肩を並べながらゴールを目指していたが、ギンノダイマオーの脚色が徐々に怪しくなる中、メムロボブサップの方はしっかり前を向いて走り先頭に立った。ギンノダイマオーが残り20mあたりで立ち止まるとメムロボブサップはさらに引き離しにかかりゴールに近づく。メムロボブサップの方も残り10mを切ったところで脚色が鈍くなりゴール手前で一旦立ち止まったものの、十分リードがあり、そのままゴールを駆け抜けた。ギンノダイマオーはさらに2度3度詰まり、その間に後方からアオノブラックが迫ってきたが、なんとか立て直し、アオノブラックの方も立ち止まったため、なんとか2着を確保した。アオノブラックは、後続にジェイエースらも来ていたが、リードを保って3着を確保した。ジェイエースが4着。

次走へのメモ
メムロボブサップ(1着):1番人気、トップハンデの不利というジンクスを見事に吹き飛ばした。序盤は無理なく好位置につけ、障害は慌てず溜めてからひと腰、そして直線での競り合いを振り切ったのも、勝てるという自信があってこそのことだろう。着差以上に力を見せた勝利であった。ただ、小柄な馬体のこの馬、今後は荷物が重くなっていったときにどうか。もっとも、まだまだ成長の余地があるように見える。次の目標は2冠目の菊花賞だろうが、はまなす賞の方には行くかどうか。強い4歳勢との対決は見ものだが、賞金加重もあり考えどころ。
ギンノダイマオー(2着):またまた2着。勝ちきれないとも言えるし、一方、安定しているとも言える。障害力もさすがだが、やはりボブサップと同時に障害を降りたのでは勝てない。少しでも前に行って引き離したかったところだろう。スタミナ面でも今後課題になってくる。次の狙いはやはりはまなす賞か。相手は一線級で活躍する馬たちだが、積極的に前に行ってもらいたいところ。
アオノブラック(3着):序盤はある程度後方待機で行くことは概ね想定されたが、障害で力が入らなかったように見える。隣の枠で転倒があったのも若干影響したか。降りてからの差し脚は確かなものを見せていただけに、ややもったいないイメージ。この馬にはぜひはまなす賞を狙ってもらいたい。
ジェイエース(4着):苦手な障害のことを考え、序盤から積極的に行く作戦に出て、その狙いは良かったが、障害手前で十分溜めをきかせられず、結局障害で手間取った。やや中途半端であったイメージ。自己条件のレースで障害のカカリなどを立て直したいところ。
ジェイカトレア(5着):9番人気で掲示板内に入ったのはこの馬としては好走だったといえる。序盤からついて行けない感じであったが、慌てず、自分の走りに徹して、障害で苦しむ他馬より先に降りて5着を確保した。世代牝馬ではやはり抜けており、オークスに向けて調整していくことになるか。
  その他では、サクラドリーマー(6着)は追い込み馬ではあるが、前半から引き離され、見せ場はなかった。かつての勢いが見られないのが心配。さらに、当欄で穴として注目したアポロン(8着)は、序盤積極的には行ったものの、障害で動かなかった。端枠も影響したか。インビクタ(時間失格)は障害で天板まで行っていただけにもう一歩が出なかったのが惜しまれる。しかし攻めて行ったことは今後につながるだろう。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 三連単 7-6-5 3枚
  当欄で「1番人気とトップハンデは勝てないレース」などと紹介していたが、ボブサップは見事その見解を裏切ってくれた。3強が強しとの見立ては悪くなかったものの、頭を間違えたため、収支的にはマイナスで終わってしまった。しかし北斗賞では▲注◎で2万円もついたのに、今回は○▲◎で1000円チョットってどういうこと?って感じ。当欄は本命サイドで決まってしまうとやはり苦しい。やはり穴党なんだろうな。来週のグランプリでバッチリ決めよう。
  今回収支 -2,850
   (通常分) -1,050  (配当)3,150 (投入)4,200
   (単複・ワイド) -1,800  (配当)0 (投入)1,800
  今年度累計 +5,390(8/4・ばんえい大賞典終了時点)
   (通常分) +8,360 (配当 30,160 - 投入 21,800)
   (単複・ワイド) -2,970 (配当 4,230 - 投入 7,200)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2019データ・馬券成績表)

  次回の重賞は今週に続き2週連続。8月11日、いよいよ夏の大一番、ファン投票選抜によるばんえいグランプリです。予想はいつもどおり前日までには書く予定です。

2019年8月3日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2019】重賞予想・第44回ばんえい大賞典(8/4)

  今週のばんえい重賞は3歳三冠、いわゆるクラシックレースの第一弾、ばんえい大賞典です。早速予想いってみましょう。(いつものコラムは記事の後ろ側に持っていきます。)

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第44回ばんえい大賞典(BG3)
(2019年8月4日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 3歳オープン別定)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
  アオノゴッド 牡3 670 村上章 金田勇 栗毛 差
ジェイエース 牡3 670 鈴木恵 山本正 栗毛 差
  ジェイカトレア 牝3 650 藤野俊 平田義 青毛 追
  インビクタ 牡3 670 島津新 松井浩 青毛 逃
アオノブラック 牡3 690 西謙一 金田勇 鹿毛 差
ギンノダイマオー 牡3 680 西将太 松井浩 芦毛 先
メムロボブサップ 牡3 700 阿部武 坂本東 鹿毛 逃
  サクラドリーマー 牡3 670 藤本匠 今井茂 鹿毛 追
アポロン 牡3 670 長澤幸 服部義 芦毛 先
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「ばんえい大賞典」の概要と傾向
  競馬では中央も地方もほとんどが3歳重賞路線いわゆるクラシック三冠レースが整えられているが、ばんえいの場合「ばんえい大賞典」「ばんえい菊花賞」「ばんえいダービー」がその三冠レースとなっている。ばんえい大賞典はその第1弾。
  過去10年で1番人気が(1,1,1,7)、昨年アアモンドグンシンが勝利するまでは1番人気が9年連続で敗れるなど、重賞の中でも最も厳しいレースとなっている。かといって大波乱になるかというとそうでもなく、2番人気の馬が4勝しており、下位人気だと連対はわずかで、中堅どころの有力馬が狙い目ということになる。ばんえいの場合は3歳はまだ成長途上で、2歳時までに活躍していた馬とこれから強くなる馬の端境期であるといのも原因か。前哨戦の「とかちダービー」の勝ち馬が過去10年で4勝しており、夏に向けて調子を上げている馬に注目か。牝馬も3勝しており出走頭数の割には善戦している。なお鈴木恵介騎手が唯一未勝利の重賞であることも特筆もの。現役では藤野俊一騎手の3勝が最高。

今回のみどころ
  この世代は2歳時の重賞は、(牝馬限定の黒ユリ賞を除き)メムロボブサップ、アオノブラック、ギンノダイマオーの3頭がいずれも1着~3着を独占。メムロボブサップがイレネー記念、ナナカマド賞の2勝、アオノブラックがヤングチャンピオンシップを勝ち、ギンノダイマオーがいずれも2着に入っている。この3頭が3強を占めている状況である。ただ、他の馬もそれほど差を付けられている感はなく、割って入るチャンスはありそう。いずれも個性派の馬が並び激しいレースが期待される。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 アオノゴッド:重賞はイレネー記念に出走、当時格下ながら追い込んで4着に食い込んだ。後方待機で最後の直線で勝負するタイプだが、切れのある追い込みというより、じわじわ最後まで伸びてくるイメージ。高重量向けか。
 2 ジェイエース:今年4月、新たに開業した山本正彦厩舎に転厩、同厩舎から初の重賞出走。この馬自身はイレネー記念で5着の実績。能検1番時計の素質馬だが障害にムラがあり持ち前のスピードが生かし切れていない印象。
 3 ジェイカトレア:黒ユリ賞勝ち馬。以前は後方から末脚のみで勝負するタイプだったが、近走は意識的に前に出て粘り込みにかけるレースを見せている。牝馬ながら大型の馬体で力強い走りがモットー。障害はまずまずこなす。
 4 インビクタ:重賞はイレネーなど3レースに出走しているが結果は出せていない。先行力がありハナを切ってこそ持ち味の出る馬。スタミナ面に課題がある。今シーズンに入り既に5勝と好調、馬体が成長し力強さが出てきた。
 5 アオノブラック:重賞は2歳暮れのヤングCSで勝利。直線での切れ味が身上の馬だが、最後まで走り切れる粘りも持っている。障害は苦手ではないが戸惑って一歩遅れることがある。前走前哨戦で快勝。調子が上がってきた。
 6 ギンノダイマオー:重賞2着3回とシルバーコレクター。先行力も障害力もあり、走りは安定しているが、切れる脚がなく、追い比べで一歩遅れることが多い。近走は古馬との対戦を意欲的にこなし勝負根性を磨いている。
 7 メムロボブサップ:イレネー記念など重賞2勝。馬体が軽く脚取りもふらつきが見られるなどまだ成長途上ながら、立ち回りの素軽さで勝利してきた。今シーズンは3か月ほど休養、一息入れてさらに成長してきたイメージ。
 8 サクラドリーマー:重賞出走はイレネー記念(6着)のみ。直線の切れ味とスピードは天下一品。かなり後方からでも逆転可能。一方、障害は苦手で崩れてしまうことも多い。素質はあるだけに安定して力を出せることが課題。
 9 アポロン:デビュー戦勝利の後長期休養、昨年秋になってから本格始動したため出世が遅れ、今回で初めての重賞出走となる。重量経験もなく未知数だが、スピード系の馬に見える。まだ全体的に安定しないが、一発はありそう。

【はむ!の見解まとめ】
  力的には、やはりイレネー記念馬メムロボブサップが一枚上のようだが、微妙なハンデ差が気になるところ。そしてこのレースは1番人気がなかなか勝てないというデータがある。そこで当欄では今回は◎(5)アオノブラックを狙ってみたい。(もっとも、1番人気がこの馬の方になる可能性もあるが。)この馬は小気味の良い差し脚がモットー。重賞は3着以内を外しておらず、ヤングCSを勝った時も、先行するギンノダイマオーを食らいつくように追いかけ最後でかわした。展開的にも、追い比べになれば最も有利。立ち後れだけは気をつけたい。
  相手には、ハンデ有利な○(6)ギンノダイマオー。実は、当欄では2歳三冠レースいずれもこの馬を本命にしていずれも2着であった。勝ちきれない歯がゆさはあるが、安定感は十分。ボブサップに20kg、アオノブラックに10kgのアドバンテージがあり、ここで生きてくるか。そして、やはり▲(7)メムロボブサップ、走りがフワフワして凄みは感じないのだが、なぜか強い。それがレースセンスの良さであろう。小柄だったが休養して馬体も成長してきた。当欄ではハンデ差の分だけ単穴扱いとした。
  以上挙げた上位3頭と他の馬たちとは若干力の差があるように見えるが、食い込んでくるとすればその1番手は△(2)ジェイエースだろう。前半の入りと障害が課題だが、切れ味はあり、越えてくれば十分勝負になる。鈴木騎手の完全重賞制覇、山本厩舎の初重賞制覇なるか。そして穴なら注(9)アポロンが不気味だ。重賞初出走で未知の魅力がある。先行して他馬を封じ込めるような展開になればチャンスも。その他では(8)サクラドリーマー(1)アオノゴッドといった末脚鋭い馬が、障害を越えて一気に飛んでくる可能性もあり、注意は払っておきたい。(4)インビクタも逃げ一辺倒から成長してきた。
  展開予想だが、まず、何が何でもインビクタがハナを奪いに行くだろう。それにギンノダイマオーあたりがついて行くか。アポロンらも勝負を挑むなら前の方に行きたい。他の馬はその後ということになるだろうが、前半で離されないようにはしたい。障害後はおそらくギンノダイマオーが前を行きそうだがどこまで引き離せるかがカギ。メムロボブサップやアオノブラックら有力馬勢はどこで降りられるか。さらにジェイエースやサクラドリーマーは若干遅れても障害を越えてくればかなりの勢いで追ってきそう。

はむ!の馬券狙いどころ:
  北斗賞で上手く引っかかってくれたので一応プラスにはなっている。これを確固たるものにするためには、ここでもしっかり取って行きたい。上位3頭の軸はやはり堅いとみて、そこを厚めに絞りこんでいきたい。たまには単勝でもズバッと当てていきたいのだが。そういう意味でアオノブラックに期待。そして今回は山本正彦厩舎応援ということでジェイエースの応援馬券を買ってみたい。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 5,6,7 BOX 合計6通り 各300円
      5,6→5,6,7=5,6,7 合計4通り 各100円
      5,6,7→2=5,6,7 合計12通り 各100円
  枠複 5=6,7,2,8 合計4通り 各200円 合計 4,200円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 5 700円 単複(応援)2 各200円
  ワイド 9=5,6,7,8 8=5,6,7 合計7点 各100円
  合計 1,800円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。

【コラム】原良馬さんを偲んで
  先週から今週にかけて競馬界では大きな悲しいニュースがありました。一つは競馬解説の重鎮・原良馬さんが逝去されたこと、そしてもう一つは大々的に報道されていましたが、現役時代は無敗のクラシック三冠など数々の記録を打ち立て、種牡馬としても大活躍したディープインパクトの死亡です。
  今回はまず原さんに関して、筆者的にはやはり平成初期ごろの第2次競馬ブームのころ解説者で、東京に出たばかりのころ関東馬がわからない中で土曜競馬中継の中で、厩舎に密着した取材に基づく解説(現在では当たり前のことだが、当時はそうではなかった。そういう意味では原さんが先駆けだった。)がわかりやすかったという覚えがあります。元は俳優で昔のドラえもんの大山のぶ代と同じ劇団で同期だったのですね。どおりで味のある人だと思っていました。文章ではうまく言えないのですが、晩年になってこの人が出た時、心から競馬を楽しんだ時期を思い出したものです。ご冥福をお祈りします。