先日、JRAではアーモンドアイが秋華賞を勝ち、「牝馬三冠」を獲得しました。デビューの頃から注目はされていたものの、父は短距離で慣らしたロードカナロアということで距離などの不安もありましたが、その心配は全く無用、強さを見せつける勝ち方でした。今後は海外に挑戦するのか、国内の古馬戦線で中心的存在となるか、あるいは早めの繁殖牝馬となるか将来が注目されます。
それにしても、筆者が(平地の)競馬を見始めたころは、過去の三冠馬といえば数えるほどしかおらず、牝馬ではメジロラモーヌ(三冠に加えトライアルも三冠という伝説的な馬)くらいのものでした。現在、歴代牝馬三冠はアーモンドアイを含め5頭(牡馬の三冠は7頭)になったということで、競馬の歴史は記録の積み重ねだということを実感するものでした。今後どんな名馬が現れるでしょうか。
ばんえいにも、当欄でしばしば紹介しているように、三冠レースがあり、それも2歳、3歳、4歳にそれぞれ設定されています。3歳三冠は過去4頭(ハクリュウ、マルトダンサー、ウンカイ、ヨコハマボーイ)います。あれ?センゴクエースは?と思われるかも知れませんが、センゴクエースは2歳と4歳でそれぞれ三冠馬になっていますが、3歳三冠はばんえい菊花賞が除外になっており、父ウンカイに続く親子三冠は達成されていません。しかし、今後はそんな強い馬も出てくる時もあるかもしれません。またスターホースが出てくることが楽しみです。もちろんばんえいが末永く続いてこそですが、それでは今週の重賞・北見記念の予想いきます。
はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第39回北見記念(BG2) (2018年10月28日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 3歳以上オープン別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
1 | ホクショウディープ | 牡5 | 850 | 島津新 | 服部義 | 青毛 差 | |
2 | ソウクンボーイ | 牡8 | 850 | 村上章 | 西邑春 | 鹿毛 追 | |
▲ | 3 | シンザンボーイ | 牡7 | 850 | 阿部武 | 坂本東 | 栗毛 差 |
○ | 4 | コウシュハウンカイ | 牡8 | 870 | 藤本匠 | 松井浩 | 栗毛 先 |
◎ | 5 | センゴクエース | 牡6 | 860 | 工藤篤 | 槻舘重 | 鹿毛 差 |
△ | 6 | フジダイビクトリー | 牡10 | 850 | 西将太 | 中島敏 | 栗毛 逃 |
注 | 7 | オレノココロ | 牡8 | 870 | 鈴木恵 | 槻舘重 | 青毛 差 |
「北見記念」の概要と傾向
いわゆるばんえい「4大記念競走」の第3弾。かつて存在していた北見競馬場で開催されていたが、同競馬場の廃止に伴い2007年からこれを記念して帯広で行われている。古馬オープンの一戦だが、シーズンが進むにつれ負担重量が重くなってきており、このレースの基礎重量が850kg。これに本年度の賞金加算があるため、かなりの重量を引っ張れる力が要求される。勝ち時計は2分30秒前後。それでいて季節的に馬場が軽くなることが多く、あまり構えすぎると追いつけないことがあり、ある程度ペースを作れることも重要。
過去10年で1番人気は(1,2,3,4)と1勝のみで、オープン最上位のレースの割には荒れ気味。BG1レースとは前後2か月開いており、トップを目指す馬には調整が難しい時期というのが理由か。その上、前述の微妙な重量とハンデ差もレースを左右しており、トップハンデが6連敗中。夏のグランプリ勝ち馬も過去10年で1勝、岩見沢記念勝ち馬も2勝どまりでこれらともあまり連動していない。最近では2011~13年にギンガリュウセイが3連覇しているように、このレースに照準を合わせてきている馬が好走するようだ。牝馬は帯広開催となって以降は連対すらしておらず、そのあたりが岩見沢記念とは異なる。騎手では藤本匠騎手の6勝を始めベテラン勢が強く、若手騎手が付け入る隙がほとんどない。
今回のみどころ
今シーズン前半は、オレノココロとコウシュハウンカイの8歳馬2強が抜きんでている状況だったが、夏・秋と時期が進んで、岩見沢記念では5歳馬マルミゴウカイが優勝、そしてかねてから大きく期待されている6歳馬センゴクエースも常に上位争い、他にも新たな若馬が古馬戦線に挑戦して見せ場を作るなどと勢力図が変わる兆しもある。今回はマルミゴウカイが不出走など7頭立てと若干さみしいが、新興勢力が台頭するか、実績馬が意地を見せるか、興味深い一戦でもある。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 ホクショウディープ:長期休養から戻って、岩見沢記念にも挑戦したが、馬体重も大幅に減っておりまともには走れる状況ではなかった。かつては同じ5歳のマルミゴウカイとしのぎを削った馬。潜在能力は秘めているので、まずは馬体を回復し走れる状況に戻したい。
2 ソウクンボーイ:花の8歳世代の一頭。かつてはオレノココロ、コウシュハウンカイよりも強い時期もあった。昨シーズンのばんえい記念で掲示板内に入った走りを見ても重い荷物が不得手ではないはず。障害も苦手だがじっくり取り組めれば、最後の末脚はメンバー随一。
3 シンザンボーイ:グランプリでは持ち前の障害力を生かし3着に食い込んでアッと言わせた。前走もA1戦だが一頭だけ障害を抜け出し圧勝。勢いに乗っている。しかし馬体重が減り加減で、あまり使い詰めがきかないのか、休み休み使っている。力を出せる状態にはある。
4 コウシュハウンカイ:今シーズン前半は重賞2勝と絶好調で推移、安定した力で崩れることはなかったが、グランプリでは最後で失速し4着。その後立て直してはいるが、ほぼ休みなく走り詰めで見えない疲れが出ていたか。岩見沢記念を休んで、どこまで回復しているか。
5 センゴクエース:古馬戦線に本格参戦するようになってからも安定した成績を上げており、20戦以上掲示板を外していない。ただ、勝ちきれない面もあり、古馬重賞勝利は1勝のみで、そろそろ4大競走で勝ちたいところ。障害がポイントの馬だが、最近は崩れは少ない。
6 フジダイビクトリー:グランプリでは力が入らず大敗し心配されたが、岩見沢記念ではしっかり巻き返し2着。まだまだ衰えたとは言わせない走りを見せている。北見記念は優勝経験もある。高重量も歓迎、前半に他馬のペースに巻き込まれず自分の走りをしていけば。
7 オレノココロ:グランプリで完璧なレースで快勝した後、岩見沢記念ではその反動もあってかこの馬らしくない走りで障害も引っかかった。それでも4着まで巻き返すあたりはさすがの実力。現時点では暮れの大一番に向けて立て直している段階と思われどこまで力を入れるか。
【はむ!の見解まとめ】
古馬重賞の中でも荒れる傾向のレース。BG1レースの狭間、それでいて高重量、馬場も微妙と、難しい要素が並んでおり、各陣営も狙いづらい部分があるのだろう。今年も7頭立てながら波乱の匂いもする。各馬がこのレースに対しいかに照準を合わせてきているかも見極めどころ。
◎(5)センゴクエースは今度こそ善戦どまりにピリオドを打ちたいところ。高重量は決して歓迎すべき材料ではないが、ペースが落ち着く分、やや苦手の障害にもしっかり対応できそう。上位は堅いところ。1番人気にはなりそうだが、他の各馬にも一長一短あるだけにやはりこの馬を中心視したい。馬場が軽ければなお良い。相手には、やはり実力馬で○(4)コウシュハウンカイを持ってきた。岩見沢記念で取消、いきなり高重量の北見記念と、臨戦過程は気になるところだが、少し休養が取れたとプラスにとらえたい。障害は安定しているので崩れはないだろう。穴的存在として▲(3)シンザンボーイがおもしろそうだ。近走は障害力と切れ味を生かし素軽い走りで上位に食い込んでいる。グランプリで3着に入った実績もあり、今回は目下リーディングの阿部武臣騎手、展開次第では台風の目になり得る。高重量になれば△(6)フジダイビクトリーも全く無視できる存在ではない。障害も勢いはないがしっかり踏みしめて越えてくる。着には入ってきそうだ。注(7)オレノココロは現時点でどこまで力が出せる状態にあるのか。実力ナンバー1の馬なので普段どおり走れれば問題ないが。障害がカギになりそう。馬券的には少し疑っていきたい。(2)ソウクンボーイは切れ味はあるが障害でついていけるか。高重量でも対応はできそうだが。(1)ホクショウディープは体調がどこまで戻っているかだが、力の差はやはりありそう。
はむ!の馬券狙いどころ:
ナナカマド賞では予想はバッチリ、馬券はがっかりというパターン。思ったより配当が低かった。ということは結局みんなも同じような考えだったということ。あとはどこまで絞って、収支プラスに持って行けるか。
最近、古馬重賞ではずっとセンゴクから行ってるのだが、どうも勝ちきれずすっきりしない結果になっている。今回もセンゴクから行ってみたいと思うが、7頭立てなのでいかに絞れるかがポイント。変にマルチなど買うと手広くなってしまいそうなので、三連複や馬複を絡めて、当たらなければ仕方ないくらいのつもりでいきたい。あとはワイドで拾う。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 5→4,3,6,7→4,3,6,7 合計12通り 各100円
三連複 5=4,3,6,7 合計6通り 各200円
馬複 5=4,3,6,7 合計4通り 各300円 合計3,600円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 5 1,000円
ワイド 3=5,4,6,7 6=5,4,7 合計7点 各100円
合計 1,700円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告します。
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