ばんえい重賞レース回顧
第45回クインカップ(BG3)-2020年11月15日-11R 200m直 晴 1.9%
1着◎(10)ジェイカトレア(藤野俊) 2分03秒2
2着 (6)ジェイセリナ
3着 (1)ドルバコ
単勝 10 200円(1番人気) 馬複 10-6 1,190円 三連単 10-6-1 24,090円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい4歳牝馬の重賞、第45回クインカップは、1番人気のジェイカトレアが障害を先頭で降り、後続の猛追をかわして優勝。黒ユリ賞、ばんえいオークスに続く重賞3勝目で、昨年のミスタカシマに続き世代牝馬3冠を達成した。藤野俊一騎手はこのレース2017年のブルーオーシャン以来3年ぶり4度目の制覇、重賞は今シーズン初勝利で通算56勝目。平田義弘調教師はこのレース2勝目で重賞通算10勝目。
レース振り返り
帯広競馬場はこの週から凍結防止のロードヒーティングが稼働、この場合、馬場は乾燥して重くなる傾向だが、それまでの降水による水分が残っていることもあって、やや微妙な馬場となっていた。
レースは、各馬一斉スタートし第1障害へ、サクラユウシュン、オージョ、ドルバコあたりが先に第1障害を越え、各馬も続いた。シンエイジョッパリがやや出遅れ後方からの競馬となった。その後は各馬小刻みな動きで出たり入ったりの流れ。前に出かけたサクラユウシュンにナカゼンダッテ、シャンハイオトメ、外からクイーヴォラそして大外のジェイカトレアも続き、このあたりが先頭集団を形成するもあまり差のない展開でゆるやかな流れ。1,2障害中間あたりからはナカゼンダッテ、シャンハイオトメにクイーンヴォラ、最内のドルバコあたりも前に出た。第2障害にかけてはクイーンヴォラが前に出てこれが先頭で障害手前に到着、その他の各馬も追いつき、ほぼ横一線に。ここまで64秒とややスローペース。
各馬息を入れてから、最初に障害を仕掛けたのはクイーンヴォラ。しかし坂の7分どころでストップ。そしてすぐに隣のジェイカトレアが障害に挑戦、内からはマオノクイーン、シャンハイオトメ、ドルバコあたりが次々と仕掛けていた。その中でもスンナリと障害を越えたのがジェイカトレアでこれが先頭で直線へ。続いて、マオノクイーン、ドルバコが障害をひと腰で降り、ふた腰かかったシャンハイオトメ、オージョがこれに続いたが、さらにその間からジェイセリナが勢いよく障害を越えた。サクラユウシュンは障害でストップし座り込んでいた。
先頭はジェイカトレアが2馬身ほどのリードを保ち進む。これマオノクイーンをかわしてドルバコが2番手で追うが、障害6番手あたりから一気に追ってきたのがジェイセリナで前を行く馬を次々とかわした。残り30mあたりでドルバコにも並びかけ2番手争い、さらに先頭のジェイカトレアにも迫る勢い。残り20mを切って半馬身差ほどにまで迫ったが、ここでジェイカトレアも二の足を使い、逃げ込みを図る。ジェイセリナも懸命に追うが、ジェイカトレアの脚色は衰えずそのままの態勢でゴールを駆け抜けた。そして、ジェイセリナがそのまま2着に入り、さらに半馬身差で抜かれても粘っていたドルバコが3着に流れ込んだ。4番手争いは、マオノクイーン、オージョが争っているところをシャンハイオトメが割り込んで4着に入った。2番人気のサクラユウシュンは障害で崩れ最後方はら最後追い込んだが7着、当欄で対抗としたシンエイジョッパリはスタート直後の遅れを取り戻せず最下位の10着に終わった。
次走へのメモ
ジェイカトレア(1着):大外に入り、決して楽な展開ではなかったが、最後は力で勝ったと言える。ジェイセリナの鋭い追い込みにも動じることなく最後は突き放しており、着差以上の力強さを見せた。やはりこの相手なら格上であることを証明したというところだろう。障害力も光った。馬格があり体力もありそうなのでこれからも古馬に混じって活躍できそうなイメージだ。次の目標だが、正月の天馬賞があるがメムロボブサップなど強すぎる相手が揃っているので、その後のヒロインズカップでナナノチカラ以来の牝馬重賞完全制覇を狙いに行くか。ここもミスタカシマという強い先輩が立ちはだかる。
ジェイセリナ(2着):今回は何と言っても苦手な障害をひと腰で越えてきたのが大きい。このレースは追い込みが決まり連に絡むケースが多いが、この馬もその例となった。鈴木騎手がトライアルで失敗した借りを返す形になった。重賞となりペースが落ち着いたのも好走の要因となったか。荷物が重くなるとチャンスがありそう。今後は大きいところではヒロインズカップの出走権も見えてきたが、この馬は今後どのあたりを目標に置いて続けていくかに注目。
ドルバコ(3着):最内枠が良かったか。前半から上手く流れに乗せて、後半勝負にかけていた。障害も隣の馬に合わせる形でスムーズに越えていた。もともと切れ味もあるタイプだが、直線での粘りはなかなかのものであった。上手にレースを進めて7番人気ながら馬券圏内に食い込んだと言えよう。自己条件に戻れば怖いものはないはず。勝ち星を重ね早く上位で戦ってほしい。
シャンハイオトメ(4着):最下位人気だっただけに、4着は好走と言える。ここ2走は障害で崩れており、今回も一旦障害で立ち止まったが、ひと腰めで坂の頂上まで来ていたことで、後の処理がスムーズにいった。ただ最後の粘りを見るとひと腰で越えていればさらなる上位もあったと悔やまれる。クラス慣れすればまたチャンスも出てくるだろう。
マオノクイーン(5着):やはりこの馬は軽馬場のほうが得意なタイプだろう。流れそのものは悪くなかったし、直線の粘りも見せていたが、最後は厳しくなった様子。しかしトライアル勝ちで変に期待されたが、初重賞出走ということを考えると今回の成績としてはまずまずと言えよう。この馬も更に力を付けて強くなりそう。
その他では、重賞2勝のオージョ(6着)は、自分のペースで行ってある程度先行してここまで粘ったのだから現時点での力関係を見ると十分な成績と言えよう。サクラユウシュン(7着)は懸念された障害でのミスがここで出てしまった。最後の追い込みの脚を見ると非常にもったいないイメージ。もっと強い相手の時力を出せるタイプか。立て直しは可能。当欄で対抗に推していた5番人気のシンエイジョッパリ(10着)は、やはり人馬とも重賞を意識しすぎたか。最初から行き脚が良くなく、リカバリーにもエネルギーを要し、最後はいっぱいになっていた。まだ経験不足に見えたので自己条件で立て直してほしい。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 単勝 10 7枚
ジェイカトレア牝馬3冠はやはり強さを見せたね。最後はだいぶ迫られていたけどそれでも振り切るあたりは強かった。しかし、軽視したジェイセリナが障害を越えてきたからこれはやられたと思ったね。ドルバコもしぶとかった。馬券は安い単勝のみ。シンエイジョッパリとサクラユウシュンがダメだったから仕方がないな。密かにワイドで狙ったシャンハイオトメが3着でも来てくれれば面白かったんだけど。しかしここのところ3連単が荒れるね。またマイナス増加だよ。この流れで年末に向かうのかな。
今回収支 -4,600
(通常分) -4,600 (配当)0 (投入)4,200
(単複・ワイド) ±0 (配当)1,400 (投入)1,400
今年度累計 -12,950(11/15・クインカップ終了時点)
(通常分) -7,520 (配当 49,780 - 投入 57,300)
(単複・ワイド) -5,430 (配当 14,270 - 投入 19,700)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
次の重賞は2週間後の11月29日(日)、4歳~8歳以上までの各年齢別対応重賞、ドリームエイジカップ(BG3)です。予想は前日までにアップしたいと思います。
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