はむ!の今週のばんえい重賞予想
【出馬表及びはむ!の予想印】
第44回クインカップ(BG3) (2019年11月17日(日)20:10発走 帯広10R ダ200m 4歳牝馬オープン別定) | |||||||
はむ 予想 |
馬 番 |
馬 名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手 | 調教師 | 備 考 |
▲ | 1 | サンシルクラポピー | 牝4 | 700 | 村上章 | 鈴木邦 | 栗毛 差 |
2 | ウィナーキララ | 牝4 | 680 | 西将太 | 大友人 | 青毛 差 | |
注 | 3 | テツアズマ | 牝4 | 690 | 菊池一 | 松井浩 | 青毛 追 |
4 | ブレークスルー | 牝4 | 690 | 藤本匠 | 長部幸 | 鹿毛 逃 | |
5 | ジャスミンガール | 牝4 | 690 | 渡来心 | 大友人 | 鹿毛 先 | |
○ | 6 | アフロディーテ | 牝4 | 700 | 西謙一 | 西弘美 | 栗毛 先 |
△ | 7 | プランセス | 牝4 | 690 | 赤塚健 | 久田守 | 青毛 差 |
◎ | 8 | ミスタカシマ | 牝4 | 720 | 鈴木恵 | 槻舘重 | 栗毛 先 |
9 | サトクィーン | 牝4 | 690 | 阿部武 | 大友人 | 青毛 逃 | |
10 | カイセリュウキ | 牝4 | 680 | 松田道 | 坂本東 | 鹿毛 先 |
「クインカップ」の概要と傾向
ばんえいの場合は4歳世代にも三冠(柏林賞、銀河賞、天馬賞)があるが、さらにこの世代の牝馬重賞として、クインカップが行われている。その歴史は意外に長く44回目。過去の勝ち馬には名牝と呼ばれる実力馬もみられるが、どちらかというと個性派でかつ人気のあった懐かしい名前が並ぶ。成熟した牝馬たちの華やかなレースで興味深い。
過去10年間では1番人気は(6,1,1,2)と好成績を挙げている。一方、2,3番人気は合わせて1勝と芳しくない。一方、6番人気以下の勝利もなく、基本的には大荒れは少ない。ばんえいオークス馬の勝利は過去10年では1頭(ナナノチカラ)のみ。一方、前月に行われる同条件の特別戦「紅バラ賞」の勝ち馬は5勝しており、実績より調子の良い馬が優先というところか。別定重量によるハンデがあるが、極端な重量差があるときに多少影響する程度。現役騎手では藤野俊一騎手と鈴木恵介騎手がそれぞれこのレースを3勝している。
今回のみどころ
この世代の牝馬はとにかくミスタカシマが一頭大きく抜けている。牡馬を含めて世代トップの座におり、柏林賞でも有力牡馬勢を抑えて快勝。ここでは格が違いすぎる。唯一ポイントがあるとすればハンデ差のみ。しかし重賞の場合のハンデ差はわずか。打倒ミスタカシマの一番手は、黒ユリ賞、ばんえいオークスでいずれも2着だったアフロディーテ。調子も上がってきている。その他上位常連のサンシルクラポピーや、ここにきて上昇してきた馬も何頭かいるが、ミスタカシマが中心となることは仕方のないことだろう。どんな走りを見せるか注目。
各馬寸評:(はむ!の個人的見解です。)
1 サンシルクラポピー:重賞は過去2度の出走で黒ユリ賞3着の実績。スピードが自慢で、2走前の軽量戦・疾風賞ではトップクラスのスピード馬を完封して快勝。障害がポイントだが、何腰かかかっても早めに立て直せれば追いつくだけの切れ味はある。
2 ウィナーキララ:重賞はばんえいオークスのみに出走。この時は追走一杯で9着。トライアルの紅バラ賞ではほぼ最後方から前の馬を拾って5着まで押し上がった。父カネサブラックと母父サカノタイソンという注目の血統。重量があれば素質開花か。
3 テツアズマ:デビュー後は素質はあったものの体も小さく力不足感があった。その後徐々に力をつけ、近走は小気味よい切れ味のある走りで上位に進出してきた。障害は得意とは言えない。紅バラ賞では久々の特別戦で戸惑ったせいか最下位に沈んだ。
4 ブレークスルー:重賞初出走。目立った実績はなかったが、今シーズンあたりからは馬体も充実して好走パターンも多く、2走前の疾風賞では古馬一線級のスピード馬を相手に3着に入り素質の片鱗を見せた。障害は課題だが越えられれば一発も。
5 ジャスミンガール:重賞は初出走。準重賞のばんえいプリンセス賞で8着、トライアルの紅バラ賞で7着と目立った実績はない。先行力があり直線も切れ味はないがしっかり走りきれるタイプなので、流れに乗れれば粘り込みも。障害もある程度こなせる。
6 アフロディーテ:重賞は黒ユリ賞、ばんえいオークスともに2着。世代2番手の牝馬という位置づけである。但し自己条件なら滅法強くトライアルの紅バラ賞ではハンデ差も生かして逃げ粘った。ただ逃げ馬というより好位差しタイプ。障害もこなす。
7 プランセス:2歳時からスピードと勢いがあり期待されたが、重賞は黒ユリ賞6着、オークス7着と、今一つ成績が上がらなかった。しかし4歳になり馬体増も含めて落ち着きが出てきた。障害が苦手というわけではないが、流れによりミスが出ることも。
8 ミスタカシマ:ここまでばんえいオークスのほか、ナナカマド賞、ばんえい菊花賞、柏林賞といずれも牡馬勢を抑えて優勝。終始安定した走り、そして馬格的にも世代トップの風格がある。あとはハンデのみだが今回の条件なら問題ないだろう。
9 サトクィーン:世代の牝馬の上位リストには常に入っており、重賞は黒ユリ賞とオークスに出走。しかしいずれも大きく敗れている。先行力がありハナを奪いに行くこともしばしば、障害力もあるが、直線ではスタミナ切れの傾向。軽馬場なら一変も。
10 カイセリュウキ:激しい出走権争いの末2走前に接戦を勝って最後の切符をつかんできた。重賞出走は10着だった黒ユリ賞以来。当時より馬体も大きく成長し力を付けてきている。先行できるタイプではあるが障害はさほど得意ではない。時計がかかれば。
【はむ!の見解まとめ】
とにかく実力だけならミスタカシマが何枚も上、あとは自身の大きなミスが出るかくらいしか逆転の要素がないだろう。トライアルの紅バラ賞では40kgのハンデ差でようやくアフロディーテが逃げ切れたが、今回のハンデ差は20kg。普通に考えてミスタカシマが何歩も抜けていることは否めない。
展開予想だが、ハナに行きたいのはサトクィーン。この馬は前に行けないとまず勝ち目はない。アフロディーテもできるだけ先行してくるだろう。少なくともミスタカシマより前で競馬をしたいところ。ミスタカシマはそれほど慌てることはないが、自然と前に出て行くことになるだろう。それで他馬が慌てると思うつぼ。あとはスピード馬のサンシルクラポピーやブレークスルーあたりも、障害のことを考えると前に行きたいところ。その他ジャスミンガール、カイセリュウキなど先行したい馬が多く必然的に全体的にペースが速くなりそう。
そして、当欄の見解だが、やはり◎(8)ミスタカシマには逆らえないだろう。ハンデはあるものの経験している重量だし、そもそも力が違いすぎる。勝てる可能性の大きい銀河賞を回避してでもここに合わせて調整してきており、余程のミスが出ない限り他馬が逆転する余地はほとんどないだろう。
相手も堅いところで○(6)アフロディーテ。ミスタカシマを本気で負かせに行くかどうかで展開は変わってくるが、無理に行くと自滅も。先行力と障害力があり他馬より安定度が高く、着実に2着狙いに徹してくると、やはり重量2着2回のこの馬が強いだろう。一発を狙うなら、障害のリスクがあっても切れ味のある馬を狙いたい。そうすると▲(1)サンシルクラポピーが浮上する。軽量戦の疾風賞で勝つなどスピードは抜群だが、障害に難があり、特に大きいレースでは力を出し切れていない。しかし今回の相手で流れを上手くつかんで障害を越えれば食い込んでくる。若馬のころはかなり期待されていた△(7)プランセスもようやく安定した力が出せるようになってきた。粘り合いに持ちこめれば上位のチャンスも。
その他では、上がり馬注(3)テツアズマは紅バラ賞では自分の走りができなかったが、持ち味の素軽さが出て障害を上手く切って来れればチャンスも。あとは先行力で階段を駆け上がってきた(10)カイセリュウキ、スピードのある(4)ブレークスルーあたりの走りには注目したいが、上位進出まではどうか。
はむ!の馬券狙いどころ:
さすがに3週連続は金銭的にもきつい。菊花賞では3頭目がなんとかうまく引っかかってくれたもののまだ心許ない。ここでしっかり当てて年末に向けた資金を確保したいものだ。今回はミスタカシマが堅いがアフロディーテも好調なので、この2頭は表裏と攻めたい。裏が来てくれればそこそこ配当付きそうだが。あとはどれだけ絞れるか。たくさん買っているようだが重み付けにしている。
【はむ!の買い目】(=は裏表、→は一方のみ)
三連単 8=6→1,7,3,10,4 合計10通り 各200円
8=6→1,7,3 合計6通り 各100円
8→6,1,7→6,1,7,3 合計9通り 各200円 合計 4,400円
(はむ!の単・複・ワイドで勝負!)
単勝 8 900円
ワイド 3=6,1,7,10 7=6,1,10 合計7点 各100円
合計 1,600円で勝負!
今回の結果と回顧は、レース終了後数日以内に報告したいと思います。
【コラム】ばんえい8年ぶりの新人騎手
先日14日にばんえい競馬にとって久々の朗報がありました。本年度の騎手免許試験の合格者が発表され、ばんえい競馬では2011年に舘澤騎手がデビューして以来8年ぶりの新人騎手が誕生することになりました。新しい合格者は現在小林厩舎に所属する林康文(はやしやすふみ)厩務員です。同人は1981年生まれの38歳。兵庫県出身で元漁師という異色の経歴の持ち主。詳細はまたデビュー以降インタビューなどで明らかになっていくことでしょう。プロ選手というカテゴリーでは特別の遅咲きではありますが、逆にいうとチャレンジする気持ちさえあればチャンスは生じるということでしょう。大いに活躍を期待したいものです。11月現在ばんえいの騎手はわずか18人。この8年相次いで引退・廃業となった騎手はいたものの、新たな騎手の誕生がなく本当に危機的な状況でありました。そしてまだ厳しい状況は続きます。引き続きばんえい騎手を目指す馬好きの志士の挑戦が待たれるところです。
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