はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第31回ばんえいグランプリ(BG1) (2019年8月11日(日)20:05発走 帯広10R ダ200m 3歳以上選抜別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 投票順位 |
注 | 1 | カンシャノココロ | 牡8 | 800 | 松田道 | 坂本東 | 鹿毛 差 2位 |
◎ | 2 | コウシュハウンカイ | 牡9 | 810 | 藤本匠 | 松井浩 | 栗毛 先 7位 |
○ | 3 | センゴクエース | 牡7 | 810 | 菊池一 | 槻舘重 | 鹿毛 差 4位 |
△ | 4 | メジロゴーリキ | 牡5 | 810 | 西謙一 | 松井浩 | 鹿毛 逃 9位 |
5 | ミノルシャープ | 牡5 | 810 | 阿部武 | 大友人 | 鹿毛 先 11位 | |
6 | ソウクンボーイ | 牡9 | 810 | 村上章 | 西邑春 | 鹿毛 追 29位 | |
▲ | 7 | オレノココロ | 牡9 | 810 | 鈴木恵 | 槻舘重 | 青毛 差 1位 |
8 | シンザンボーイ | 牡8 | 810 | 渡来心 | 坂本東 | 栗毛 差 3位 |
「ばんえいグランプリ」の概要と傾向
年に一度のファン投票による選抜重賞。ファン投票7位までの馬とあとは賞金上位馬で構成される。しかしばんえいの場合はたいてトップクラスの馬が人気も上位という場合が多く、他の競馬のように別路線組などがいるわけでないので、結局はいつものオープンクラスの組み合わせになる。毛色などで人気のある下位クラスの馬が選ばれることも時折あるが、辞退するか、出てもハンデの少ない別定戦で力の差が大きく、勝負にならない場合が多い。
傾向については、過去10年で1番人気は(2,3,0,5)と意外に苦戦している。むしろ2番人気が4勝しておりこちらの方が狙い目か。ファン投票1位馬は過去10年で(2,1,1,5、2016年は出走せず)と昨年オレノココロが勝つまで9年間勝ちがなかった。季節的に雨が降りやすく軽馬場で行われることが多いことも影響しているか。但し6番人気以下は全く連対しておらず、馬券的に荒れることは少ない。臨戦過程では、直前の北斗賞とその1か月前の旭川記念が参考になるが、旭川記念での上位入線馬の方が活躍している傾向にある。
牝馬はかつてはアンローズ、フクイズミら強い馬がいれば勝っていたこともあったが、最近は出走も少ないこともあり苦戦している。(今回も出走はない)。騎手別では今回は不出走だが藤野俊一騎手が過去5勝と現役最多、そして鈴木恵介騎手が4勝で続く。
今回のみどころ
ファン投票上位のホクショウマサル、ブチオは残念ながら出走を回避したが、ランク上位の馬ははほぼ揃った。ハンデ面ではBG1で別定重量といえども賞金加重はなく格付けのみの重量差で、カンシャノココロが10kg軽いだけでほぼ定量戦。だから上位馬に有利・・・と思いきやそうでもないのが競馬のおもしろいところ。オレノココロは今シーズンすでに重賞2勝など好調、3度目のグランプリ制覇に最も近いことには変わりはないが、当地は気温変動が激しく体調面での心配もある。それらを含め流れ一つで変わってきそう。1か月前の古馬重賞・北斗賞で勝ったセンゴクエースや、メジロゴーリキら勢いのある5歳馬勢も日々進化しており、どのような展開になるか楽しみである。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 カンシャノココロ:グランプリは昨年に続き2度目。昨年3位、今年2位とファンの熱い支持を受けて出走する。機会あるごとに重賞には出走しており、3月のばんえい記念にも出走した。昨年のグランプリでも9番人気ながら自分の走りに徹して5着に入るなどまずまずの成績を上げている。先行力と障害力は持っており、一歩一歩に多少時間がかかるものの粘りの走りがモットー。じっくり構えて落ちてくる馬を拾い上げていくような走りをする。
2 コウシュハウンカイ:グランプリは5度目の出走。1番人気に推されたこともあったが2着が2回と、実力がありながら勝ちきれないというこの馬を象徴する成績となっている。障害の上手さは鬼の部類で安定感は抜群であるが決め手のある馬に差し切られることが多い。今シーズンも大崩れはしていないものの重賞は2着2回3着1回とあと一歩となっている。特に近走はスピードのある5歳馬勢にペース作りの主導権を握られている傾向にある。
3 センゴクエース:グランプリ出走は3度目。昨年は障害で立ち止まりながらも直線に入って一気の脚で2着に食い込んだ。この馬は高い能力を有しながら、前半の行きっぷりと障害がネック。今シーズンも当初は障害で相当苦しんだ。しかし北斗賞では障害をうまくまとめて差し切り勝ち。勝ちっぷりは良くかなりの強さを感じさせる。その後も順調には来ており期待されるが、展開によっては後手に回り、慌てると障害でミスが出る恐れもある。
4 メジロゴーリキ:5歳馬でグランプリは初出走。ただダービー、天馬賞で勝ち世代チャンピオンとなっているほか、古馬相手のチャンピオンカップでも勝利しており、このメンバーに入っても全く見劣りしない。走りっぷりも古馬一線級に並ぶ安定感と力強さがある。ハナを奪うほど先行力がある上に障害も崩れずに越えてくる。直線に降りてからの切れ味がないのが弱点だが、ズルズル落ちていくわけではなく、最後で差し返すほどの粘りもある。
5 ミノルシャープ:グランプリ初出走の5歳馬の1頭。重賞は3歳時のはまなす賞と4歳時の銀河賞の2勝。今年から古馬重賞戦線に参戦し、旭川記念では逃げて2着に粘るなど存在感を示している。この馬の持ち味は何と言っても先行力と障害力。最後の10mのスタミナがこの馬の最大の弱点ではあるが、軽馬場になって、セーフティリードを保って行ければそのまま押し切ることも。ただ、前走では得意なはずの障害で崩れるなど重量は課題。
6 ソウクンボーイ:グランプリは昨年(7着)に続き2度目。今年は当初登録はなかったが回避馬が複数出たため、追加登録で出走してきた。強い9歳馬の一角ではあるが、重賞勝利は2歳時の世代重賞ヤングCSのみ。最近は古馬重賞に常に顔は出すものの、数十秒の着差での大敗が続いている。元々は立ち回りが柔軟で降りてからの脚の鋭い馬、2年前のばんえい記念では5着ながら勝ち馬に7秒差に迫るなど高い能力を持っている。
7 オレノココロ:グランプリは5度目の出走、過去2度優勝、昨年は勝てないと言われたファン投票1位であったが直線で抜け出し最後は圧勝であった。今シーズンはオッズパーク杯、旭川記念とすでに重賞2勝と最強馬の力の違いを見せつけている。北斗賞こそ一息入れた形になったが、目標をこのグランプリに合わせて調整してきているだろう。苦手な暑い夏を乗り越えられたか。障害は課題だが、余程速い流れにでもならない限り問題ないだろう。
8 シンザンボーイ:3度目のグランプリ出走。いずれもファン投票に推されている人気馬。昨年は後方から障害をひと腰で越え3着に食い込むなど善戦している。他の重賞にも積極的に参加し、昨年度もドリームエイジカップで2着、またばんえい記念でも5着と掲示板にしっかり入ってきている。障害を降りれば切れ味の鋭さがあり、前半の位置取りが大事。調子の良い時には前に行くこともある。今シーズンはまだ調子が上がっていないが。
【はむ!の見解まとめ】
回避馬が多く出てしまい、メンバー的な新鮮味には欠けるが、それでも5歳馬2頭が初参戦するなどグランプリも新たな時代を感じさせる。実績のある古馬勢に対し、成長著しい若馬らがBG1でどこまで迫っていけるか。
現役最強馬で今シーズンも重賞2勝を挙げているオレノココロが中心となるだろうが、今年の帯広は暑かったこともあり、その後の体調が十分でないとの情報もあり、どこまで調整できているか。あと雨が降って馬場状態はどうか。軽くなるのかがポイント。
当欄の本命は今度こその◎(2)コウシュハウンカイでいってみたい。このレースは勝ちきれず、さらに今シーズンは若馬の台頭により自分のペースに持ちこめず届かない場合が多くなっている。それでも着は外しておらず、前走の特別戦サマーカップあたりでは、やはり力のレベルは一枚上というところを見せている。800kgを越えてくると若馬勢もさすがに簡単にはいかないだろう。少なくとも連軸に。
対抗には北斗賞を勝った○(3)センゴクエースを持ってきた。相変わらず障害がネックであるが、近走は修正してきている。前走の特別戦も3頭立てで目標が少なく走りにくい中、慎重に障害だけを重点に攻めて最後で持ち味を生かして差し切った。一旦障害を降りれば後の脚取りは確かなだけに、前半しっかり前についていきたい。そして▲(7)オレノココロ、実力的にはもちろんNo.1、あとはこの馬自身の体調や馬場状態次第。軽馬場になり速い流れになれば、障害時点で置いて行かれるような展開も考えられる。しかし着を大きく外すことは考えられず、本番になればきっちり走り切る可能性は高い。当欄では馬券面も考慮して単穴とした。
5歳勢からはやはり△(4)メジロゴーリキ。力強い走りは古馬相手でも十分通用する。800kg台も経験済みで、古馬重賞のチャンピオンカップでは優勝している。切れ味はないだけに一旦遅れると厳しいが、そこは持ち前の先行力でカバーできそう。その他の馬は大きく力の差がありそう。あえて探すなら、ファン投票2位の注(1)カンシャノココロは今年最初の金杯で勝つなど自己条件では活躍しているが、重賞では厳しい。走りは着実なので上位が崩れる展開になれば。5歳馬(5)ミノルシャープは先行力はあるが、さすがに高重量は厳しそう。ファン投票3位の(8)シンザンボーイも昨年このレース3着など大舞台に強いが今年は順調さに欠けている。(6)ソウクンボーイは近走振るわず今回も厳しい。
展開は、やはり今シーズンの重賞と同様にメジロゴーリキ、ミノルシャープといった5歳勢が先行し、コウシュハウンカイがこれに続くという流れか。他の馬も置いて行かれないよう前々で進みそうだが、どこまで余裕を残して行けるか。特にセンゴクエースあたりは障害までに十分力を溜めたいところだろう。オレノココロらも合わせて障害をどの順番で、さらにどの位置で降りられるかが勝負の分かれ道となりそう。軽馬場なら5歳勢がそのまま抜け出して行くことも考えられる。
はむ!の馬券狙いどころ:
前の週のばんえい大賞典では1番人気は勝てないなどの過去データのジンクスにとらわれ、予想も買い目も中途半端になってしまった感じがする。今回も、ファン投票1位が不利というデータが気になるところだが、やはりそこは盟主のオレノココロ、多少の雑音は問題としないだろう。一方、グランプリはお祭りということもあるのでそこは夢馬券も狙っていきたい。コウシュハウンカイを始めほぼ上位4頭のみに絞っていく。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 2,3,7→2,3,7,4→2,3,7,4 合計18通り 各200円
2,3→2,3,7→2,3,7,4 合計8通り 各100円 合計 4,400円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 2 700円
ワイド 1=2,3,7,5 5=2,3,7 合計7点 各100円
合計 1,400円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】ディープインパクト(嫌いな馬)
(前回にコラム欄に続いての流れ)そして、大きな出来事として、先日平成の名馬、そして名種牡馬として日本の競馬界に君臨したディープインパクトの死がありました。(この馬の功績や死因については他で紹介されているとおりなので省略しますが)その偉大さから永遠の別れを惜しむ声が競馬ファンやそれ以外からも相次ぎました。競馬界にとって大きな損失ですし、残念なことです。ただただ安らかにと祈るのみです。
ただ、筆者にとってはディープは正直あまり好きな馬ではありませんでした。筆者は当サイトのメインブログにおいて、2006年にこの馬の現役時代に凱旋門賞出走した時に、変にフィーバーになったことに対し、疑問を感じる記事を書いていました。そしてその結果はご承知のとおり・・・しかもドーピング疑惑の失格という曰く付き(これは同情の余地はあるが)。
とにかく、その事柄の善し悪しはともかく、このころ以降、中央の競馬界は「世界に通用すること」が至上命題になり、より速い馬を作ることに重点がおかれるようになりました。ディープは種牡馬になってから年間200頭以上の種付け、そしてその仔は高額取引。レースではディープの仔(とその親のサンデーサイレンス系)ばかりが活躍するようになり、そうでなくても中央競馬がつまらなくなってきたと思いかけていた筆者としてはさらにそこから離れることとなってしまった、そのきっかけの馬、それがディープインパクトではないかと思っています(馬には何の罪もありませんし、騎手、調教師や生産者の方々の努力には敬意を表します。)。そして、筆者の競馬の楽しみは地方競馬、そしてばんえいへと移ったわけです。
・・・と書いていたら本日こちらも名馬で名種牡馬のキングカメハメハの訃報が流れました。こちらの話を含め次回へと続きます。
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