ばんえい重賞レース回顧
第49回ばんえいダービー(BG1)-2020年12月29日-11R 200m直 晴 1.1%
1着◎(3)キョウエイリュウ(松田道) 2分01秒9
2着注(8)ヤマトタイコー
3着○(1)カイセドクター
単勝 3 160円(1番人気) 馬複 3-8 770円 三連単 3-8-1 3,930円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい3歳三冠レースの最終戦。第45回ばんえいダービーは、1番人気のキョウエイリュウが障害2,3番手からすぐ先頭に立ち、最後は他馬の追随を抑えて優勝。ばんえい菊花賞に続き重賞通算4勝目。松田道明騎手はダービーは2010年ミスタートカチ以来10年ぶり3度目、重賞通算55勝目。村上慎一調教師はダービー初制覇で重賞は通算24勝目。
レース振り返り
帯広は、当地らしい冬の乾燥した天気、雪などもなく、馬場も渋めでやや力の要る状況となっていた。
レースは、スタートからほとんど横並びで進み、第1障害からは予想されたとおり、キョウエイリュウ、コマサンダイヤ、外からヤマトタイコーがやや前に出た。各馬が刻みを入れ始めてからは、これらの3頭に、内からカイセドクターも早めに前に付いて4頭がほぼ先頭グルーブで第2障害に向かう。これらから少し遅れてブラックサファイア、ダイナマイト、アバシリルビーといったところが続いた。各馬は刻みを入れながら同じような態勢でゆっくり進み、結局、第2障害手前にはカイセドクターが先着、そしてずっと並走していたキョウエイリュウとコマサンダイヤ、これにヤマトタイコーが続いて障害に到着。ここまで62秒と平均よりややスローペース。
第2障害は4,5頭がまだ到着していなかったが、その間障害をカイセドクターとコマサンダイヤがほぼ同時に仕掛け、すぐに外からヤマトタイコーも続いた。このうちコマサンダイヤが坂の7分どころで一旦膝を折りかけた。先に障害を越えたのはヤマトタイコーでこれがまず先頭、少し遅れてカイセドクターが越えた。そして少し溜めていたキョウエイリュウとブラックサファイアが障害に挑戦。キョウエイリュウはが両足を踏みしめて勢いよく障害を越えた。ブラックサファイアは坂の中腹で止まった。
先頭争いは、ヤマトタイコーにすぐにカイセドクターが追いつき進んだが、3番手で降りたキョウエイリュウの切れ味が素晴らしく、一気に前の2頭をかわして先頭へ出て、さらに引き離しにかかる。これにカイセドクターが追い、ヤマトタイコーもついて行く。さらに障害を立て直したコマサンダイヤが4番手で障害を降り前を迫ろうとするが勢いがなく前との差は縮まらない。5番手以降は大きく離れた。キョウエイリュウは残り30m付近で2馬身ほどのリード、しかし少しスピードが緩み始め、これに再びカイセドクターが近づき、ヤマトタイコーも食らいつく。各馬はかなり厳しくなりながらゴールを目指す。キョウエイリュウはかなりスピードが落ちて苦しくなり、ゴール直前ではカイセドクターとヤマトタイコーが接近するが、キョウエイリュウは止まらずに押し切って最後はクビほどの差でゴールを駆け抜けた。2着争いは、最後の最後でヤマトタイコーがカイセドクターをわずかにかわし2着、カイセドクターが3着に入った。追っていたコマサンダイヤはゴール手前でも止まり4着だった。当欄で単穴で狙ったゴールドハンターは終始後方からの競馬で障害も上がれず最下位の10着と大敗した。
次走へのメモ
キョウエイリュウ(1着):道中の流れも良く、障害も溜めてひと腰。この馬の勝ちパターンに持ち込んだ見事な勝利であった。馬場が渋いこともあって最後はかなり厳しくなったが、それども止まらずにゴールまで駆け抜けるあたりはこの馬の力であろう。直前のオープン特別で強い相手と対戦しひと叩きしていたのもレース運びに良い方に作用したのではないか。次の目標は4歳戦線で少し先なので当面は一息入れるか。あるいは2月のチャンピオンカップの出走権を得たのでこのあたりに挑戦してみるのもおもしろい。
ヤマトタイコー(2着):結果としては上がり馬がその勢いをもって善戦したというイメージだが、終始先行グループに入り、しっかり障害を上げて、最後まで粘るという、なかなか強いレース内容で、力を持っているところを見せたのではないか。セン馬の10kgハンデも最後で有利に働いたか。先行力はこれからも武器になりそう。またペルシュロン系の血統でもしっかり戦えることを証明した。これで自己条件はB1クラス。台風の目になりそう。
カイセドクター(3着):今回は最内ということもあり、阿部武臣騎手が特に意識して積極的に先行策に出ていた。この馬としては目いっぱいのレースはできたのではないか。最後の甘さもかえってこの馬らしさが出たというところか。しかしそろそろ善戦にピリオドを打ちたい、4歳戦線でも当然チャンスはあるのでそこに向けてさらに力をつけたい。
コマサンダイヤ(4着):この馬がぶっつけ本番でどこまで走れるか注目された。キョウエイリュウをピッタリとマークし勝負に出ていたが、珍しい障害での膝折が出てしまった。調子そのものは悪くないようだったが、やはりレース勘という面があったのではないか。まだこれからの馬、今後立て直して4歳戦線に再挑戦してほしい。
キタノボブサップ(5着):菊花賞同様に、後ろから様子を伺って最後で前に取り付く作戦に出たようだが、今回は先行馬にかなり先に行かれてしまい、障害はひと腰で越えていたものの、前との差を縮めるほどではなかった。そこはまだまだ力不足の面があるか。今後まだまだ成長の余地はある。
その他では、ブラックサファイア(6着)は、好位置にはつけたものの、やはり障害がカギになってしまった。最後もゴール前ストップするなど課題は多いが、ある程度克服できれば上位で十分戦える。エンゼルフクヒメ(7着)は牝馬最先着。このメンバーはいつも厳しいが、しっかり自分らしいレースはしている。ゴールドハンター(10着)はパドックから落ち着きがない様子で、道中も行き脚が悪く、この馬の走りが全くできなかった。ただいつでも巻き返せるだけの力はあるはず。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 枠複 3-7 3枚 単勝 3 7枚 ワイド 1-8 1枚
キョウエイリュウはやはり自分のレースをしていたね。最後は一杯になりかけたけどなんとか粘ってくれた。カイセドクターも積極的に行って、今度こそと思わせたが、やはり最後の詰めででやられた。この馬らしいと思う。ヤマトタイコーは気になってたけど入れられなかった。粘り強かったね。当欄では菊花賞の時は対抗にしてたんだけど狙いがチグハグ。
馬券の方はキョウエイリュウは良かったんだけど1番人気、そしてヤマトタイコーが割り込んできたから3連単はならず、枠複とワイドで少し取り返した程度。不完全燃焼と、なんか自分らしい結果となってしまった。重賞シリーズは続くので頑張っていこう。
今回収支 -2,490
(通常分) -2,790 (配当)1,710 (投入)4,500
(単複・ワイド)+300 (配当)1,800 (投入)1,500
今年度累計 -15,150(12/29・ばんえいダービー終了時点)
(通常分) -10,720 (配当 59,780 - 投入 70,500)
(単複・ワイド) -4,430 (配当 19,570 - 投入 24,000)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2020データ・馬券成績表)
本日後ほどヤングチャンピオンシップの回顧もお送りします。
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