ばんえい重賞レース回顧
第51回イレネー記念(BG1)-2020年3月7日-10R 200m直 晴 2.0%
1着▲(10)コマサンダイヤ(藤野俊) 2分01秒5
2着○(6)トワトラナノココロ
3着注(5)カイセドクター
単勝 10 850円(3番人気) 馬複 6-10 2,050円 三連単 10-6-5 25,600円
※その他の払戻金を含み、結果は必ず主催者又は地方競馬情報サイト(KEIBA.GO.JP)を参照ください。
(◎○等は、はむ!の当初予想印)
ばんえい明け3歳によるチャンピオン決定戦、第51回イレネー記念は、3番人気のコマサンダイヤが障害を先頭に抜け出し、そのまま後続との差を広げて最後は大差で圧勝。重賞は3度目の出走で初制覇となった。藤野騎手はイレネー記念は3度目の制覇、今季重賞3勝で通算55勝目。金田勇調教師はこのレース初制覇で重賞は通算16勝目。
レース振り返り
帯広はこの週の半ばに大雪が降ったが、その後は晴れとなり、適度な水分を含みやや力の要る馬場であった、
レースは、スタート直後にキョウエイリュウがゲート内で立ち上がるシーンがあったが、すぐ立て直し事なきを得た。そして各馬勢いに乗って第1障害をクリア、障害を越えたあたりからアバシリルビー、トワトラナノココロが前に出て、キョウエイリュウもすぐに前に追いついた。1,2障害中間あたりからは、各馬刻みを入れてペースが落ち着き、その間に最内からコウテイ、大外からコマサンダイヤも上がってきて、5,6頭が先頭集団で出入りを繰り返しながら前に進んだ。第2障害手前に向かってさらにペースが落ち、その中からコウテイとトワトラナノココロが心待ち前に出て、コマサンダイヤそしてキョウエイリュウと相次いで第2障害に到着、ここまで68秒のややスローペース。
各馬じっくり溜めたあと、障害を最初に仕掛けたのが最内のコウテイ、そしてコマサンダイヤが続いた。コウテイは坂の中腹でストップ、コマサンダイヤの方はしっかり踏み込んで障害の天板へ、そしてそのまま障害を越えて先頭で直線に入った。これを見るようにトワトラナノココロとキョウエイリュウが障害にチャレンジ、トワトラナノココロは一歩一歩踏みしめて障害を越えたが、キョウエイリュウは障害天板近くで力が入らず崩れ込んだ。その間に再び力を入れ直したコウテイが3番手、やや遅れたアバシリルビーが4番手が相次いで障害を越え、その後は後方から行っていたダイナマイトとカイセドクターが続いた。キョウエイリュウは完全に座り込んだ。
先頭はコマサンダイヤが快調に飛ばし、後続を離しにかかる。トワトラナノココロは前を追うが勢いがなく差は離れる一方。コマサンダイヤはさらに勢いをつけ残り20mを切って10馬身程度の大きなリード。トワトラナノココロの方はさらにスピードは落ちたが、後続も勢いがない。コウテイが厳しくなったところをアバシリルビーが切れ味でかわし前を追うがこちらも息があがり、さらにダイナマイトとカイセドクターが並んで2頭をかわして前に出たが、こちらも前と脚色が同じになった。それらを尻目に先頭を行くコマサンダイヤは楽々ゴールを駆け抜け、圧勝となった。後続その時点で20mと大きく離れていたトワトラナノココロは懸命に最後まで粘り込み2着に入った。3着争いは残り20mを切ったところでカイセドクターが前に出て、トワトラナノココロに迫ったが追いつききれず3着、ダイナマイトが4着。圧倒的1番人気だったキョウエイリュウは障害で立ち直れず、そのまま競走中止となった。
次走へのメモ
コマサンダイヤ(1着):終わってみれば大勝。キョウエイリュウが転倒したからといっても、それ以上の強さを見せた。これまで勝ちきれなかったのがウソのようだ。やはり父ウンカイと母コマクインという血統、力強さと障害力がこういう大きなレースで生きてきたのであろう。重賞請負人と言われる藤野騎手の絶妙の手綱さばきもあった。まだまだこれから力をつけていきそうな馬で、今後の3歳三冠路線も中心的存在となるだろう。今回は崩れたキョウエイリュウとの再戦が見ものだ。ハンデがきつくなりそうな年度末の若草特別は使うかどうか。
トワトラナノココロ(2着):ある程度先行して、障害も時間はかかりながらもひと腰で越えて、この馬としては持てる力は十分出していたのではないか。できれば序盤からもう少し前に行きたかっただろうが、現状ではこんなところか。しかし苦しみながらも2着を確保できたことは収穫であったといえる。ハンデがもらえる年度末の若草特別は勝てるチャンスか。もちろんその後の三冠路線は狙える一頭だ。
カイセドクター(3着):やはりこの馬も現時点で出せる最高の力を発揮できたように思われる。前半の位置取りも後ろであったが、この馬にとっては問題のないところ。障害もひと腰で得意なところを見せた。ただ荷物が重くなったことに伴い全体の動きがやや重くなったか。上位に馬に比べるとまだやや力不足感があるのでこれからの成長に期待。実戦を積めば力はついてくるだろう。
ダイナマイト(4着):こちらも持てる力を出した上でのこの成績であった。やや経験不足の分、重賞では本来の切れ味は十分見せられなかったが、障害は切っていたし、それなりに粘りの走りはしていた。今回は経験を積めたので、今後は上位で安定して走れるよう賞金を稼ぐとともに力をつけていきたい。馬場は軽い方がよさそう。
コウテイ(5着):繰り上がり出走ながら、持ち前の先行力を見せて、見せ場までは作れた。掲示板内はひとまず善戦。障害をひと腰で越えられなかったのは、やはり初重賞の経験不足が出てしまったか。馬格のある馬なので、走りのセンスを磨けば力を発揮できる場面は出てくるだろう。
その他では、キタノボブサップ(6着)は今回もナナカマド賞時と同様に前半から流れに乗れなかった。最後はじわじわ伸びていただけに出足の動きがカギ。牝馬勢はやはり力の差があったイメージ。アバシリルビー(7着)だけが果敢に攻めていたがそれでもついて行けず、最後は息が続かなかった。キョウエイリュウ(中止)は、敗因はいろいろありそうだが、無敗で来ていたために、実戦を使いづらかったのが本番で波に乗れなかったのが痛かったか。それでも世代のリーダーであることには変わりなく、来年度3歳三冠に向けて当然立て直してくるだろう。
はむ!の予想(馬券)結果
的中 枠複 4-8 4枚 ワイド 5-10 5-6 各1枚
やはり競馬。キョウエイリュウの転倒とは、こういうこともあるものだ。しかし▲○注と予想しておきながらせめて馬複ぐらいでも押さえられなかったものかとまた反省。カイセドクターからのワイドがうまく引っかかってくれていたので、少しだけ保険にはなったが、それでもマイナスには変わりない。それが毎回続いてボディブローのように効いてくる。今年度残り2レース、なんとか頑張りたいところ。
今回収支 -2,650
(通常分) -3,120 (配当)1,080 (投入)4,200
(単複・ワイド) +470 (配当)2,700 (投入)1,800
今年度累計 -32,140(3/7・イレネー記念終了時点)
(通常分) -26,040 (配当 73,460 - 投入 99,500)
(単複・ワイド) -8,750 (配当 26,450 - 投入 35,200)
今回の結果を含む今年度の成績は次のリンク先のとおりです。
・はむ!のばんえい競馬ファイル(2019データ・馬券成績表)
4週連続の重賞シリーズ、翌週もあります。次は3月15日日曜日、4歳、5歳の世代選抜の重賞、ポプラ賞(BG3)です。いつものように予想は前日までにアップしたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿