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 こんにちは!Hamu's Sidewalk Cafeのマスター・はむ!です。
 この第2ブログでは、ばんえい競馬を中心に地方競馬などスポーツ一般中心について語ります。

2018年12月28日金曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2018】重賞予想・第20回ヤングチャンピオンシップ(12/29・帯広10R)

  ばんえいの1年納めの重賞は、未来を担う若馬たちの対決、第20回ヤングチャンピオンシップです。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第20回ヤングチャンピオンシップ(BG2)
(2018年12月29日(土)19:05発走 帯広11R ダ200m 2歳産駒特別選抜別定)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
ギンノダイマオー 牡2 600 藤野俊 松井浩 芦毛 先
十勝1位
  ゴールデンカイザー 牡2 590 長澤幸 今井茂 鹿毛 差
北見2位
  ダイリンファイター 牡2 590 赤塚健 小林長 青毛 差
南北海道1位
アオノブラック 牡2 600 菊池一 金田勇 鹿毛 差
釧路1位
  サカノハマナカ 牡2 590 工藤篤 田上忠 鹿毛 追
北央2位
インビクタ 牡2 600 鈴木恵 松井浩 青毛 逃
北見1位
  ヤマサンブラック 牝2 570 藤本匠 岩本利 青毛 先
南北海道2位
エースモリウチ 牡2 600 西謙一 西弘美 鹿毛 先
北央1位
メムロボブサップ 牡2 610 阿部武 坂本東 鹿毛 逃
十勝2位
  10 カツヒーロー 牡2 590 島津新 岩本利 鹿毛 追
釧路2位
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「ヤングチャンピオンシップ」の概要と傾向
  今年デビューの2歳重賞第2弾、ヤングチャンピオンシップ(YC)は、「ばんえい甲子園」と言われ、このレースに出走するためには、十勝、釧路、北見、北央、南北海道と5地区に分けられた馬産地別にの予選(産駒特別)の上位2頭に入る必要がある。つまり賞金上位でもこの予選に勝たなければ出走できない。野球の甲子園でもそうだが、レベルの高い地区では本番以前に予選を突破することが難しいとも言われている。現在、帯広競馬場のある十勝地区が重種馬の産地の中心でもあることから最もレベルが高いとされており、過去10年で6勝している。しかし他の地区の馬も健闘しており、各地区から選ばれた精鋭による激しい戦いとなる。南北海道産駒の優勝はなく、過去10年でも連対馬は2014年のホクショウキズナ1頭のみとなっている。
  人気面では、過去10年1番人気は(4,2,2,2)着外の2回についてもいずれも4着と安定、2番人気も(4,3,1,2)で、3番人気以内の馬が全て優勝している。馬券的に荒れることは少ないものの3連単あたりだとそこそこの配当が出ており、人気馬を中心とした組み合わせにより妙味が出てきそうだ。タイムは馬場にもよるが1分10秒~20秒台で決まることが多くスピードレースとなる。馬体重1000kg以上の馬が過去10年で8勝していることから成長力が重要なファクターとなっている。また「ホクショウ」の冠の馬が4勝、騎手では鈴木恵介騎手が目下4連覇中で通算5勝とこのレースを得意としている。

今回のみどころ
  やはり予選があって決勝があるというシステムはいろいろドラマが生まれ興味深い。特に最もレベルの高いと言われる十勝産駒は有力馬が揃っているだけあって激しい出走権争いであった。その中で勝ち上がってきたのがギンノダイマオーとメムロボブサップ。重賞第1弾のナナカマド賞ではボブサップの方が勝っているが、ダイマオーもその後のレースできっちり勝っており、負けてはいない。もちろんその他の各地区においても、今年は有力馬がしっかり勝ち上がってきており、侮れない。釧路産駒のアオノブラックなども力をつけてきている。序盤から激しい展開になりそう。タイムは1分30秒前後というところか。なお、レース番号(11R)がいつもと違うので、発走時刻(19:05)と共に今一度確かめておきましょう。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 ギンノダイマオー:デビュー以来非凡な能力を発揮、荒削りながらスピードに任せた走りで4連勝していたが、ナナカマド賞では動きが重くなりメムロボブサップに差された。以降、控える競馬を覚えると最後の直線でもしっかり伸びるようになり、十勝産駒特別ではしっかり逃げ切って借りを返した。障害もこなせている。
 2 ゴールデンカイザー:北見産駒特別で2着に入り今回の出走権を得てきた。能検は9番時計、デビュー戦では今回の出走メンバーのアオノブラックと直線30mの激しいデッドヒートを制し粘り勝ちしている。障害はあまり得意ではないが、上手く流れに乗れば軽く越えていける。馬格はあるので自信を持って攻めれば見せ場も。
 3 ダイリンファイター:予選の南北海道産駒特別では5番人気ながら障害を上手く抜け出し快勝、出走権を得てきた。他地区から出走馬と比べるとタイム的に見劣りは否めないが、この馬の母はばんえいオークスなどを勝ったダイリンビューティ。大一番に強い印象がある。障害は上手いので前半に流れに乗れれば粘り込みも。
 4 アオノブラック:ナナカマド賞3着の実績。予選は釧路産駒特別で差し切り出走を確保してきた。典型的な差し脚タイプで、前半は様子を見ながら好位につけ、最後の直線で一気に前に出ていくのがこの馬の勝ちパターン。相手に合わせて走るところがあるので、下位クラスでも取りこぼしがある一方、大一番での食い込みも。
 5 サカノハマナカ:予選の北央産駒特別でエースモリウチの2着に食い込み出走権を得てきた。他に青雲賞にも出走した経験がある(9着)。障害がかなり苦手で、デビュー前能検も一度失格、デビュー後も障害しだいで勝ったり負けたりを繰り返している。障害を降りてからの切れ味は持っているので、まずはついて行きたい。
 6 インビクタ:デビュー前能検で3番時計。北見産駒特別を実力どおり勝ってここに駒を進めてきた。持ち味は先行力。この馬がハナを切ってペースを作っていくだろう。障害の崩れもほとんどない。課題はスタミナで直線でどこまで粘れるか。軽馬場が望みだが重馬場でも有力馬を押さえて逃げ切ったこともあり、軽視はできない。
 7 ヤマサンブラック:今回出走馬中唯一の牝馬。南北海道産駒特別では好位から抜け出し、最後は粘って2着を死守し出走権を確保してきた。デビュー前能検では上位16番目のタイムをたたき出し、牝馬特別の白菊賞でも果敢にハナを奪いに行くなど、潜在的な能力はありそう。障害も崩れは少ない。前半から積極的に行きたい。
 8 エースモリウチ:少し遅れたデビューから巻き返し、走るごとに力を付けていった。牡馬オープンの青雲賞で2着に食い込んだが、ナナカマド賞は出走出来ず一旦短期的に休養、復帰後の北央産駒特別では他馬を寄せ付けない強さを発揮した。障害力があり自在な立ち回りができるが、切れる脚があるわけでない。堅実な存在だが。
 9 メムロボブサップ:素軽い動きがこの馬の持ち味で、2歳最初の重賞ナナカマド賞では3番手集団から直線の鋭い差し脚でライバルのギンノダイマオーを逆転した。比較的小柄な馬でデビュー時は800kgそこそこ、ようやく馬体も成長してきたが、今後荷物が重くなって力勝負になるとどうか。障害はまずまず対応できている。
 10 カツヒーロー:ナナカマド賞は7着。前半控えて、後半の直線で勝負するタイプ。そのため、展開によって結果が左右されることが多く、成績にムラが出る。ただ常に最上位クラスで戦っており、経験値は積み重ねている。今回のメンバーではエースモリウチを完封し快勝したレースがあった。障害は重くなると課題になるか。

【はむ!の見解まとめ】
  構図としては十勝産駒の2頭に各地区の上位がどのように絡むかというところ。前開催で行われたA-1の平馬戦などが参考になる。この時はインビクタがペースを作り、十勝の有力2頭が流れに乗ったまま追随。最後は2頭のマッチレースとなり、この時はギンノダイマオーが勝った。当欄では、やはり軸は十勝産駒の2頭とするものの、それだと馬券的な妙味が薄れるので、他地区の馬が流れによって食い込んでくることも視野に入れたい。馬場状態が微妙で、気温は低く推移するものの、降水が少なく乾いた馬場。重めと考えて良いが、前々日の軽量戦地吹雪賞では0分48秒というかなりの高速タイムが出ており、脚抜きは悪くなさそうだ。軽ければメムロボブサップ、重ければギンノダイマオーといったところか。枠順も加味したい。とにかく展開を読めるかがポイント。
  当欄では、ナナカマド賞時の見立ては(馬券はともかくとして)悪くなかったとみて、基本はこれを踏襲していきたい。本命は◎(1)ギンノダイマオー。ナナカマド賞では臨戦過程で間隔があいたこともありボブサップの後塵を拝したが、それでも2着。今回は順調にきており自分の走りができそう。障害も安定しているし、展開が多少乱れても柔軟に対応できるのではないか。初めて最内枠に入りそこが未知の不安点だが、力でカバーできるとみた。
  対抗には今回も○(4)アオノブラック。釧路産駒だが、十勝の2頭に割って入れるのはやはりこの馬だとみている。ナナカマド賞時は多少格下感があったが、今回は堂々と渡り合えそう。切れ味はメンバー中でも随一であり、前半でうまく流れについていき、障害を遅れずに降りれれば、勝負になるだろう。そして▲(9)メムロボブサップ。単穴や3番手評価ということではなく、当欄ではたまたまこういう見立てになったということ。障害を同時にヨーイドンという流れになったときは、切れ味で◎○の馬が上回るのではないかという予想だ。10kgのハンデも微妙。しかし大一番で強みを発揮できるタイプで、粘り込むことは十分考えられる。入着候補の筆頭は北央産駒の△(8)エースモリウチ。どうしても上位馬を並べると地味に映るが、力は全く見劣りしない。実際に青雲賞は2着に入り、3走前にも十勝の2頭に先着している。障害もこなせるが、激しい展開になったとき切れ味で一歩譲るのではないかとみてこの評価にしている。
  あとは、展開のカギを握りそうなのが注(6)インビクタ。おそらく持ち味の先行力でハナを奪いに行くだろう。鈴木騎手が大逃げに持ち込めば展開が乱れ、この馬が先に行ってしまうこともあり得る。最後のスタミナに課題があるのでこの評価だが、無視はできない。その他では、後方一気の(10)カツヒーロー、鋭い切れ味を持つ(5)サカノハマナカ、そして潜在能力のありそうな(2)ゴールデンカイザーあたりが気になるところだが、上位馬とは差があるとみる。

はむ!の馬券狙いどころ:
  当欄が比較的当たっているレース。ただあとはどう馬券につなげていくかがカギ。負けが込むとどうしても何か当てようと手を広げて損をしてしまうことが多い。ギンノダイマオーとアオノブラックを絡めて攻めの馬券でいきたい。単勝・ワイドも狙いに行く。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 1→4,9,8→4,9,8,6,2 合計12通り 各100円
   1→4,9,8=4,9,8 合計6通り 各100円
   4→1,9,8→1,9,8,6 合計9通り 各100円
   4,9,8→1→4,9,8,6 合計9通り 各100円
  枠複  1=4,8,7 4=8 合計4通り 各200円 合計 4,400円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 1 600円 4 300円
  ワイド 4=1,8,6,2, 8=1,6,2 合計7点 各100円
  合計 1,600円で勝負! 

  今回の結果と回顧についてはなるべく早くアップしたいと思いますが、年末年始で、このあと、1月2日帯広記念、3日天馬賞と続きますので、そちらの予想の方を先にアップするかもしれません。

来年こそは
  今年も残すところあと数日、改めて、今年もいろんなことがありました、ありすぎて記憶が頭の奥に行ってしまい、何があったか思い出すには改めて調べ直さないといけないくらいなんですが、とにかく今年の漢字が「災」であるように、数十年に一度の自然災害が各地に次々と襲ってきた1年でありました。もう大阪の地震や西日本豪雨あたりは遠い昔のことのように思えてしまいます。しかし被害を受けた方も多く、我々としては少しでも記憶にとどめて、今後の教訓としていきたいところです。また、競馬ファンならやはり北海道の地震が印象に残るところです。我々ファンとしては関係者の苦労へのねぎらいはもちろん、改めて競馬ができることの嬉しさ、ありがたさを感じながら、来年こそは良い年であるように祈るのみです。今年1年お世話になりました。

2018年12月24日月曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2018】回顧・第47回ばんえいダービー(12/23)

ばんえい重賞レース回顧
第47回ばんえいダービー(BG1)-2018年12月23日-10R 200m直 曇 1.3%
  1着▲(5)アアモンドグンシン(阿部武) 1分50秒0
  2着注(3)キタノユウジロウ
  3着○(8)コウシュハレガシー
   単勝 5 200円(2番人気) 馬複 3-5 2,520円 三連単 5-3-8 15,180円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○▲等の印は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい3歳三冠最終戦、第47回ばんえいダービーは、2番人気のアアモンドグンシンが直線で鮮やかに抜け出して優勝した。ばんえい大賞典に続き重賞2勝目、阿部武臣騎手はダービー2勝目、重賞通算18勝目。

レース振り返り
  帯広地方は平年並みの気温ながら降水がほとんどなく乾燥、馬場は極端に重くはないもののやや時計のかかる状況であった。
  レースは、スタートからほぼ横一線。各馬細かく刻みを入れ、出たり入ったりの展開。1,2障害中間あたりからは1番人気ミスタカシマ、わずかの差で2番人気のアアモンドグンシンと人気2頭が行き、これにオレワチャンピオン、キタノユウジロウらが押し出されるように前の方で先頭争いを展開した。第2障害手前に先に到着したのもミスタカシマとアアモンドグンシンがほぼ同時。ここまで59秒。差がなく他の先行馬も到着して、5.6頭が揃った。最初に障害を仕掛けたのがミスタカシマ、そしてわずかに遅れてアアモンドグンシン、キタノユウジロウ、オレワチャンピオンらが続く。ミスタカシマは天板あたりでやや引っかかりながらもひと腰で障害を越え先頭へ。しかしそれ以上に勢いがあったのがアアモンドグンシン。これまで時折障害で手間取ることがあったが、今回は引っかかることなくスムーズに障害をクリア、その後は一瞬の切れ味でミスタカシマに並びかけ、そして先頭に立った。続いて一歩ずつ丁寧に踏み上げたキタノユウジロウが3番手で障害を越え、ひと腰入れたオレワチャンピオン、やや後ろから勢いを付けて登ったコウシュハレガシーが障害を越えた。先頭争いはアアモンドグンシンが前に出てじわじわ差を広げていく。ミスタカシマも追うが脚色が伸びない。むしろ後方のキタノユウジロウの脚色が良く、残り30mあたりでミスタカシマをかわし、前のアアモンドグンシンにも迫る勢い。2馬身差程度までは詰めていったが、アアモンドグンシンの方も1発2発気合いが入ると更に加速しそのままゴールを駆け抜けた。終わってみれば快勝であった。キタノユウジロウもそのままのスピードで2着に入った。ミスタカシマはさらにスピードが落ち、後ろから来たコウシュハレガシーにもかわされ、コウシュハレガシーが3着、ミスタカシマは4着だった。

次走へのメモ
アアモンドグンシン(1着):なんといっても障害をひと腰で越えられたことに尽きる。今回、ライバルはミスタカシマだということで、そこに照準を絞っていたようだ。いつもなら逃げて引き離しに行くところ、今回は流れに任せていた。障害で崩れなければ、多少遅れても追いつけると自信を持って臨んだのであろう。直線の切れ味はさすがこの馬といったところ。余裕を残してゴールした。オープン入りし、今後の狙いをどこに置くかだが、出られるレースにはどんどんチャレンジしてほしいところ。チャンピオンカップ、ポプラ賞、選択肢はいろいろある。セン馬なので10kgのアドバンテージもある。
キタノユウジロウ(2着):力は持っていながらジリ脚で遅れを取ることもあったが、今回は前半からしっかり前に付け、障害もひと腰だった。直線での勢いもよく、切れ味に磨をかけてきたように見えた。高重量でゆったりしたペースの方が持ち味を発揮できる馬なのかもしれない。今後が楽しみ。次の狙いは、ポプラ賞の選択肢もあるが出走権が微妙。原級のB1クラスにとどまれるので、そこでしっかり勝って、今後の世代重賞に向けて力を付けていってもらいたい。
コウシュハレガシー(3着):3歳三冠はいずれも3着という結果となった。安定性はあるものの決め手に欠ける。今回も一歩出遅れた感が否めない。切れ味は良いものを持っているが、それは他馬にもいえること。この馬の本来の持ち味は持続的に使える脚ではないだろうか。もう少し積極的に行けていれば展開が変わったかも。今後古馬に揉まれて、レース展開も含めて力を付けて行ってほしいところ。
ミスタカシマ(4着):史上5頭目のオークス・ダービー連覇の夢は散った。今回は先行していても前走のような凄みがなかったように見えた。後半もこの馬らしい粘りが影を潜め、まさかの4着に沈んだ。重馬場と馬体重が26kgと大幅に減っていたのもスタミナ切れにつながったか。次だが、今年からBG1になるヒロインズカップの出走権は堅いが、疲れも出ているようなので様子見か。
オレワチャンピオン(5着):元・重賞勝ち馬としては物足りない部分はあるものの、現状で出せる力は出していたのではないか。この馬の持ち味である先行力で見せ場はあった。重量も対応できそうだ。現級はA2クラス。今シーズン未勝利なので、なんとか自己条件で勝ち味を覚え、総合力を付けたいところ。
  その他では、イレネー記念馬カネサダイマオー(6着)は大きく引き離されたが、行く素振りも見せ、最近のスランプからは抜け出せたか。ミノルシンザン(7着)らは前半からついて行くのがやっとであった。やや牽制しすぎたか。ジェイコマンダー(10着)あたりも枠順もあってか力を出せなかった。自己条件のペースに戻れば当然クラスのリーダーになっていくだろう。

はむ!の予想(馬券)結果
  (通常分)今回 -3,900   (配当)0 (投入)3,900
  (単複・ワイド)今回 -20   (配当)1,680 (投入)1,700
  今年度累計 -36,130 (12/23現在)
    通常  -25,190 (配当 41,010 - 投入 66,200)
   単・ワ -10,940 (配当 14,360 - 投入 25,300)
  ミスタカシマを本命にしていたから、今回も外れ。しかし3着までの3頭はいずれも印を入れていただけに、なんとか買えなかったものかとは思う。またワイドに救われたというところか。それにしても予想が馬券につながらないのが困りもの。年末年始の重賞でなんとか頑張りたい。

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2018データ・馬券成績表)

  次の重賞は今週土曜日29日、今年を締めくくるのは、2歳の重賞ヤングチャンピオンシップ(BG2)です。予想は前日には書きたいと思います。そして年始1月2日帯広記念、3日天馬賞と重賞があります。当欄の記事は予想はなんとか頑張りたいと思いますが、結果やコラムなどは追いつかず適当にまとめるかもしれませんので、当欄をご覧いただいている方にはご了解ください。

2018年12月22日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2018】重賞予想・第47回ばんえいダービー(12/23・帯広10R)

  今回からコラムは記事の後ろに持って行きます。先に今週重賞予想からどうぞ。
  今週の重賞は3歳三冠クラシックの最終戦、ばんえいダービーです。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第47回ばんえいダービー(BG1)
(2018年12月23日(日)19:05発走 帯広10R ダ200m 3歳オープン定量)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
  ジェイコマンダー 牡3 730 西将太 槻舘重 青毛 差
父 カネサブラック
  オレワチャンピオン 牡3 730 菊池一 中島敏 栗毛 逃
父 ソウヤセンプー
キタノユウジロウ 牡3 730 松田道 村上慎 栗毛 差
父 カネサテンリュウ
  カネサダイマオー 牡3 730 藤野俊 松井浩 青毛 追
父 カネサブラック
アアモンドグンシン セン3 720 阿部武 小林長 鹿毛 逃
父 アアモンドヤワラ
ミノルシンザン 牡3 730 島津新 大友人 鹿毛 先
父 カネサブラック
ミスタカシマ 牝3 710 鈴木恵 槻舘重 栗毛 先
父 ウンカイ
コウシュハレガシー 牡3 730 西謙一 平田義 栗毛 先
父 ニシキダイジン
  ハマノダイマオー 牡3 730 藤本匠 松井浩 鹿毛 先
父 ハマナカキング
  10 マツノタイガー 牡3 730 村上章 小北栄 鹿毛 追
父 ダイエイヒーロー
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「ばんえいダービー」の概要と傾向
  毎年、言葉を使い回しているが、いわゆる「日本一遅いダービー」。それは開催時期とスピードだ。競馬に限らず広義の意味なら他にも遅いダービーはあるかも知れないが、少なくとも競輪(5月ごろ)、競艇(10月ごろ)、オートレース(11月ごろ)を含め公営ギャンブルにおいては最も遅いダービーであることは間違いない。ばんえいでは明け3歳にイレネー記念という大きなレースがあるため、ダービーの価値が若干異なるが、それでも「ダービー」と名が付く以上、ばんえい関係者なら誰もがここを目標にする。
  レース傾向は、定量戦だけあって実力どおりの結果となることが多い。過去10年のデータでは、1番人気は(4,3,1,2)と安定、それ以上に2番人気の馬が(5,2,2,1)と非常に好成績を挙げている。残り1勝は3番人気の馬で、下位人気では昨年こそ9番人気のマツカゼウンカイが2着に入ったものの6番人気以下では(0,1,1,42)とほとんど歯が立たない。上位人気馬から狙うのがセオリーだろう。ただ三冠のばんえい大賞典、ばんえい菊花賞の勝ち馬はいずれも2勝のみとあまりアテにならない。むしろイレネー記念の成績上位の馬の方が好走している印象。牝馬の優勝は12年遠ざかっているが、それ以前に牝馬が4連覇した時期があり、実力馬がいれば勝負になる。なお、オークス・ダービーを連覇した馬は過去に4頭(エンジュオウカン、サダエリコ、アンローズ、ハイトップレディ)。逆に言えばオークスを勝てるほどでないとダービーには勝てない(直近の牝馬ダービー馬エンジュダイヤはオークス2着)。騎手では現役では藤本匠騎手、鈴木恵介騎手がそれぞれ3勝している一方、時折若手騎手の台頭もある。一方、重賞請負人と言われる藤野俊一騎手がまだダービーは勝っていない。

今回のみどころ
  今年はなんといってもミスタカシマ。14年ぶりのオークス・ダービー連覇なるかに注目が集まる。黒ユリ賞、ばんえいオークス馬の牝馬重賞のほか、ナナカマド賞、ばんえい菊花賞と重賞を制覇しており、牡馬を含めて世代最強と言われているが、このダービーでその真価が問われる。もちろん迎え撃つ牡馬勢も意地を見せたいところ。その筆頭に挙げられるのが、ばんえい大賞典を制したアアモンドグンシン、持ち前の鋭い切れ味を発揮できるか。他にもオレワチャンピオン、カネサダイマオーが重賞勝ちの実績がある。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 ジェイコマンダー:重賞は常連で、ヤングチャンピオンシップ2着の実績がある。2歳時は最上位クラスで戦っていたが、今シーズンに入ってからは勢いのない時期もあった。荷物にも戸惑いがあったか。現在は、安定度も増してきて地道に勝ち負けを繰り返している。障害がポイントの馬ではあるがリカバリー力もあるため、できれば前でさばきたいところ。
 2 オレワチャンピオン:2歳時のヤングチャンピオンシップの勝ち馬。他にもイレネー記念3着など常に重賞上位に入っている。デビュー当時はその完成度の高さで最上位クラスで勝ち負けをしていたが、今シーズンは休み休み使われていることもあり、成績が上がっていない。先行力があり障害も上手なので、落ち着いて自分のペースに持ち込めれば粘り込みも。
 3 キタノユウジロウ:世代の重賞や特別戦には常に顔を出し、イレネー記念2着など常に上位争いをして成績も安定している。脚質的にはやや後方からの差しタイプ。障害も比較的こなせる。降りてからの一瞬の切れ味はないがじわじわ伸びて粘り強い。ただ追い比べになるとさらに鋭い脚の馬に差されるパターンも多い。馬体はしっかりしてばんえいらしい馬。
 4 カネサダイマオー:イレネー記念馬。脚質は追い込みで、前半は後方待機し、障害を越えてからしぶとく伸びていくというタイプ。ただ今シーズンは休養期間もあったが、この馬らしさが見られていない状況。障害の反応も鈍い。ただ前走あたりでは少しずつ回復の兆しも。重賞でペースが遅くなり、前半好位置に付けられれば末脚は確かなはず。一変を期待。
 5 アアモンドグンシン:2歳時は苦手の障害が越えられないことが多く成績にムラがあったが、今シーズンに入って一気に素質開花、ばんえい大賞典も制覇した。しかし荷物が重くなると障害が課題。ここ2戦は古馬オープンの強い相手と対決、前々走は障害で崩れ1番人気に応えられなかったが、前走は障害をうまくさばき最後は粘り勝ち。先行してじっくり攻めたい。
 6 ミノルシンザン:重賞は、ばんえい大賞典とばんえい菊花賞に出走、菊花賞では自分のペースで掲示板内に食い込んでいる。デビュー時は未完成で力不足だったが、今シーズンに入ってから急速に馬体が成長し力を付けてきた。前半は控えつつ障害はきっちりこなし、最後の直線でもしっかり伸びていく。展開によって上手く前に付けられれば怖い存在になりそう。
 7 ミスタカシマ:2歳時のナナカマド賞で牝馬として20年ぶりの優勝を皮切りに、ここまで重賞4勝と華々しい成績を上げている。そして、前走ばんえいオークスでは持ったままで2着以降に15秒差を付けるという圧勝ぶり。先行力、障害力、スタミナ、勝負根性全てを兼ね備えており、非の打ち所がない。ただ慌てる展開になれば、ミスを呼ぶ可能性も。
 8 コウシュハレガシー:重賞は常連で3着が3度ある。よく全兄のメジロゴーリキと比べられるが、タイプは真逆。大型馬のゴーリキに対してこの馬は1000kg前後と小さい。その分動きが軽く、先行力を持っている上に相手に合わせ自在に立ち回れる。障害はあまり得意ではない方で、取り残されることもあるが、スンナリ行くこともあり、流れに乗れるか。
 9 ハマノダイマオー:デビュー時から常に上位クラスで戦っており重賞も必ず顔を出しているが、目立った成績は挙げていない。今シーズン前半は比較的好調をキープしていたが、近走は障害などで苦しんでおり、荷物や馬場状態もポイントになる。先行力がある上に相手なりに走れる自在タイプだが行き脚がつかないとジリ貧になることもある。少しでも前に行ければ。
 10 マツノタイガー:世代ランクは13番目であったが、回避馬が出たため、ばんえい菊花賞に続き繰り上がりで出走権を得てきた。出足がやや遅れる傾向にあり、置かれて見せ場のないまま終わってしまうこともあるが、障害は上手な方で切れ味もあるので、流れに乗れば一気に来ることも。父ダイエイヒーローはマイナー種牡馬だが、マルミゴウカイを出している。

【はむ!の見解まとめ】
  ここ数年、牡馬と対等に戦える牝馬は数少なく、特にBG1ともなると牡馬が意地を見せる場合が多かったが、今年の最強牝馬ミスタカシマの力は本物だ。弱点が少なく、しかも走るたびに力を付けてきている印象。対する牡馬勢だが、いずれも力はあるものの、今一つ決め手に欠け、真っ向勝負ではミスタカシマにかなう馬はいないと見る。展開次第で逆転の可能性がある馬とすれば、切れ味鋭いアアモンドグンシンか、先行力のあるコウシュハレガシーぐらいだと思われるが、いずれも障害など不安点を持っており、たとえ上手く行っても、ミスタカシマに近づくまでが精一杯か。勝つためにはミスタカシマ自身の自滅を待つしかない。
  そういう訳で、当欄では◎(7)ミスタカシマが普通に走れば勝てるとみて本命とした。先行力や障害力もあるが、それだけではない総合的な力がある。もちろんそう簡単にはいかないのが競馬で、2歳時の十勝産駒特別のようなミスが出ないとは限らないが、それはこの馬自身の自滅であって、他の馬がこれを上回っているわけではない。スターの座を確実なものとするか。
  ミスタカシマを本命とすると、相手的には馬券的な妙味がある方を狙いたい。本来アアモンドグンシンは逆転まであり得る存在ではあるが、リスクもあるので一段評価を下げ、対抗には、ばんえい菊花賞でミスタカシマと直線のたたき合いをした○(8)コウシュハレガシーの方を持ってきた。大一番に強い兄メジロゴーリキのように、力勝負に持ち込めれば少なくとも上位は確保できそうだ。ここを狙ってじっくり調整してきているようで期待できる。兄弟で連覇となるか。そして▲(5)アアモンドグンシンは単穴とした。ミスタカシマを負かしに行ってオーバーペースになる可能性を心配するが、セン馬の10kg減を生かしスンナリ走れれば。あと注目は切れ味鋭い馬たち。その中でも穴っぽいところで△(6)ミノルシンザンがここに来て勢いを増している。出足をしっかり決めて前の方につければ後半の追い込みにつながりそう。注(3)キタノユウジロウも末脚で勝負するタイプ。こちらの方は切れ味よりも長くいい脚が使える。前走の障害ミスはいただけないが。他には、ここにきて調子を上げてきた(1)ジェイコマンダーや、先行力のある(2)オレワチャンピオン、繰り上がり出走ながら切れ味のある(10)マツノタイガーあたりが気になるところだが、本命馬との関係でどこまで手を広げられるか。

はむ!の馬券狙いどころ:
  前回オークスでは、◎○と予想を入れながら(とはいっても1,2番人気であったが)3着を押さえておらず、しかも三連単しか買ってないという始末。今回も往々にしてそういう匂いがするのだが、本命サイドなら絞り込みも必要で、なかなか難しいところ。いずれにせよ儲けるよりも当てることが大事。
  今回、ミスタカシマはある程度信頼できるとみて軸に、そしてコウシュハレガシーを対抗としたが、逆転できるならやはりグンシンの方と見立てた買い方にした。あとは適当にちりばめて。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 7→8,5→8,5,6,3,1 合計8通り 各200円
  三連単 7→8,6→8,5,6,3,1 合計8通り 各100円
  三連単 5→7→8,5,6,3,1 合計5通り 各100円
  枠複 7=5,7 合計2通り 各500円
  合計 3,900円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 7 1,000円
  ワイド 8=5,6,3,1 1=5,6,3 合計7点 各100円
  合計 1,700円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。

今年の競馬(中央、地方、海外)を振り返る
  そろそろ年末も近づいてきて、1年を振り返る時期がやってきました。競馬だけを取り出すと、JRAではアーモンドアイが牝馬三冠を達成、そしてジャパンカップではとてつもないレコードタイムで快勝。スター馬が誕生しました。スターといえば障害G1を5勝したジャンプ王オジュウチョウサンが平地競走に挑戦、平地でも力を見せて連勝。そしてこの12月23日のグランプリ有馬記念への出走となりました。(この記事が読まれるころには結果がわかっているかもしれません)実力もさることながら人気が高く、グッズの売れ行きがすごかったようです。(筆者もオジュウチョウサンを見に福島競馬場へ行きグッズを買いました)他にもいろいろありますが、書き切れないので・・、あと、地方との関係では、地方競馬の祭典JBCがJRAの京都で行われ、中央と地方の垣根が低くなったこともニュースでしょう。
  海外に目を転じますと、日本馬の活躍は例年よりかは控えめでしたが、日本で買える馬券が広がり注目は一層高まりました。最も注目を浴びたのは英国馬エネイブルの凱旋門賞連覇でしょうか。来年は日本のアーモンドアイがこれに挑むという話が出ていますが、さて実現するのか。夢は膨らみます。その他ではオーストラリアのウィンクスという馬が現在29連勝中というのもありました。ものすごい記録であることは間違いないです。ただ日本を含む他の国の強豪との対決が少なく、そのような機会がないものかと思います。
  一方、地方競馬では売上は伸びているものの、これは!というニュースは少なかったように思います。それより北海道の地震災害や岩手の禁止薬物事件の影響などが尾を引いています。そんな中、大井の的場文男騎手が通算7152勝という地方競馬最多勝の金字塔を打ち立てたことは最も大きな朗報でしょう。弱冠62歳ですが今後もまだまだとどまるところを知りません。
  と、自分の思いつく部分だけで競馬界を振り返りました。まだまだあるかもしれませんが。それだけで記事が埋まってしまうので・・。そして、当欄で注目しているばんえい競馬。こちらもいろいろなことはありましたが(あえて挙げるなら3月のばんえい記念でしょうか。感動もありましたが、悲しいこともありました。)、大詰めのダービーデーにおいて、もしかしてトップニュースになるかも知れないこと、それがオークス、ダービーの両制覇をめざすミスタカシマです。ばんえい界のアーモンドアイになり得るでしょうか。

2018年12月5日水曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2018】回顧・第43回ばんえいオークス(12/2)

ばんえい重賞レース回顧
第43回ばんえいオークス(BG1)-2018年12月2日-10R 200m直 晴 1.0%
  1着◎(2)ミスタカシマ(鈴木恵) 1分55秒6
  2着○(5)アフロディーテ
  3着 (9)クイーンドリーマー
   単勝 2 120円(1番人気) 馬複 2-5 260円 三連単 2-5-9 10,750円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○▲等の印は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい3歳牝馬最強決定戦、第43回ばんえいオークスは、単勝1.2倍の圧倒的1番人気に推されたミスタカシマが他馬を大きく引き離して圧勝した。ばんえい菊花賞に続き重賞4勝目、鈴木恵介騎手はこのレース4勝目、2週連続の重賞勝ちで重賞通算72勝目。

レース振り返り
  暖かい晩秋が続いた後、ようやく北海道各地で本格的な雪の便りが聞かれはじめていたが、帯広では雪はほとんど降っておらず、乾燥した晴天。馬場は夜になって若干時計は出始めていたものの、基本は重馬場で推移していた。
  レースは、スタート直後からはややばらけた展開。第1障害を越えたあたりからミスタカシマとサトクィーンが先行し、これらをプランセス、アフロディーテ、カネササクラあたりが追うが、2頭がリードを広げる。1,2障害中間からはサトクィーンがやや前に出てミスタカシマが少し控えたが、他馬とは4.5馬身引き離していった。ハナを切ったサトクィーンは第2障害手前に先着、その後まもなくミスタカシマが追いついた。ここまで58秒と重馬場にしては速いペース。
  他馬の到着を待つまでもなく障害を先に仕掛けたのがサトクィーン、しかし2,3歩上がったところでストップ、そしてこれを見るようにしてミスタカシマが障害にチャレンジ、こちらはほとんど歩くように軽々と軽く坂を登り、障害を越えてからは全くの一人旅であった。サトクィーンの方は2腰目も膝をついて進めない。その後に続いたアフロディーテがひと腰で障害を越えてこれが2番手、その後カネササクラ、センリョウバコ、センショウブルーと続きサトクィーンが降りたのはその後となった。
  先頭を行くミスタカシマは2番手のアフロディーテが降りたころには既に残り30m地点にさしかかっており、大差のリード、鈴木恵介騎手もほとんど手綱を持ったまま、しかしスピードは緩むこともない。後続との差も全く詰まらず10馬身程度差を付けたままゴールを駆け抜けた。後続は、2番手に付けた2番人気アフロディーテがしっかりした脚取りで歩き、3番手のカネササクラがじわじわ近づくもののその差をキープしたまま2着に入った。3着争いはカネササクラが行くところを、最下位人気のクイーンドリーマーが障害8番手の後方から鋭い脚で伸び、残り20mを切ったところで前に出て、そのまま3着に入った。カネササクラは最後でセンショウブルーにもかわされ5着。逃げた3番人気のサトクィーンは結局最下位の10着に終わった。

次走へのメモ
ミスタカシマ(1着):2着の馬とは約15秒も開き、文句の付けようがない快勝、もともと他馬とは力の差があった上に、この馬にもってこいの流れになった。ペースが速くもなく遅くもなく、先に行ったサトクィーンが丁度よい標的となった。障害の脚取りも軽く頭を下げる場面も全くなかった。自信の走りだったと見える。体調も完璧だったようだ。次はばんえいダービーへの出走を公言しており、史上5頭目のオークス、ダービー連覇を目指す。今日のような走りができれば、牡馬相手のダービーでも勝つ可能性は非常に高い。
アフロディーテ(2着):障害はひと腰でクリア、他馬を引きつけておいて抜け出すレース運び、この馬としては完璧な走りだったのではないか。勝った馬が次元が違っただけで、黒ユリ賞に続いての2着は十分立派な成績である。この後だが、ダービー出走権が微妙な位置にいる。どこまでやれるかは見てみたいが。いずれにせよ、もう少し馬体が大きくなって力を付けていってほしい。
クイーンドリーマー(3着):障害などでの課題があった馬だが、一旦降りれば脚がある、今回は後方待機で障害も溜めにためて完全に末脚一本にかけていたようだ。それで最下位人気ながら3着に入れたことは大成功だったのではないか。これでC1からB4に昇格、自己条件で勝ち星を重ねて、また大きいレースに出られることを期待。
センショウブルー(4着):当欄でも密かに狙っていた馬、9番人気で4着は立派、中団で目立たなかったが障害をひと腰でクリアし混戦の中最後までしっかり伸びていった。3着に入ったクイーンドリーマーには展開と切れ味の差で敗れたが、この馬も切れ味はある方。最後まで走る力はあるので、上手く流れればそこそこやれそう。
カネササクラ(5着):この馬らしく、好位に付けて差すような競馬を見せた。障害3番手で降りて、前を追っていくこの馬の形には持って行った。ただ馬場や荷物が重かったか、最後はお釣りのない走りとなり、先頭集団のほか後方から来た2頭ほどにもかわされ5着に終わった。まだ伸びしろはありそう。
  その他では、センリョウバコ(6着)もこの馬の流れには乗せていたが、爆発力のないタイプだったので、切れ味のある馬たちにかわされての着外。当欄で単穴で狙ったプランセス(7着)サンシルクラポピー(8着)は障害でのミスがたたった。大崩れではないので今後の立て直しは可能だろう。逃げたサトクィーン(10着)はミスタカシマを負かしに行ったのが自滅する原因となったか。

はむ!の予想(馬券)結果
  (通常分)今回 -4,000   (配当)0 (投入)4,000
  (単複・ワイド)今回 -500   (配当)1,200 (投入)1,700
  今年度累計 -32,210 (12/2現在)
    通常  -21,290 (配当 41,010 - 投入 62,300)
   単・ワ -11,920 (配当 12,680 - 投入 23,600)
  1着、2着を◎○と当てながら、三連単しか買ってなくて3着に買ってないのが来るという、あるあるダメダメパターン。わずかに元返し覚悟で特券で買った単勝が1.2倍もついたことだけが救いか。勝負師なら単勝5000円とか、馬複で3点くらいに絞るとかそういう買い方をすべきなんだろうが、どうしてもあれもこれもとなってしまう。年末年始は重賞4連発が待っているので、しっかり立て直さなければ。

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2018データ・馬券成績表)

  次の重賞は3週後の12月23日、いよいよ3歳三冠の最終戦、ばんえいダービー(BG1)です。予想はいつもどおり前日までには書きたいと思います。そして、その後は年末年始にかけて重賞は目白押しです。12月29日ヤングチャンピオンシップ、1月2日帯広記念、3日天馬賞、ばんえいが盛り上がる時ですので応援して参りましょう。

2018年12月1日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2018】重賞予想・第43回ばんえいオークス(12/2・帯広10R)

レジェンド
  先週11月25日、ばんえい現役最年長騎手であった大ベテラン山本正彦騎手(愛称:マサ兄)が43年の騎手生活を終え引退しました。とにかく1975年のデビューということで、さすがに筆者もばんえいどころか競馬もほとんど知らない時期です。そんなにわかファンがレジェンド・マサ兄の功績について述べるのもどうかと思いますので、それはめいめいお調べいただくとして、とにかくお疲れ様という言葉で済ませることはできないほど様々な思いが詰まった43年間だったのだろうと思います。それがインタビューの時のマサ兄の涙に表されているようでした。今後は調教師に転身ということで、またいろんな個性的な馬を出てくることが期待されます。
  さて、今週の重賞はBG1のばんえいオークス。第43回を数えますが、ちなみに山本騎手は第2回のオークス(当時のレース名は「ばんえい優駿牝馬」)で優勝しています。そんな歴史に思いをはせながら、今年のオークスを応援してまいりましょう。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第43回ばんえいオークス(BG1)
(2018年12月2日(日)19:05発走 帯広10R ダ200m 3歳牝馬オープン定量)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
  サンシルクラポピー 牝3 670 村上章 鈴木邦 栗毛 追
父 ハマナカキング
ミスタカシマ 牝3 670 鈴木恵 槻舘重 栗毛 先
父 ウンカイ
プランセス 牝3 670 赤塚健 久田守 青毛 差
父 キングファラオ
  センリョウバコ 牝3 670 菊池一 大橋和 鹿毛 追
父 ヤマノミント
アフロディーテ 牝3 670 西謙一 西弘美 栗毛 先
父 ニシキダイジン
センショウブルー 牝3 670 藤本匠 岩本利 黒鹿毛 追
父 カネサテンリュウ
サトクィーン 牝3 670 阿部武 大友人 青毛 逃
父 ニシキダイジン
  カネササクラ 牝3 670 松田道 村上慎 鹿毛 差
父 カネサテンリュウ
  クイーンドリーマー 牝3 670 藤野俊 今井茂 栗毛 差
父 キタノドリーマー
  10 ウィナーキララ 牝3 670 西将太 大友人 青毛 先
父 カネサブラック
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「ばんえいオークス」の概要と傾向
  ばんえいの3歳牝馬の重賞。帯広単独開催以降は毎年初冬のこの時期に行われている。今年度からヒロインズカップがBG1に格上げされるが、それまではばんえいオークスが唯一の牝馬のBG1レースであった。負担重量は定量でハンデ無し。正に牝馬の世代最強を決めるレースである。過去10年で1番人気は(3,2,0,5)と連対か大敗かという極端な傾向を示している。まれに一昨年のホクトノホシのように人気薄が突っ込んでくることもあるものの、2着は全て5番人気以内の馬が入るなど、基本は上位人気の馬が優勢。その中で2番人気は(4,2,2,2)となかなかの好成績を上げており、そのあたりを狙うのが妙味か。明け3歳の黒ユリ賞の勝ち馬が4勝するなど、同世代レースで好走していることがポイント。いわゆるトライアルレースがないため臨戦過程で判断するのは難しいが、自己条件ででもある程度直近に勝ち星を上げてきている方が成績が上がっている。馬場状態や障害の巧拙などにより結果を左右されることも多い。騎手別では全体に分散しているが、鈴木恵介騎手の3勝がトップ。

今回のみどころ
  とにかく今年の3歳牝馬はミスタカシマの実績が飛び抜けており、2歳時ナナカマド賞では20年ぶりに牝馬優勝、ばんえい菊花賞でも牡馬勢を寄せ付けない強さだった。もちろん黒ユリ賞も勝っており、既に重賞3勝。定量戦のここでは普通にいけばミスタカシマが突出しているが、そこは競馬なので、何が起こるかわからない。2歳時の十勝産駒特別ではまさかの障害ミスで最下位に沈んだようなこともある。他の馬たちはこのミスタカシマを負かしに行くのか、それとも無理せず2着狙いでいくのか。そのあたりで流れが変わってきそう。なお、黒ユリ賞ではアフロディーテが2着、サンシルクラポピーが3着となっている。また2歳時の白菊賞ではプランセスがミスタカシマに勝ったことがある。また重賞が初めての馬もおり、それらは未知の魅力がある。ホクトノホシのように彗星のごとく現れるような馬はいるか。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 サンシルクラポピー:重賞は黒ユリ賞3着の実績。その後の福寿草特別でも追い込んでの3着。出足は控えめだが障害を降りてからの切れ味が鋭い。最後まで粘りきれる脚も持っている。今年度に入って馬体が大きく成長しさらに力を付けてきた。時折障害でのミスが見られカギになっている。前々走は直線で膝を折った、しかし翌週は立て直して快勝。
 2 ミスタカシマ:ここまで重賞3勝、2歳時のナナカマド賞では20年ぶりの牝馬制覇を果たしたし、ばんえい菊花賞では他馬を引きつけて引き離す強い勝ち方で牡馬勢を蹴散らした。他にも華々しい成績を上げている。先行力があり障害もほぼ問題ない。強いて言えば流れに乗れず追走する展開になった時、切れ味のある馬に脚元をすくわれることも。
 3 プランセス:重賞は黒ユリ賞のみ出走、この時はそれまでの成績から2番人気に推されていたが、力を出し切れず6着だった。2歳時は特別戦の白菊賞勝ちなど4連勝して期待された時期もあったが、順調に出走できず伸び悩んでいた。近走ようやく力が出せるようになってきている。脚質は好位差し、障害はまずまず。まだ秘める力が眠っているはずだ。
 4 センリョウバコ:重賞は黒ユリ賞のみ出走。当時最下位人気ながら最後の直線で追い込み、掲示板内の5着に食い込んだ。その後は特別戦にも出ていない。黒ユリ賞時のように、後方待機から、他馬が落ちてくるところを拾いながら順位を上げて行くタイプ。一瞬の切れ味よりも長い脚を使える。障害もこなす。ここにきて馬体が充実し好調をキープ。
 5 アフロディーテ:重賞は黒ユリ賞のみ出走し、当時人気薄ながら最後の直線で接戦を演じ2着に入っている。その後の福寿草特別でも2着。デビュー時は小さく、いかにも非力な馬の印象だったが、馬体の成長とともに力も付けてきた。脚質は自在からやや控えめで他馬の様子を見ながら行くタイプ、ただ障害力は抜群で、降りてからの切れ味もある。
 6 センショウブルー:重賞はヤングチャンピオンシップのみ出走。この時は強力な牡馬勢を相手に自分の走りを貫き、差の無い6着と善戦。他にいちい賞4着の実績もある。障害は得意ではなく2走前に完全に崩れて競争中止、しかしその次のレースでは慎重に障害をクリアし先頭で抜け出して快勝。降りてからの切れ味が鋭く、流れに乗せて行ければ。
 7 サトクィーン:重賞出走は黒ユリ賞(8着)のみだが、同世代の特別戦は常に顔を出している。その中では4歳の実力馬も揃っていた7月の天の川賞での2着が光る。スピードには自信を持っており、ハナを切ってこそ持ち味が出る。逆に前に行けない時はずるずると後退することもある。今季はほとんど掲示板以内に入っており安定。最後の粘りが課題。
 8 カネササクラ:重賞は初出走。特別戦では福寿草特別(5着)などに出走、まずまず好走している。今年度に入って急成長、馬体重も増えてきた。脚質的には好位差しタイプだが、先行馬にうまく付けて最後でかわすようなレースがこの馬の型のようだ。障害は上手ではないが崩れないで一歩ずつこなす方か。軽馬場で前半楽に行ければ粘りを見せそう。
 9 クイーンドリーマー:重賞は黒ユリ賞のみ出走だが終始後方の9着。特別戦も福寿草特別などに出走しているがいずれも大敗している。好不調がはっきりしているタイプで、鋭い切れ味とスピードで強さを見せる時がある一方、道中ソラを使って持っている力を出せない時もある。障害が苦手なわけでもないので、集中さえできれば上位争いも可能。
 10 ウィナーキララ:重賞初出走、特別戦も全く経験がない。今年度秋のシーズンに入ってから3勝して、オークス出走権の10番目に滑り込んできた。好位差しで競り合いに持ち込めば粘りを発揮。障害はあまり得意でないようだ。父カネサブラック、母父サカノタイソンと名馬の血を受け継いでおり、未知の魅力がある。きっかけをつかめば大化けも。

【はむ!の見解まとめ】
  ばんえいオークスは世代最強牝馬を決める定量戦でありながら、1番人気が敗れたり下位人気が活躍することがしばしば見られる。これは例年この時期の3歳牝馬世代は力が拮抗していることが多いこともある。しかし今年は飛び抜けた馬が一頭おり、展開的にも過去のデータはあまりアテにならないかもしれない。
  ◎(2)ミスタカシマは実績を取っても走りの安定性を取っても他の馬とは全く次元が違う。特に今シーズンに入り馬体も成長して強さに磨きがかかっている。どうとらえても本命を外すのは無茶だ。もちろん競馬なので何があるかわからない。唯一、この馬の2歳時、十勝産駒特別で障害で引っかかり10着に沈み重賞出走権を逃した例がある。この時は軽馬場で、勝った馬の時計が1分10秒台と完全にペースを崩されていた。ほぼアクシデントの範疇、普通に走ればまず勝つことは間違いないだろう。
  一方、2番手以降が混戦。各馬のそれぞれのクラスで戦っているため、力関係も複雑で予想が難しい。素直に狙うなら、黒ユリ賞2着などの実績を持つ○(5)アフロディーテだろう。安定した走りと障害力が定評。ミスタカシマを無理に負かしにいかず自分のペースで行ければ2着の可能性は高いところ。単穴としては、2歳時にミスタカシマを破ったことのある▲(3)プランセスがようやく調子を取り戻してきた。若干集中力に欠ける面があって持っている力を十分発揮できていないところがあるが、障害までに良いポジションに付けられば最後の追い比べで力のあるところを見せられそう。入着候補には△(7)サトクィーンに注目。出足が良くスピードもある。天の川賞の1分6秒台の走りは侮れない。最後のスタミナは課題だがハナを奪いに行くと思われ、軽馬場なら特に狙いたい。
  その他では、黒ユリ賞3着など実績があり穴人気しそうな(1)サンシルクラポピーだが、1着か着外か好不調がはっきりしているタイプ、切れ味があり一発の魅力は秘めているが、障害でのリスクもありアテにはしづらい。同じリスクがあるならこちらも切れ味鋭い注(6)センショウブルーの方に妙味があると見て、こちらに印を入れた。あとは3着狙いというところで、成長の跡がみえる(8)カネササクラあたりを押さえるか。
はむ!の馬券狙いどころ:
  取りガミもイヤだけど、前回のようにまるで当たらないのも辛い。今回は一頭飛び抜けて強い馬がおり、ここから狙うならかなり絞って厚めに買わないと取りガミは確定的、しかしやはり当てたいという気持ちの方が強いので、ミスタカシマを軸にしつつも適当に散らしていきたいと考えている。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 2→5,3,7,6→5,3,7,6 合計12通り 各200円
      2→5,3→5,3,7,6,8,1 合計10通り 各100円
      5,3→2→5,3,7,6 合計6通り 各100円
  合計 4,000円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 2 1,000円
  ワイド 3=5,7,6,1 1=5,7,6 合計7点 各100円
  合計 1,700円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。