筆者のパソコンが壊れたりしていて大変遅くなりましたが、1月2日の帯広記念、3日の天馬賞などの回顧をまとめて行います。
ばんえい重賞レース回顧1
第39回帯広記念(BG1)-2017年1月2日-9R 200m直 晴 2.2%
1着△(8)オレノココロ(鈴木恵)2分39秒2
2着 (7)キタノタイショウ
3着◎(4)ニュータカラコマ
単勝 4 780円 馬単8-7 9,870円 三連単 8-7-4 45,820円
※結果は主催者のものを参照ください。 (◎○▲△等の印は、はむ!の当初予想印です。)
  ばんえい新年最初の重賞で古馬4大競走の年度最終戦、第39回帯広記念は、4番人気になっていたオレノココロが直線力強く抜け出して快勝。このレースは昨年に続き連覇。重賞はばんえいグランプリ以来12勝目、BG1では5勝目となった。
  天気は穏やかで朝方はこの地方ならではの氷点下10℃以下になるものの昼間はプラス気温へ。馬場は表面はほぼ乾いた状態で普通に時計のかかる馬場であった。レースは高重量戦らしく序盤からゆったりしたレース。各馬小刻みに息を入れながら進む。その中でもホクショウユウキがやや前に行き、1番人気になっていたニュータカラコマ、そしてキタノタイショウあたりも先行するがほぼ横一線のまま第2障害に、ここまで80秒程度。各馬じっくりためた後、最初に障害に挑戦したのはホクショウユウキ。勢いをつけたが膝折、その次に格下馬のサクラリュウが挑戦し一気に障害の天板まで上げた。ニュータカラコマもすぐに続き、この2頭がもうひと腰入れて障害を先に越えた。程なくオレノココロが勢いを付けて2腰目で障害をクリア。先頭は3頭の争いとなるも、オレノココロが切れ味よく駆け抜け一気に先頭へ、そのまま止まらずゴール。結果的には圧勝となった。2着争いはニュータカラコマとサクラリュウとの追い比べになり両馬詰まりながらゴールを目指していたところ、後方7~8番手から脚色良く止まらずに追ってきたキタノタイショウが残り5mのところで止まった2頭を一気にかわして2着に食い込んだ。3着にニュータカラコマが粘りサクラリュウが最後に追ってきた2番人気のフジダイビクトリーを押さえ4着だった。
次走へのひとことメモ
  オレノココロ(1着):この馬の強さはいまさら言うまでもないが、今回が障害の捌きが非常に上手く感じた。始めからひと腰で抜けようとせず、力を十分溜めてからひと腰目は力を使わずに坂の中腹まで上がり、そしてその次で押っつけてここで力を加えて障害を越えていった。降りてしまえばあとは引き離す一方。この馬のセンスと鈴木恵介騎手の絶妙の手綱捌きが感じられたレースであった。この後は3月のばんえい記念初挑戦に向けてどのように調整していくか。
  キタノタイショウ(2着):久々にこの馬らしい直線の追い込みが見られた。いつものように序盤からガツガツ前に行かず、障害でも全く慌てず溜めにためてからチャレンジしていた。後方ではあったが前が止まるのを見越した作戦だったのだろう。やはり高重量戦の方が他馬が苦しむ分しっかり走れる。今シーズンでの引退が決まっており、ばんえい記念で有終の美を飾りたいところ。
  ニュータカラコマ(3着):先行して障害をしっかり上げて最後まで粘る。この馬はこれしかないという走りであった。今回はさらに先に行く馬がいて、やや自分のペースを崩したか。馬場もきつく最後は一杯になっていた。十分な休養で体調は良い様子ではあったが。この後はやはりばんえい記念を目標に休養を挟みながら狙いにいくか。
  サクラリュウ(4着):元々先行馬だが、今回格上相手に積極策を仕掛け見せ場を十分作った。最初に障害の天板まで一気に来たときは、あっと言わせた。最後はさすがに厳しくなったが、それでもゴールまで走りきり4着に粘ったのは立派だ。展開を作れる馬なので、今後も強い7歳世代の一角として重賞挑戦の機会があったときには侮れない。
  フジダイビクトリー(5着):2番人気で、ペースもゆったりしてこの馬に向いていたはずだが、序盤から先手を取っていけなかった。やはりこの馬は端枠では結果が出ていない。最後はこの馬らしい力強い走りを見せていただけにもったいないレースであった。連覇のかかるばんえい記念に向け課題も見つかった。
  その他ではホクショウユウキ(6着)は障害を工夫したが様子だったが、やや中途半端だったか。全体としての走りは悪くなかった。カイシンゲキ(7着)も始め積極的に行こうとしていたがやはりまだこの重量は厳しいか。3番人気だったコウシュハウンカイ(8着)は最初から行き脚が良くなかった。この馬もこの時期はあまり成績が上がっていない。
はむ!の予想結果
  2着にキタノタイショウが来てしまった。来ないだろうと思いつつ保険のためわざわざ枠複まで買っておきながら7-7のゾロ目は買っていない。筆者は枠連しかなかった昔からこういう負け方をしたものだ。本当に焼け石に水のワイド、それも安いのが1点のみ
  今回収支 -5,080 (配当)420 (投入)5,500
  (今年度累計)-41,370
ばんえい重賞レース回顧2
第10回天馬賞(BG1)-2017年1月3日-10R 200m直 晴 2.1%
1着◎(3)センゴクエース(鈴木恵)1分52秒4
2着 (5)コウリキ
3着○(8)キンメダル
単勝 1 120円 馬単3-5 1,090円 三連単 3-5-8 3,830円
※結果は主催者のものを参照ください。 (◎○▲△等の印は、はむ!の当初予想印です。)
  ばんえい明け5歳のBG1重賞・第10回天馬賞は、断然1番人気のセンゴクエースが障害を抜けて他馬をどんどん突き放して圧勝。2歳時に続き、4歳(明け5歳)でも3冠となった。重賞は通算9勝目となる。
  天気は前日とほぼ同様で、馬場状態も連日の寒さで水分は含んでいるもののほぼ標準的な馬場であった。レースは序盤からほぼ平均ペース。その中でセンゴクエースが押し出されるように前に出る形、バウンティハンター、コウリキあたりが追う。更に2番人気になっていた牝馬シリウスが大外から思い切った先行策を取り始め第2障害では先頭にたった。ここまで60秒弱。各馬が出そろう前にシリウスが先に仕掛けるも三分どころでストップ。そしてそれを横目にコウリキ、バウンティハンター、キンメダルそしてセンゴクエースがほぼ同時に障害をクリア、イノリノチカラがこれに続く。障害を降りてからはセンゴクエースがどんどん加速、キンメダル、バウンティハンターがこれを追うものの脚色が違い差は広がる一方。センゴクエースは最後はほとんど持ったまま先頭で楽々ゴール。着差以上の快勝であった。2着争いはキンメダルが一歩前に出たところを、障害を越えてから一旦遅れを取っていたコウリキが息を吹き返し、残り2~3mのところでかわして2着、キンメダルが3着に残った。後続はスピードが落ちたバウンティハンターをイノリノチカラがかわし4着に入った。牝馬勢は5頭いたがいずれも障害で苦労し、最後伸びてきたアスリートが6着に入ったのが最高だった。
次走へのひとことメモ
  センゴクエース(1着):文句なしの三冠。とにかく障害だけきちんと上げることに徹した。スタートから先行したように見えたのもスピードの絶対値が違うからであり、この馬としては無理のない自然の流れで行けたのが障害もうまくいった要因であろう。これで主要な同世代戦はひととおり終わり、今後は古馬戦線に加わっていくことになるが、どういうローテーションを作っていくのか見物だ。さしあたり3月のチャンピオンカップか4月のオッズパーク杯あたりで初の古馬重賞を狙いに行くか。
  コウリキ(2着):この馬のレースセンスの良さが見えた。流れに乗る形で自然に前に行き、障害で一旦スピードは緩んだものの最後で息を吹き返した。馬体重が15kg増となっていたのが細めのこの馬の体調が上がっていたことを表していたと思われる。今後さらに力を付けて上位で戦える力を付けていきたい。まずは自己条件(A2)クラスの特別戦あたりで勝ち星を上げたいところ。
  キンメダル(3着):堅実に着を確保するようなレースぶりであった。障害は上手なので、結果的に最後でコウリキに差し返されたことを考えると、もっと冒険して前に行っても良かったのではと思わせる。ただ十分力のあるところは見せた。自己条件はA1クラスだが一線級の古馬相手でも互角に戦えており、今後勝負根性を磨き、勝ち星を重ねて上を目指してほしい。
  イノリノチカラ(4着):この馬も着を確保して、そしてあわよくば上位食い込みを狙いたい。といったレース運びであった。ただ有力馬に先に行かれてしまうと厳しい。障害は安定しており堅実な走りができるのは強み。出走した重賞はすべて掲示板に入っているのも特筆もの。今後、自己条件のB1最上位は速い馬が多いのでしっかり自分のペースで走りたい。
  バウンティハンター(5着):いつもは控え目に行く馬だが、重賞となると積極策を取り、それなりの成績を上げている。今回も最後はスタミナ切れとはなったが、見せ場は作った。はまなす賞勝ち後は壁に当たっていたが、じっくり走れるレースになれば好勝負はできそう。
  このレースには牝馬が10頭中5頭出走したが、掲示板内を牡馬が独占するなど、力の差を見せつけられた形になった。その中でクインカップを勝っていたアスリート(6着)が最高位。最後の伸び脚こそ見せたが前半の行きっぷりが良くなかった。一方2番人気になっていたシリウス(10着)は、前半ハナを切りペースを崩してセンゴクのミスを誘うようなイチかバチかの作戦に出たが、第2障害手前でもう力を使い切ったようだった。
はむ!の予想結果
  これまで収支マイナスながらも何かしら入ってたのだが、今回は完全に2着のコウリキにやられた。これまでもコウリキには何度もやられているが、センゴクを頭にする以上有力馬を何かを外さなければならず、どうしてもそれが障害などでやや難のあるコウリキになってしまう。2着に来られると本当に厳しい。ちょっと最近赤字が増えているのでなんとかしなければ。
  今回収支 -5,500 (配当)0 (投入)5,500
  (今年度累計)-46,870
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2016データ・馬券成績表)
その他
  その他、当欄では1月1日1R予想と2日の全レース予想を行いました。
  まず、1日1RはNHKの正月番組内で生放送されたということで大変盛り上がりました。当欄では実績のあるタナボタチャンを推しましたが、1番人気のハンニバルが勝利。結果はともかく、一般の方にもばんえいの迫力と楽しさが伝わる中継で良かったと思います。
  2日の全レース予想の方は、Twitterなどで御存知のとおりで散々な結果に終わりました。特に後半は惨敗。万一当欄を参考にされた方がいればゴメンナサイ。全体的に1頭狙っていない馬が割り込んできて馬券が大外れというパターンが多いです。軸はをしっかり決めて、その後で手広く流すというのが大事なのでしょう。
次回重賞は1月22日(日)古馬牝馬の重賞ヒロインズカップ(BG2)です。見解は前日までに書きたいと思います。
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