先週3日、地方の平地競馬では当欄でも予想したJBCが大井で行われました。結果は御存知のとおり、レディスクラシックがホワイトフーガ、スプリントがコーリンベリー、クラシックがコパノリッキーと、1番人気は総崩れとはなりましたが、どのレースも好レースが続き、現地の大歓声そして売上も過去最高と、非常に盛り上がりました。筆者も、当欄の予想は外れ、ネット購入の馬券も芳しくありませんでしたが、やはりダートの祭典JBCをTV観戦で楽しみ感動していました。
唯一残念だったのは、兵庫から参戦したタガノジンガロがゴール入線後心不全で他界。兵庫の馬と言えば昨年の帝王賞でオオエライジンが同じ大井の1番枠で不幸なことになっており、同じ場所から同じ星に行ってしまったという感じです。それほど激しいレースであったということでしょう。悲しいことですが、競馬をやる以上は受け止めないといけないことです。
ばんえいの場合も、平地競馬ほど多くはありませんが、まれにレース中や調教中の事故や病気で残念なことになることがあります。2年前、芦毛のエナジーユウシオがレース中に心不全で倒れたり、牝馬のブラックパールが勝利した数日後に病気で急死ということもありました。もっともばんえいの場合は競走馬になる以前に別の用途になってしまうことが多いのですが・・・
話が変な方に行ってしまいましたが、危険と隣り合わせで戦う人馬たちを応援していきたいものです。それでは今週日曜日の重賞・クインカップを楽しみましょう。
【出馬表及びはむ!の予想印】
第40回クインカップ(BG3) (2015年11月8日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 4歳牝馬オープン別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 (展開目安) |
1 | キタノカツヒメ | 牝4 | 680 | 長澤幸 | 服部義 | 鹿毛 先 | |
◎ | 2 | アサヒメイゲツ | 牝4 | 690 | 大口泰 | 松井浩 | 栗毛 追 |
○ | 3 | フェアリードール | 牝4 | 690 | 安部憲 | 岩本利 | 栗毛 先 |
▲ | 4 | キサラキク | 牝4 | 720 | 鈴木恵 | 金田勇 | 芦毛 差 |
注 | 5 | アアモンドセブン | 牝4 | 700 | 島津新 | 小林長 | 青毛 逃 |
6 | ツルマキイチバン | 牝4 | 690 | 藤野俊 | 村上慎 | 鹿毛 差 | |
△ | 7 | センゴクイチ | 牝4 | 690 | 西謙一 | 平田義 | 青毛 差 |
8 | マルタウンカイ | 牝4 | 690 | 工藤篤 | 村上慎 | 青毛 追 | |
9 | センショウレディー | 牝4 | 690 | 藤本匠 | 谷あゆ | 青毛 先 | |
10 | キクノカンターレ | 牝4 | 690 | 赤塚健 | 久田守 | 鹿毛 先 | |
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ) 三連単(フォーメーション) 2,3,4→2,3,4,7→2,3,4,7 合計18通り 三連単(追加)2,4→2,3,4→2,3,4,6,5,9 合計16通り 単勝 4 ※馬体重がプラス20kg以上の場合 (はむ!のワイドで勝負!) ワイド 2=3,4,7 3=4,7 合計5点 |
【はむ!の見解】(個人的見解です。)
みどころ:
ばんえいならではの4歳牝馬重賞・クインカップ。2011年生まれの現4歳の牝馬は11月現在33頭が在籍している。この世代が2歳時に能検を合格してデビューしたのが丁度100頭ほどなので、3分の1しか残っていないということだ。それでもこうやって重賞が組まれているのは、牝馬といえども力自慢が揃った迫力あるレースが展開されるとともに、選ばれた馬は更に力をつけてより優秀な牝馬に育てていくという、意味のあるレースに思える。
過去のこのレースの勝ち馬を見ると、それまで下位で戦っていた馬が、このレースでシンデレラのように勝ち名乗りを上げるような馬が多い。また、2009年のユーファンタジーや2012年のマリンチャンス、そして昨年のナナノチカラのように追い込み馬がすごい切れ味を見せて勝つということもしばしば見られる。
現在、この世代の牝馬の中では黒ユリ賞とオークスに勝ったキサラキクが抜けた存在だ。しかし他の馬もそれぞれのクラスで牡馬を含む古馬たちと戦い相当力をつけてきている。今年は新たなヒロインが誕生するのかどうか。
各馬寸評:
1 キタノカツヒメ:2歳時は上位ランクで争っていたが、3歳、4歳と自己条件から抜け出せないでいる。先行力はあるが障害がネックだ。しかし突然スパッと障害を切ってくることもあり、上手くはまれば見せ場も。基本的には上位馬との差はある。
2 アサヒメイゲツ:切れ味勝負ならこの馬。終いの脚もしっかりしている。しかし、重賞は出走するものの成績はまずまずというところ。障害を苦労して越えた時点で前に行った馬が先に行ってしまっているような例も多い。乾いた重馬場が望み。
3 フェアリードール:昨年のオークス2着の実績が光る。その後は自己条件戦で苦しんでいたが、クラスが上がって特別レースに出走するようになってからが馬体重も増加し好調だ。重量があるほうが走れるタイプか。先行馬タイプなので前に行きたい。
4 キサラキク:この世代の代表格。目下、牡馬を含め現4歳の賞金ランクトップ。一方で同世代戦では常にハンデを背負わされる。しかも、ここ二走で50kg以上の体重減、そして前走の大敗と不可解な状況が見られる。それでも実力は上の馬なので体調さえ戻れば。当日の馬体重などに注目。
5 アアモンドセブン:同世代戦の重賞と特別戦にはほとんど出走している常連。メンバー中随一の先行力があり障害も上手い。逆にいうと標的にもされやすく、一旦差されると巻き返しは難しい。ただ大崩れはしないので押さえには。
6 ツルマキイチバン:比較的小柄な馬だが、デビュー以上ほぼ休まず出走しており、非常にタフな馬だ。その中では昨年のオークス3着などの実績もある。障害は苦手ではないが、突然崩れることがある。近走調子を上げてきており、食い込みも。
7 センゴクイチ:切れ味で勝負するタイプなので、障害次第によっては凡走もあるが、特に人気薄になった時突っ込んで来て大駆けすることがある。牡馬相手の銀河賞で3着に入るなど、重賞での実績も上げており、無視できない一頭。
8 マルタウンカイ:ウンカイの仔らしく馬格があり力はありそう。しかしかなり気まぐれな面があるのか、走る時と走らない時がはっきりしている。同世代の牝馬重賞又は特別レースの出走経験はあるが、力の差はある。時計のかかるレースになれば見せ場も。
9 センショウレディー:1か月前の前哨戦・紅バラ賞では鮮やかな抜け出しで勝利しここに駒を進めてきた。この馬自身は重賞初出走なので、負担重量が増えてどういう走りができるかが焦点。中団から前の方にはつけておきたい。
10 キクノカンターレ:重賞初出走。今年に入ってから力をつけてきた上がり馬。障害も上手い方で先行力もあり、近走は非常に安定した力を発揮している。ただ前走で苦戦したように、相手が強化されて、重賞の重量になるとどうか。
はむ!の予想まとめ:
とにかくキサラキクをどう見るかに尽きる。体調が良ければ今回くらいのハンデ差は全く問題ないが、前走急激に馬体重を減らして障害も登らないところを見ると、何か体調の不良が考えられる。一時的なものであれば良いのだが・・。当日馬体重が回復していれば。というわけで、今回は単穴に置いておきたい。一方、他の馬も実績と力のある馬がそろっているが、展開によって変わってきそうで、どの馬を取るかは思案のしどころだ。
本欄では今回アサヒメイゲツを狙ってみたい。障害に難のある馬なので本命にするにはかなり勇気がいるが、実績、相手関係や追い込み馬が強い過去のレース傾向なども考慮に入れて考えると、勝てる力は十分に持っており、あとは展開次第と見た。当日の天候が気になるが、これは他馬にとっても条件は同じだ。
相手には安定度の高さでフェアリードールを持ってきた。近走好調を維持。特別戦が続いてもほとんど崩れはない。追い込み馬勢を封じ込めるならこの馬だろう。そして実力馬キサラキクを単穴。あとは入着狙いで、一発の魅力でセンゴクイチ、実績十分の先行馬アアモンドセブン、切れ味を持つツルマキイチバンあたりを押さえておきたい。
はむ!の馬券狙いどころ:詳細は上表
今回は自信ない。アサヒメイゲツを頭にはしているが、全面的に信頼できる馬ではないし雨か雪の予報が出ている天候にも左右されそうだが、まずはこの馬の一発にかけてみたい。そして無難なフェアリードールと、あとは実力馬キサラキクから。キサラキクに関しては、当日馬体重が戻っているかどうかで買い増しするか決めたい。
今回の結果回顧はレース数日以内にアップします。
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