ばんえい重賞レース回顧
第49回イレネー記念(BG1)-2018年3月4日-10R 200m直 曇 2.0%
1着▲(4)カネサダイマオー(藤野俊)2分08秒3
2着◎(6)キタノユウジロウ
3着○(8)オレワチャンピオン
単勝 4 1,030円 馬単 4-6 2,970円 三連単 4-6-8 7,620円
※その他の配当、結果は主催者のものを参照ください。 (◎○▲△等の印は、はむ!の当初予想印)
ばんえい明け3歳チャンピオン決定戦、第49回イレネー記念は、4番人気のカネサダイマオーが障害6番手の後方から追い込みゴール手前で差し切り勝ちで重賞初制覇、父カネサブラックも種牡馬として初めての重賞制覇となった。藤野騎手は重賞は11月のクインカップ以来今年度4勝で通算51勝目。
帯広は前々日に大雪が降ったものの、その後は晴れて気温も上がり、かなり時計のかかる重馬場となった。
レースはスタートから各馬勢いよく飛び出し、第1障害はほぼ同時に越えたものの、そこからは各馬小刻みに止まりながら進むゆったりした展開に。一団から徐々に、前に行くと見られていた1番人気オレワチャンピオンが抜け出し、続いてブラックエース、アアモンドグンシンといったところが前を行く形。第2障害手前までにはキンツルモリウチやカネサダイマオーもこれらに近づいてくる。ここまで59秒。ほぼ全馬が揃ったところで、まずオレワチャンピオンが障害を仕掛け、その後数頭がほぼ一斉に障害に挑戦。オレワチャンピオンは力強く腰を入れていったが天板近くで一旦ストップ。それを見るように各馬障害を仕掛けるがそれぞれ苦労しひと腰で越える馬はいなかった。この時点でカネサダイマオーも遅れずに障害に挑戦するがやはり立ち止まる。結局オレワチャンピオンが最初に障害を抜け出し先頭へ、続いて降りたのが一歩遅れて障害に挑戦したキタノユウジロウ。膝を折りかけながらも勢いで越えて2番手に。大外のコウシュハレガシーもグイグイ強引に引っ張るように障害を越え3番手、その後は一歩下げて障害にチャレンジしていたジェイコマンダー、一歩ずつ力を入れて越えたキンツルモリウチと続き、そしてカネサダイマオーがようやく6番手で障害を越えた。その時点で先頭を行くオレワチャンピオンは残り30mの地点へ、半馬身差でキタノユウジロウがじわじわ近づき、コウシュハレガシーがこれを追う展開。しかし残り20mの地点でオレワチャンピオンが失速し立ち止まる。そこをキタノユウジロウがかわし先頭に出た。コウシュハレガシーも近づくが、オレワチャンピオンが再発進。この時点で後ろから一気にカネサダイマオーが近づいてきていた。残り10mで1馬身リードのキタノユウジロウも脚色が鈍くなるが、オレワチャンピオンも厳しくなり追いつけない。その間に内枠のカネサダイマオーがじわじわ追いついて、残り5mでオレワチャンピオンが再び止まったところを逆転、さらに前のキタノユウジロウに近づき、ゴール直前でかわしてそのままゴール。鮮やかな差し切り勝ちとなった。2番人気キタノユウジロウは止まらなかったものの最後の最後で逆転され2着、オレワチャンピオンは最後一杯になりながらも後続のコウシュハレガシーも同じように厳しくなったこともあり、かろうじて3着を確保した。
  カネサダイマオー(1着):見事な末脚を見せての差し切り勝ちだった。障害が課題だったが、今回は重馬場で全体のペースが遅くなったこともあり、慌てずに障害に取り組むことができ、崩れることもなかった。降りてからの脚はさすがで、スピードのみならず力強さもあった。勝ちっぷりからも今回運良く勝てたわけではなく、この馬の持ち味をしっかり出せれば常に勝つだけの力は持っていたといえる。次シーズンはもちろん3歳クラシック路線を狙っていくだろうが、一方、次シーズンでは古馬格付けでおそらくA2~B1あたりにランクされる。初めは厳しいだろうが、ファンとしては是非古馬にも挑戦して実戦で力を付けていってほしいところだ。それだけのセンスは持っている馬とみる。
  キタノユウジロウ(2着):レース運びは完璧であった。しっかり番手につけて障害を上手くさばいて前に取り付いていった。オレワチャンピオンをかわし先頭に立ったときはやったと思わせたが、勝ち馬の追い込みに足元をすくわれた形だ。前を追うレースをしていく以上致し方ない。しかしトップクラスの力は十分持っていることは証明された。今後のクラシック路線でも中心的存在になることは間違いない。まず次のターゲットは最終節の3歳戦若草特別かシーズン明けの3歳戦か。
  オレワチャンピオン(3着):先行して、この馬にはこれしかないというレース運び。ただ障害後後続をあまり引き離せなかったのが最後の接戦で一杯になってしまった一つの原因か。力はあるのだが直線で立ち止まってしまうなどスタミナ面での課題が残る。しっかり足腰の力がつけばさらに強くなれる余地は十分あるだろう。クラシック戦線で巻き返したいところだが、古馬戦に挑戦しても十分戦えそう。馬格があるので決して見劣りはしないだろう。
  コウシュハレガシー(4着):この馬らしく自然体の走りはできていた。障害も他馬よりスムーズで悪くなかったが、やはり大外枠の不利があったかペースをつかむのが難しかったようだ。重馬場というのも厳しく、切れ味を見せる場面もなかった。そんな中上位争いに加わって差の無い4着は立派な走りだったと言える。当面は3歳特別戦などが狙いだろう。兄メジロゴーリキと対照的に小柄なのでもう少し成長を待ちたい。
  バンリュウブラック(5着):8番人気で5着。本来なら先行していく馬ではあるが、その前走のように無理して前に付けると自滅する恐れもあったため、今回は控えて自分の走りに徹したようだ。それが結果として5番手争いで一歩前を行っていたキンツルモリウチを最後でかわして掲示板内に食い込んだ。ただ前とは大きく差があり勝ち馬には30秒以上遅れた形。まだまだこれからの成長に期待。
  その他ではキンツルモリウチ(6着)は先行を意識したが、全体的な流れに巻き込まれてしまい先手を取れなかった。ジェイコマンダー(7着)は課題の障害は上手く抜けたが、スタミナが続かず本来の切れ味も見られなかった。馬体重もさほど増えずまだ完調ではないのかもしれない。今後の巻き返しに期待。
はむ!の予想結果
  なかなか手に汗握るレースで、馬券を離れてもエキサイティングであった。予想の方も順番は入れ替わっても見立ては悪くなくて良かった。しかし馬券のほうだが、1,2番人気を2頭軸マルチというのはやっぱりハナから儲けるのを諦めているような買い方。本当に下手だ。余裕のなさがこうなってしまうのか。▲◎○で人気薄の方が頭に来たので、結果としては配当的にもうまくいった形だが、満足感は少ない。とはいうものの、マイナス、取りガミの連続だったのでようやくプラスというのは良しとしなければ。今シーズン残り2つの重賞を頑張っていこう。
  今回収支 +2,520 (配当)7,620 (投入)5,100
  今年度累計 -62,810 (今年度残高37,190) (3/4現在)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2017データ・馬券成績表)
次回、3週続きの重賞ラストは今週末3月11日(日)4歳・5歳の対抗重賞のポプラ賞(BG3)です。そしてその2週間後にはいよいよクライマックスのばんえい記念へとつながります。ポプラ賞はいつもどおり前日までには予想を書きたいと思います。
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