はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第44回ばんえい菊花賞(BG2) (2019年11月10日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 3歳オープン別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
1 | ジェイエース | 牡3 | 700 | 鈴木恵 | 山本正 | 栗毛 差 | |
◎ | 2 | アオノブラック | 牡3 | 720 | 西謙一 | 金田勇 | 鹿毛 差 |
▲ | 3 | ジェイカトレア | 牝3 | 680 | 藤野俊 | 平田義 | 青毛 先 |
注 | 4 | サクラドリーマー | 牡3 | 700 | 藤本匠 | 今井茂 | 鹿毛 追 |
5 | アポロン | 牡3 | 690 | 長澤幸 | 服部義 | 芦毛 先 | |
○ | 6 | メムロボブサップ | 牡3 | 730 | 阿部武 | 坂本東 | 鹿毛 逃 |
7 | アオノゴッド | 牡3 | 690 | 村上章 | 金田勇 | 栗毛 追 | |
△ | 8 | インビクタ | 牡3 | 700 | 島津新 | 松井浩 | 青毛 逃 |
「ばんえい菊花賞」の概要と傾向
「ばんえい菊花賞」は、ばんえいの3歳重賞、いわゆるクラシック三冠レースの第2弾である。ばんえいの3歳三冠は現在「大賞典」「菊花賞」「ダービー」の順に行われている。過去に三冠を制したのは、ハクリユウ(1975年)、マルトダンサー(1980年)、ウンカイ(1997年)、ヨコハマボーイ(2001年)の4頭で、それ以降は出ていない。さらには「大賞典」と「菊花賞」を連覇した馬もヨコハマボーイ以来18年遠ざかっている。
過去10年で1番人気が(6,0,1,3)と勝つか負けるか極端。一方、2番人気、3番人気ともに未勝利で、下位人気もしばしば連に絡んできている。また1か月前に行われるトライアル「秋桜賞」で上位に入った馬が好走している傾向にあり、実績いかんに関わらず勢いのある馬が期待に応える走りをしている。牝馬が活躍するレースで、一昨年、昨年と牝馬が優勝している。騎手では現役では最高でも2勝と混戦。
今回のみどころ
今年の3歳馬の重賞は、これまで2歳三冠、3歳のばんえい大賞典まで行われてきたが、牝馬限定の黒ユリ賞と4歳馬との混合のはまなす賞を除いては、3強(メムロボブサップ、アオノブラック、ギンノダイマオー)がすべて1~3着を独占している。一方、ハンデ差の大きい特別戦などでは、3強以外の馬が割って入る場合もある。そして今回のばんえい菊花賞。3強のうちギンノダイマオーが回避。つまりこれまで歯が立たなかった馬も1頭は3着以内に入ることができる。2強の中でも重賞3勝のメムロボブサップが力の差を見せるか、アオノブラックが巻き返すか、それとも2強の中に割って入る馬はいるのか。年末に行われるばんえいダービーも見据えて楽しみな一戦である。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 ジェイエース:重賞はこれまでイレネー記念5着、ばんえい大賞典4着の実績。デビュー前の能検で1番時計を出すなどスピードと切れ味のある馬だが、障害はかなりの苦手。膝を折ることも多くこの馬のウイークポイントとなっている。スケールの大きい馬で、自分の型にはまれば強みを発揮できそう。
2 アオノブラック:世代トップ3と呼ばれているうちの1頭。重賞は2歳時のヤングCSのみだが常に上位争いをしており、はまなす賞では4歳馬の中に入って2着と好走。走りは力強く直線では確実に伸びてくる脚がある。障害でやや手間取ることがありそこが若干課題だが崩れることは少ない。前半好位置につけたい。
3 ジェイカトレア:黒ユリ賞馬。牝馬だが、牡馬の間に入っても大賞典5着、はまなす賞4着となかなかの好走を見せている。後方からの追い込みにかける馬だったが、近走は積極的に前に行く競馬も見せており、展開に厚みを増してきている。障害もこなす。大きな馬体は牡馬に見劣りせず力強い。
4 サクラドリーマー:重賞はイレネー記念と大賞典に出走、いずれも6着に沈んでいる。直線の切れ味とスピードは相当なものを持っているが障害がかなり苦手で、期待されながら伸び悩んでいた。近走は立て直し、追い込み一辺倒から、前半から積極的に攻めて障害克服に努めるなど脚質変更しつつある。
5 アポロン:重賞出走は大賞典(8着)のみ。2歳から3歳前半にかけ勢いがあり、今シーズン最初の特別戦とかち皐月賞では混戦を抜け出して勝利。しかしその後は全く良いところがなく、障害も崩れて大敗が続いている。馬体重の変動も大きく決して丈夫ではなさそうだ。スピードと潜在能力はありそうだが。
6 メムロボブサップ:重賞はここまで3勝。トップ3の中でもこの馬が今のところ一歩リードしている。大賞典勝ち後はレースを選び調整。着外が2レース続いたが、これは大きなハンデ差や、古馬一線級に混じったレースで問題ない。小柄な馬であったがここにきて馬体も充実、さらに力をつけてきたイメージ。
7 アオノゴッド:重賞はこれまでイレネー記念と大賞典に出走。イレネーでは最下位人気ながら鋭い追い込みで4着に食い込んだ。後方待機から直線の決め手で勝負するタイプ。しかし置いて行かれて届かないことも多い。障害は極端に苦手ではないがこなす程度。前半にもう少し攻めて行ってもよさそう。
8 インビクタ:抜群の先行力を持っており、レースの主導権を握れる。しかし重賞ではその力は発揮できず、大賞典では時間失格となるなど成績は上がっていない。一方、特別戦や平場戦では滅法強くそのスピードを生かして好走する。特に軽馬場は鬼の部類。第2障害までに他馬を引き離して逃げたい。
【はむ!の見解まとめ】
この世代はこれまで3強で推移しており、その中からメムロボブサップや大賞典で強い勝ち方をしてやや抜け出した感がある。3強以外も力はつけてきているがまだ3強とは差があるイメージ。今回はギンノダイマオーが回避した中、菊花賞ではハンデ差なども含めてどのような展開になるのか。
展開予想としては、やはりインビクタがとにかくハナに行きたいところだろう。これに、近走前で競馬をして結果を出しているジェイカトレアも行きそうだ。アオノブラックそしてメムロボブサップといったところは控えて中団あたりというところだが、障害もあるのであまり離されたくはないだろう。ジェイエースやサクラドリーマーはさらに後ろということになるが、これも障害を意識して前につけたいところ。重量に比して流れは早くなりそうなイメージ。
そして予想だが、今回も大賞典時と同様に当欄では◎(2)アオノブラックから入りたい。今回はどの馬にも厳しい流れになりそうだが、末脚勝負になると一枚上とみている。大賞典では障害でもたついた分3着にとどまったが、明らかに隣の馬の転倒による不利を受けたものと思われる。その後のレースでははまなす賞で善戦するなどしっかり立て直してきており、確実に力はつけてきている。
そして○(6)メムロボブサップ。力はやはり一枚上か。大賞典以降の2戦は着外だったが、これは極端なハンデ差など理由がはっきりしている。特に前走の狩勝賞では古馬トップクラスの蒼々たるメンバーと差のないレースをしており、むしろ更に力をつけたところを見せたといえる。過去10年で6勝している1番人気馬が有利というデータも大きい。ただハンデ差と、馬券妙味も考えた予想上対抗としただけで、◎と○の差はない。
そして、2強に割って入るというより、3着付けで狙いたいのが▲(3)ジェイカトレア。近走脚質転換し積極的な走りが功を奏しており、重賞で好走している。この馬はあくまで目標は12月のばんえいオークスの方だが、ばんえい菊花賞は目下牝馬が連覇しており、オークスのたたき台にもなっている。馬格も牡馬と見劣りしておらず、先行力、障害力ともあり、となると少なくとも2強以外とは好勝負になるのではないか。
その他では、先行力抜群の△(8)インビクタ。大賞典で障害転倒があったが、その後は立て直しており、粘りもでてきた。上手く逃げられれば最後前残りも。一発の魅力があるのがジェイエースとサクラドリーマー。いずれも障害が課題だが、直線の切れ味は抜群。注(4)サクラドリーマーの方は、最近は苦手な障害を重点的に攻めてきており、大きく離されずに行けば追いつく可能性も。(1)ジェイエースも切れ味はあるが、やはり障害に大きな課題。最内はむしろ歓迎すべきではあるが。その他では(7)アオノゴッド。後方で置いていかれなければ、じわじわと伸びてはきそう。(5)アポロンも一発はあるが近走の状況から見ると狙いづらい。
はむ!の馬券狙いどころ:
やはり筆者多忙の中、連続重賞は若干疲れるかな。だからといって馬券で妥協するわけにはいかない。というか妥協してくれない。重賞は買うと決めた以上買うのだ。ただ当たるように買えてないので、そこは考え直していかねば。今回は、ギンノダイマオー不在となると、やはり2強か。しかしそれでは配当がつかないので、絞りつつ、本命にしたアオノブラックを少し厚めに、3着づけやワイドをヒモ穴狙いでいきたい。なお、山本厩舎応援馬券としてジェイエースの単複は少なくともダービーまでは買いたい。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 2=6→3,8,4,1,7 合計10通り 各200円
2=6→3,8,4 合計6通り 各200円
2→6→3,8,4 合計3通り 各100円
馬複 2=3,8,4 合計3通り 各300円 合計 4,400円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 2 700円 単複(応援)1 各200円
ワイド 8=2,6,3,7 7=2,6,3 合計7点 各100円
合計 1,800円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】JBC浦和
先週の11月4日には地方競馬の祭典JBCが行われました。(当欄でも例年予想をアップしていましたが、体調不良の理由により断念しました。お楽しみにされていた方?がいらっしゃればごめんなさい。)今年は浦和で初めての開催ということで、浦和競馬場は街の住宅地の中のかなり狭い区域にあるので、混乱も心配されましたが、整然とかつ盛大に実施されたようです。関係者の努力あってこそでしょう。地方競馬の中でも地方競馬らしい浦和でのJBC成功は、地方競馬や競馬全体の発展にも良い影響を与えたと思います。
レースの方は、JBCレディスクラシックは武豊騎手騎乗のヤマニンアンプリメが並んできたゴールドクイーンを振り切って快勝。武豊騎手はこれで地方競馬のGⅠ・JpnⅠは全て制覇となり、これも大記録です。2レース目のJBCスプリントは、地元浦和所属のブルドッグボスが、藤田菜七子騎手騎乗で大注目となっていたコパノキッキングをゴール手前で逆転。2007年スプリントのフジノウェーブと2017年レディスクラシックのララベルに続く3頭目の地方所属馬の優勝となりました。そして3レース目JBCクラシックは1番人気のチュウワウィザードがオメガパフュームとのGI馬同士の大接戦の末ハナ差で勝利しました。ここでも3着に地元浦和のセンチュリオンが入り、地方競馬勢の存在感を見せました。いずれも大盛り上がりのレースで、やはりJBCは祭典だなと思わせる1日でした。
さて、来年のJBCは大井で行われますが、これまでの交流重賞(JpnⅠ)3レースに加え、さらに「JBC2歳優駿」が同日に行われ、それはホッカイドウ競馬の門別競馬場で行われることになります。JBCは行われることはないと言われた門別でJBCのレースが行われることは画期的なことです。もっとも門別は馬産地に近いことやトレーニング施設が充実していることから競走馬のレベルが高く、門別で行われることはむしろ必然的だったとも言えます。今後もばんえいを含む地方競馬全体の発展のため、JBCなどの地方競馬の祭典を応援をしていきたいと思います。
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