ばんえい重賞レース回顧
第45回ばんえい菊花賞(BG2)-2020年11月8日-11R 200m直 晴 0.9%
1着◎(5)キョウエイリュウ(松田道) 1分45秒6
2着○(3)カイセドクター
3着 (4)キタノボブサップ
単勝 5 360円(2番人気) 馬複 3-9 1,700円 三連単 9-2-1 29,460円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい3歳3冠レースの第2弾、第45回ばんえい菊花賞は、2番人気のキョウエイリュウが障害を先頭で抜け出し、後続を押さえて優勝。昨年のナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップ以来の重賞勝利となり通算3勝目。松田道明騎手も同馬で勝って以来の重賞勝ちで重賞通算54勝目、このレースは1998年キタノキングで勝って以来22年ぶりの優勝となった。村上慎一調教師はこのレースは2度目の制覇で通算23勝目。
レース振り返り
帯広はここ1週間はまとまった降水がなく、馬場水分も1%を切っていたが、先週同様、脚抜けが良く比較的走りやすい馬場であった。
レースは各馬一斉にスタート後、第1障害まで勢いよく進み、ほぼ横一列のまま障害を越えた。第1障害を越えても各馬の勢いは続き、その中からキョウエイリュウ、そして今日は出足が揃ったゴールドハンターあたりが心持ち前に出るが差はほとんどなく横一線で進む。その後各馬刻みを入れ始めるがほぼ同じような流れ。1,2障害の中間あたりから、ブラックサファイアが前に付け、カイセドクター、コマサンダイヤ、外からヤマトタイコーあたりも近づく。キョウエイリュウ、ゴールドハンターもほぼ同じようなペースで6.7頭がほぼ横一線で第2障害に向かう。障害の直前でブラックサファイアがするすると前に出てこれが先頭で第2障害の手前に到着。2番手以下も続々と集まり10頭が障害手前に一斉に揃った。ここまで53秒とやや速めのペース。
各馬息を入れてから、最初に障害を仕掛けたのはブラックサファイア。続いてカイセドクター、キョウエイリュウ、コウテイらが続いた。ブラックサファイアは坂の中腹で立ち止まり膝を折りかけてストップ。一方、カイセドクターはすんなり坂を越えるが、勢いで上回ったのがキョウエイリュウ。坂を越えて一瞬の切れ味で先頭へ、カイセドクターとコウテイが続き、一歩遅れて坂を上がったコマサンダイヤも続いた。あとは少し遅れてゴールドハンター、ダイナマイト、キタノボブサップの順で坂を越えて行った。
先頭のキョウエイリュウは勢いをつけて後続を引き離す。残り20mあたりで3馬身ほど離れてカイセドクターが続くが前とおなじような脚色。コウテイは勢いがなくジリジリ後退。その間に最内からゴールドハンターが勢いよく上がってきて、3番手から一気にカイセドクターにも並びかける。キョウエイリュウは少しずつスピードが緩んでくるが2馬身ほどのリードを保ったままゴール板を駆け抜けた。2番手はカイセドクターにゴールドハンターが並びかけたところで、カイセドクターが粘ってわずかの差で2着に入った。ゴールドハンターはゴール上のソリがあと数十センチのところでストップし動けなくなった。その間に後方からじわりと伸びてきていたキタノボブサップがゴールを駆け抜け3着、ゴールドハンターはようやく立て直して、その後続は抑えて4着となった。1番人気となっていたブラックサファイアは障害での失敗が響き、最後はスタミナも切れて最下位の10着に終わった。
次走へのメモ
キョウエイリュウ(1着):本来のこの馬の力を存分に見せたレースであった。前半は無理せず自然体で前に付け、障害を軽々と越え、後半はリードをしっかり守って勝利。着差以上の強さを感じさせた。やはり流れをつかめればしっかり結果を出せるということだろう。障害がスムーズだったのが特に収穫。それでもまだ100%のデキではなさそうで、暮れの大一番ばんえいダービーに向けさらに体調を整えていきたい。今回のような走りができれば勝つチャンスはかなり大きいだろう。
カイセドクター(2着):実力馬が終始自分のペースでしっかり走って、本来の力を出したというところだろう。障害も難なくクリアしており、走り全体の安定感がある。ただ、勝ちきるにはどうしても決め手が足りない部分があり、今回も勝ち馬とは勢いに差があった。それでも後続をシャットアウトするあたりは強さはなかなかのものだ。ばんえいダービーでも、この馬の走りを見せれば結果は自ずからついてくるだろう。
キタノボブサップ(3着):繰り上がり出走ながら、これまでも重賞で好走しており、ポテンシャルはあった。今回も後方待機で前の流れに惑わされずに自分のペースを守って走ったことが、直線の伸びと最後の逆転につながったということだろう。鈴木騎手の判断も的確だった。ばんえいダービー出走に向けて賞金を加算できたことも大きい。出てくればチャンスはある。
ゴールドハンター(4着):スタートが決まり前半から流れに乗ることができていた。障害も怪しかったがなんとか越えていた。降りれば脚はある馬、2着はあると思われたが、最後で一杯になってしまった。そこはやはり相手が厳しかったというところだろう。端枠もこの馬には響いたか。ダービーでは立て直す余地はある。
ヤマトタイコー(5着):軽ハンデを生かして積極的に前に行く素振りは見せていた。ただ端枠ということもあってか、障害でやや手間取ったことで遅れてしまった。しかし重賞初出走にしてはある程度勝負できるところは見せたのではないか。ダービー出走を確実なものするため自己条件でもう少し賞金を追加したい。
その他では、重賞2勝のコマサンダイヤ(6着)は、今回はハンデも厳しく体調も万全でないようだったが、障害をしっかり越えて見せ場を作るなど力のあるところは見せた。ダービーでは一変も。コウテイ(7着)は力関係的にはまずまずの順位、もう少し前に行きたかったか。1番人気となっていたブラックサファイア(10着)は、障害を意識して最初に仕掛けるなどかかなり攻めて行ったが、障害で崩れてしまった。この馬は時々これがあるので難しいところ。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 枠複3-5 5枚、単勝 5 7枚
キョウエイリュウ見事な復活だったね。実力どおり走ればやはり強いということだろう。カイセドクターも実績がものを言った。しかしそこまでは予想バッチリだったが、3着のキタノボブサップがノーマークだった。予想ではそこそこ良いように書いていたのだが馬券として手が伸びなかった。単穴で狙ったヤマトタイコーがもう少しスムーズだったらなぁと贅沢を言う。三連単はダメだったけど枠複と単勝がそこそこの配当できてくれたから、全体としてはなんとかプラス。負けが続いていたからここらで一息入れられてよかった。
今回収支 +3,420
(通常分) +2,300 (配当)6,500 (投入)4,200
(単複・ワイド) +2,520 (配当)0 (投入)1,400
今年度累計 -8,350(11/8・ばんえい菊花賞終了時点)
(通常分) -2,920 (配当 49,780 - 投入 52,700)
(単複・ワイド) -5,430 (配当 12,870 - 投入 18,300)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
重賞は3週連続、次は11月15日(日)、4歳牝馬のチャンピオン決定戦、クインカップ(BG3)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿