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 こんにちは!Hamu's Sidewalk Cafeのマスター・はむ!です。
 この第2ブログでは、ばんえい競馬を中心に地方競馬などスポーツ一般中心について語ります。

2019年7月23日火曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2019】回顧・第27回北斗賞(7/21)

ばんえい重賞レース回顧
第27回北斗賞(BG3)-2019年7月21日-10R 200m直 曇 1.7%
  1着▲(4)センゴクエース(菊池一) 2分03秒6
  2着注(9)コウシュハウンカイ
  3着◎(8)メジロゴーリキ
   単勝 4 850円(3番人気) 馬複 4-9 1,540円 三連単 4-9-8 20,730円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○等の印は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい古馬重賞の第27回北斗賞は、3番人気の7歳馬センゴクエースが直線で抜け出して快勝。3月のばんえい記念以来重賞は8勝目、菊池一樹騎手は昨年のヤングチャンピオンシップ(アオノゴッド)以来の重賞勝ちで通算4勝目。

レース振り返り
  帯広は金曜日から土曜日にかけ数ミリ程度の降水があり、馬場としては通常からやや軽めといったところ。
  レースは大外のコウシュハウンカイがやや出遅れ加減であったが、その他はほぼ揃ったスタート。第1障害を越えてからは各馬早めに刻みを入れ、かなりゆったりしたペースに落ち着いた。その中からミノルシャープやメジロゴーリキ、ゴールデンフウジンの5歳馬勢がやや前に出てレースを引っ張る形となった。しかしあまりペースは上がらず、遅れていたコウシュハウンカイやオレノココロら後続も追いついて、第2障害へ、障害手前には全馬がほぼ横一線に揃った。ここまで70秒と旭川記念より10秒以上遅いペース。
  第2障害を先に仕掛けたのは、ミノルシャープとメジロゴーリキ。続いてマルミゴウカイ、コウシュハウンカイ、そしてオレノココロが続々と障害に挑戦。その中ではミノルシャープが坂の天板付近で膝を折る。メジロゴーリキの方は一歩一歩踏みしめて障害を越えた。これに続いたコウシュハウンカイはスムーズに障害をさばき2番手、同時に仕掛けていたマルミゴウカイ、そしてオレノココロらも坂の中腹で立ち止まっている間に、これを見るようにセンゴクエースが障害をスムーズに越え、差の無い3番手から一気に前へ。他の馬たちは離された。先頭争いは、障害を降りてすぐコウシュハウンカイがメジロゴーリキをかわして前に出るが、続いていたセンゴクエースの勢いが良く、直ちにこれらを追い抜き先頭に出た。そしてさらに加速、残り30mあたりからはさらにじわじわ差を広げ、緩むことなくそのままの態勢でゴールまで走り切った。コウシュハウンカイもついて行ったが追い切れず2着まで、当欄で本命としたメジロゴーリキは前の2頭に置いていかれたものの、粘って3着に入った。1番人気オレノココロは障害で出遅れ、後方から来たゴールデンフウジンにも先を譲り、5着に終わった。

次走へのメモ
センゴクエース(1着):3月のばんえい記念勝利後、今シーズンは障害などで苦しんでいたが、ここで見事な復活を果たした。課題の第2障害は他馬をじっくり見ながらひと腰でクリア、障害を上がれさえすれば、直線はこの馬のもの。レース序盤でペースが落ち着き、スムーズに前につけられたのも上手くいった要因であろう。力とスピードは非凡なものを持っており、今後も見限れない存在であることには違いない。次の重賞はばんえいグランプリ、当然狙ってくるだろう。
コウシュハウンカイ(2着):この馬らしい走りでの2着であった。出足で一歩遅れた時は、一瞬ヒヤリとさせられたが、全体的なペースが落ち着いたこともあり、しっかりリカバリーできていた。心配された大外枠も、そのスタート直後など多少は影響はあったものの全体として問題はなかった。敗因はむしろ勝ち馬に上手く走られたということだろう。グランプリでは本気で勝ちに行きたい。
メジロゴーリキ(3着):しっかりこの馬のペースを守って走り切った。しかし障害手前あたりで引き離せなかったことが結果3着どまりの原因か。全体のペースが遅くなったことからみても、もう少し前で引っ張って行けていれば展開も変わっていたかもしれない。しかしながら、古馬戦線で常に互角以上に戦っており、当然グランプリでは有力の一頭となる。
ゴールデンフウジン(4着):障害でミスすることなども想定の上での走りっぷりだったように見える。序盤から積極的に前に行って、十分溜めた上で障害に挑む作戦だった。結果は障害でふた腰かかった分は遅れたが、オレノココロをかわして4着と立派な成績であった。次はグランプリにも出たいところだが、出走権を得るには回避馬待ちといったところ。
オレノココロ(5着):勝てない時のレース展開そのものであった。ペースは落ち着いていたのでこの馬に不利な条件ではなく、普通に走れば障害を早々と抜け出すような気配であったが、最内枠というのもあってか、あまり力が入っていなかったように見える。3度目の制覇を目指すグランプリでは当然巻き返してくるだろう。
  その他では、ミノルシャープ(6着)は、今回は障害で膝折が出てしまった。近走は上手にクリアしていただけに、苦手意識が出なければ良いが。マルミゴウカイ(8着)は、動きは良くなってきたが、障害を始め、まだ全体的に力が入っていないイメージ。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 三連単 4-9-8 ワイド 4-8, 8-9
  センゴクエースは見事な復活劇だった。当欄でもなんとか見限らずに予想的には▲注◎というところで、的中というには微妙なところだが、三連単が引っかかってくれたのは良かった。配当も満足。センゴクを見限らなかったこととコウシュハも残していたことが功を奏した。絞らず手を広げたことが今回は良かったというところか。トータルプラスに転じることができたので、この勢いをつなげていきたい。
  今回収支 +16,110
   (通常分) +16,330  (配当)20,730 (投入)4,400
   (単複・ワイド) -220  (配当)980 (投入)1,200
  今年度累計 +8,240(7/21・北斗賞終了時点)
   (通常分) +9,410 (配当 27,010 - 投入 17,600)
   (単複・ワイド) -1,170 (配当 4,230 - 投入 5,400)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2019データ・馬券成績表)

  次回の重賞は2週間後の8月4日、3歳三冠第1戦のばんえい大賞典です。予想はいつもどおり前日までには書きたいと思っています。

2019年7月20日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2019】重賞予想・第27回北斗賞(7/21)

  今週のばんえい重賞は古馬の一戦、北斗賞です。早速予想いってみましょう。(いつものコラムは記事の後ろ側に持っていきます。)

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第27回北斗賞(BG3)
(2019年7月21日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 3歳以上オープン別定)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
オレノココロ 牡9 800 鈴木恵 槻舘重 青毛 差
ミノルシャープ 牡5 790 阿部武 大友人 鹿毛 逃
  マルミゴウカイ 牡6 790 藤野俊 槻舘重 鹿毛 差
センゴクエース 牡7 790 菊池一 槻舘重 鹿毛 差
  ゴールデンフウジン 牡5 790 西将太 今井茂 青毛 追
  ソウクンボーイ 牡9 790 村上章 西邑春 鹿毛 追
  アアモンドグンシン セン4 780 長澤幸 小林長 鹿毛 先
メジロゴーリキ 牡5 790 西謙一 松井浩 鹿毛 逃
コウシュハウンカイ 牡9 790 藤本匠 松井浩 栗毛 先
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「北斗賞」の概要と傾向
  7月盛夏の古馬重賞。北斗賞自体は第27回だが、かつて行われていた「地方競馬全国協会会長賞」を引き継いでおり伝統ある重賞である。1か月前の旭川記念と出走条件が変わらず、負担重量が基礎重量が20kg増加するのみ。出走メンバーもほとんど変わりなく「旭川記念」「北斗賞」は双子関係のレース。しかし旭川記念と北斗賞を連覇した馬は2008年のナリタボブサップ以来10年間ゼロである。過去10年間では1番人気は(5,1,1,3)とまずまずだがここ数年は勝ちきれないことも多い、一方、2番人気から5番人気までの馬がまんべんなく勝っており、このあたりが注目か。また、旭川記念2着の馬が5勝していることも特筆もの。もちろん同レースのリベンジを果たすこともあるが、旭川記念を優勝した馬が、ハンデが加増となるということもあるだろう。あとは、翌月のBG1ばんえいグランプリとの兼ね合いも微妙に影響している可能性がある。例えば、重賞23勝のオレノココロがこのレースに勝てていないのもこのあたりが原因か。牝馬の優勝は帯広開催になってからは一度もない。現役の騎手では鈴木騎手、藤野騎手、松田騎手がそれぞれ3勝を挙げている。

今回のみどころ
  春から夏にかけての古馬重賞戦線は、シーズン当初にオッズパーク杯、6月に旭川記念、7月の北斗賞と続いて、8月に大一番のグランプリがある。各レースの出走メンバーはあまり替わらないが、レースごとに順位は微妙に変わってくる。各重賞で勝てば負担重量が加増となりハンデとなることもあり、古馬トップクラスはどのレースに照準を合わせていくかもカギとなってくる。今年は次のばんえいグランプリまでの間が3週間と短くそのあたりもポイントか。オッズパーク杯、旭川記念を連覇したオレノココロはさすがにここは一息入れてくるだろう。そうなると、同じ9歳でこのレースの連覇を狙うコウシュハウンカイが中心となるだろうが、巻き返したい7歳馬センゴクエースや、メジロゴーリキらイキの良い5歳勢も黙ってはいない。どの馬がこのレースを強く勝ちたい気持ちになっているかだろう。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 オレノココロ:重賞23勝で自己記録を更新中、今シーズンも絶好調で重賞連覇ととどまるところを知らない充実ぶり。今回もハンデはわずか10kgであっさり重賞3連覇も考えられる。ただ照準は翌月のグランプリか。
 2 ミノルシャープ:5歳馬ながら旭川記念では持ち前の障害の上手さと粘りの走りで2着に食い込んだ。先行力と障害力はレース運びの自信にもつながっている。あとは最後の詰めが課題だが、近走は粘りの走りを見せている。
 3 マルミゴウカイ:昨年の岩見沢記念勝ちなどかつては勢いがあったが、最近は障害で手間取るなどパッとしない成績が続く。一方、軽めの特別戦あたりでは好走しており、きっかけをつかめばスルスル抜け出す場面もある。
 4 センゴクエース:ばんえい記念馬も今シーズンは期待されながら未勝利。障害で手間取る場面も目立っている。馬体は充実しており、降りてからの脚取りは確かなので、流れをしっかりつかめば十分勝ち負けできるはず。
 5 ゴールデンフウジン:強い5歳馬の一角。切れ味が身上の馬でオッズパーク杯では障害を降りて一旦は先頭を伺うほどであった。課題は前半の位置取りと障害の不安定。ここを克服すれば強い一線級相手でも互角に戦える。
 6 ソウクンボーイ:9歳世代の一角。今回も繰り上げで出走権を得てきた。重賞の常連だが、近走は後手に回ることが多く、本来のスピード感ある走りが影を潜め大敗が続いている。少しでも前に行ければチャンスはあるはず。
 7 アアモンドグンシン:4歳馬ながら旭川記念に挑戦するなど意欲的。世代重賞の柏林賞では障害のミスで敗れたが、むしろペースが落ち着く古馬重賞の方が合っているか。流れに乗ればこの相手でも十分見せ場は作れそう。
 8 メジロゴーリキ:すっかり古馬重賞戦線の常連となり、しかも見せ場を作っている。抜群の先行力がモットー、馬場も重量も重くなればなるほど本来の力が発揮できる。切れる脚はない分だけいかに前でさばけるかがカギ。
 9 コウシュハウンカイ:先行力と安定した走りで必ず上位は確保する馬だが、旭川記念あたりでは若干引っかかる面も見られた。前走も2着ながらやや淡泊な走り。今回はハンデもなく、本来の力を出せればこのレース連覇も。

【はむ!の見解まとめ】
  やはり注目はばんえい最強馬オレノココロ。今シーズンは絶好調。今回もハンデは10kg程度、普通なら、3週間後のBG1ばんえいグランプリに照準を合わせ、ここではさすがに緩めてくるのではと考えられるところ。しかしそれでも勝ちきってしまうほど充実している。最内枠もオッズパーク杯で勝っているなどむしろ得意な枠。外詰めなので内側が空くのも良い。3連続重賞制覇の可能性は限りなく大きい。
  しかし、やはりそれで決まると面白くないので、当欄ではやはり他馬にも奮起してもらいたいという気持ちを込めて逆転の可能性を探ってみた。なかなか難しいが、5歳馬◎(8)メジロゴーリキの逃げ切りに期待。力は十分。走りの安定感もある。重量も800kgのチャンピオンカップで古馬相手に勝利しており、全く問題ないだろう。自分で展開を作れるのが強み。最後の粘りもあり、軸にはなり得る。ただあまり速い展開になると厳しいか。
そして、○(1)オレノココロは対抗とした。極端な軽馬場になって、遅れを取るなど余程のことがない限り負けることは考えにくいが、そこは競馬なので番狂わせも期待して。
  そして、そろそろ奮起してほしいのが▲(4)センゴクエース。近走は一歩遅れ、障害でのミスも時折見られ全面信頼はしづらいが、そこはばんえい記念馬のプライドもあるだろう。今回は中枠に入り、本来の力を存分に発揮できる条件は揃った。
  さらには、もう一頭、旭川記念で2着に粘った△(2)ミノルシャープも押さえておきたい。障害力の良さは抜群。最近は粘りも出てきた。負担重量が重くなると厳しくなりそうだが、馬場的にもまだ許容範囲だろう。そして、注(9)コウシュハウンカイ。当欄でオッズパーク杯、旭川記念と2回同馬を本命にしながら、オレノココロにやられている。ただ大敗しているわけでなく、ここでも大きく崩れることは考えにくい。しかし、今一つ決め手に欠ける上に、今回は苦手としていた大外枠に入り、厳しいレースになると見て注意程度までに評価を下げた。
  あとは、そろそろ復活劇を見たい(3)マルミゴウカイ。最近は障害で苦しみ成績は上がっていないが、流れが落ち着けばいつかは大駆けもあり得る。(5)ゴールデンフウジンの爆発力も見逃せないが、現状ではやはり差があるか。
  展開だが、馬場はそれまでの雨の影響でやや軽めに推移か。それらを考慮に入れてもほぼこれまでと同様平均ペースで、メジロゴーリキ、ミノルシャープが前に行き、コウシュハウンカイが追走、センゴクエース、オレノココロが中団に控えるといった構図だろう。あとは障害がポイント。先行の2頭は早めに抜け出すだろう。コウシュハウンカイもこれに続きそう。あとは後続がどのポジションで障害を越えていけるか。

はむ!の馬券狙いどころ:
  今シーズンのまだ重賞は今回で4レース目だが、馬券的には今年も最初からパッとせずズルズルとマイナスが増えつつある。この辺で断ち切りたいのだが。
  今回は予想上ではメジロゴーリキを本命にしたが、馬券ではいつもやられているオレノココロの方を中心に、そして2回続けて狙ったコウシュハウンカイの評価を下げてみた。こういう時は往々にして逆の結果が出るものだ。しかし両方狙うとまた中途半端になるので、今回は素直に連はオレノココロを中心にいってみたい。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 1=8,4,2(1頭軸マルチ) 合計18通り 各100円
      1→8,4,2,9→8,4,2,9 合計12通り 各100円
      8,4→8,4,2,9→8,4,2,9 合計12通り 各100円   8,4→9→1 合計2通り 各100円 合計 4,400円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 8 500円
  ワイド 8=1,4,2,9 2=1,4,9 合計7点 各100円
  合計 1,200円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。

【コラム】場外馬券売り場(1)
  (今年度に入ってまたコラム欄が記事の冒頭に来ましたので、記事の後ろに戻します。)   競馬好きの人なら、場外馬券売り場で馬券を買う人も多いでしょう。中央競馬ならWINS(ウインズ)、そして地方競馬にも各地に場外馬券売り場があります。(但し、競輪や競艇に比べ、人口の多い場所に偏っており地方には少ないように思います。また長野県と沖縄県のように公営ギャンブルが一切ない県もあります。)
  ところで、競馬場はかつていわゆるおじさんたちが血眼になって馬券を握りしめるグレーな場所でした。ここ20~30年で特に中央競馬はそういう雰囲気はほどんどなく、若者グループやカップルや家族連れなどがレジャーとして楽しむ場所になっています。地方競馬ではまだ昔の雰囲気が残っているところも多いですが、それでもずいぶん明るくなりました。一方、場外馬券売り場は、やはり馬券を買うのが目的の場所ということで、いわゆる鉄火場(ギャンブル場)の感じは抜けていません。客層も9割方はオジサンのままです。そんな場所には足が向きにくいとは思いますが、それでも筆者的にはネットで画面の馬券を買うくらいなら、場外に行って紙の馬券を買いたいと思うのです。この話はまた次回以降。

2019年7月9日火曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2019】回顧・第13回柏林賞(7/7)

ばんえい重賞レース回顧
第13回柏林賞(BG3)-2019年7月7日-10R 200m直 晴 1.1%
  1着注(10)ミスタカシマ(鈴木恵) 2分03秒4
  2着 (5)コウシュハレガシー
  3着 (3)オレノタイショウ
   単勝 10 600円(4番人気) 馬複 5-10 1,550円 三連単 10-5-3 31,650円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○等の印は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい4歳三冠第一弾、第13回柏林賞は、4番人気の牝馬ミスタカシマが外枠から最後の直線で抜け出して快勝、重賞はばんえいオークス以来で5勝目となった。このレースの牝馬の優勝は初めて。槻舘厩舎はこのレース4連覇。鈴木恵介騎手はこのレース連覇で4勝目、今年度重賞3連勝で通算77勝となった。

レース振り返り
  帯広は週の半ばに雨が降ったものの、その後は天気も回復し、砂煙の上がる渋めの馬場状態であった。
  キタノユウジロウが競争除外で9頭の争い。レースは序盤から落ち着いたペースで、カネサダイマオーが第1障害からやや遅れをとったものの他の馬はほぼ横一線。各馬頻繁に刻みを入れながら出たり入ったりの競馬。最内のオレワチャンピオンが心持ち前に出て、これにコウシュハレガシー、ジェイコマンダー、アアモンドグンシンらが続いた。そして大外のミスタカシマも全体のペースが遅くなっていると見て中盤から前に追いつき、5~6頭が一線で第2障害手前へ。ここまで64秒とややスローペース。
  第2障害を先に仕掛けたのはコウシュハレガシーとミスタカシマがほぼ同時、これにジェイコマンダー、オレワチャンピオン、アアモンドグンシンと続いた。先に仕掛けた2頭はいずれもひと腰で障害を越えたが、特にミスタカシマの動きがスムーズで、先に障害を降りた。コウシュハレガシーは踏み込んだ分一歩遅れたがすぐに障害を越えてミスタカシマに並びかける。後続はジェイコマンダーが両前脚を踏ん張りながらひと腰で障害をさばき、前の2頭を激しく追う。オレワチャンピオンとアアモンドグンシンは障害で手間取った。その間に後方待機のオレノタイショウが障害を越え、立て直したオレワチャンピオンと並んで4番手で追った。アアモンドグンシンの方は天板で膝を折り更に遅れた。
  先頭争いは、直線に入ってからコウシュハレガシーがミスタカシマを一瞬かわし前に出たが、ミスタカシマもしぶとくついて行く。さらに3番手につけた1番人気ジェイコマンダーも必死に前に近づこうとするが差はわずかに縮まる程度。そして、残り20mを切ったころ、コウシュハレガシーが少しずつ緩むところを外のミスタカシマが加速し再逆転。その勢いは衰えずそのままゴールを駆け抜けた。コウシュハレガシーも最後はいっぱいになりながら2着を確保。3着には前を追っていたジェイコマンダーが詰まり、後方から来たオレノタイショウにかわされた。オレノタイショウがそのまま3着、ジェイコマンダーはゴール前でも立ち止まり、最後はアアモンドグンシンにもかわされ5着に終わった。

次走へのメモ
ミスタカシマ(1着):前哨戦では序盤から全く走らなかっただけに、その時と同じ大外枠、そして実質トップハンデと今回も厳しいかと思われたが、取り越し苦労であった。体調も戻っていたようだ。結果を見れば実力馬が実力どおり走ったということか。障害の上手さも光る。それでもまだ8割のデキに見え、今後さらに調子を上げれば相当活躍が期待される。次の選択肢が広がるが、はまなす賞→秋の銀河賞というところか。ファン投票いかんによってはグランプリも考えられるが厩舎的には見送るだろう。
コウシュハレガシー(2着):前半から積極的にペースを作り障害をしっかり越え直線で走り切る、この馬としては完璧なレース運びであった。除外明けの心配もあったが走りには影響はなかった。今回は勝ち馬が強かったというところか。ただ力は着実に付けてきており、今後が楽しみだ。次はやはり8月末のはまなす賞が狙いか。
オレノタイショウ(3着):重賞初挑戦ながら堂々たる走りであった。相手を見て序盤は自重したが、全体のペースが遅くなったこともあり、しっかり溜めて障害をクリア。最後の直線で爆発した形だ。走りから見て高重量でもやれそうなイメージ。今後に向けて好調を維持し重賞出走権確保のためしっかり賞金を稼ぎたい。
アアモンドグンシン(4着):トップハンデでも走りそのものは悪くなく、実力のあるところは見せたが、障害でのミスが痛かった。膝折も時折見られこれが癖にならなければ良いが、調子さえ取り戻せば巻き返しは可能。重賞でも軽視はできない。
ジェイコマンダー(5着):ライラック賞の走りなどから、結局は1番人気を背負うことになり、展開が難しかったか。位置取りが難しく、直線も無理をした形になったのが最後の失速につながったように見える。このあたりはまだ力の差か。
  その他では、オレワチャンピオン(6着)は最内枠はあまり得意でないのか、先行したものの淡泊な走りで見せ場は作れなかった。マツノタイガー(7着)は前半にもう少し積極的に行けていれば障害は越えていただけに上位に食い込むチャンスもあったか。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 ワイド 3-5 1本のみ (その他・除外による返還あり)
  まず予想は大外れ。ミスタカシマは注意はしていたものの勝ちきれるとまでは思っていなかったし、コウシュハレガシーにいたっては今回ノーマーク(両馬ともそれまで追っておきながらここで見限ったから痛い目にあった)ただ、保険的に勝ったワイドが引っかかり、あとキタノユウジロウ除外の返還があったので、最小限の傷ですんだ。悪運が強いというか。でも当たったわけではないので、やはり気分は晴れない。次また頑張ろう。
  今回収支 -1,550
   (通常分) -2,000  (配当)0(返還)2,500 (投入)4,500
   (単複・ワイド) +1,450  (配当)1,650 (返還)200 (投入)1,400
  今年度累計 -7,870(7/7・柏林賞終了時点)
   (通常分) -6,920 (配当等 6,280 - 投入 13,200)
   (単複・ワイド) -950 (配当等 3,250 - 投入 4,200)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2019データ・馬券成績表)

  次回の重賞は2週間後の7月21日、古馬重賞の北斗賞です。予想はいつもどおり前日までには書きたいと思っています。

2019年7月6日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2019】重賞予想・第13回柏林賞(7/7)(一部改)

道外ファンとして
  我々北海道外に住む競馬ファンとしては、ばんえい競馬の存在は知っていても、かつてはそれを目にすることはほとんどありませんでした。しかし最近はスカパーやネット中継で全国いつでもどこでもばんえい競馬を観戦することが可能となりました。筆者もスカパーでチャンネルを回し回し見ていて中継にたどりついたのもばんえいを本格的に見るきっかけの一つです。
  そしてもう一つ、ネットで馬券が買えるようになったのも大きなことです。でもやっぱり現地で観戦して馬券を買うのが最も好ましいことでしょう。しかし現在九州に住んでいる筆者のように遠くに住むファンからすれば、帯広は相当遠く簡単に行けるものではありません。そんな時でも馬券が買えるネットは本当に便利なものです。一方、道外のファンがライブ感をもって馬券が買える方法として場外馬券売り場があります。当欄では今後この話題にも時折触れていきたいと思います。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第13回柏林賞(BG3)
(2019年7月7日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 4歳オープン別定)
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予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
オレワチャンピオン 牡4 700 菊池一 中島敏 栗毛 逃
マツノタイガー 牡4 690 島津新 小北栄 鹿毛 差
  オレノタイショウ 牡4 690 渡来心 久田守 鹿毛 先
  カネサダイマオー 牡4 690 長澤幸 松井浩 青毛 追
  コウシュハレガシー 牡4 700 西謙一 平田義 栗毛 先
ジェイコマンダー 牡4 700 西将太 槻舘重 青毛 差
  ハマノダイマオー 牡4 690 藤本匠 松井浩 鹿毛 先
アアモンドグンシン セン4 720 赤塚健 小林長 鹿毛 逃
除外 キタノユウジロウ 牡4 710 松田道 村上慎 栗毛 差
10 ミスタカシマ 牝4 700 鈴木恵 槻舘重 栗毛 先
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「柏林賞」の概要と傾向
  ばんえいでは、平地競馬に比べ馬が力を出せるピークの年齢が高く、ばんえい記念の勝ち馬に見られるように6~7歳くらいになってようやく本格化する。したがって4歳はまだまだ若馬の部類。そこで4歳馬による世代重賞の三冠(柏林賞、銀河賞、天馬賞)が整備されている。柏林賞はその第一弾。ちなみに「柏林」は、ばんえいの帯広競馬場の近くの「柏林台」の地名から取ったもので、十勝の防風林を形成する木の一つとして柏の木があることからこの名がついたもの。
  傾向は、過去10年で1番人気は(3,2,0,5)とやや怪しい。下位人気でも連に絡むことも多く、飛び抜けて強い馬がいる時以外は、かなり波乱気味のレースと見て良い。クラスによるハンデ差が大きいことや、晩成型の馬が伸びてきて既に実績を挙げている馬としのぎを削ることなどが要因か。臨戦過程的には、シーズン当初に行われる世代特別戦すずらん賞、ライラック賞などが参考になるものの、いずれも成績が結びついておらず(過去10年ですずらん賞勝ち馬2勝、ライラック賞勝ち馬1勝のみ)、かなり難解なレースの一つとなっている。
  牝馬の優勝は一度もなく牡馬有利。2着に入ることは時折あるので連狙いまでか。騎手では鈴木恵介騎手が3勝でトップ、現在槻舘厩舎が3連覇中である。

今回のみどころ
  今年の4歳世代は、ばんえいオークスや菊花賞など重賞を3勝している牝馬のミスタカシマがランキング1位に君臨、これに、ダービー、大賞典に勝ったセン馬のアアモンドグンシンが続く。その他はオレワチャンピオンやカネサダイマオーといった重賞勝ち馬がいるが、基本はミスタカシマとアアモンドグンシンの上位2頭が世代を引っ張っている。ただこの2頭はタイプが違い、相反するイメージ。流れや馬場状態を味方につけた馬が勝つチャンスが大きい。もちろんこれらに続くキタノユウジロウら中堅どころもタイトルを狙ってきているだろうし、そして、ジェイコマンダーやマツノタイガーら最近の上昇馬も不気味な存在。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 オレワチャンピオン:重賞は2歳時のヤングCSで勝っているが、3歳時は休み休み使ったこともあり1勝もできなかった。高重量も得意ではなさそう。先行力はあるので、軽い馬場や荷物になると一変も、調子も上昇傾向。
 2 マツノタイガー:重賞はダービー、菊花賞と繰り上がりで出走したものの力の差があった。今年に入って勝ち星を重ね、堂々と賞金で出走権を得た。父ダイエーヒーローはマルミゴウカイなどを出しており、勢いに乗れば。
 3 オレノタイショウ:重賞初出走、特別戦も2歳時の青雲賞(8着)のみだったが、今年に入って力を付け、前走ゴールドトロフィーで事実上の出走権争いを制してきた。元々先行力はあるが、障害も最近はこなせている。
 4 カネサダイマオー:イレネー記念を勝った頃はかなりの素質を感じさせたが、その後は動きが重く大敗が続いている。本来なら鋭く伸びる末脚がモットーで怖い存在のはずだが、まずは馬が走る意欲を見せることが必要か。
 5 コウシュハレガシー:重賞は3着が4回と、力はあるが今一歩爆発力に欠ける。よく兄のメジロゴーリキと対比され、安定感は似通っているが、体が大きくない分やや非力に見える。自在に動けるので流れが向けばチャンスも。
 6 ジェイコマンダー:デビュー当初はヤングCS2着など勢いがあったが、3歳の重賞では苦しい成績が続いた。今シーズンに入り前哨戦のライラック賞で直線抜け出して勝利するなど調子を上げてきた。自在に動けるタイプ。
 7 ハマノダイマオー:重賞では常連だが最高でも4着と成績は上がっていない。相手に合わせて自在に走れるタイプだが、決め手に乏しく見せ場のないまま終わることも多い。近走は障害でも苦しんでおり、きっかけが必要。
 8 アアモンドグンシン:昨年のばんえいダービー馬。昨シーズンは破竹の勢いで世代トップとなったが、ダービー勝利以降はハンデ差や相手関係もあって障害が越えられず苦しいレースが続いた。近走は巻き返しの兆しが見られる。
 9 キタノユウジロウ同馬は競争除外となりました。実力は上位だが、ダービーなど重賞では2着3回とまだタイトルはない。障害もこなせて、降りてから確実に走れる脚はあるが、出足で一歩遅れるなど勝ちきれないレースが続いている。前半がカギか。
 10 ミスタカシマ:オークス、菊花賞勝ちなど牡馬も含め世代トップにいる。ただ今シーズンはハンデ差もあって苦しい戦い。前走も序盤から遅れを取った。但し障害はしっかり超えており、一息入れてどこまで立て直せているか。

【はむ!の見解まとめ】
  先にも述べたように、この世代は重賞複数勝ちの2強(ミスタカシマ、アアモンドグンシン)に、重賞常連の上位馬が並び、それに最近の上がり馬が絡んできている。ただ、トライアルのすずらん賞(優勝:コウシュハレガシー)やライラック賞(優勝:ジェイコマンダー)の成績はハンデ差もあって、柏林賞に直結するとは考えにくい。実績を取るか、調子を取るかが悩みどころ。
  展開の読みも難しく、例えば、切れ味勝負のアアモンドグンシンが序盤から先頭を伺ったり、先行力のあるはずのミスタカシマが後ろから行ったりすることもあり予測がつかない。確実に前に行きそうなのはオレワチャンピオンくらいか。馬場が軽めが想定されるので、障害がやや不得手な馬が序盤から飛ばし、じっくり溜めてから障害に挑戦するという展開も考えられる。
  当欄ではかなり迷ったが、今年度に入り絶好調の◎(6)ジェイコマンダーの勢いを買いたい。2歳時に活躍するなど元々力は持っている馬、自在に動けるタイプで、やや苦手だった障害も近走は切れてきている。このレース4連覇を目指す槻舘厩舎の隠し球ともいえる。軸の中心として。
  対抗には、念願の重賞タイトルが欲しい○(9)キタノユウジロウを押さえたい。切れ味が鋭く、障害力もあるので上位は確実に狙える馬だが、何か一歩足りないものがあり、重賞や特別戦でも2着続きとなっている。そろそろ爆発しても良い頃だが。そして、地力で勝る▲(8)アアモンドグンシン。今年に入って苦しいレースは続いているもののハンデ差や相手関係があってのもの。前走は古馬重賞の旭川記念に挑戦し重い荷物を経験した。早めに仕掛けてくればあっさり勝ちきる可能性も。
  馬場が軽いままなら△(1)オレワチャンピオンが内から抜け出してしぶとく逃げ粘るような展開も想定しておきたい。自分で展開が作れるのも強み。そして注目されるのが、世代ランクトップの注(10)ミスタカシマ
。実績のある女傑だが、前走は全く走らず、今回はその時と同じく大外枠、臨戦過程的にも不安要素は多くあり、中心としては狙いにくい。しかしやはり持っている力は上位。どこまで立て直せているか。
  その他では、トライアルのすずらん賞で快勝した(5)コウシュハレガシーは前走除外の影響などが気になるが、流れに乗れば力のある一頭。さらに、前走、ライバル対決を快勝し一気に頭角を現してきた(3)オレノタイショウなどにも目を配りたいが、馬券的にはどこまで手を広げられるか。
  なお、キタノユウジロウは競争除外となりました。

はむ!の馬券狙いどころ:
  当欄は手広く買ってどこかで引っかかってくれれば、というのが基本的スタイルで、筆者の性格上それはやむを得ないのだが、当たらないか当たってもプラスにならないことが多い。高配当が狙える組み合わせも買っている今回あたりスカッと当てて、プラス街道を余裕で歩きたいものだが・・・。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 6,9,8→6,9,8,1→6,9,8,1,10 合計27通り 各100円
  馬複 6,9,8,1BOX 合計6通り 各200円
  枠複 6,8,1BOX 合計3通り 各200円 合計 4,500円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 6 500円
  ワイド 5=6,9,8,1,3 3=6,9,8,1 合計9点 各100円
  合計 1,400円で勝負! 
  後日追記:当欄で○としていたキタノユウジロウが競争除外となったため、これに関係する馬券は払い戻しを受けることとし、買い直しはいたしません。
  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。