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 こんにちは!Hamu's Sidewalk Cafeのマスター・はむ!です。
 この第2ブログでは、ばんえい競馬を中心に地方競馬などスポーツ一般中心について語ります。

2020年3月22日日曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第52回ばんえい記念(3/21)

ばんえい重賞レース回顧
第52回ばんえい記念(BG1)-2020年3月21日-9R 200m直 晴 1.4%
  1着◎(7)オレノココロ(鈴木恵) 4分16秒0
  2着▲(2)センゴクエース
  3着注(6)ホクショウマサル
   単勝 7 220円(2番人気) 馬複 2-7 500円 三連単 7-2-6 1,700円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○等は、はむ!の当初予想印)

  ばんえいの古馬重賞でばんえい最高峰のレース、第52回ばんえい記念は、2番人気となっていた10歳馬オレノココロが障害を3番手で降りてから前の馬を追い込んで差し切り、2年ぶり3度目のばんえい記念制覇、重賞は通算24勝目で自己の持つ最多重賞勝利記録を伸ばした。鈴木恵介騎手はばんえい記念は4勝で重賞通算79勝目 槻舘厩舎はばんえい記念4連覇、重賞は通算63勝目。

レース振り返り
  帯広は前日にわずかな降水はあったものの、昼間は気温が上昇、馬場は急速に乾燥、風も強くかなり力の要る重馬場であった。
  レースはバラバラとしたスタート。その中でアアモンドグンシンが勢いよく第1障害を越え、センゴクエース、オレノココロそしてコウシュハウンカイが続いた。その後はかなり離れてソウクンボーイが続き、スタートで出遅れたホクショウマサルは、第1障害で一旦膝をつき苦戦しながら越えた。さらに遅れてカブトゴールドが続いた。
  その後、各馬刻みを入れながら一歩一歩に時間をかけながら進む。全体としてはセンゴクエースとオレノココロがやや前に行きつつも、アアモンドグンシン、コウシュハウンカイも刻みのタイミングで前に出るなど、出たり入ったりの展開。1,2障害の中間では遅れていたホクショウマサルも追いついて、5頭が横一線のまま、ゆっくりゆっくり第2障害手前へ。センゴクエースがわずかに先着、オレノココロ、コウシュハウンカイが続き、アアモンドグンシン、ホクショウマサルも追いついた。ここまで2分15秒とばんえい記念としても遅いペース。各馬障害手前でもかなり長い時間息を入れ障害へのチャレンジを伺う。そしてソウクンボーイ、カブトゴールドも追いついた。
  障害を最初に仕掛けたのはオレノココロ、そしてセンゴクエースが続くが、2,3歩でストップ。センゴクエースは一旦膝をついた。そしてアアモンドグンシン、ホクショウマサルも障害に取り付き同じく坂の中腹手前あたりで止まった。それらを見るようにコウシュハウンカイが挑戦し、やはり一旦止まったものの、2歩目で前に進み始め、坂の天板近くに脚がかかった。そして他の馬がかなり苦戦している間に、膝をつきながらも障害をクリア、先頭に立って最後の直線での逃げ切り態勢。後続の馬たちも懸命に坂に挑戦するが苦戦。
  コウシュハウンカイが大きくリードを広げ残り30mに達したところで、ようやく2番手で降りたのがアアモンドグンシン、そしてオレノココロが続き、かなり遅れてホクショウマサルが降りた。センゴクエースは何度も膝を折りながら懸命に立て直しを図る。その間にコウシュハウンカイは残り20m地点へ。しかしここで一旦立ち止まり、その後スピードが極端に落ちた。その間にアアモンドグンシンとオレノココロがじわじわ迫っていく。しかし残り20m手前でオレノココロの方が先にストップ、これにホクショウマサルが近づいて行った。アアモンドグンシンがさらに勢いを付けてコウシュハウンカイに並びかけるが、残り10mでストップ。コウシュハウンカイが再び前を行くがこれもストップ。後方からホクショウマサルがオレノココロをかわし、その場で膝から崩れてしまったアアモンドグンシンもかわして2番手へ、但しこちらも勢いが鈍る。その間に一息入れたオレノココロが再度激しく追い逆転。さらには動きの止まったコウシュハウンカイをもかわして、そのままオレノココロが先頭でゴールを駆け抜けた。2番手争いは各馬が止まっているところ、障害を苦しんでいたセンゴクエースがかなり離れた後方から一気に追い込んできて、残り5mで逆転、最後はオレノココロにも1馬身差まで迫る2着に入った。3着争いは、コウシュハウンカイとホクショウマサルの粘り合いとなったが、ホクショウマサルがわずかに前に出て3着、逃げたコウシュハウンカイは完全に脚が上がり結局4着に沈んだ。

次走へのメモ
オレノココロ(1着):これぞオレノココロと言える見事な勝ち方であった。スローペースになったことにより、前半から遅れを取ることもなく、障害もじっくり攻められたことで、コウシュハウンカイらにかなり先に行かれても逆転できる自信があったのであろう。ミスもほとんどなく、鈴木恵介騎手の絶妙な手綱さばきのもと、ばんえい記念はこう攻めるという手本のような走りであった。10歳馬だが少なくとももう1年は走ると思われるので、4度目のばんえい記念制覇を目標に、昨年苦しんだ夏をどのように過ごしていくかといったところ。まずは、年度明けのオッズパーク杯から始動か。
センゴクエース(2着):とにかく最後の直線は1トンの荷物があることを忘れさせるような豪快な末脚であった。それだけに障害での手間取りが惜しまれるが、時間がかかってもしっかり立て直せたことは収穫であろう。高い能力と、柔軟性があることは証明された。さらに年齢を重ねて脚がパンとしてくれば、もっと強くなるであろう。来年度の重賞戦線では障害への対応力をつけて、勝ち味を覚えていきたいところ。
ホクショウマサル(3着):連勝記録更新の期待もあって、最終的には1番人気に推されていたが、それにふさわしい堂々とした走りはできていた。出足で躓いたことや第1障害で苦しんだことは、この馬らしいことであり、全体にはさほど影響はなかったように思われる。勝ち馬とは重賞経験の差というところか。これで連勝の呪縛も取れたので、来シーズンは思い切り重賞戦線に挑戦してほしい。
コウシュハウンカイ(4着):障害力を生かして最後の直線で大きくリードし、今年こそは逃げ切りかと思われたが、残り20mを切ってからの失速が急であった。もう少し馬場が軽ければ粘れたかもしれないが、やはり重量適性の範囲がもう少し少ないところにあるのであろう。重賞戦線では来年度も中心的存在であることには変わりはないので、その勢いで次のチャンスに期待する。
ソウクンボーイ(5着):他馬の動きに動ぜずこの馬なりの展開を刻み、最後の直線もしっかり走りきった。勝ち馬と1分差と大きく離されたものの、2度目の掲示板内入賞で賞金も獲得、陣営としては納得のいく結果だったのではないか。強い世代の一角として来年度も引き続きチャレンジ、力も切れ味もあり、他の重賞では勝てるチャンスもあるだろう。
カブトゴールド(6着):格上挑戦ながら、最初から最後までしっかり歩ききった。得るものは大きかったと思われる。自己条件に戻っても、この経験を生かして自信を持った走りで勝ち星を重ね、そしてここに再チャレンジすることを期待。
アアモンドグンシン(中止):一瞬そのまま差し切るのではという見せ場を作ったが、やはり5歳馬には厳しかったか。最後の直線で倒れ込んだので心配されたが大過なかったようだ。素質の片鱗は見せたのでここはじっくり体を作って再度挑戦してほしい。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 三連単 7-2-6 3枚 馬複 2-7 5枚 単勝 7 10枚 ワイド 2-6 6-7 各2枚
  まずは、本当にばんえいの醍醐味を十分味わえたレースであった。4,5頭の馬が一瞬勝ったかと思わせる見せ場があり、最後のサバイバル合戦も見応えがあった。その中でもオレノココロはやはり強かった。そしてセンゴクの追い込み、マサルもさすが連勝馬であるところを見せたし、グンシンも最後は力尽きたが見せ場は十分だった。グンシンは倒れて心配だったが、無事だったようでよかった。馬券?もうどっちでも良いという感じ。でも一応ばんえい記念に関しては久々に各種馬券が入ってくれた。それぞれの配当が安いので、負けを取り返すほどには至らなかったものの、最後だけでもプラスにできたのは気持ちの良いものだ。また次シーズンも頑張っていきたい。
  今回収支 +2,180
   (通常分) +1,700  (配当)6,600 (投入)4,900
   (単複・ワイド) +480  (配当)2,880 (投入)2,400
  今年度累計 -36,960(回収率75.0%)(今年度最終成績)
   (通常分) -28,640 (配当 80,060 - 投入 108,700 74%)
   (単複・ワイド) -8,320 (配当 30,980 - 投入 39,300 79%)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2019データ・馬券成績表)

  これで今年度の重賞は全て終了、ばんえい競馬自体も24日の火曜日で今年度最終です。次回開催は1か月後の4月24日金曜日が初日、その前の4月12日には新しくデビューする2歳馬の能力検査もあります。また新年度最初の重賞は5月3日のばんえい十勝オッズパーク杯、さらにはその次の週の10日には牝馬重賞としてカーネーションカップが復活します。楽しんでまいりましょう。
  なお、当欄では来年も変わりなく重賞予想を続けたいと思いますが、少しスタイルを変えることを考えています。オッズパーク杯の前日にはアップしたいと思います。それより先に、能力検査に基づく2歳馬データ集を今年もなんとか作成したいと思います。twitterなどを通じてお知らせしますのでお待ちください。今後ともよろしくお願いします。

2020年3月20日金曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第52回ばんえい記念(3/21)

  いよいよ今年度納めの大一番。1トンのそりを引っ張る最重量戦、ばんえい記念です。ばんえいが最も盛り上がるこのレースが無観客で淋しいですが、また歓声が戻ってくることを祈って応援しましょう。果たして今年の最高峰に立つ馬はどの馬でしょうか。なお、今年は最終週は金曜日~火曜日までの5日連続開催で、ばんえい記念は例年と異なり土曜日に開催となっていますので注意が必要です。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第52回ばんえい記念(BG1)
(2020年3月21日(土)17:20発走 帯広9R ダ200m 4歳以上選抜定量)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
コウシュハウンカイ 牡10 1000 藤本匠 松井浩 栗毛 先
センゴクエース 牡8 1000 菊池一 槻舘重 鹿毛 差
アアモンドグンシン セン5 990 松田道 小林長 鹿毛 逃
  カブトゴールド 牡9 1000 西謙一 西弘美 栗毛 差
  ソウクンボーイ 牡10 1000 村上章 西邑春 鹿毛 追
ホクショウマサル 牡9 1000 阿部武 坂本東 鹿毛 先
オレノココロ 牡10 1000 鈴木恵 槻舘重 青毛 差
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「ばんえい記念」の概要と傾向
  ばんえい競馬最高峰のレース。負担重量は唯一1000kg(5歳馬は10kg減・牝馬が出走すれば20kg減)、つまり1トンの荷物を引っ張る。これは力持ちの馬たちでも、限界に近い荷物である。「ばんえい記念」はばん馬に携わる関係者に全てにおいて最高の舞台で、ここに出ること自体が最高の栄誉である。そして出走する馬は、直前には特別なトレーニングを重ねてくる。
  最高峰のレースだけあって、出走するメンバーももちろん一流。そして十分経験を積んだ古馬がほとんどで、若馬は活躍馬でもまだ力不足ということで回避する馬も多い。従ってフルゲートまで揃うことは少なく、少数精鋭となる。真の意味で最強の馬によるレースである。過去10年で1番人気は(6,2,1,1)とやはり抜けている。4連覇したスーパーペガサス、3連覇のトモエパワーなど、連覇や2回以上優勝する馬が多い。また、トモエパワーのようにその年の成績が芳しくなくてもこのレースは強いという馬も多く、やはり重量適性が重要であるといえる。
  勝ち時計は馬場状態によって違うが、平均して4分程度と、他のレースの倍近くかかる。障害力はある方が良いが、ひと腰で上がることはないので、崩れずスタミナを維持できることが重要である。このレースの前哨戦として正月の帯広記念があるが、過去10年で2勝とあまり連動していない。年齢はやはり古馬が強く8歳~9歳ごろが最も勝ち頃だが、7歳馬も善戦。一方、6歳以下の勝利は31年前の1989年のイエヤスまで遡る。騎手では現役では藤野俊一騎手が過去5勝と最も多く、鈴木恵介騎手、松田道明騎手がそれぞれ3勝と続く。

今回のみどころ
  ばんえい記念は1トンの荷物を引っ張る過酷なレースだけに、馬への影響も大きい。時にはダメージになることもある。したがってそれだけの力のある馬だけが出走を目指すことができる。最近は頭数が揃うことが少なく、今年も何頭が出走できるか心配されていたが7頭が出走。フルゲートには満たなかったが実力馬は顔をそろえた。連覇を目指すセンゴクエース、2年ぶり3度目の優勝を目指すオレノココロの2頭が優勝経験馬、これに今年度BG1を2勝し今度こそ最高峰の栄冠がほしいコウシュハウンカイ、そして、31連勝中のまま、他の重賞を経ずに、果敢に参戦してきたホクショウマサルらが注目される。今年の最強馬はどの馬になるのか。そして全馬が万全の体調で臨んで最高のパフォーマンスを出してほしい。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 コウシュハウンカイ:ばんえい記念は過去4回出走し、3、5、3、4着と上位安定しているものの、勝利には一歩足りない。先行力はあるが決め手に欠け、重量を背負って前に行ききれないうちに後続の切れ味のある馬に差されてしまうというパターンであった。今シーズンは、グランプリ、帯広記念とBG1を連覇し、その後も好調は維持、力は十分出せる状況にある。昨シーズンまでとはひと味違う点をアピールしたい。端枠は微妙。
 2 センゴクエース:昨年の覇者。初出走で初優勝しており、ばんえい記念連覇を目指す。今シーズンは北斗賞で優勝したもののその後は障害で苦しみ大きな着順が続いた。年が明けてからは持ち直してきているが、障害力はまだ怪しい。しかし昨年のこのレースのように、一旦膝を折っても立て直しができれば、末脚は確かなのでリカバリーは十分可能だ。今回も、前半から前に行った、障害のみを重点的に攻めて行くか。降りれば速い。
 3 アアモンドグンシン:5歳馬ながら果敢にばんえい記念に挑戦。5歳馬の出走は2002年のシンエイキンカイ(4着)以来18年ぶり、まだ優勝した馬はいない。今シーズンは世代重賞には勝てなかったが、古馬重賞で2勝しており力はある。5歳馬にいきなりの1トンは過酷であるが、耐えうるだけの馬体は作ってきているように思われる。しっかり障害を越えられれば、重い荷物でも最後まで走りきれる力は持っていると思われる。
 4 カブトゴールド:現在B2クラスでこれまで重賞どころか特別戦も出走したことのないこの馬がいきなりばんえい記念に挑戦してきた。昨年も同じような条件でドルフィンが手を挙げたが、今年はこの馬。ただでさえ出走数が少ない中、出てきてくれたことに拍手。父タカラボーイも、オープンで活躍したものの重賞は未出走。この馬のこれまでの走りをみると、先行して粘りこむタイプで障害もこなすが、重量適性も含めて全くの未知の状況。
 5 ソウクンボーイ:強い10歳馬の一角。ばんえい記念は3度目の出走で、特に一昨年の初出走の時は5着ながら末脚を見せ、勝ち馬と7秒差と差のないレースを展開している。今シーズンは前半は障害で後手に回るなど調子を崩し大敗していた時期もあったが、今年に入ってから帯広記念で3着に食い込むなど上位争いに加わっている。障害を越えればそれなりに走れる馬なので、経験を生かして積極的に行ければ追い比べで見せ場は作れそう。
 6 ホクショウマサル:平地競馬を含めた日本記録31連勝中のこの馬が、天馬賞以来4年ぶりの重賞出走でいきなりばんえい記念を選んできた。9歳馬。元々はイレネー記念やダービーなどを優勝している実力馬。長期休養明け以降負け無しで来ていることは相手関係に恵まれていたとはいえ極めて秀逸。前走準重賞ではミノルシャープら有力馬を押さえて快勝しており、ここでも十分戦える素地はある。馬体重も含めた充実ぶりは侮れない。
 7 オレノココロ:ここまで重賞通算23勝、ばんえい記念は2回優勝。既にばんえいの歴史に残る名馬である。今シーズンも当初は重賞を連覇するなど強さを見せていたが、夏場に体調を大きく崩しその後は苦戦が続いた。しかし徐々に立て直し、正月の帯広記念は差のない2着、そして前哨戦のとかちえぞまつ特別では前半から積極的に行って他を引き離して久々の勝ち星を上げた。万全の態勢で3度目の優勝を目指す。今回も前に行くか。

【はむ!の見解まとめ】
  改めて出走馬を並べると、ばんえい記念にふさわしい力のある馬ばかりで、実に好メンバーが揃った。センゴクエースの連覇なるか、オレノココロが2年ぶり3度目の栄誉を奪うか、それとも他の馬が浮上するか。連勝中のホクショウマサルはここでどういう走りを見せるか。天候もポイントで、前日にわずかな降水はあったものの、馬場状態が大きく変わることはなさそう。力の要る重めの馬場になりそう。
  展開だが、もうこのレースになるとあまり先行、差しなどは関係がなさそうで、それぞれのペースでいかにスタミナを温存しながら走れるか、障害で力を入れられるかがポイントであろう。前に行くのコウシュハウンカイか。2年前のように障害をほぼひと腰でクリアすることができれば逃げ態勢に入りそう。センゴクエースも障害を見据えて早めに動きたい。崩れてもすぐ立て直すだけの柔軟性はある。ホクショウマサルも序盤は前の方に来るのではないか。ただこの斤量を背負っての障害はどうか。オレノココロはそれらを見ながらというところか。こちらも落ち着いていければ。
  展開などを総合すると、今回は◎(7)オレノココロが栄冠を奪還するチャンスが大きいと見る。元々持っている踏み込みの力はやはり最強。障害を降りてからもしっかり歩けてスタミナも十分。一時期崩していた体調も戻っており万全の態勢で臨めそう。
  対抗には○(1)コウシュハウンカイにした。この馬にばんえい記念は数年の傾向を見ても重量適性的に厳しいのではという見方が多いが、流れによるところが大きく、力自体がないわけではない。今シーズンはBG1を2勝して好調、近走の連敗は極端なハンデ差によるもので度外視して良い。今回は自分でレースを引っ張れそうでチャンスは広がる。ゴール直前でどこまで粘れるか。そして、▲(2)センゴクエース。1トンを引っ張り切る力があるのは昨年の勝利で証明済みだが、どうしてもこの馬には障害の甘さがポイントになってくる。ばんえい記念なら焦らず障害を一歩ずつ進められるので、崩れてしまわなければ多少遅れても巻き返し可能であるが、腰の入れ方を間違うと大きく手間取ることも。そのリスクを含めて単穴とした。
  あとは△(3)アアモンドグンシン。10kg減とは言え5歳の若馬には過酷な荷物。しかし将来を見据えて経験も積んでおり、決して対応できない斤量ではないだろう。障害もじっくり攻められるし、降りてくれば勢いで上位食い込みも。そして注目の注(6)ホクショウマサル、自信を持っているからここに臨んできていると思われるが、とにかくいろいろな面で未知数。序盤から流れに乗って、障害をしっかり越えれば、切れ味では負けないはず。その他では(7)ソウクンボーイ、今シーズンは好調をキープしており、やはりこの馬も障害を降りてから歩けるタイプなので、前がもたつくとチャンスも出てきそう。下位クラスから挑戦してきた(4)カブトゴールドはやはり力の差が大きいか。序盤でスムーズに前に付けられれば案外の粘り込みも。

はむ!の馬券狙いどころ:
  いよいよ今年度オーラス。ここまでの収支決算は厳しいが、ま、今となってはまだ続けられている分、良しとしなきゃというところか。最後はなんとかしっかり当てて今年度を締めくくりたいもの。
  今回はやはり充実度からもオレノココロが強そうで、ここから入りたい。そして目玉はコウシュハウンカイ。ここが来てくれると配当は付きそうか。ラストなので少し多めに。そしてワイドなどで補完。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 7→1,2,3→1,2,3,6 合計9通り 各200円
      7→1,2→1,2,3,6 合計6通り 各100円
      1,2→7→1,2,3,6 合計6通り 各100円
      1,2→1,2,3→7 合計4通り 各100円
  馬複  7=1,2,3 合計3通り 各500円 合計 4,900円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 7 1,000円
  ワイド 3=7,1,2,6 6=7,1,2 合計7点 各200円
  合計 2,400円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。その際には次年度の方針なども示していければと思います。(コラム欄は休みます)

【コラム】今年も熾烈なリーディング争い
  昨年のばんえい記念の際にも書きましたが、その中で毎年この時期に注目されるのが年間最多勝。ことさら騎手リーディングが話題になります。帯広単独開催以降は全て鈴木恵介騎手がリーディングトップを取っており、実に11年連続。他の騎手にその座を譲ったことがありません。一方、ここ数年鈴木騎手を脅かす存在となっているのが阿部武臣騎手。昨年、一昨年と、鈴木騎手と阿部騎手で最終日までその行方がわからないほど接戦となっています。今年も2月まで10勝以上の差をつけて阿部騎手がリードしていましたが、3月に入り一気に鈴木騎手が勝ち星を重ね逆転。3月20日開始前の時点で2勝差のリードとなっています。昨年も同様の展開でしたが、今年もまた鈴木騎手が勝ちきって12年連続リーディングとなるのか、それとも阿部騎手が再逆転して初リーディングを取るのか。ばんえい記念でもこの二人は、鈴木騎手のオレノココロに対して阿部騎手のホクショウマサルとの対決がありますが、それを含め最後まで目を離せません。

2020年3月17日火曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第41回ポプラ賞(3/15)

ばんえい重賞レース回顧
第41回ポプラ賞(BG3)-2020年3月15日-10R 200m直 晴 1.7%
  1着注(2)アオノブラック(西謙一) 2分01秒4
  2着 (1)インビクタ
  3着◎(8)ジェイエース
   単勝 2 820円(2番人気) 馬複 1-2 6,500円 三連単 2-1-8 40,530円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○等は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい4歳、5歳世代間重賞、第41回ポプラ賞は、4番人気の4歳馬アオノブラックが障害を先頭で降りてそのまま走りきり優勝。重賞は2歳時のヤングチャンピオンシップ以来2度目の重賞制覇となった。西謙一騎手はポプラ賞は初制覇、重賞は2月のヒロインズカップに続き今季2勝目で通算10勝目。金田勇調教師はこのレースは9年ぶり2度目の優勝。前週のイレネー記念に続き重賞連覇以来重賞は通算17勝目。

レース振り返り
  帯広はこの週の初めごろにまとまった降水があったもののその後は晴れ、日中は気温も上昇、馬場は砂煙をあげるほどの重馬場で力を要する状態であった。
  レースは、スタートから第1障害を越えるまでほぼ横一線。第1障害を越えてからは、内からアオノブラックが一歩前を進み、アフロディーテ、インビクタと続き、外からはジェイエースが心持ち前を伺った。しかし全体としてはゆったりしたペースに落ち着き、各馬早めに刻みを入れつつ出入りを繰り返しながら淡々と前に進んで行った。そして、同じような態勢のまま第2障害の手前へ。アオノブラック、ジェイエースが坂の入口に先着し、ここまで69秒のややスローペース。そして他の各馬も追いつき、出走9頭が障害手前に横一線に揃った。
  各馬十分息を入れた後、障害を最初に仕掛けたのはアオノブラック。そして少しおいてジェイエース、インビクタが続いて挑戦した。アオノブラックは、一歩一歩力強く踏み込んで障害を軽くクリアし、先頭で最後の直線に入った。インビクタもこれに続いてひと腰で障害を降りたが、ジェイエースは坂の7分どころで立ち止まった。その間に障害にチャレンジしていたアフロディーテが大きく歩を進めてひと腰でまとめで3番手で追った。あとの各馬はいずれも障害で苦戦。その中で先に仕掛けていたジェイエースが立て直し4番手、キタノユウジロウ、コウシュハレガシーといったところが続いた。人気どころではアアモンドグンシンはなかなか動けず、ミスタカシマは遅れた上に障害の天板で膝を折っていた。
  先頭はアオノブラックが勢いに乗り後続を大きく引き離して一人旅状態。残り10mあたりでは6、7馬身のセーフティリード。インビクタ以下はもう追いつかないと見たか2番手を確保する走りとなっていた。そしてアオノブラックは最後までスピードが落ちないままゴールを駆け抜けた。終わってみれば圧勝であった。2番手に続いていたインビクタは前と同じような流れで走り、残り10mを切ったところで脚色が鈍ってきたが、リードを守り切って2着。3番手は残り20mで前を進んでいたアフロディーテが緩んだところをジェイエースが差し切り3着。これで1~3着は4歳馬が独占した。その後は立ち止まったアフロディーテをかわしたキタノユウジロウが4着に入ってこれが5歳馬最先着となった。トップハンデながら1番人気のアアモンドグンシンは最後で追ってきたが6着。2番人気のミスタカシマは最下位の9着に終わった。

次走へのメモ
アオノブラック(1着):今回は序盤からハナを奪いに行く積極的なレース。重馬場でペースが落ち着くとみて、西謙一騎手が思い切って行ったのが功を奏した。障害もスムーズで重量にもしっかり対応できていた。この馬は落ち着いて走れればこれぐらいの力は出せる馬であるということだ。この時計のかかる馬場を780kgで走りきれたのも大きい。この後はやはり4歳三冠路線に向け、今回出走しなかった3歳三冠のメムロボブサップとの対決に向けて力を入れてくることになるだろう。
インビクタ(2着):逃げ一辺倒のこれまでに比べて、ハナに行くことにこだわらずしっかり自分の走りをすることに徹していた。その結果、障害もスムーズに対応、後半の緩みも最小限に抑え、出走した重賞では最高順位の2着。着順以上に今回は収穫のあったレース運びであった。調子も良かったのであろう。今後4歳三冠路線でも今回のような走りを見せられれば面白い存在になりそうだ。
ジェイエース(3着):ある程度この馬の力は出せていた。残念だったのは、周辺の5歳の有力馬の方を意識してか、思い切って行けず、障害でも押し切れなかったことか。内枠をスムーズに走っていた同世代の馬たちに遅れを取ってしまった。それでも最後は3着まで押し上げたのはさすがであったが、念願の重賞勝ちはお預けとなり課題を残したレースとなった。
キタノユウジロウ(4着):今回大苦戦した5歳勢の中では最先着となったが、全体としては行き脚も良くなく、この馬としてはやや不満の残るレースであった。どうしても相手に合わせる走りとなるので、重いレース展開になると力を出し切れないのか。この後は5歳の特別戦などもあるが、可能な限り古馬重賞にも参戦して経験を積んでいきたいところ。
ギンノダイマオー(5着):この馬の実績からするとまだ不満は残るものの、大きく着順を落としていた近走からはかなり立て直せていたように思われる。9番人気の掲示板内なので現時点では良しとすべきか。ただ障害はまだ課題が残る。今後は、次年度の4歳三冠路線もあるが、まずは自己条件戦あたりで勝ち癖を付けていきたい。
  その他では、1番人気のアアモンドグンシン(6着)はトップハンデがやはりきつかったか。障害でも止まっていたし全体として動きが重かった。ばんえい記念出走のプランもあったようだが現時点では困難か。アフロディーテ(7着)は、残り20mまで3番手をキープ、さすがに最後は息が上がったが見せ場は作れた。年度明け5月に行われる新重賞のカーネーションカップに向け大きな一歩となった。コウシュハレガシー(8着)はやはりここでは荷が重かったか、持ち前のスムーズな動きができなかった。2番人気のミスタカシマ(9着)は障害でのミスもあったが、全体として動きが厳しかった。牝馬としてやや曲がり角にあるのか心配されるところ。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 複勝 8 4枚  ワイド 1-2 1枚
  う~ん。狙ったジェイエースも3着どまりだったし、ミスタカシマもグンシンも止まってしまった。アオノブラックもいつも追っている馬ではあったが、今回はハンデが重いと思っていた。本当に裏目の予想ばかりで、当たらないもんだな。結局今年もマイナスを背負いながらばんえい記念に臨むことになってしまった。ま、ここまできたら取り返すというより、気持ちよく当てて次シーズンにつなげたい。
  今回収支 -4,350
   (通常分) -4,300  (配当)0 (投入)4,300
   (単複・ワイド) -50  (配当)1,650 (投入)1,700
  今年度累計 -39,140(3/15・ポプラ賞終了時点)
   (通常分) -30,340 (配当 73,460 - 投入 103,800)
   (単複・ワイド) -8,800 (配当 28,100 - 投入 36,900)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2019データ・馬券成績表)

  次回はいよいよクライマックス。3月21日土曜日、最高峰のレース。ばんえい記念(BG1)です。予想は前日までにアップしたいと思います。

2020年3月14日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第41回ポプラ賞(3/15)

  年度末4週連続の重賞シリーズもクライマックスに近づいてきました。来週はいよいよ大一番ばんえい記念があります。残念ながら今年度は最後まで無観客レースとなってしまいましたが、ネットによる視聴や馬券購入などで盛り上げていきたいと思います。まず今週の重賞、明け4歳と5歳の対抗重賞ポプラ賞にチャレンジしましょう。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第41回ポプラ賞(BG3)
(2020年3月15日(日)18:05発走 帯広10R ダ200m 4・5歳選抜別定)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
  インビクタ 牡4 750 島津新 松井浩 青毛 逃
4歳5位
アオノブラック 牡4 780 西謙一 金田勇 鹿毛 差
4歳2位
  アフロディーテ 牝5 770 西将太 西弘美 栗毛 先
5歳5位
  コウシュハレガシー 牡5 790 藤野俊 平田義 栗毛 先
天馬賞
ミスタカシマ 牝5 770 鈴木恵 槻舘重 栗毛 先
柏林賞など
キタノユウジロウ 牡5 790 松田道 村上慎 栗毛 差
銀河賞など
  ギンノダイマオー 牡4 750 藤本匠 松井浩 芦毛 先
4歳3位
ジェイエース 牡4 750 阿部武 山本正 栗毛 追
4歳4位
アアモンドグンシン セン5 810 長澤幸 小林長 鹿毛 逃
5歳1位
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「ポプラ賞」の概要と傾向
  年度末の連続重賞シリーズの第3戦は、4歳、5歳世代対抗重賞のポプラ賞。夏のはまなす賞に並ぶばんえいならでは出走条件で、それぞれの世代の重賞勝ち馬と賞金上位の馬により出走馬が構成される。特殊な条件ながら41回目と歴史を重ねていることからもわかるように、ばんえいの中間世代の実力馬が顔をそろえ、それなりに意味を持つレースであると言える。
  過去10年で1番人気は(4,3,1,2)となかなかの成績。3番人気以内の馬で8勝しており、ハンデ差が大きいレースの割には上位人気の馬を信頼できる。一方で人気薄の馬もしばしば連対しており、実力馬と勢いのある軽ハンデ馬との組み合わせが面白いか。年齢別では5歳馬が7勝3敗とやはり一日の長があり有利。牝馬も健闘している。4歳5歳を連覇した馬はセンゴクエースの1頭のみ。また、不利とされる端枠の馬がここでは意外にも活躍することが多く、1番枠が3連勝中である。騎手では鈴木恵介騎手が5勝とこのレースを得意としている。

今回のみどころ
  4歳、5歳それぞれの世代にスターや個性派の馬が揃い、これを比較するのは相当難しい。5歳馬は、ミスタカシマやアアモンドグンシンら古馬重賞で揉まれている馬が多く、経験では一日の長がある。一方、4歳馬の方は三冠馬メムロボブサップらがハンデを嫌ってか回避、しかし2着続きのアオノブラックらは古馬とも互角に戦っており力は遜色ない。また、夏のはまなす賞では現5歳馬のキタノユウジロウが勝ったり、その5歳馬同士のBG1天馬賞ではコウシュハレガシーが勝つなど、世代の中でも甲乙付けがたい状況になっている。ハンデ差の開きも大きく、展開も含めてかなり難解だが、レベルの高いレースになりそうだ。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 インビクタ:明け4歳。とにかく逃げてこそ持ち味が発揮できる。最後の粘りもあり特別戦では滅法強いが、重賞になると力を出せずに大敗している。今回はハンデ差を生かしたい。障害が得意というわけでもなく、一旦後手に回るとズルズルと下がることもある。
 2 アオノブラック:2歳時に重賞勝ちはあるが、他ではいつもライバルのメムロボブサップの後塵を拝していたが、互角の戦いは見せている。切れ味の鋭い馬だが、5歳馬勢に強力な同タイプの馬が揃っておりどこまで戦えるか。はまなす賞では2着に食い込んでいる。
 3 アフロディーテ:牝馬の世代重賞ではいずれも2着と常にミスタカシマの後塵を拝していたが、BG1ヒロインズカップでは、古馬も含めて押さえ込んで逃げ切り勝ち。全世代での牝馬チャンピオンとなった。前に行けるスピードに力強さも加わってきた。
 4 コウシュハレガシー:それまで善戦タイプだったが、天馬賞では各馬がもたつくところを障害力の良さで押し切り勝利。その後は古馬のオープンに挑戦しまずまずの成績を上げている。相手に合わせた走りができ大崩れはないが、勝ちきるには思い切った走りが必要。
 5 ミスタカシマ:牝馬代表格で同世代なら牡馬などが相手でも堂々トップ争いを展開。ただ近走はハンデ差や展開に泣いて十分力を出し切れていない。慌てると障害もミスが出ることも。好位置につけ、一瞬の切れ味で抜け出し最後まで粘るレースに持ち込みたい。
 6 キタノユウジロウ:5歳馬。夏にはまなす賞、銀河賞と連勝し、それまでの善戦止まりにピリオドを打っている。古馬重賞にも挑戦し、いずれも掲示板内に入る善戦を見せている。自在の脚を持ち障害もこなすが、できる限り先行して粘り込むレースがしたい。
 7 ギンノダイマオー:2歳時は常に上位争いを展開、2着4回とあと一歩のところまでいっていたが、ここに来てかなり伸び悩んでいる様子。近走は障害でも戸惑いを見せている。元々はスピードも障害力もある馬なので、立て直しのきっかけが欲しいところ。
 8 ジェイエース:3歳三冠ではダービーの3着を最高に、4着2回と上位には及ばなかったものの切れ味を生かし善戦している。その後はさらに勝ち星を重ね、明け4歳の特別戦・白雪賞では上位2頭を相手に接戦勝ち、今回もかなり有利はハンデをもらっており一発のチャンスか。
 9 アアモンドグンシン:5歳馬で実力は最上位、古馬相手でも強く、ドリームエイジ、チャンピオンカップの2重賞を制しているが、同世代の重賞では力を持て余し勝ちを逃している。障害を越えれば、鋭い切れ味と最後の粘りで強みを見せる。前半の流れが重要。

【はむ!の見解まとめ】
  4歳、5歳の世代間や、それぞれの世代内での力量差と、かなりのハンデ差が微妙に相まって非常に難しい予想。もちろん馬場状態にも留意する必要がある。この予想を書いている時点では晴れの予想でやや水分を含んでいるが重めの馬場になりそうか。
  レース展開だが、出走をめぐって当落線上にあったインビクタが無事出走できたのでやはりこの馬がハナを行きたいところだろう。アアモンドグンシンも前につけたいが、今回はトップハンデであまりペースを上げすぎると厳しくなることも、他に前の方に行きそうなのは、アフロディーテ、キタノユウジロウくらいか、ミスタカシマ、コウシュハレガシーやメムロボブサップあたりも好位置にはつけたいところ。障害は各馬どの位置で降りられるか。先行馬はなるべく後ろを離したい。前がもたつくとアオノブラックやジェイエースあたりが上がってきそう。
  当欄の印だが、ハンデに恵まれた4歳馬◎(8)ジェイエースを応援を兼ねて本命とした。まだ重賞勝ちはないが、今回は勝てる条件が揃っている。初の重量だがダービーより20kg重いだけで問題はないだろう。障害が怪しい馬だが、今の勢いなら乗り越えてくるだろう。リーディングを争う阿部武臣騎手がテン乗りでどう乗りこなすか。山本厩舎の初重賞制覇なるかも見もの。
  対抗には○(5)ミスタカシマがおもしろい。天馬賞では膝折、ヒロインズカップでは古馬相手にハンデを背負わされ800kgの荷物、とそれぞれ厳しい条件であった。それでも大崩れはしていない。今回は適重量で走れる状況にある。阿部騎手とリーディングを争う鈴木恵介騎手はこちらを選んできた。2頭の一騎打ちも考えられる。そして単穴だが、トップハンデでも障害さえ降りてくればということで▲(9)アアモンドグンシンを押さえたい。今回は条件は悪いものの、そこは実力馬、重量は経験しているし、気楽に走れそうな分、力は出せる状況にはある。あとは、力をつけてきた△(6)キタノユウジロウも有力な一頭。ただ謎なくらい力を出せず敗退することもあり、当日の調子も見ておきたい。
  あとは、4歳ながら切れ味がある注(2)アオノブラックが流れをつかんで来れば突っ込みも。実績馬(4)コウシュハレガシーも動きは良さそう。その他、逃げ粘りそうな(1)インビクタあたりにも目を配っておきたい。

はむ!の馬券狙いどころ:
  今年度もあと2週。最後のばんえい記念Dayには資金を残しておきたい。そのためにもしっかり当てたいのだが、かなり難解。ジェイエースとミスタカシマの2頭を軸に自分で印を打ったところに流していきたい。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 8=5→9,6,2,4 合計8通り 各200円
      8→9,6,2,4→5 合計4通り 各100円
      5→9,6,2,4→8 合計4通り 各100円
      9,6→5=8 合計4通り 各100円
  枠複 8=5,8,6 合計3通り 各500円 合計 4,300円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 8 600円  応援馬券(複勝分)8 400円
  ワイド 4=8,5,9,1 1=8,5,9 合計7点 各100円
  合計 1,700円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。

【コラム】無観客競馬(2)
  どうしてもコロナウイルス関連の話題になってしまいます。先月末から続いているイベントの中止要請が、感染拡大の状況から長引いています。国内でも相変わらず連鎖的な感染者が出ていますし、欧米などでも更に感染が拡大。ついにパンデミック(世界的大流行)ということになってしまいました。経済も混乱しており、本当に先の見えない状況です。国内でも、相次ぐイベントの中止、スポーツでも、大相撲の無観客、プロ野球やJリーグなどの開幕が延期、そして高校野球も前代未聞の中止となってしまいました。戦争を除いては大正時代の米騒動以来というから正に歴史的危機という感じです。競馬の方も無観客が継続、ばんえいもついに大一番のばんえい記念を含み今年度一杯無観客となりました。一番盛り上がる時期だっただけに寂しい限りですが、レースそのものは関係者の努力あって開催されるので、ネットを通じて馬券などで応援していきましょう。

2020年3月8日日曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第51回イレネー記念(3/7)

ばんえい重賞レース回顧
第51回イレネー記念(BG1)-2020年3月7日-10R 200m直 晴 2.0%
  1着▲(10)コマサンダイヤ(藤野俊) 2分01秒5
  2着○(6)トワトラナノココロ
  3着注(5)カイセドクター
   単勝 10 850円(3番人気) 馬複 6-10 2,050円 三連単 10-6-5 25,600円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○等は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい明け3歳によるチャンピオン決定戦、第51回イレネー記念は、3番人気のコマサンダイヤが障害を先頭に抜け出し、そのまま後続との差を広げて最後は大差で圧勝。重賞は3度目の出走で初制覇となった。藤野騎手はイレネー記念は3度目の制覇、今季重賞3勝で通算55勝目。金田勇調教師はこのレース初制覇で重賞は通算16勝目。

レース振り返り
  帯広はこの週の半ばに大雪が降ったが、その後は晴れとなり、適度な水分を含みやや力の要る馬場であった、
  レースは、スタート直後にキョウエイリュウがゲート内で立ち上がるシーンがあったが、すぐ立て直し事なきを得た。そして各馬勢いに乗って第1障害をクリア、障害を越えたあたりからアバシリルビー、トワトラナノココロが前に出て、キョウエイリュウもすぐに前に追いついた。1,2障害中間あたりからは、各馬刻みを入れてペースが落ち着き、その間に最内からコウテイ、大外からコマサンダイヤも上がってきて、5,6頭が先頭集団で出入りを繰り返しながら前に進んだ。第2障害手前に向かってさらにペースが落ち、その中からコウテイとトワトラナノココロが心待ち前に出て、コマサンダイヤそしてキョウエイリュウと相次いで第2障害に到着、ここまで68秒のややスローペース。
  各馬じっくり溜めたあと、障害を最初に仕掛けたのが最内のコウテイ、そしてコマサンダイヤが続いた。コウテイは坂の中腹でストップ、コマサンダイヤの方はしっかり踏み込んで障害の天板へ、そしてそのまま障害を越えて先頭で直線に入った。これを見るようにトワトラナノココロとキョウエイリュウが障害にチャレンジ、トワトラナノココロは一歩一歩踏みしめて障害を越えたが、キョウエイリュウは障害天板近くで力が入らず崩れ込んだ。その間に再び力を入れ直したコウテイが3番手、やや遅れたアバシリルビーが4番手が相次いで障害を越え、その後は後方から行っていたダイナマイトとカイセドクターが続いた。キョウエイリュウは完全に座り込んだ。
  先頭はコマサンダイヤが快調に飛ばし、後続を離しにかかる。トワトラナノココロは前を追うが勢いがなく差は離れる一方。コマサンダイヤはさらに勢いをつけ残り20mを切って10馬身程度の大きなリード。トワトラナノココロの方はさらにスピードは落ちたが、後続も勢いがない。コウテイが厳しくなったところをアバシリルビーが切れ味でかわし前を追うがこちらも息があがり、さらにダイナマイトとカイセドクターが並んで2頭をかわして前に出たが、こちらも前と脚色が同じになった。それらを尻目に先頭を行くコマサンダイヤは楽々ゴールを駆け抜け、圧勝となった。後続その時点で20mと大きく離れていたトワトラナノココロは懸命に最後まで粘り込み2着に入った。3着争いは残り20mを切ったところでカイセドクターが前に出て、トワトラナノココロに迫ったが追いつききれず3着、ダイナマイトが4着。圧倒的1番人気だったキョウエイリュウは障害で立ち直れず、そのまま競走中止となった。

次走へのメモ
コマサンダイヤ(1着):終わってみれば大勝。キョウエイリュウが転倒したからといっても、それ以上の強さを見せた。これまで勝ちきれなかったのがウソのようだ。やはり父ウンカイと母コマクインという血統、力強さと障害力がこういう大きなレースで生きてきたのであろう。重賞請負人と言われる藤野騎手の絶妙の手綱さばきもあった。まだまだこれから力をつけていきそうな馬で、今後の3歳三冠路線も中心的存在となるだろう。今回は崩れたキョウエイリュウとの再戦が見ものだ。ハンデがきつくなりそうな年度末の若草特別は使うかどうか。
トワトラナノココロ(2着):ある程度先行して、障害も時間はかかりながらもひと腰で越えて、この馬としては持てる力は十分出していたのではないか。できれば序盤からもう少し前に行きたかっただろうが、現状ではこんなところか。しかし苦しみながらも2着を確保できたことは収穫であったといえる。ハンデがもらえる年度末の若草特別は勝てるチャンスか。もちろんその後の三冠路線は狙える一頭だ。
カイセドクター(3着):やはりこの馬も現時点で出せる最高の力を発揮できたように思われる。前半の位置取りも後ろであったが、この馬にとっては問題のないところ。障害もひと腰で得意なところを見せた。ただ荷物が重くなったことに伴い全体の動きがやや重くなったか。上位に馬に比べるとまだやや力不足感があるのでこれからの成長に期待。実戦を積めば力はついてくるだろう。
ダイナマイト(4着):こちらも持てる力を出した上でのこの成績であった。やや経験不足の分、重賞では本来の切れ味は十分見せられなかったが、障害は切っていたし、それなりに粘りの走りはしていた。今回は経験を積めたので、今後は上位で安定して走れるよう賞金を稼ぐとともに力をつけていきたい。馬場は軽い方がよさそう。
コウテイ(5着):繰り上がり出走ながら、持ち前の先行力を見せて、見せ場までは作れた。掲示板内はひとまず善戦。障害をひと腰で越えられなかったのは、やはり初重賞の経験不足が出てしまったか。馬格のある馬なので、走りのセンスを磨けば力を発揮できる場面は出てくるだろう。
  その他では、キタノボブサップ(6着)は今回もナナカマド賞時と同様に前半から流れに乗れなかった。最後はじわじわ伸びていただけに出足の動きがカギ。牝馬勢はやはり力の差があったイメージ。アバシリルビー(7着)だけが果敢に攻めていたがそれでもついて行けず、最後は息が続かなかった。キョウエイリュウ(中止)は、敗因はいろいろありそうだが、無敗で来ていたために、実戦を使いづらかったのが本番で波に乗れなかったのが痛かったか。それでも世代のリーダーであることには変わりなく、来年度3歳三冠に向けて当然立て直してくるだろう。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 枠複 4-8 4枚 ワイド 5-10 5-6 各1枚
  やはり競馬。キョウエイリュウの転倒とは、こういうこともあるものだ。しかし▲○注と予想しておきながらせめて馬複ぐらいでも押さえられなかったものかとまた反省。カイセドクターからのワイドがうまく引っかかってくれていたので、少しだけ保険にはなったが、それでもマイナスには変わりない。それが毎回続いてボディブローのように効いてくる。今年度残り2レース、なんとか頑張りたいところ。
  今回収支 -2,650
   (通常分) -3,120  (配当)1,080 (投入)4,200
   (単複・ワイド) +470  (配当)2,700 (投入)1,800
  今年度累計 -32,140(3/7・イレネー記念終了時点)
   (通常分) -26,040 (配当 73,460 - 投入 99,500)
   (単複・ワイド) -8,750 (配当 26,450 - 投入 35,200)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2019データ・馬券成績表)

  4週連続の重賞シリーズ、翌週もあります。次は3月15日日曜日、4歳、5歳の世代選抜の重賞、ポプラ賞(BG3)です。いつものように予想は前日までにアップしたいと思います。

2020年3月7日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第51回イレネー記念(3/7)

  新型コロナウイルスの影響で、今週も無観客競馬が続きます。今月末まではこの状態が続きそうで残念ですが、ネットで楽しめますので応援してまいりましょう。今週のばんえい重賞は、明け3歳の最強馬決定戦イレネー記念です。なお、例年と違い土曜日の3月7日に行われるので注意が必要です。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第51回イレネー記念(BG1)
(2020年3月7日(土)18:05発走 帯広10R ダ200m 3歳オープン別定)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
  コウテイ 牡3 690 菊池一 槻舘重 鹿毛 先
父シベチャタイガー
キタノボブサップ 牡3 690 鈴木恵 服部義 鹿毛 先
父ナリタボブサップ
  ニセコヒカル 牝3 670 赤塚健 平田義 栗毛 追
父ホッカイヒカル
  ダイナマイト 牡3 690 藤本匠 大河和 鹿毛 追
父カネサテンリュウ
カイセドクター 牡3 690 渡来心 坂本東 鹿毛 差
父カネサテンリュウ
トワトラナノココロ 牡3 690 阿部武 坂本東 鹿毛 逃
父ナリタボブサップ
  アバシリルビー 牝3 670 西将太 金田勇 鹿毛 先
父カネサブラック
  アヴエクトワ 牝3 670 西謙一 久田守 鹿毛 逃
父コトノカツマ
キョウエイリュウ 牡3 690 松田道 村上慎 鹿毛 逃
父カネサテンリュウ
10 コマサンダイヤ 牡3 690 藤野俊 金田勇 青毛 先
父ウンカイ
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「イレネー記念」の概要と傾向
  ばんえいの今年度の2歳(明け3歳)三冠の最終戦。ばんえいの重賞では唯一顕著馬がレース名となっており、今年で51回目を数え一貫して帯広で開催されている。ダービーに匹敵するほど格調高いレースでむろん格付けはBG1。今年度デビューした全ての馬にとってまずはイレネー記念馬になることが最大の目標であるといえる。
  その時点でのトップ10頭が顔をそろえ、ハンデのない定量戦ということで、実力勝負が期待される。過去10年で1番人気は(4,3,1,2)と連対率としてはまずまず。そして2番人気も(4,3,2,1)とこちらもなかなか強い。その時点でのトップの馬と、同じぐらいの力を持ったライバルがそれを負かせに行くといったところか。力が拮抗していれば下位人気の馬でも勝つことはあるが、基本は上位人気が軸になると考えて良い。
  他のデータとしては、ここ2年は1000kgを切る馬体重の馬が勝つなど成長力はあまり重要ではなさそうだ。臨戦過程ではヤングチャンピオンシップ(以下ヤングCSと略します。)勝ち馬が2勝しか挙げていないのに対して、ナナカマド賞勝ち馬が5勝しており、こちらの方が信頼できそうだ。牝馬の優勝は21年前のアーティガールにまで遡り、かなり有力な牝馬でも3着に入るのがやっとで、歯が立たない状況。騎手では現役として鈴木恵介騎手が3勝とわずかにリード、藤野騎手、阿部騎手が2勝で続く。過去には大河原調教師が騎手時代に6勝とこのレースを得意としていた。

今回のみどころ
  なんといってもこの世代はキョウエイリュウが抜けており、能検1番時計のあと、ナナカマド賞、ヤングCSの重賞2勝を含み、デビュー以来無敗の10連勝中。ヤングCS以降は完全に休養に充て、センゴクエース以来の無敗の三冠馬を目指す。普段どおりに走れれば実力は抜けている。まずはその走りに注目したい。これに対抗する馬だが、ヤングCSで直線先頭に立ちあわやを思わせたブラックサファイアや牝馬重賞の黒ユリ賞で合ったエンゼルフクヒメが今回は回避。それなら、あとは常に上位で戦ってきたコマサンダイヤ、トワトラナノココロ、9月の平場戦でキョウエイリュウにわずかの差に迫ったアバシリルビーといったところが注目される。しかしキョウエイリュウを逆転するのは至難の業か。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)

 1 コウテイ:世代の賞金ランクは14番目であったが、回避馬が複数出てこの馬に出走権が回ってきた。これまで重賞、特別戦いずれも未出走で、いきなりのBG1挑戦である。デビュー戦で勝利して以降、出世が期待されたが勝ちきれず、下位クラスでの戦いが続いていた。既に1100kgを越える大きな馬体で力強さはあるが、今一つ動きが重かった。父シベチャタイガーは晩成型。斤量が増えれば本来の力発揮も。
 2 キタノボブサップ:直前のA-2クラスのレースを逃げ切り、最後の切符を手にして出走にこぎつけた。重賞はナナカマド賞に出走し4着の実績がある。終始安定した走りがこの馬の持ち味で、障害力もあり、最後までしっかり走りきれる。ただ流れが速くなると後手に回ることも。負担重量が重くなるのはペースが落ち着き歓迎材料か。1歳年上の全姉は重賞でも活躍しているヒメトラクイーン。どちらかというと晩成型か。
 3 ニセコヒカル:繰り上げ出走となった一頭だが、ナナカマド賞の時と同様にチャンスがあればいつでも出走する準備ができていたように思われる。そのナナカマド賞では牝馬最先着の6着、他に重賞では黒ユリ賞で4着に入っておりいずれも人気以上に走っている。父ホッカイヒカル同様に前半は後方に控え障害を越えてから直線で勝負する。一瞬の切れ味というより、じわじわ伸びて行くタイプ。ペースが落ち着けば見せ場も。
 4 ダイナマイト:デビューがやや遅れ、当初は非力さも見られたが徐々に成長。特別戦では青雲賞と十勝産駒特別でいずれも4着とまずまずの成績を上げた。重賞は初出走で重量への対応は未知数。切れ味の鋭さと爆発力がこの馬の強みで、下位クラス相手だとその持ち味が発揮されるが、上位クラスに入ると同タイプの馬に押されて埋もれてしまうことがある。自分のペースで行ければ素軽い動き見せ場は作れそう。
 5 カイセドクター:重賞はヤングCSのみ出走し、直線での切れ味を見せ上位とは差のない3着に食い込んでいる。この馬の持ち味はどんな展開でも対応できる自在性。障害もほとんど崩れることはない。A-1クラスの強い相手との対戦ばかりで、どうしても切れ味のある馬に押し切られて勝ちきれない部分もあるが、大敗もほとんどない。この冬に入り更に馬体も充実し力を付けてきており、流れをつかめば押し切れるか。
 6 トワトラナノココロ:重賞はナナカマド賞に出走。速い流れに乗りきれず5着に終わった。能検2番時計のあとデビューし常にA-1クラスで戦い上位争いを展開、入着率が高く着外の時も上位とは差のないレースをしている。脚質は先行して押し切るタイプ。障害は崩れることはほとんどない。直線の切れ味はまずまずだが、追い比べとなれば最後のスタミナに若干課題がある。父に似たタイプで大レースには強そうだが。
 7 アバシリルビー:完成度の高い牝馬で、常に上位で活躍。掲示板外も一度しかない。キョウエイリュウにわずかの差に迫った実績もある。重賞黒ユリ賞では1番人気に推され障害を降りて先頭に立つ場面もあったが直線で詰まって逆転負けを喫しておりリベンジを期する。直線の鋭い切れ味が武器だが、最後の10mで脚が上がる時があり、走りきれるだけのスタミナが課題。負担重量は黒ユリ賞で経験したので対応できそう。
 8 アヴエクトワ:重賞はナナカマド賞7着、そして黒ユリ賞では人気薄のところ逃げ粘って2着に入っている。やや遅めのデビューの後、連勝して上位クラスで戦い、近走はやや壁に当たっていたがまた自分の走りを見せている。この馬はとにかく前に行くことで持ち味を発揮、同型は強力だができればハナを切っていきたい。障害はまずまずこなせ、あとは直線での粘りにかける。馬体重の増加も緩やかで、まだ非力感はあるが。
 9 キョウエイリュウ:先述のように能検1番時計の後デビュー以来ナナカマド賞、ヤングCSの2重賞を含み10連勝と負け知らず。そして休養期間を経て満を持して出走してきた。もともと完成度の高い馬だったが、休養中にどこまで成長しているか、馬体重などにも注目。絶対的能力が高いため脚質は不明だが、ヤングCSの時のように一旦立ち後れてもすぐ巻き返し粘りも見せているところから、控えても戦えそう。
 10 コマサンダイヤ:重賞はナナカマド賞3着、ヤングCS4着など常に上位争いを展開しており、最近は掲示板を外しておらず非常に安定感がある。特に前走は有力馬勢を相手に直線で抜け出し圧勝し調子は上昇中。父ウンカイ、母コマクインと素質は十分。先行力と障害力がこの馬のモットー。ただ、切れ味に欠ける部分がり、全体の流れが速くなると追走一杯になる可能性も。自分からペースを作りに行きたいところ。

【はむ!の見解まとめ】
  明け3歳の大一番。とにかくキョウエイリュウの動きに全ての視線が注がれそう。馬場は木曜日までに降った大雪の影響がどこまで残っているか。しかし馬場の重軽はキョウエイリュウにはあまり関係がないか。
  展開だが、出足が速そうなのは、アバシリルビーとアヴエクトワの牝馬勢。これにトワトラナノココロが追いつき、コマサンダイヤ、キタノボブサップ、コウテイあたりが前に行くか。キョウエイリュウも遅れは取りたくないが、前回のようなこともあるので、落ち着かせて少し控えてから行くか。カイセドクターはさらにキョウエイリュウの動きをマークしながら行くか。先行馬が障害をスムーズにさばけば、キョウエイリュウの最後の脚を封じ込めることも可能か。
  そして当欄の予想だが、やはり◎(9)キョウエイリュウが大きく抜けている。ヤングチャンピオンシップ以来の久々の実戦でぶっつけ本番で、不安点はあるが、それらを差し引いても力の差が歴然。しかも今回は定量戦。普通に走れば大勝となるだろう。この馬が敗れるとすれば自滅のみだが、安定度からみてもその可能性も低いように思われる。
  相手だか、こちらは難解。キョウエイリュウを負かせに行くかによっても違いそう。先行力のあるのは牝馬2頭だが、やはり最後まで走り切れる馬ということで○(6)トワトラナノココロを推したい。出足が速く障害も安定しており、A-1クラスで常に上位争いを演じている。今回思い切って勝ちに行くか、順位より自分の走りに徹するかで違ってきそうだが、いずれにしても崩れることはなさそう。3番手には、こちらも先行力のある▲(10)コマサンダイヤをおく。勢いに乗ればこちらの方が前に行ける。大外に入ったのは気になるが、観客がいないこともあり、割引材料ではなさそうだ。
  穴っぽいところでは、A-2クラスを勝ってきた△(2)キタノボブサップがおもしろそう。こちらも崩れのない安定した走りが身上。力も付けてきた。入着に。他では、ペースが落ち着き、後方からでも届く展開になれば注(5)カイセドクターの末脚の鋭さには注意しておく必要がある。あとはやはり切れ味のある(4)ダイナマイト、牝馬勢からは繰り上がりながら末脚鋭い(3)ニセコヒカル、軽馬場なら先行力のある(7)アバシリルビーあたりも注目しておきたい。

はむ!の馬券狙いどころ:
  佳境には入っているのだが、じわじわと増えていくマイナス。ま、競馬が開催されていてネットで馬券が買える歓びを感じながら、今年度残り3週をがんばりたい。今週はBG1イレネー記念。キョウエイリュウは外せないので、あとはどこまで絞って流せるか、本命がコケる夢馬券も押さえておきたいがほどほどに、そこはワイドなどでカバーしたい。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 9→6,10,2→6,10,2,5 合計9通り 各200円
      9→6,5→6,10,2,5 合計6通り 各100円
      6,10→9→6,10,2,5 合計6通り 各100円
  枠複 8=8,6,2 合計3通り 各400円 合計 4,200円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 9 900円
  ワイド 2=6,10,5,4 5=6,10,4 4=6,10 合計9点 各100円
  合計 1,800円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。

【コラム】無観客競馬
  本当はLVRとか他の話題もしたかったのですが、やはり、今は先の見えない新型コロナウイルスの影響の話をしなければなりません。とにかく人の集まるイベントごとは中止。競馬のみならずスポーツイベントはほとんどが中止か無観客。ばんえいの場合も、特に感染者の多い北海道にあって、無観客競馬を受け入れざるを得ません。それでも我々ネットで馬券が買え、CSやネット中継で番組が見られる。それだけでもありがたいことです。こんな中開催を続けていただいていることに感謝したいと思います。ばんえいは、無観客競馬の期間3月8日までのところ、ひとまず16日まで延長となりました。そして20日の「ばんえい記念」を含む24日の最終日までも無観客競馬の可能性が強いです。年度末の一番盛り上がるところ残念ですが、なんとかこれ以上感染が広がらないことを祈って、ネットで応援しましょう。

2020年3月2日月曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第41回チャンピオンカップ(3/1)

ばんえい重賞レース回顧
第41回チャンピオンカップ(BG2)-2020年3月1日-10R 200m直 小雪 2.4%
  1着◎(4)アアモンドグンシン(長澤幸) 1分49秒1
  2着△(7)オレノココロ
  3着○(5)センゴクエース
   単勝 4 210円(1番人気) 馬複 4-7 450円 三連単 4-7-5 1,620円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○等は、はむ!の当初予想印)

  ばんえい今年度の優勝馬による重賞、第41回チャンピオンカップは、1番人気の5歳馬アアモンドグンシンが障害を先頭で抜け出し、後続の追撃をかわして快勝、秋のドリームエイジカップ以来重賞4勝目となった。長澤幸太騎手も同レースで優勝して以来の重賞制覇で、通算5勝目。このレースは初優勝。小林長吉調教師もこのレース初制覇で、重賞は黒ユリ賞に続く連覇で通算11勝目。

レース振り返り
  帯広はこの日朝から小雪が降ったり止んだりで、馬場は湿り気味、レース前後も雪が舞い、全体としては軽めの馬場であった。
  レースは、一斉のスタートから各馬ほぼ揃って第1障害へ、障害を越えたあたりから1番人気に推されたアアモンドグンシンが一歩前に出て、2番人気のセンゴクエースがこれをマークして続く展開。さらにコウシュハレガシー、キタノユウジロウらがこれに続いた。そして1,2障害中間あたりでは外からオレノココロが、内からはシンザンボーイが追いついてきた。トップハンデのコウシュハウンカイは後方からのレース。各馬は刻みを入れながらも早めの動き。その中でアアモンドグンシンが後続を引き離し気味で第2障害へ、そして障害手前まで先着、ここまで57秒と荷物の割には速いペース。これにオレノココロ、センゴクエースが相次いで到着した。
  第2障害もアアモンドグンシンが先に仕掛け、すぐにセンゴクエースも反応。アアモンドグンシンがスンナリ障害を越えたのに対し、センゴクエースは坂の天板近くで両膝を折る。それを見ながらオレノココロが仕掛けてこちらはしっかり坂を越えていく。後はシンザンボーイ、コウシュハレガシー、キタノユウジロウが相次いで障害をクリア、センゴクエースも立て直してこれを追う。
  先頭争いは、アアモンドグンシンが坂を下りて勢いに乗って後続を引き離しにかかる、4,5馬身離れてオレノココロも激しく追うが脚色は同じ。さらに後続はシンザンボーイらに、遅れたセンゴクエースも追いつき4頭の3番手集団を形成。アアモンドグンシンは残り20mを切って少しずつスピードは落ちるが依然3馬身ほどのリード、オレノココロも激しく追うが差は縮まらない。そして長澤騎手の必死の追いに応える形でアアモンドグンシンがゴールまで到達、そのまま先頭で駆け抜けた。オレノココロも最後は手綱を緩め諦めた形、それでも2着は楽々確保。以下はやや離れて、集団からセンゴクエースが抜け出し3着。続いてシンザンボーイが詰まったところをキタノユウジロウがかわし4着に入った。今年度BG1を連勝したコウシュハウンカイは最下位の7着に終わった。

次走へのメモ
アアモンドグンシン(1着):完璧なレース展開だった。終始先頭を行き、障害も慌てることなくクリア。あとは直線で走りきるのみ。これぐらい先に行かれればいくらオレノココロやセンゴクエースでも追いつけない。自分でペースを作れれば実力を存分に発揮できるというところを見せた。斤量もまだまだ対応できそう。さて次だが、5歳にしてばんえい記念にチャレンジするか。それともそれは来年以降の楽しみに回すか。とりあえず2週後にはポプラ賞もあるが、ハンデ的にはキツそう。それなら来年度当初のオッズパーク杯あたりからの始動となるか。
オレノココロ(2着):昨夏以来崩していた調子を考えれば、十分元の力を出せるところまで戻ってきた。障害もスムーズであった。今回は軽馬場で勝ち馬の勢いに一歩遅れた形になったが、本番のばんえい記念に向けての手応えは十分感じられたと言える。このまま本番に突入か、もう一戦特別戦あたりで調整を図るか。
センゴクエース(3着):やはり心配された障害の甘さが出てしまった。軽馬場でペースが速くなりやや慌てた様子。力を持て余したままの3着。全体としてはしっかり走れていただけに、このあたりで勝ち味を覚えておきたかった。連覇のかかるばんえい記念に向け、もう一戦実戦で立て直しに行くか。
キタノユウジロウ(4着):序盤から臆することなく積極的に行き、速い流れにもしっかりついて行って、最後は粘りの4着。前の馬には離されたものの5歳のこの馬にとっては上々の成績と言えよう。この馬の照準は2週後の重賞ポプラ賞、ぜひ勝ちたいレースだろう。
シンザンボーイ(5着):北見記念勝ち以降は若干壁に当たっていたイメージだが、今回は、速い流れにもかかわらず直線で上位争いを演じるなどかなり復調していたように見える。障害の上手さもさすがであった。ばんえい記念でもある程度力は出せそう。
  その他では、コウシュハレガシー(6着)は上位馬と相対的な力の差はあったものの、自分の走りそのものはでき、さほど離されていなかったので、今後さらに力を付けていけば十分戦えそう。コウシュハウンカイ(7着)はやはりハンデ差が大きく、無理をしなかった。序盤から後方に待機し、最後まで本番のばんえい記念を見据えて自分のレースを組み立てることに徹していた。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 単勝 4 7枚 馬複 4-7 1枚 三連単 4-7-5 1枚
  グンシンは理想どおりの走りで期待に応えてくれた。これは大きな収穫。センゴクエースの方はやはり心配した障害でのミスが出たね。それでも立て直して3着は立派。オレノココロはやはり実力馬、普通に走られたら来ちゃうよね。シンザンボーイも悪くはなかったけど相手のミス待ちだった。馬券は何枚か引っかかっているものの結局トータルとしてはマイナス。ま、大きく割り込まなかっただけよしとして、次がんばろう。
  今回収支 -1,460
   (通常分) -1,530  (配当)2,970 (投入)4,500
   (単複・ワイド) +70  (配当)1,470 (投入)1,400
  今年度累計 -32,140(3/1・チャンピオンカップ終了時点)
   (通常分) -22,920 (配当 72,380 - 投入 95,300)
   (単複・ワイド) -9,220 (配当 22,920 - 投入 33,400)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2019データ・馬券成績表)

  4週連続の重賞シリーズ、次は翌週3月7日土曜日、明け3歳のチャンピオン決定戦、イレネー記念(BG1)です。(日曜日ではないので注意しましょう)いつものように予想は前日までにアップしたいと思います。