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 こんにちは!Hamu's Sidewalk Cafeのマスター・はむ!です。
 この第2ブログでは、ばんえい競馬を中心に地方競馬などスポーツ一般中心について語ります。

2020年7月31日金曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第45回ばんえい大賞典(8/2)

  今週の重賞は3歳三冠の第一弾、ばんえい大賞典です。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第45回ばんえい大賞典(BG3)
(2020年8月2日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 3歳オープン別定)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
  サロマタイショウ 牡3 670 赤塚健 久田守 鹿毛 差
  コウテイ 牡3 670 菊池一 槻舘重 鹿毛 先
キョウエイリュウ 牡3 700 松田道 村上慎 鹿毛 差
  エンゼルフクヒメ 牝3 650 中山直 小林長 栗毛 差
  ダイナマイト 牡3 670 鈴木恵 大河和 鹿毛 追
ゴールドハンター 牡3 670 西謙一 金田勇 栗毛 追
コマサンダイヤ 牡3 690 島津新 金田勇 青毛 逃
トワトラナノココロ 牡3 680 渡来心 坂本東 鹿毛 逃
  ブラックサファイア 牡3 680 藤本匠 松井浩 鹿毛 先
10 カイセドクター 牡3 690 阿部武 坂本東 鹿毛 差
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「ばんえい大賞典」の概要と傾向
  ばんえいの3歳重賞の三冠レース、いわゆる中央競馬でいうところのクラシックの第1弾が「ばんえい大賞典」である。この後は11月に「ばんえい菊花賞」、そして年末に「ばんえいダービー」が開かれ、この世代の最強馬を競う。
  「ばんえい大賞典」の傾向だが、過去10年で1番人気が(2,1,1,6)とかなり怪しい。昨年、一昨年と1番人気が連勝したが、それまでは1番人気が9年連続で敗れるなど、重賞の中でも最も波乱の多いレースとなっている。一方で2番人気の馬が4勝しており、下位人気だと連対はわずかで、2,3番手の有力馬が狙い目ということになる。ばんえいの場合は3歳はまだ成長途上で、2歳時までに活躍していた馬とこれから強くなる馬の端境期であるというのも原因か。勝ち馬を並べてみても曲者的な存在の馬が多い。参考になりそうなのが前哨戦の「とかちダービー」の成績でここで活躍した馬が好成績を挙げている傾向にあり、夏に向けて調子を上げている馬に注目か。牝馬もかなり善戦。なお鈴木恵介騎手が唯一未勝利の重賞である。現役では(今回不出走の)藤野俊一騎手の3勝が最高だが、ここ2年は阿部武臣騎手が連勝している。

今回のみどころ
  この世代は、キョウエイリュウがデビュー10連勝と圧倒的に抜けていたが、イレネー記念でまさかの障害ミスで敗戦、その後も苦戦が続いていた。そのイレネー記念に勝ったのはコマサンダイヤ、先行力があり注目される。さらにキョウエイリュウにわずかの差に迫ったことがあるブラックサファイアあたりも一発がある。出遅れていた馬たちも力を付けてきており調子も良い馬が多い。このあたりで勢力図が変わることも考えられる。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 サロマタイショウ:重賞はヤングCSに出走し7着に入っている。中団待機から直線の切れ味で勝負するタイプ。障害は得意とは言えずスムーズではないが崩れることは少ない。上位馬に同型の馬が多く、追い比べになると見劣りすることも。前半でスムーズに流れれば。
 2 コウテイ:重賞はイレネー記念のみ出走。この時は繰り上げ出走ながら、積極的に前に行き5着と掲示板内に粘り込んだ。大型馬で、父シベチャタイガーの血かじっくり走るタイプで晩成型に見える。先行力が持ち前だがペースが速くなると厳しい。力勝負に持ちこめれば。
 3 キョウエイリュウ:2歳時は能検1番時計、デビューし後も破竹の勢いで10連勝、ナナカマド賞、ヤングCSと重賞も勝ったが、3冠目イレネー記念では障害転倒でまさかの競走中止と競馬に絶対はないことを証明してしまった。ただ実力は抜けており中心は間違いない。
 4 エンゼルフクヒメ:黒ユリ賞馬で牝馬の代表格。同レースでは中団からじわじわ伸びて最後で差し切ってゴール。中山騎手に初重賞制覇をプレゼントした。その後は休養に入り、7月に入ってから復帰、久々を叩いてそろそろレース勘が戻ってきそう。型にはまれば上位食い込みも。
 5 ダイナマイト:重賞はイレネー記念のみに出走。後方ながら鋭い追い込みを見せ4着に食い込んでいる。常にAクラスで戦っているものの、やや走りにムラがあり障害の不安定さもあって成績は上がっていない。爆発力はあるので一発の魅力は十分。前半で力を温存して行きたい。
 6 ゴールドハンター:重賞は今回が初出走。デビューが遅く当初は障害が上がれず苦労した。その後は抜群の切れ味を武器に上位進出してきたが、障害は今でも苦手意識は残っているようだ。スタート直後の騎手のクラウチングスタイルがこの馬の特徴。個性派に育っていくか。
 7 コマサンダイヤ:デビューの頃は非力感があったが、徐々に力を付け、ナナカマド賞3着、ヤングCS4着のあと、イレネー記念では障害をしっかり切って直線では他馬を引き離しての快勝。その後も上位馬相手に互角の戦いをしている。先行力と安定した走りに定評がある。
 8 トワトラナノココロ:デビュー時から常に上位で走っており、重賞はナナカマド賞5着、イレネー記念では逃げ粘っての2着。スピード抜群で常にハナを奪いに行くなど存在感を見せている。20戦連続で掲示板内に入る安定感も武器。課題は直線でのスタミナ、失速を防ぎたい。
 9 ブラックサファイア:能検4番時計。2歳秋になってから初勝利を挙げ、その後7連勝、ヤングCSではキョウエイリュウにあとわずかのところでかわされ2着、その後も勝ち星を挙げたが、一時期体調を崩して以降は慎重に調整されている。先行力で勝負するが切れ味も鋭い。
 10 カイセドクター:重賞はヤングCS、イレネー記念とも3着に入るなど、全体としては健闘を見せている。どちらかというと切れ味勝負の馬だが、じわじわ伸びて行くタイプ。障害もこなす。一方、軽馬場などで先行馬に先に行かれると、後手に回って追いつけないことも。

展開予想
  どちらかというと前に行くより好位あたりにつけたいタイプが多く、各馬様子を見ながらの展開となるか。馬場状態にも左右されそう。前に行きそうなのはトワトラナノココロくらい。スタミナを考えて引き離したいところだろう。これにコマサンダイヤ、コウテイあたりが続くだろう。注目のキョウエイリュウは課題のスタートが決まれば前の方に来るが、最近の傾向から中団待機か。切れ味にかけるゴールドハンター、ブラックサファイアあたりはやや後ろに位置取りしそう。いずれも第2障害までどの位置に付けられるか。障害は上手な馬が多いので、少しでもミスをした馬は脱落しそう。

【はむ!の見解まとめ】
  この世代はやはり二冠のキョウエイリュウが一歩リードしているものの、イレネーを勝ったコマサンダイヤがその後も勝ち星を重ねるなど成長著しく、他の馬も一発の魅力がある馬が多い。もともと波乱含みのばんえい大賞典で今回も何かが起きるのではと期待させる。そこで当欄ではトップハンデのキョウエイリュウ絶対ではないとみて、今回は◎(7)コマサンダイヤを本命にした。走りの安定度はこちらの方が一枚上、最近はA2クラスで古馬の実力馬を相手に連勝するなど勢いもある。障害も安心できる。軸の中心に。
  もちろん○(3)キョウエイリュウのスピードと爆発力は驚異的、例え遅れても最後でリカバリーできる力は持っている。イレネー記念のように崩れてしまわなければ、優勝争いは間違いない。ただ波乱要素を勘案して対応とした。他に一発の魅力がある馬も多いが、その中でも▲(10)カイセドクターは、重賞3着2回と確実に上位に食い込んでくる馬。じわじわ伸びるタイプで最後の粘りもある。重賞初挑戦の△(6)ゴールドハンターもおもしろい。障害には不安があるが最近は克服しつつある。力を付けてきている。切れ味の鋭さで食い込みも。
  あとはスムーズに前に出て他馬を引き離す展開になれば注(8)トワトラナノココロの前残りがあるか。他では、障害をまとめれば直線鋭い(5)ダイナマイト、牝馬の(4)エンゼルフクヒメも混戦になればじわじわ食い込んでくることもあり、余裕があれば押さえたい。あと、切れ味鋭い(9)ブラックサファイアも気になるが、やや障害に難ありか。

はむ!の馬券狙いどころ:
  今シーズン、今までのところはまずまずのペースで来ているので、ここでさらに弾みをつけたいところ。
  今回は各馬レベルが高く、キョウエイリュウを始め上位馬も油断は出来ない。しかも荒れる大賞典とくれば、少し大きいところも狙いたいところ。かといって冒険も難しい。そこで頭にコマサンダイヤを持ってきた。高配当はヒモ穴かワイドなどで。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 7,3,10 BOX 合計6通り 各200円
      7=3→10,6,8,5,4 合計10通り 各100円
      7→3,10,6→3,10,6 合計6通り 各100円
  枠複  7=3,8 3=8  合計3通り 各500円 合計 4,300円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 7 700円
  ワイド 10=7,3,6,5 5=7,3,6 合計7点 各100円
  合計 1,400円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。その際には次年度の方針なども示していければと思います。(コラム欄は休みます)

【コラム】コロナと観光
  8月になり、世間の新型コロナウイルスの感染拡大から半年以上たちますが、まだまだ感染者の増加は続いています。検査数が多くなったということもありますが、人々の心が緩み始めたことが最大の理由ではないかと案じられます。ただ我慢もいつまで続ければいいの?いう感じで、やはり経済も少しは動かしていかなければ、人々の生活に関わるということで大変です。そこで「Go To キャンペーン」なる観光促進策が出されましたがこれまた感染拡大の元凶になると不評。ここでは政策の善し悪しは述べませんが、ただ観光は地域経済を回すための資源になっている部分もあって、多くの人が動くことには不安があるものの、ある程度は動かさないと本当に観光で生計を立てている人々は苦しくなってしまいます。
  この話題と競馬と何の関係があるの?今やネット投票で参加できる時代じゃない。という意見もありそうですが、応援があってこそのスポーツです。そして、ばんえいの場合は北海道の文化遺産であり、ばんえい競馬が開かれる帯広は観光客が多く来てこそ地域が活性化し、それが農業や畜産業にも波及して、地域経済を支えるという部分があります。「Go To~」はその場しのぎでかつ拙速すぎた感じがしますが、やはり観光客は戻ってほしい。早くその日が来ることを願って。

2020年7月21日火曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第51回旭川記念(7/19)

ばんえい重賞レース回顧
第51回旭川記念(BG2)-2020年7月19日-10R 200m直 曇 1.7%
  1着○(3)ミノルシャープ(島津新) 2分12秒4
  2着◎(1)オレノココロ
  3着▲(6)コウシュハウンカイ
   単勝 3 500円(3番人気) 馬複 1-3 350円 三連単 3-1-6 1,610円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○等は、はむ!の当初予想印)

  古馬の重賞で今年からBG2となった第51回旭川記念は、3番人気の6歳馬ミノルシャープが障害先頭で抜け出し、そのままゴールまで駆け抜け、北斗賞に続く優勝で重賞通算4勝目、島津新騎手も北斗賞に続く重賞制覇で通算4勝。大友栄人調教師は旭川記念は3度目の制覇で重賞通算48勝目。1番人気オレノココロは惜しくも2着で、同一重賞4連覇はならなかった。

レース振り返り
  帯広はここ1週間はわずかな降水で、かなり乾燥してやや時計のかかる馬場であった。
  レースは、スタートからメジロゴーリキが飛び出し、ミノルシャープがこれに続く形でこの2頭が前に出て第1障害を越えた。後続はホクショウマサルがやや遅れ気味であったが全ての馬がクリア、各馬早めに刻みを入れゆったりしたペースに落ち着いた。1、2障害の中間あたりでは、前を行った2頭にオレノココロ、コウシュハウンカイ、そしてホクショウマサルも早めに追い上げ、大外のキタノユウジロウも中盤から前に近づいて行った。そして出入りを繰り返しながら同じようなペースで進み、ソウクンボーイ以外の6頭がほぼ一線のまま第2障害の手前に。ここまで77秒のスローペース。
  障害を最も早く仕掛けたのはキタノユウジロウ、思い切って踏み出したが、坂の天板手前でストップ。これを見るようにオレノココロとミノルシャープがほとんど同時に障害に挑戦。オレノココロは天板でやや躓き加減、ミノルシャープの方はしっかり踏み込んでスンナリと障害を越えこれが先頭、オレノココロもすぐに立て直し、直後に障害を仕掛けひと腰で越えてきたコウシュハウンカイと同時に障害を越えて前を追う。さらに一歩遅れてメジロゴーリキが障害をじっくり越えて4番手。5番手以降は大きく遅れた。
  先頭争いはミノルシャープが快調に飛ばし、4,5馬身のリードで逃げる。これにオレノココロとコウシュハウンカイが追うが差がほとんど詰まらない。ミノルシャープはそのままの脚色でゴールに近づく、2番手争いはオレノココロがコウシュハウンカイよりやや前に出て、さらに前を追うが、先頭のミノルシャープはゴール直前でも全く脚色が衰えず、むしろオレノココロの方が若干スピードが鈍って、4.5馬身の差のままミノルシャープがゴールを駆け抜け勝利した。その後ミノルシャープ前脚から倒れ込んだがゴールを越えた後だった。オレノココロはそのまま2着を確保。遅れ始めたコウシュハウンカイは、その後ろからメジロゴーリキが近づいてきたが、なんとかかわして3着に入った。ホクショウマサルは障害が上がらず最下位の7着に終わった。

次走へのメモ
ミノルシャープ(1着):この馬の時代が来たのではと思わせるような強い勝ち方であった。序盤から前には行ったものの無理はしておらず、力は温存。そして抜群の障害力でしっかり山をクリア、切れ味良く後続を引き離し、課題の最後の直線も楽に駆け抜けた。最後倒れ込んだことからみると、息はあがっていたと思われるがスピードが緩まなかったのはこの馬の成長と言えよう。次は当然8月のグランプリ。重量はさらに増えるが、この勢いならもう一丁というところか。
オレノココロ(2着):この馬としては申し分ない走りであった。ある程度レースを引っ張っていたし、障害も引っかかる場面はあったものの全く問題はなかった。馬体重も増え体調も悪くなかったようだ。ここは勝ち馬にうまく走られたというところだろう。荷物が重くなればさらに力を発揮する時が来るだろう。夏の体調維持がうまくいくか。
コウシュハウンカイ(3着):特にミスはなかったし、この馬らしい安定した走りはしていた。ただミノルシャープらにペースを作られ、自分で動けなかったのはこの馬が勝てないパターン。ただ今後荷物が重くなって流れが落ち着けば再びこの馬の出番が来るか。グランプリで連覇を狙う。
メジロゴーリキ(4着):一時期勢いがなく自信を失いかけていたようだが、今回はまず自分の走りに徹して、障害をしっかり上げることに重点を入れていたようだ。本来の力を出せれば勝負になるところを見せたのではないか。今後はどこかで大駆けもありそう。
キタノユウジロウ(5着):大きく離れた5着。ペースが落ち着いたこともあるが、思い切って前に付け、障害を先に仕掛けるという積極策で一瞬は見せ場を作った。障害を越えられていれば上位に入るチャンスはあったのではないか。今後も重賞でも戦えそう。
  その他では、ソウクンボーイ(6着)は、繰り上がり出走ということもあり、序盤から後方待機で、他馬の脱落を拾う作戦であったように思われるが、障害がやはり厳しかった。そしてホクショウマサル(7着)はやはり行き脚が付かず、中間は前に取り付いたがそこでも無理したのではないか。体調自体は悪くなさそうだったが、動きは重い感じが残り立て直しに課題が残った。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 三連単 3-1-6 4枚 ワイド 3-1 3-6 各2枚
  ミノルシャープは本当に強くなった。以前なら直前で失速してたんだが、最近はほとんどスピード落ちないんだよな。オレノココロも万全だったけど、ミノルシャープの強さが目立った。この調子でまだまだいけるんじゃないか?と言う感じ。馬券の方はま、なんとか入ってくれたけど、やはり配当が安いね。でも自分としては目一杯絞ってこれだから。わずかでもプラスに持って行けたから良しとしよう。
  今回収支 +1,220
   (通常分) +2,240  (配当)2,100 (投入)4,500
   (単複・ワイド) -1,020  (配当)580 (投入)1,600
  今年度累計 +10,880(7/19・旭川記念終了時点)
   (通常分) +11,610 (配当 33,210 - 投入 21,600)
   (単複・ワイド) -730 (配当 6,370 - 投入 7,100)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)

  次回は2週間後の8月2日(日)、3歳の三冠レースの第一弾、ばんえい大賞典(BG3)です。予想は前日までにアップしたいと思います。

2020年7月18日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第51回旭川記念(7/19)

  ばんえいは7月11日からようやく観客を入れた競馬が始まりました。今週の重賞は、今年からBG2に昇格した古馬重賞の一戦、旭川記念です。


はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第51回旭川記念(BG2)
(2020年7月19日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 3歳以上オープン別定)
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予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
オレノココロ 牡10 790 鈴木恵 槻舘重 青毛 差
  ソウクンボーイ 牡10 790 村上章 西邑春 鹿毛 追
ミノルシャープ 牡6 800 島津新 大友人 鹿毛 逃
メジロゴーリキ 牡6 790 西謙一 松井浩 鹿毛 逃
ホクショウマサル 牡9 790 阿部武 坂本東 鹿毛 先
コウシュハウンカイ 牡10 800 藤本匠 松井浩 栗毛 先
  キタノユウジロウ 牡5 790 松田道 村上慎 栗毛 差
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「旭川記念」の概要と傾向
  ばんえいのいわゆる「4大記念競走」の一つで、2006年までは現在廃止された旭川競馬場で行われていた。なお、当時の「旭川記念」は4歳馬限定のレースであり、現在の「旭川記念」は同競馬場で古馬重賞として行われていた「旭王冠賞」の性質の方を引き継いでいる。昨年度まで6月に行われてた北斗賞と時期を入れ替え、同時にBG3→BG2に昇格。さらに重要なレースとして位置づけられることとなった。
  北斗賞と時期が入れ替わったことにより、過去の傾向を見るには旭川記念と北斗賞の両方を見ておく必要がある。昨年までの10年間では、旭川記念としては1番人気は(5,1,3,1)とまずまずだが、北斗賞の方は1番人気は(4,1,1,4)とやや怪しくなっている。全体的にみても後に行われた北斗賞の方がやや荒れ気味。ただ今回は旭川記念としてBG2で行われることとなり、また、その後の8月のばんえいグランプリがBG1からBG2に落とされたことを考えると、傾向の変化を考慮に入れる必要がありそう。有力馬がここに力を入れてくることも考えられる。
  なお、実績馬も強いが、5歳6歳といった若馬も積極的なレースで抜け出すこともしばしば。騎手別では旭川記念が藤本匠騎手が5勝と抜けており鈴木恵介騎手が3勝で追っている。ちなみに北斗賞の方は、藤野騎手が4勝でリード。

今回のみどころ
  上記で述べたように、BG2に昇格したことにより、各陣営の力の入れ方にどのような変化が見られるか。基本的メンバーは北斗賞と同様のメンバーだが別路線に行ったり、休養したりする馬も多く、7頭立てと少数精鋭のレースとなった。その中でも北斗賞を逃げ切ったミノルシャープに勢いがありそうだが、同一重賞4連覇を目指すオレノココロや、コウシュハウンカイら実績馬勢も黙っていないだろう。ホクショウマサルらも巻き返しを図りたいところ。常連のセンゴクエースは今回出走を見送った。今後の勢力図を占う意味でも重要なレースになりそう。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 オレノココロ:改めて説明の必要もないばんえい界のトップランナー。10歳でも力は落ちていない。北斗賞では軽めの馬場で若馬勢が作る速い流れに遅れをとり障害でも手間取ったがそれでも立て直し3着まで食い込んでくるあたりはさすがと言えよう。夏負けが心配だが今年は問題はなさそう。馬体重の増減に注目。
 2 ソウクンボーイ:賞金ランクはベスト10内に入っていないが、重賞はチャンスがあれば顔を出しており、今年正月の帯広記念で3着に食い込んだように存在感を見せている。速いペースにはついていけないが、流れが落ち着き他馬が苦しむような展開になればスルスルと伸びてくる。障害はなんとか切っていきたい。
 3 ミノルシャープ:北斗賞では先手を奪い終始リードを保って逃げ切り勝ち、古馬重賞初制覇となった。それまでも上位とは互角に戦っていたが直線で失速し他馬に逆転されていた。ここにきて最後まで走りきれるだけの粘りと力をつけてきた。島津騎手との相性も良さそうだ。今回はハンデ差もあるが十分走れそう。
 4 メジロゴーリキ:実力馬ながらここ1年間全く期待どおりの成績は上げられていない。本来、抜群の先行力と障害力があり、力で勝負できる馬であったが、馬体が減って力が入っていないイメージ。ミノルシャープら同年代のライバルにも遅れを取っている。ただ3走前にはこの馬らしい走りを見せており流れに乗れば。
 5 ホクショウマサル:31連勝の華々しい記録を打ち立てたこの馬も、今シーズンはその反動が出たのか、自分らしい走りができていない状況。重賞もオッズパーク杯、北斗賞といずれも障害で苦しみ大敗している。ただ前走の特別戦あたりは鋭い末脚を見せて追い込んでおり、徐々に勝負勘は取り戻しつつあるか。
 6 コウシュハウンカイ:オレノココロと並びばんえい界を引っ張る横綱級の一頭。先行力、障害力そして安定感は抜群。今シーズンはオッズパーク杯で強みを見せ快勝したが、北斗賞では枠順の不利と馬体重の大幅減などがあって粘りきれなかった。立て直してくるであろうが、若馬勢に早く行かれると後手に回ることも。
 7 キタノユウジロウ:昨シーズンは重賞2勝を挙げ素質開花したが、今シーズンは壁にぶつかって大敗している。序盤から後手に回るなど自分の走りができていない。ただ前走特別戦では積極的に前を伺うなど意識はしているようだ。障害力はあるはずなので、しっかり前について行ければ上位に食い込むことは可能。

展開予想
  北斗賞とほぼ同じメンバーで流れもほとんど似たような形になると思われる。早く行きたいのがミノルシャープ、メジロゴーリキの6歳勢。今回はアアモンドグンシンらがいないので若干落ち着くか。あとはコウシュハウンカイあたりが続き、オレノココロやホクショウマサルは後方からという流れになりそう。課題は第2障害。恐らくミノルシャープはしっかり越えてきそうなので、後続の馬たちがどの位置で障害を降りられるかがカギとなる。各馬もたつくようだと北斗賞のようにミノルシャープが逃げ切り態勢に入ることも考えられる。

【はむ!の見解まとめ】
  帯広方面は今のところ降水も少なく、やや乾いた馬場でそれなりに時計はかかりそうか。上位拮抗というところだが、やはり同一重賞4連覇を目指す◎(1)オレノココロが条件的にも有利な状況でこれを本命とする。夏負けが心配な馬だが、今年はまだ暑くなっておらず順調に推移している。前哨戦の天の川特別では先頭で抜け出して逃げ切るというこれまでにない勝ち方を見せ、レースの幅が広がってきた。
  対抗は北斗賞を勝って絶好調の○(3)ミノルシャープ。最近は先行力だけでなく、粘りも出てきて、泣き所だった直線最後の失速が最小限になってきた。天の川特別では逆に追いかけるような動きも見せており、非常に充実している。ハンデ差10kgの分だけ割り引いたが上位は間違いない。オッズパーク杯で強い勝ち方を見せた▲(6)コウシュハウンカイも優勝争いの一角には入ってくるだろう。北斗賞は苦手の大外など敗因がはっきりしていた。今回は若馬勢が引っ張るペースにしっかりついていけるか。上位3頭が有力だが、割って入るなら△(5)ホクショウマサル。今シーズンは障害でも苦しむなど厳しいレースが続いているが、前走は一つ下のクラスの特別戦に出て障害をしっかり切っていた。ただ出足で遅れるというリスクもある。
  あとは注(4)メジロゴーリキがきっかけをつかんでいれば逃げて粘り込みも。序盤で流れに乗れれば(7)キタノユウジロウもしぶといはずだが今回のメンバー相手に5歳馬がどこまでやれるか。(2)ソウクンボーイは前が崩れれば浮上の可能性がある。

はむ!の馬券狙いどころ:
  今のところはなんとかプラスで乗り切っているが、徐々に貯金が少なくなっている。今回は少頭数ということもあるので、点数を絞ってしっかり回収して収支を維持していきたいところ。
  最近の充実度合いからオレノココロの方を本命に取ったが、ミノルシャープの粘りも怖いし、コウシュハウンカイも巻き返してきそう。当てたいけど配当も狙いたい。どこまで絞っていけるかが勝負。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 1,3,6 BOX 合計6通り 各400円
      1→3,6,5→3,6,5,4 合計9通り 各200円 合計 4,200円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 1 800円
  ワイド 3=1,6,5,4 合計4点 各200円
  合計 1,600円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。

【コラム】4ヶ月半ぶり観客レース
  当欄もここのところずっとコロナ関係の話でしたが、その中で今回は少し明るい話題。長い間無観客競馬の続いていたばんえい競馬ですが、7月11日からついに競馬場に観客を入れての開催となりました。(地方競馬では盛岡でも観客の入場再開が始まりましたが、中央競馬やその他の競馬場ではもうしばらく無観客競馬が続きます。)とにかく競馬場に人が戻ってきたのはうれしいことです。騎手や関係者も応援にさらに気合いが入ることでしょう。ただ、まだ世間では感染者が増え続けており、第2波の懸念がある状況、感染防止のためのいろいろな制限はついています。歓声も控えめにということで、まだ恐る恐るの再開といったところでしょう。元どおりの状況になるには、場合によって年月がかかりそうですが、その時がくるまでは静かに、でもしっかり応援し続けていきたいものです。

2020年7月6日月曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】回顧・第14回柏林賞(7/5)

ばんえい重賞レース回顧
第14回柏林賞(BG3)-2020年7月5日-10R 200m直 曇 1.7%
  1着△(4)メムロボブサップ(阿部武) 1分51秒4
  2着○(8)インビクタ
  3着 (7)サクラドリーマー
   単勝 4 430円(3番人気) 馬複 4-8 1,170円 三連単 4-8-7 11,800円
 ※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
  (◎○等は、はむ!の当初予想印)

  4歳世代の三冠レース第一戦、第14回柏林賞は、3歳三冠馬ながら3番人気となっていたメムロボブサップが障害2番手から直線で一気に抜け出して快勝。重賞は昨年のばんえいダービー以来6勝目となった。阿部武臣騎手はこのレースは2008年のホッカイヒカル以来12年ぶり2勝目、通算25勝目。坂本東一調教師はこのレース初制覇で通算12勝目。

レース振り返り
  帯広はこの週はぐずつき気味で、水分を含んでいるものの粘り気もあり、ある程度力の要る馬場であった。
  レースはややバラバラとしたスタートでコマサンブラックとアポロンが出遅れ気味、他の各馬は勢いよく第1障害を越えてた。先にハナを取りに行ったのがダイリンファイター。これに最内のアオノブラックもついていき、メムロボブサップも前に付けた。外からはじわじわインビクタが追いつき、このあたりが先頭集団を形成。各馬刻みを入れて出入りを繰り返しながら第2障害に向かう。そして概ね態勢が変わらないまま第2障害手前へ。ダイリンファイターがわずかにリードを保ちながら先着。ここまで54秒とややハイペース。続いてメムロボブサップ、インビクタ、アオノブラックの順で第2障害に到達した。
  障害はダイリンファイターとインビクタがほぼ同時に仕掛け、踏み込みながら坂の頂上付近へ。しかしダイリンファイターは坂の天板付近で一旦ストップ。その間にインビクタが障害をひと腰で越えてこれが先頭へ。これを見るようにしてメムロボブサップとアオノブラックが障害に挑戦。メムロボブサップは勢いよく障害を越えて、先に降りたインビクタに迫る。一方、アオノブラックはややつまづき加減で、立て直したダイリンファイターと共に一歩遅れて第2障害を越えた。後の馬は大きく離された。
  先頭争いは、インビクタに追いついたメムロボブサップがさらに切れ味を生かし一気に先頭へ、インビクタも付いていくが、メムロボブサップが引き離しにかかり、残り20mで3馬身ほどのリード。インビクタの内からはアオノブラックとダイリンファイターが並走しながら迫って3頭で2番手争い。先頭を行くメムロボブサップは勢いが止まらず快調にゴールに近づく。2番手争いの方はインビクタが粘り、アオノブラックが懸命についていくが脚色が同じになる。ダイリンファイターは失速ぎみ、そうしている間に後方から大きく遅れていたサクラドリーマーが一気にこの集団まで迫ってきた。先頭のメムロボブサップはそれらを尻目に見ながらスピードが緩むことなく、ゆうゆうゴールを駆け抜けた。10秒ほど離れて2着争いはインビクタがスピードは落ちたもののなんとか粘って2着。3着はゴール直前でサクラドリーマーがアオノブラックをかわして入った。1番人気になっていたアオノブラックはわずかに4着。2番人気のダイリンファイターはゴール前でストップし6着に終わった。

次走へのメモ
メムロボブサップ(1着):今シーズンはトップハンデもあって成績は上がっていなかったが、三冠馬の実力をここで見せ、終わってみれば強い勝ち方であった。懸念された障害の苦手意識も全く消えていた。ダービーの時と同様、序盤から攻めて行ったのも余裕を持ってレースを進められたということであろう。この後だが、秋の銀河賞で二冠を目指すことになるが、それまでに、ハンデの重そうなはまなす賞や、場合によっては夏のグランプリにも出走チャンスはありそうだが、どこに合わせてくるか。
インビクタ(2着):もうこれまでの逃げて粘るだけの馬ではなく、力を温存しながらしっかり最後まで押し切るという大関相撲を見せたイメージ。直線でのたたき合いを制したあたりは見応えがあった。レース運びに幅が出てきて、今後他馬にとって怖い存在になりそうだ。次の狙いはやはりはまなす賞だろう、初重賞制覇を目指す。
サクラドリーマー(3着):重賞でもようやく持ち前の目の覚めるような切れ味を見せることはできたが、全体として速い流れになった分遅れを取ってしまった。この馬は障害で時間がかかるのはある程度折り込んでおかなければならない。現状では着に入って良しというところか。自己条件の特別戦で勝ち星を重ねたい。
アオノブラック(4着):この馬としてはミスはなかった。ただ前半から力を使っていて、そこが後半の伸びを欠いた一因になっているように感じられる。トップハンデと最内枠というのが微妙に影響したか。決して力負けではないので立て直しは可能。次の狙いは昨年2着のはまなす賞。勝ちたいレースであろう。
ギンノダイマオー(5着):行き脚も良くなく、障害も何腰もかかっており、まだ復調には遠いイメージだが、それでも最後は掲示板まで入ってくるあたりは元々の力はある証拠。きっかけをつかめば復活は可能であろう。
  その他では、近走の好調から2番人気まで押し上げられていたダイリンファイター(6着)は思い切ってハナを切り見せ場は作ったが、障害でふた腰かかり、最後は一杯になった。しかし力を付けていることは確か。唯一の牝馬ジェイカトレア(7着)は自分の走りをしており障害のミスがなければ掲示板内もあった。重賞入着経験のあるアオノゴッド(8着)は前に行く素振りは見せていたが、全体の流れが厳しく追いつけなかった印象。

はむ!の予想(馬券)結果
  的中 枠複 4-7 3枚 ワイド 7-8 1枚
  やっぱりメムロボブサップ三冠馬。強かった。近走障害を苦しんでいただけにどうかと思っていたが、きちんと立て直していた。アオノブラックは周りの勢いに押されていたね。インビクタはよく粘った。
  ま、狙いを下げたボブサップが来てしまったからしょうがないね。よく枠複とワイドを押さえていたというところか。
  今回収支 -3,180
   (通常分) -2,400  (配当)2,100 (投入)4,500
   (単複・ワイド) -780  (配当)620 (投入)1,400
  今年度累計 +9,660(7/5・柏林賞終了時点)
   (通常分) +9,370 (配当 26,770 - 投入 17,400)
   (単複・ワイド) +290 (配当 5,790 - 投入 5,500)

今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
   ・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)

  次回は2週間後の7月19日(日)、今年からグレードが格上げになる古馬重賞、旭川記念(BG2)です。予想は前日までにアップしたいと思います。

2020年7月4日土曜日

【はむ!のばんえい競馬watch2020】重賞予想・第14回柏林賞(7/5)

  今週の重賞は4歳三冠路線の第一弾、柏林賞です。

はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第14回柏林賞(BG3)
(2020年7月5日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 4歳オープン別定)
はむ
予想

  馬     名 性齢 負担
重量
騎手 調教師 備 考
アオノブラック 牡4 720 西謙一 金田勇 鹿毛 差
ダイリンファイター 牡4 690 赤塚健 小林長 青毛 逃
アオノゴッド 牡4 690 村上章 金田勇 栗毛 差
メムロボブサップ 牡4 720 阿部武 坂本東 鹿毛 差
  ジェイカトレア 牝4 670 菊池一 平田義 青毛 先
  コマサンブラック 牡4 690 鈴木恵 金田勇 青毛 差
  サクラドリーマー 牡4 690 藤本匠 今井茂 鹿毛 追
インビクタ 牡4 700 藤野俊 松井浩 青毛 逃
  アポロン 牡4 690 長澤幸 服部義 芦毛 差
  10 ギンノダイマオー 牡4 700 西将太 松井浩 芦毛 先
 ※脚質ははむ!の主観。出走馬等の正確なデータは主催者のものを参照ください。

「柏林賞」の概要と傾向
  ばんえい独自の4歳世代重賞の三冠(柏林賞、銀河賞、天馬賞)の第一弾。「柏林」は、ばんえいの帯広競馬場の近くの「柏林台」の地名から取ったもので、十勝の防風林を形成する木の一つとして柏の木があることからこの名がついたといわれる。
  傾向は、過去10年で1番人気は(2,2,0,6)とかなり苦戦。2,3番人気もそれぞれわずか1勝と芳しくない。一方4番人気が5勝もしているのが特筆もの。三連単が発売されて以降の8年間で6回までが万馬券となっており、全体として波乱傾向のレースと言って良い。これはクラスによるハンデ差が大きいのが波乱要因の一つであると思われる。実績馬が重いハンデを課せられている一方、この時期になってから力を付けてくる上がり馬が軽ハンデを生かして大駈けしてくるといった、複雑な要素が絡んでいるからであろう。騎手別では鈴木恵介騎手が過去4勝と大きくリード。また、槻舘重人厩舎が4連覇中であったが今回は同厩舎からの出走馬はいない。

今回のみどころ
  この世代は、メムロボブサップが3歳シーズンで三冠を獲得し一歩リードしていたが、今年に入って他の各馬もそれぞれ急成長を示している。その第1人者がアオノブラック。ポプラ賞など重賞2勝を挙げているほか、メムロボブサップとも互角の戦いをしている。2強の様相だが、もちろんハンデ差などを生かせば他の馬にもチャンスはある。トライアルのライラック賞を勝ったサクラドリーマーや同2着のインビクタ、特別戦を勝ち上がってきたダイリンファイターらが注目されるところ。

各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
 1 アオノブラック:重賞では2勝の実績もあるが、2着3回、3着3回と、確実に上位に入り安定感があるのがこの馬。障害もしっかり対応でき、直線では切れ味もある上最後まで粘れる。相手に合わせる傾向にあり後手に回ると追いつけないことも。最内枠は勝った経験ある。
 2 ダイリンファイター:母はオークスなどを勝ったダイリンビューティ。障害が上手で、先行して力強く走りきる馬だった。その仔のこの馬も当初は力不足であったものの、ここにきて特別戦を勝つなど素質の片鱗が見えてきた。母譲りの障害力と先行力で粘りの走りが見られるか。
 3 アオノゴッド:アオノブラックと同一馬主の馬ながら、こちらは目立たぬ存在。しかし重賞などでは人気薄ながら上位に食い込んで高配当を演じることがしばしば。後方待機から、障害を越えればいつの間にかこの馬がいるということがある。切れ味と粘りもある。
 4 メムロボブサップ:昨年度の三冠を含めここまで重賞5勝と、実績は世代no.1。昨年末のダービー勝利以降はハンデ差もあって思うような走りが出来ていない様子だが、一方、古馬一線級相手に互角のレースをしている。障害で若干もたつく傾向があり立て直したい。
 5 ジェイカトレア:昨年度のオークス馬。同世代牝馬では一歩抜けた存在だが、牡馬勢の中に入ると動きの面でやや見劣り感がある。ただ最後まで粘り強く走れるタイプで、障害もある程度こなせるので。好位置につけ前が崩れる展開になれば食い込んでいくことも可能。
 6 コマサンブラック:回避馬が出たため出走権が巡ってきた。重賞出走は昨年末のダービー(7着)が唯一でそれ以来の出走となる。父ウンカイ、母コマクインと活躍馬を両親に持ち素質は十分で、障害力はあるが、直線での切れ味はいま一つ。ただ最後まで粘り強く走れる。
 7 サクラドリーマー:抜群の切れ味を持っていながら、障害で苦戦するなどなかなか生かせないでいる。ただトライアルのライラック賞では目の覚めるような追い込みで他馬をまとめてかわして勝利した。一旦障害を越えられれば、メンバー中随一のスピードが生きる。
 8 インビクタ:逃げてこそ持ち味が発揮できる最近では珍しい個性派。とにかくハナを切って、先に障害を抜けて後はどこまで粘れるか。後続が苦戦すればまんまと逃げ切ることも。ただ障害は得意というわけでなく重賞など重い荷物のときは焦って行くと自滅することも。
 9 アポロン:これまで通算16勝で2着、3着は2回ずつ、着外が24回と極端な成績。流れに乗れればスピードと勝負強さを見せるが、一旦遅れを取ると全く走らない。好不調の波が大きい。ただ馬体は充実してきており、走りの安定度は増している。前に行ければ一発も。
 10 ギンノダイマオー:2歳から3歳にかけて4度の重賞2着に入ったころは、スピードがあり安定した走りを見せていたが、近走は流れに乗れず障害でも力が入らないなど、全体的に伸び悩んでいる印象。トライアルでも見せ場を作れなかった。きっかけをつかみたい。

展開予想
  そこそこの降水があったため馬場状態は軽めに推移か。重量格によるハンデ差があり、特にトップハンデの有力2頭(メムロボブサップ、アオノブラック)がどのような位置取りで行けるかがポイント。何が何でも先行したいのがインビクタ、それにダイリンファイターも前に付けるだろう。あとは好位置狙い。有力2頭もある程度は早めに動くか。インビクタはとにかく先頭で障害を降りて大きく離したい。アオノブラックはどの位置で障害を越えてくるか。メムロボブサップの方は焦ると障害のミスが出ないか。上位がもたつくようだと、サクラドリーマーやアオノゴッドあたりが後方から一気に追い込んでくることも。

【はむ!の見解まとめ】
  3歳三冠馬のメムロボブサップが実績では抜けており注目されるところだが、トライアルでは障害で苦しむなど不安点もある。一方、アオノブラックが力をつけてきておりその差はほとんどない。あとはハンデ差を生かして浮上する馬にも目をやりたい。
  そこで当欄では◎(1)アオノブラックの方を本命にした。安定度で一枚上、障害もしっかりこなせている。最内枠に入ったが特に不利はなさそう。少なくとも連は外さないだろう。
  対抗には、先行逃げ切りを図る○(8)インビクタを持ってきた。最後の粘りも出てきており、斤量的にも前残りの可能性は十分ある。もう一頭狙ってみたいのが▲(2)ダイリンファイター。こちらも先行力があり最近メキメキ力をつけている。前半で力を少しでも温存出来れば先に抜け出すことも可能。
  そして△(4)メムロボブサップだが、最近の調子や障害ミスのリスクを見て入着にとどめた。もちろん力は認めるところ。あとは、大きいレースに強く直線でじわじわ伸びてくる注(3)アオノゴッドも押さえておきたい。切れ味鋭い(7)サクラドリーマーは一発があるが、障害次第ということもあり全面的には狙いづらい。繰り上がってきた(6)コマサンブラックも先に重賞制覇した弟に続けと思い切って攻めてくるか。

はむ!の馬券狙いどころ:
  今シーズンの重賞4本目。ここまでのところはまずまずの収支で推移しているが、なんとかこの調子をキープ、あわよくば増やしていきたい。
  一応アオノブラックから入るが、インビクタとダイリンファイターの荷物の軽い2頭がどこまで先行していくかに注目したい。そしてボブサップが来たらごめんなさいというところか。

【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
  三連単 1→8,2,4→8,2,4,3,7 合計12通り 各100円
      8,2→1→8,2,4,3 合計6通り 各100円
      8,2→8,2,4,3→1 合計6通り 各100円
  枠複 1=7,2 2=7 合計3通り 各500円
     4=7,2 合計2通り 各300円 合計 4,500円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
  単勝 1 700円
  ワイド 8=1,2,7,6 2=1,7,6 合計7点 各100円
  合計 1,400円で勝負! 

  今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。その際には次年度の方針なども示していければと思います。(コラム欄は休みます)

【コラム】ようやく
   長い長い新型コロナウイルスの影響、この欄もこんなことばかり書かなければならないのが残念です。世の中は少しずつ通常に戻りつつあるものの、東京では連日100人以上の感染者が判明するなど肝心の感染拡大が収まらない状況です。しかしもう4月ごろのように完全な行動自粛というわけにはいかないでしょう。一人一人が新しい生活様式でソーシャルディスタンスを保って感染防止をしながら過ごしていくしかないのかな。というところです。
  スポーツではプロ野球やサッカーなどもようやく開幕、ただ観客が入れるようになるまではもう少しの辛抱、たとえ入れるようになっても当分は入場人数を減らして間を開けながらということになりそうです。そして競馬に関しても、場外での馬券発売は再開しつつあるものの、本場に観客を入れての開催はここまで見合わせ。やはり人が集まると密になりますからね。かといってやはり観客がいてこその競馬。ばんえいは7月6日まで無観客、その後は未発表ですがなんとか観客を入れられないか模索中だと思われます。今後を見守るしかありません。