ばんえい重賞レース回顧
第13回天馬賞(BG1)-2020年1月3日-10R 200m直 晴 1.7%
1着△(4)コウシュハレガシー(藤野俊) 2分08秒9
2着○(10)アアモンドグンシン
3着◎(9)ミスタカシマ
単勝 4 2,510円(6番人気) 馬複 4-10 2,600円 三連単 4-10-9 49,960円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい明け5歳の重賞、第13回天馬賞は、6番人気の伏兵コウシュハレガシーが各馬障害で苦しむ中、先頭で抜け出して押し切って快勝。重賞は11回目の挑戦にして初制覇。なお、同馬は昨年このレースを優勝したメジロゴーリキの全弟であり、兄弟での同一重賞連覇となった。これはばんえい史上初。藤野俊一騎手は天馬賞初優勝、重賞は今季2勝で通算53勝。平田義弘調教師もこのレースは初優勝となった。
レース振り返り
帯広方面は前日ほど風は強くないものの、乾燥が続き、馬場状態はやや重めといった状況。
レースは、マツノタイガーが熱発のため競走除外となり9頭の争い。スタートから各馬一斉に飛び出し、第1障害を越えてもほぼ横一線。小刻みに息を入れながら出たり入ったりを繰り返し、アアモンドグンシン、キタノユウジロウ、ミスタカシマの外枠の人気3頭が心持ち前に行こうとするものの、牽制しあっているのか特に飛び出していく馬もいないまま、1,2障害中間まで同じような態勢。その後は、内枠の馬らも相次いで並びかけ、サンシルクラポピーとハマノダイマオーが後ろから行った以外はほとんど差はないまま進む。その後第2障害手前に向け人気3頭がややスピードを上げ、結局3頭がほぼ同時に障害手前に先着した。ここまで61秒と平均よりやや遅めのペース。
3頭に続き、オレワチャンピオン、ジェイコマンダーといったところが続いて障害手前に到着したところで、最も先に障害を仕掛けたのはキタノユウジロウ。しかし坂の7分どころで止まり動けない。それを見ながらミスタカシマとアアモンドグンシンがほぼ同時に障害を仕掛け。ミスタカシマは天板まで脚がかかったもののそこで勢い余って膝から崩れた。アアモンドグンシンの方も坂の中腹でストップし次の反応が鈍い。続いてオレワチャンピオンも障害に挑戦するがこれも膝折、そうしている間に内枠の馬たちが障害に挑戦、その中から障害をひと腰で越えたのがコウシュハレガシー。これが先頭で直線へ。
直線では、コウシュハレガシーがリードを広げにかかり、同じく障害をひと腰で越えたオールラウンダーと立て直したオレワチャンピオンが続く。そして崩れから立ち上がったミスタカシマが4番手、最内で障害に2,3発かかっていたジェイコマンダーが5番手、さらにかなり離れてキタノユウジロウ、アアモンドグンシンがようやく障害を降りた。
そのころには先頭のコウシュハレガシーは残り30m地点を進む。5,6馬身離れてオレワチャンピオン、オールラウンダーと続き、そしてその後ろからミスタカシマがじわじわ迫る。さらに後方からはアアモンドグンシンがキャンターで激しく追う。しかし前との差は大きい。コウシュハレガシーは残り10mでも5,6馬身差でゴールに徐々に近づいていた。2番手集団の方が脚色が鈍ったところをミスタカシマが並び、更に大外からアアモンドグンシンが一気に追い込みんできた。2番手集団をまとめてかわして2番手まで上がるがここまでが精一杯。先頭を行くコウシュハレガシーは最後にはさすがにスピードは緩んだものの、リードを守ったままゴールを駆け抜けた。アアモンドグンシンは激しく追って最後は2馬身差くらいまで迫ったが届かず2着。その後ろは各馬一杯になる中ミスタカシマが他馬との混戦を抜け出して3着に入った。オールラウンダーが粘って4着。2番人気のキタノユウジロウは立て直しが遅れた上、直線での脚も鈍り7着に終わった。
次走へのメモ
コウシュハレガシー(1着):重賞は2着や3着が多く、なかなか勝てなかったこの馬がここで花開いた。今回は近走の成績からやや人気を落としていたが、その分じっくり攻めることができ、障害もひと腰、後は粘るのみというこの馬の理想の展開に持ち込んだ。久々にこの馬に乗ったベテラン藤野騎手の手綱捌きも絶妙であった。馬体も大きくないもののしっかり作ってきており兄のような安定感がある。この後はチャンピオンカップでトップ馬の胸を借りるか。
アアモンドグンシン(2着):序盤で前に行き切れず、障害でも立ち止まり、この馬の最も懸念された展開になった。最後の鬼脚は目の覚めるものがあっただけに、もったいなさこの上ない。落ち着いた展開の方が向いているのであろう。次の狙いはやはりチャンピオンカップか。古馬との対戦のみならず、ここでのライバルたちとの再戦が楽しみである。
ミスタカシマ(3着):隣の馬が障害で止まったのを見て、一気に障害を越えようと挑んだが、勢い余って完全に崩れてしまった。それでも立て直して3着まで取り戻したのはさすが実力馬といったところであろう。次に期待。次の狙いはやはりヒロインズカップでまず女王の座を確立させたいところだろう。
オールラウンダー(4着):こちらも障害力が生きた。各馬が苦しむところをコウシュハレガシーと共にひと腰でクリア、最後は経験不足の面は出たものの、しっかり走りきっての4着は今後に向けた収穫の方が大きかったといえる。今後は当面自己条件の特別戦などでの活躍を期待。
サンシルクラポピー(5着):当初からこの相手は厳しいと思われたが、無理に追わずこの馬のペースでの走りに徹し、最後は前の馬を拾って掲示板内に潜り込んだ。高重量で苦手の障害を克服できたことは大きい。次の狙いはやはりヒロインズカップか。
その他では、オレワチャンピオン(6着)は先行馬として他馬を引っ張るような展開に持って行けず、得意な障害でも引っかかってしまい最後も失速。馬場も向かなかった。キタノユウジロウ(7着)も今回は障害の反応が特に悪かった。重量は経験していたので問題ないはずだが有力馬との牽制で力を使ったか。ハマノダイマオー(8着)は荷物が重く序盤からついて行けていなかった。ジェイコマンダー(9着)も高重量になると特に動きが悪くなるタイプだ。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 枠複 4-8 5枚 ワイド 4-10,4-9 各1枚
レガシーの頭はさすがに買えなかったものの、8枠から流した枠複が引っかかってくれて、5枚入れていたのでなんとかプラスに持って行けた。大きい配当ではなかったが、前日の帯広記念が全くのゼロだっただけに、その負け分を取り返した形、なんとか助かったというところ。それにしても有力馬が相次いで障害で苦しむ結果になるとは、やはりばんえいは難しいよ。
今回収支 +5,460
(通常分) +4,850 (配当)9,350 (投入)4,500
(単複・ワイド) +610 (配当)1,910 (投入)1,300
今年度累計 -22,970(1/3・天馬賞終了時点)
(通常分) -13,090 (配当 69,410 - 投入 82,500)
(単複・ワイド) -9,880 (配当 18,620 - 投入 28,500)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2019データ・馬券成績表)
このあと重賞は1か月ほどお休みです。(その間にもばんえいは毎週土日月と行われており、準重賞レースもあります。)次回重賞は2月9日、古馬牝馬の女王決定戦、BG1のヒロインズカップです。予想は前日までにアップしたいと思います。その間はツイッターや他のブログの記事を動かすかもしれませんので、そちらの方をお楽しみに。
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